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表題作宮廷愛人

フェレンツ,20代半ば,宮廷愛人
ミハイ,17歳,小国出身の宮廷歌手

同時収録作品宮廷愛人

王,40代半ば,大国・ラスロの国王
フェレンツ,20代半ば,宮廷愛人

その他の収録作品

  • 寵鳥恋夜
  • あとがき

あらすじ

フェレンツは、「みんなの愛人」――
国王の歌手・カナリアとなったミハイは世にも美しい男・フェレンツと出会う。
頽廃の美を体現したかのようなフェレンツにミハイは純粋に惹かれていくが、彼の役目は…。

きみは、きれいだね――。小国出身のミハイは歌声を見込まれ、国王専属の歌手・カナリアとなる。
淫蕩な遊興がはびこる王宮に怯えるミハイが出会ったのは、妖艶な色香を纏った男・フェレンツ。
人間離れした美しさに素直な好意を寄せるミハイだったが、彼の役目は「みんなの愛人」であること…。
その魔性に取り込まれてはならないと足掻く一方で、フェレンツから寄せられる純粋な羨望と束縛にも抗えず――。
王の寵鳥たちが奏でる艶美な宮廷夜話。

作品情報

作品名
宮廷愛人
著者
かわい恋 
イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576161273
3.2

(36)

(7)

萌々

(11)

(8)

中立

(4)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
9
得点
107
評価数
36
平均
3.2 / 5
神率
19.4%

レビュー投稿数9

人を選ぶ設定だけれどハマれば大当たりかも

宮廷愛人のタイトル通り、フェティシズム溢れるとっても耽美な世界観。
プロットを出してもなかなか通らなかったお話との事で、よくぞ出してくれましたとシャレード文庫さんにお礼を言いたくなりました。
他社でなかなか通らなかった事にも納得の内容です。
とにかく、攻めのフェレンツの設定が特殊なんですよ。
かわい恋先生はきっとここが書きたかったんだろうなという情熱が伝わって来ます。
私はこのあまり見かけない設定、好きでしたね。

舞台は架空の大国・ラスロ。
非道で残虐で淫蕩な王が絶対的な権力を握っている、貧富の差が激しい国です。
美しいものが好きな王は、服も宮殿もきらびやかに飾り立てては夜ごと遊宴に耽っている。
王はとりわけ美しい若者を愛でる事が好きで、宮殿には王の伽をつとめる小夜啼鳥(ナイチンゲール)と呼ばれる見目麗しい少年少女が居たり、宮廷歌手(カナリヤ)と呼ばれる美しい声を持つ歌い手が居たりと、かなり淫靡な雰囲気が漂っています。

ここで攻めのフェレンツについて。
人によってNGかそうでないかが分かれると思われる設定があります。
・受け以外の男女の誰とでも寝る
・攻めが女性を抱いているシーンがある
・元受けである
・王に抱かれるシーンがある
理由があってなのですが、そこそこ描写されているのでこれらがダメな方にはおすすめ出来ません。
逆に萌える!気になる!という方にはとてもおすすめ出来る作品です。


小国の田舎貴族の未子として生まれたミハイは、ある日その美しい容姿と歌声を見初められ、王の元へと献上され、宮廷でカナリヤとして暮らす事に。
そんな中、共に祖国から連れて来た小猿のジジの行方を探していると、見たこともない美貌を持った美しい男性と出会い…と続きます。

タイトルの「宮廷愛人」とは受けのミハイではなく攻めのフェレンツの事で、その名の通り宮廷の誰とでも寝る王公認の"皆の愛人"なのです。
没落貴族の出身で、幼い頃に両親からラスロ国に売られて以来、小夜啼鳥として王の夜伽の相手となり、身体が育ってからも手放されず、鳥籠のような宮廷の中で心を殺して愛を知らずに生きて来た、美しくも悲しい青年です。
人を抱く事・抱かれる事しか知らなかったんですよね。
淫靡すぎる宮廷の中でも腐らず、計算や駆け引きなんてものとは無縁の無垢さを持ち、そして希望を捨てない強さを持ったミハイに対し、どこか憧れや眩しいものを感じ始め、やがて徐々に独占欲や執着めいたものを抱いていくフェレンツ。
なぜだかミハイが欲しくて、けれどまだそれが何か分からないというのが…
体を繋ぐ事しか知らず、愛し方を知らないまま間違った求め方をしてしまい、笑った顔が見たいはずなのにいつしかミハイからは笑顔が消えてしまって。
この辺りからどんどん人間的な感情が芽生えていくのがたまらないです。
王とのあれこれがある終盤では健気なほど。

いやあ…フェレンツのキャラクターがずるいなあ。
こういう、年齢的には大人なのに人間としては赤ちゃんみたいな攻めが好きで。
きっとフェレンツにとっての初恋だったんじゃないかな。
フェレンツの生い立ちを理解し、愛し方が分からない幼子のような彼を見て思わず守ってあげたいと思ってしまうミハイ。
ミハイが結構芯の強い良い子なので、これから2人で愛情や安らぎや幸せを手にしていくのではないでしょうか。
フェレンツは仕立て屋さんになるのかな。

作品全体がエロティックで耽美な雰囲気たっぷりなのですけれど、ミハイが祖国から連れて来た小猿のジジを介して2人が文通をするシーンが可愛らしかった。
王の小夜啼鳥・レヴィが本当に良いキャラクターでした。
こういう強かさと強さのある人は好きですね!
本編後のフェレンツ視点のお話がまたとっても可愛いんです。
レヴィはミハイとずっと仲良くしていて欲しい。

欲を言うのなら、ラスト付近の再会するまでの間をもっと詳しく書いて欲しかったです。
フェレンツのキャラクターが魅力的なので、こちらも詳しく掘り下げて欲しかったかも。
評価がかなり分かれるかと思いますが、私はとても好きな作品でした。

6

母性愛?王道ではなかったです。

笠井先生loveで後追いgetした作品。何か月か前に読み終わったのだけど
読み返すと少しずつ印象が変わる作品でした。
申し訳ありません、最初個人的に萌えたぎれなかったのを採用して中立で
と思いましたが、この設定を世に出してくださったことに感謝して萌で。

衝撃の本編230pほど、後日談15Pほど。
本編は笑うところないですが、後日談は攻め視点で、
攻めが「自分がイケてない」ことを自覚している話になっているので、
ちょっと笑えました。

あとがきによると 担当さんに何回かプロットを却下されたとのこと、
衝撃的ではありましたが、このプロットが出てきて良かったです。
攻めさんが・・・のシーンを笠井先生のイラストで
拝見できて、表紙もこっちも わーお でした。

その挿絵に引きずられて、なかなか攻めの本質が理解できなかったです。
最後は、なんだか攻めが可哀想に思えてきて、
「受けの母性愛ね」と飲み込めるようになりました。

後日談は、ちょっと百合っぽくて二人(受けの友達と受け)が可愛かったです♡
そこでかなり癒されました。

とにかく1回読んだだけでは、受け止めるのが難しい作品でした!
時間差おいて、何回か読み返してみてもいいのではと思います。

0

珍しい設定

タイトルの「宮廷愛人」とは攻めのこと。
少年期は王の玩具、成人後は宮廷を訪れる貴族全員の愛人。
生きる術としてバイリバ。元受けていた攻め。個人的には萌える。
本文中にも王×攻めで蹂躙されるシーンが軽くあり、イラストも付いている。
他はテンプレ。
構造が「妓楼の軍人」と凄く似ている。

0

攻めがリバ


話の流れはよかったと思います。
ただ…攻めが受け(ネコ)で犯されるシーンが強烈でした。
「えっえっえっそっちもいけるの!?」という感じで…。
正直なところ自分は多少萌えましたがその設定が好みではなかったですね。
リバ苦手な方は難しいと思います。

ただ笠井あゆみ先生の挿絵も見る限り、結構エロいです…(攻めが犯されているシーンもございます)
攻めが結構アブノーマルというか…意地が悪いというか…(褒め言葉)
受けが健気なのを漬け込んで色々とされちゃうんですけど。
攻め受けの営みは回を増すことに萌えててよかったかなと思いました。最後はやや不完全燃焼という形で「あれ?」となりますが恐らくハッピーエンドではないでしょうか。

これから読もうかと考えられてる方は、
攻めがバリタチ!ではないのでそちらだけは要注意です。

0

みんなの恋人

そっちΣ(・ω・ノ)ノ!?
受が宮廷愛人に調教される話だと思って読み始めたのですが
まさかの攻ww
よもやの攻ww

宮廷の愛人。
幼いころから王に身体を開かれ
今は不特定多数の貴族と身体の関係を持つ攻が出会ったのは
誰の手にも触れられていないピュアっピュアな受。
王でさえピュアなまま愛でようとしているのに対し
ガツガツ攻めていく様が時には「イカれてるな」と思うほどに。
面白いと思うかどうかは賛否両論あるかと思いますが
チャレンジしたな!というのはすごく感じる部分が多分に見える作品でした。

後半、受が攻に惹かれた理由を告白するシーン。
その理由がまたピュアで萌えた。
美しい顔でも、体でも、ましてテクニックでもなく。
キュン( *´艸`)v

王×攻のゴツイ絡みもまたオイシイ一作でしたw

2

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