グラン・ギニョール

Grand Guignol

グラン・ギニョール
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神35
  • 萌×218
  • 萌8
  • 中立11
  • しゅみじゃない16

--

レビュー数
19
得点
282
評価数
88
平均
3.5 / 5
神率
39.8%
著者
本仁戻 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスDX
発売日
価格
ISBN
9784799730263

あらすじ

「僕の執事になって欲しい」
ドイツ旅行中の須蛾子爵に請われ、国を捨て彼の忠実な僕となったコンラート。
「男娼」と噂されるが、互いへの愛の"高潔さの証"として決して交わろうとはしなかった。
だがある晩、コンラートは怪しげな屋敷に連れて行かれ、主人の欲望を満たすために目前で、「醜悪な痴態」を演じることを強要される…!!
描き下ろし32ページを加えて、華麗なる性の饗宴が開幕する。

表題作グラン・ギニョール

須蛾 聡 子爵
コンラート ・ネルンストドイツ人の執事

同時収録作品グラン・ギニョール

阿木乃男爵
コンラート・ネルンスト ドイツ人の執事

同時収録作品グラン・ギニョール

阿木乃男爵
須蛾子爵

その他の収録作品

  • ロマンティック
  • グラン・ギニョールー序幕ー
  • グラン・ギニョールー青幕ー
  • グラン・ギニョールー赤幕ー
  • グラン・ギニョールー黒幕ー
  • あとがき

レビュー投稿数19

ゾクゾクするようなエロス

 久しぶりの新刊。耽美な絵柄が大好きな本仁先生の、その絵柄がぴったりとハマりこんだ『グラン・ギニョール』。表紙も中もどこを開いても美しく妖しげな世界観に、やっぱり好きだなぁとため息が出ました。
 『耽美主義』にも収録の「ロマンティック」を読んでから、彼らのその後、またはその前を読んでみたいと思っていたので、こんな風に一冊にまとまってとても嬉しいです。

 狂おしいほどに愛しあっていても決して交わることはしない須蛾子爵とドイツ人執事のコンラート。「愛しているから阿木乃男爵とおやり」と主はいう。誠実な恋人なら「Nain(no)」、忠実な執事としてなら「Ja(yes)」と答えるだろう。いやだといやだと思いながら口をついたのは「Ja」。こうしてコンラートの『グラン・ギニョール』は始まった。
 体は反応しても忍耐でしかなかった歪な三角関係が、阿木乃のペニスをまるでコンラートのモノのように舐める須蛾子爵を見て【観る愉しみ】を知るコンラート。“コンラートの『グラン・ギニョール』”が阿木乃の身体を通した、“須蛾子爵とコンラートの二人の世界”に変わる。淫靡で退廃的な『グラン・ギニョール』。ゾクゾクするようなエロスに目を奪われ、「僕」という須蛾子爵が「コンラート」と口にするたび萌えました (*´д`*)
 では、コンラートと彼に想いを寄せる白川伯爵、そして二人の逢瀬を知った須蛾子爵との三角関係は?
 「(君を)救ってあげる」という白川が、部屋を後にしたのはなぜなのか、是非本編を読んで欲しい。

 冒頭の「ロマンティック」までには、まだ続きがあるという『グラン・ギニョール』。色んな大人の事情で2巻が出る可能性は低いとあとがきされていますが私は読みたい。連載当初から考えていたと言う大どんでん返しの最終話を目にしたい。彼らを待っているのは生か死か。あるいは別の世界なのか。舞台に終幕は必要です。最後の大舞台『グラン・ギニョール』のFinaleを鑑賞させてください。
 同じように考える人のうちの98%は人任せだと仰る本仁先生。リアルにリクエストを送ってくれるのは5人ぐらいだと…。ならば私はその5人になりましょう。誰か5人衆のお仲間になってくれたら嬉しいです。
 エロスいっぱいな本作ですがそこはリブレ、白抜きが本当にしらけさせます。そして犬が殺されてしまうという設定もあるので、いくら可愛くない犬だとしても犬好きの私は「ううっ」と思ってしまい★ひとつ減らそうかともちょっぴり頭をよぎったのですが、物語としては大いに有りな展開でした。完結することを願って神を付けます。
 

13

「退廃」と「ロマンティック」と「アンビバレンス」

私の好きなもの全部入ってんじゃないかって思う本仁戻さんの新刊。
今夏一待ち侘びたコミックといっても過言じゃないです。
最初の作品から8年越しで、ついに1冊にまとまりました \(^o^)/
「耽美主義」に収録されていた「ロマンティック」も改めて本コミックに収録されていますよ。嬉しい~☆

<初出メモ>
「ロマンティック」
b-BOY Phoenix 15(2008年12月)
「グラン・ギニョール-序章-」
BE・BOY GOLD 2009年8月号、2010年2月号、4月号、6月号
「グラン・ギニョール-青幕-」
PINK GOLD 5(2014年10月)
「グラン・ギニョール-赤幕-」
性格悪い受けがぐずぐずに泣かされる本。(2016年1月)
「グラン・ギニョール-黒幕-」
描き下ろし

日本人子爵〔須蛾〕とドイツ人執事〔コンラート〕の耽美的で哲学的な恋愛譚。
万人受けとは無縁の美学が詰まっています。
本仁作品は何度読んでも100%は読み取り切れないところが魅力。
それ故、本仁イズムを少しでもたくさん理解したくて何度も読み返すのです。

須蛾とコンラートの関係性のベースにあるのは、アンビバレントな精神的SM。
決して触れ合わずキスすら交わさないプラトニックな関係を貫きながら、その一方で主人は愛する執事に第三者(阿木乃男爵)との交わりを強要する。そして忠実な執事は嫌々ながらも愛する主人のためとそれを受け入れる。
一見ストレートな主従関係に見える二人だけれど、SMにおいての「主」がSだと言い切れないように、この関係における「主」もまた須蛾とは言い切れない逆転の主従関係が存在しています。
須蛾は自分をコンラートの奴隷だと言い、コンラートへの無体は『命令』ではなく『懇願』なのだと。
そんなのは単なる詭弁に過ぎないとも思うけど、真理なのかもしれない。
須蛾のこの言い分を合図にするように、その先のストーリーは読者の勝手な思い込みをどんどん覆していきます。
〔阿木乃男爵〕と〔白川伯爵〕の脇役2人が本格的に絡み始める後半が特に面白い。
読み始めは【須蛾→→←←コンラート】の相思相愛を信じて疑わなかった物語は気付けばいくつもの矢印が絡み合うダブルのトライアングルラブになり、単なる寝取らせプレイだと思っていた3人(須蛾とコンラートと阿木乃)のベッドシーンは別の意味を含んだものへと変化していることに気付かされます。

「まさかこんなお話だったなんて」というのが読み終わっての感想。
「ロマンティック」とPINK GOLDに載っていたお話の2編だけを断片的に読んで勝手に描いていた全体像はなんて浅かったんだろうかと。
期待を良い方へ何倍も裏切られました。
退廃の美学が笑えるほどロマンティックに描かれています。
好きなセリフやモノローグをここにつらつら書き連ねたいくらい一つ一つがほんと耽美な1冊です。
「皆殺しだ!」なんてセリフが似合うBLの攻めそうそういないよ。

この作品自体はまだあと4話あり、その中には大ドンデン返しが用意されているそうです。
彼らの結末は冒頭の「ロマンティック」ですでに描かれているはずなのですが、あの結末までの間にあるんだろうか。それともあれは結末ではないんだろうか。
そんなネタバレをされてしまっては、読まないうちは絶対に死ねません。
私も98%の一人だけど、今回ばかりはしっかりと声を上げようと思います。

そして途中で触れられなかったので最後に無理やり突っ込みますが…
エロスシーンもかなりの神レベルです!
特に初出が18禁本の2編が神がかってます。
こんなエロいエロ読んだことない!
鼻血出そうなアングルやら3Pの構図やらが盛りだくさんで、いまだかつてない満足感を得られた1冊でした。
ただ攻めと受けが直接するシーンは冒頭にしかありませんので、攻め×受け以外の絡みがNGな方はご注意を。

8

ぐいぐい惹きこまれる

どのような過去を辿りこの、結末を迎えたのか。
独特の世界観で描かれるさまに引き込まれました。
触れることを禁忌とし、焦がれる気持ちを耐える日々。
愛するがゆえに暴走する行動がよりエロスを際立たせている。
触れられないからこそ、せめて官能に打ち震える姿が見たいと
他の男に好きな男を抱かせる刹那。
いや、刹那でもないのか。
ときにして人は~という部分が多く垣間見える。
愛する人の願いはかなえてやりたい。
しかし、他の男に抱かれろと命じられ「NO」と答えてしまう。
けれど。。な葛藤シーンがすごく好き。
お前も犯されるんかーいwwwな展開またおつ((´∀`))ケラケラ

とってもいいところで終わってしまっている本作。
続きがでるかいなかはーなんて言わないで
ひたすら2巻を切望いたします。

8

BL業界の成熟のためにも本作続刊希望します!

耽美、絶望、諦観。こんな言葉が全編を通して漂いそれが足元にまとわりつき、時には身体全体にまで立ち昇る、そんな作品でした。絶対に最低あと一巻は出版されなくてはいけない作品です。

昨今高評価を受けてる作品内容とは離れてるためオトナの事情が出てくるのは理解出来ますが、このような作品をすっと受け入れるくらいBL業界は成熟してるのではないでしょうか?映画やテレビ、小説などにも言われてますが大ヒットを狙っていってもそれらの層が薄くなるばかりではないかと。映画「ブロークバックマウンテン」もあんなにヒットしたのでこの作品も一般紙でも充分理解が得られるのではないでしょうか?どちらの作品も男同士が世間の抑圧された禁秘の世界の中で愛の形を隠したり歪ませたりしてその愛を守る様を描いた作品に違いないから。

先生があとがきにオトナの事情があってもご自分も2巻出版に努力される事、読者の皆さんにも""本作の2巻希望とTwitterかメールをお願いします。誰かやるだろうと思ってると5人くらいしか来ないんですよ""なんて冗談交じりに書かれてたので真に受け過ぎかと思いましたが、それでも1人でも多くがいいに違いない!とこれからメール、ポータルサイトとココにレビューして2巻熱烈希望と拡散するつもりです。

6

醜悪で美しい。

この作品に描かれている愛し方は、
まず恐らく万人が理解できるものでなく、
嫌悪する人も、拒否感が先に立つ人も、
もしくはこの感覚自体、理解が出来ない人も居るかと思います。

身体は交われずとも、視線を交わし、言葉を交わし、心を通わせる。
ただ、お互いその身には欲望が存在し、
熱くなる身体と滾る欲望の向かう先、昇華の仕方が万人とは異なるという事。
そんな二人の情念の行きつく先は一体どこなのか…

卓越した画力で生み出される精巧で耽美な愛の世界。
肉体の交わりだけがSEXではない。
服を着たまま、言葉を交わしただけの二人が、
何故こうも扇情的でエロティックなのか…

本仁先生、渾身の作品です。
グラン・ギニョール
それは人の業と情念が渦巻く醜悪で美しい、怪しくも甘美な世界。

5

本仁戻の至高

本仁先生節炸裂の本作。
歪んだ愛は真実の愛と二人だけは信じている、耽美の極みと言ってもよいのではないのだろうかと思います。
時代と人種と身分の差で、二人は愛し合っていても絶対に体を繋げることはしない。
でも高まる欲望を、第三者を介して晴らしていきます。何それ!見たかったやつ!
とても酷いことを望むのですが、そうさせるのは君なんだよ、と。見たかったやつ!

幸せハッピーエンドを望む方には少しキツイ作品かも知れませんが、こういう形の愛もあるのかなと思います。
続編は本仁先生のやる気次第なのでしょうか……?お手紙やアンケートを送りましょう。
よい作品でした。

3

単純な攻め受けを超越した2人

 ここ何年かでデビューされたBL漫画家さんではなかなかお目にかかれない、禁欲・禁忌・背徳がこれでもかと詰まった、濃厚な薫りに噎せ返るような雰囲気の作品でした。これを描き切ってくださった、本仁先生の執念とエロスへのこだわりには本当に感謝。攻めも受けもお互いを愛しているなら他の人間とは絶対に寝て欲しくない、という方にはまったくオススメできませんが…。2人の愛を感じられさえすればどんな展開もOKという私には、究極のご褒美のようなものでした。数々の醜悪な饗宴を見せつけられますが、須蛾がどんなにコンラートを愛でたいと思っているかが常に雄弁に語られるので、醜さばかりが先立っている印象はありませんでした。

 執事のコンラートは、主人である須蛾以外の人間と寝たいと自ら思ったことは当然にないのです。彼はどこまでも純粋に、須蛾ただ1人を求めている。だけど、2人の仲を邪推する世間のために、2人はけっして寝ないよう耐えている。代わりに須蛾は、別の男に自分の代理としてコンラートを抱かせる。それを命令ではなく懇願だという須蛾のずるさ。でも、確かにずるいのだけど、それは須蛾の本心でもあると思うのです。彼はあくまでコンラートに支配、君臨される側にあるのであって、その自分の心の絶対的主人に向かって、跪き額を床に擦り付け脚に縋り付きながら懇願する。自分だと思って他の男に抱かれてくれ、と。実際に無体をされるのはコンラートですが、須蛾の中では彼がどれだけ悶え苦しんでいようと、自分はあくまで彼に懇願をしてその慈悲の心にお願いを聞いてもらっている配下の立場なんでしょう。

 阿木乃が須蛾を一般的な物差しでは測れず堕ちていくことに悦びを覚える退廃的な貴族に、コンラートをまともな常識人で物事を理論をもって解そうとする革新的な貴族に例えるシーンがありました。他の男でもいいから抱かれるところを見たいという須蛾と、他の男に抱かれることへの嫌悪感が消えないコンラート。阿木乃の指摘は的を得ていると思います。けれど、須蛾はいつだってコンラートに選択肢を与えてきた。まともな倫理観を持ち潔癖で高みにいる自分が、どうしようもなく自分を乱したいと願う不道徳な1人の男によって地の底に落とされていく。その過程にやはりコンラート自身も、至上の快楽・悦びを覚えているのではないかと感じました。2人にしか分からない退廃の甘美さ。これくらい濃度の高い作品を、もっと発掘していきたいです。

1

耽美+淫靡

久しぶりの本仁先生の本です。絵柄が好き、独特の雰囲気が好気なんだが、Hが多かった!耽美+淫靡って感じで、本の帯の裏を見た時は四角関係なのかと思っていたら、4人の中で三角関係が2組と元彼同士が2組というわかりやすいのか、わかりにくいのか‥‥とにかくHをいっぱいしていた事は間違いない!大人の事情で出ないかもしれない2巻どうなるんだろう‥
先頭ページから順に読んでいって、あとがきまで読んだ時に、面白い!何が面白いかって‥あとがきが面白い!笑ってしまった、2巻を出す為編集部にリクエストしてと作者さんが頼んでも『そんなことを私がやらなくても誰かがやってくれるだろう』と98%の人が考えるらしい。私も98%の1人なんだよねー。実際にリクエストを送るのは精々5人くらいらしい‥5人の方宜しくお願いします。

7

まさにGrand Guignol

没落寸前の子爵家当主と、彼に仕えるドイツ人秘書のプラトニックな主従愛を描いた本作品。

プラトニックと言えば聞こえは良いですが、禁欲の代償行動として他者を巻き込んで行われる所業の数々がとんでもなくインモラルでアブノーマル。
どんどんダークサイドに墜ちていくストーリー展開に引き込まれます。

本書の構成は、冒頭部にストーリーの結末が提示され、その後過去へと遡っていくというもの。
ところどころ背景や辻褄が合わない気もしますが、人物に対する第一印象がその後語られる様々な過去の事変により覆される展開はなかなかの読み応えです。

物語冒頭部は、使用人らの苛めに耐え抜くキレ者執事と優しい旦那様との純愛のような雰囲気。
その後の過去編では、他の男に抱かれる秘書を見て愉しむ旦那様のダークサイドや、
そんな旦那様に対する秘書のアンビバレントな感情など
次々意外な事実が明かされ、人物や心情描写により深みが出てきます。

プレイも一筋縄でいかないものが多く、秘書が旦那様の目の前で他の男(男爵)に犯されるなんてのは序の口。
秘書→男爵→旦那様で相互フェラしたり、
旦那様が秘書の目の前で男爵に犯されたり(過去に関係があった模様)と、とにかくぶっ飛んでます。
※旦那様×秘書のシーンは、冒頭に少しだけ。

それら全てを愉しむ旦那様の心の内、人間性こそが本書の一番面白い部分で、本書を「グラン・ギニョール」たらしめている要素かと思います。

血生臭く不気味、そして苔脅しに次ぐ苔脅しで読者の意表を突く、まさにグラン・ギニョール的な魅力を感じる作品でした。

【あとがきについて】
本書一冊で一応完結している本作ですが、実は連載当初はあと4話分構想があったんだとか(確かにもっと話を広げられそうな要素がチラホラ)。

「大人の事情」で2巻を出せる可能性は低く、読者からの要望次第とのことです。
(事前に指定された話数/ページ数に収まりきれず…とかだったら商業で続編を出せなくても仕方ないとは思いますが…)

"真の最終話"に興味はあるものの、出せるかどうか分からない続編について作者自ら「大どんでん返し」と予告されているのはやや興醒め。
現段階で、本書で描かれた結末の更に先or裏を想起させるようなコメントは控えて頂きたかったというのが正直なところです。

続編が決定した暁には、上記のネタバレ的予告で上がったハードルを軽々超えるような「大どんでん返し」を見せて下さることを期待します。

6

ただただ官能的

「耽美主義」を再読してあとがきで気づきました。
長年待ち続けた須蛾子爵とコンラートのロマンス。
なので完全なるプラトニックラブだと油断してしまいました。
愛し合っているからこそ交わってはいけない。
子爵の倒錯的な思考がどれほど崇高で精神的に満たされようとも、体に募る欲望を抑え続け、中傷に耐える理性は日々擦り切れていく。
周囲の悪意に耐え切れず、理想とする関係を捨てることもできず、催された淫靡な儀式。
間接的に交わる行為の背徳さ、欠片でも触れたいと焦がれてしまう刹那さ。
ギリギリの誘惑と挑発に魅せられ、「ロマンチック」へ至るまでの狂気を固唾を飲んで見守ることしかできませんでした。

3

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