この「好き」はコワい

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表題作残骸はあさってのほう

ぎゅうちゃん,高校生,みーたんの彼氏
沼田,高校生,みーたんが好き

同時収録作品東高 Go to hell!

西条剛,高校生,ヤクザの息子
飛出木宏美,高校生

同時収録作品カトルフィッシュ

アダルトショップの店員
智,進学校の高校生

同時収録作品へんてこな校歌

名前表記なし,高校生
長内丈,高校生

同時収録作品私鉄“GOTTA GO TURN”

政男,高校生,教師
鉄男,高校生

同時収録作品土曜、木曜、カトリーヌ

香取朝雄(カトリーヌ) ,オカマ
本郷理人,精神科医

その他の収録作品

  • チキンレース

あらすじ

何もかも欲しい
たとえばキミが感じてる快感だって…

あの子のカレシ×あの子のストーカー


ドルオタの沼田は、好きなアイドルに似ているという理由で
クラスメイト•みーたんのストーカーをしている。
文具や髪の毛、みーたんのモノを盗んでは
至福のときを満喫していたが、ある日盗みがバレてしまう。
みーたんの彼氏のぎゅーちゃんに酷くお仕置されてーー…。

他、エキセントリックな唯一無二の世界観が炸裂する短編5冊を収録。

作品情報

作品名
残骸はあさってのほう
著者
エマオ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS Baby comic
発売日
ISBN
9784865892260
3.4

(26)

(9)

萌々

(3)

(6)

中立

(6)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
7
得点
81
評価数
26
平均
3.4 / 5
神率
34.6%

レビュー投稿数7

個性的

初読みの作家さんでした。
短編集ですがどのお話もすごく個性が強く、一度でスッと理解するのは難しかったです。
痛いのも無理矢理行為に及ぶのもそこまで抵抗はないけれど、そういうレベルではないというか。
背景にある感情も複雑なのに表に出ている部分まで激しいので、どこを拾っていけばいいのか混乱してしまいました。

表題作はわりとわかりやすいお話でしたが沼田の考えていることが理解できず。男同士のセックス(というかレイプ?)はあるけど、これをBLと言っていいのだろうかと思う部分もありました。

読み返すとまた違う印象になるのかもしれませんが、なかなかそれも難しそうです…。

0

暴力的でエネルギッシュなタッチをこれからも見てみたい

◆残骸はあさってのほう(表題作)
 ちょっと消化不良だったけれど、全体的な流れは嫌いじゃない。推しのアイドルに似ている女子・みーたんの私物を盗む癖をやめられない沼田と、彼女の彼氏であるぎゅうちゃんとの間に芽生える歪な関係。ぎゅうちゃんがどんなに痛めつけても、沼田はそこにみーたんとの接点を見出して悦んでしまう。根っからのストーカー気質なんでしょう。気付けばぎゅうちゃんは沼田という底なしの沼に足を踏み入れているわけです。この年代ならではの精神的な不安定さが暴かれていて、興味深い作品でした。

◆カトルフィッシュ
 幸薄系の受けがとことん救われない作品でした。可哀想な受けに萌える、というのは恐らく多くの腐女子が抱えている性癖だと思うので、ある意味王道とも言えるでしょう。根が歪んでいるわけでもなく、本当にいい子なのに、最後の最後まで希望の光に裏切られてしまう受けが哀れだったけど萌えました。

◆土曜、木曜、カトリーヌ
 女装キャラはそんなに得意ではないけれど、この作品が一番のお気に入りになりました。歯に衣着せぬ物言いで圧倒的存在感を放つカトリーヌと、彼の担当医である気弱な本郷。お互い相手にないものを持っていて、まさに対極的な存在なんですよね。ありのまま生きることへの渇望や自信を、相手と話すことで手に入れていく2人。良い出会いだなぁと思いました。本郷が受けだったのも可愛くて萌えたポイントです。

0

入り込めなかった。

期待して読んだのですが私の理解力では到底追いつきませんでした、ごめんなさい・・・。かなり異質な作家さんだと思います。
心地悪く、変な読後感・・・。個人的には村上春樹の「青が消える」や「国境の南、太陽の西」、梶井基次郎の「檸檬」を読んだ印象と似ていて、首を傾げるばかり。基本どのお話も主人公本意です。

短編集でも分かりやすく描かれる方はいらっしゃるのですが、あまりに話が唐突かつぶっ飛んでいて、置いてけぼり感を感じてしまい入り込めなかったです。結末を飲み込もうにも飲み込みきれない。シチュエーションやCP、内容など特に地雷となるようなものはなかったのですが、好きになれませんでした。ある意味読者に一切媚びず、描きたいものを描いている感じがしたのでそこは敢えて評価します。

表題作とカトルフィッシュの受け、カトリーヌはかわいらしかったのですが、それ以外のキャラクターに対して愛着が沸きませんでした><
普段、サイコもの、痛みや闇のある作品は好んで読みますが、どうしても理解の範疇を越えていた印象です。ただ表紙絵や、髪の毛に星を載せてる描写などキラキラしていてかわいいなと思ったのでもったいなかったです。
ある意味衝撃でしたが、あまりにもメッセージ性を汲み取りづらくて多分もう読まないかも。
また縁があれば短編集ではない作品を見てみたいです。

1

泣き顔がすごいのよ

テーマアンソロジー掲載作を集めた短編集なので、どうしても1作品ごとが細切れというか、ぶち込まれたものが濃厚すぎて説明が追い付かず、展開の唐突さが目立つ感じがするのは、まあ、しかたがない。
絵は、デッサンがしっかりしているというか、肉体の量感がしっかり描かれていてとてもお上手。
自在なアングルで、濃厚な内容が、饒舌すぎるほどに表現されていて、なんというか、おなか一杯になった。
ぶっ飛んでいるとか、頭おかしい系の印象は、多分この、画力の過剰によるのではないかな。
もっとさっぱりすっきり系の絵だったら、このストーリーでもさらっと読めちゃったと思う。

1

ぶっ飛んだ短編集

作者さんご自身が、コメントで「こいつ頭おかしいと評される」的なことを書かれていたのですが、さもありなん…な感じの短編集でした。
情報登録がまだ入っていなかったので、読後に登録させていただいたのですが(短編多くて大変でした…)、表題作の受け攻めを登録していて、果たしてこの攻めを攻めとして登録していいのだろうか…と悩んでしまった。

印象に残った作品を何点か。

表題作『残骸はあさってのほう』
アイドルオタクの沼田は、推しメンと似ているクラスメートのみーたん(女子)をストーキングしている。みーたんは女子からはビッチと言われていて、最近も友達の彼氏を寝取ったらしい。その彼氏、ぎゅうちゃんにストーキングがバレて…。

カップリングはぎゅうちゃん×沼田なのですが、これを果たしてカプと言っていいのかな…と疑問に思いました。
ぎゅうちゃんに暴力をふるわれ、強○されるのですが、それを喜ぶ受け。大好きなアイドルに似たみーたん、そのみーたんに突っ込まれたtnkを突っ込まれるのがうれしいらしいです。
これ、設定がドルオタじゃなく、最初からみーたんが好きで…というんじゃダメだったのかなぁ。好きなアイドルに似てるから執着、というのはちょっと動機的に薄い気がします。まあやってることは薄くないんですけど。

ぎゅうちゃんは外見が鬼みたいなブサイク(に見える)で、本編や続編(表題作のみ続編あり)ですごく猟奇的な暴力を働いているのですが、受けに比べると随分とマトモなキャラなんだと思います。到底好きになれない三下キャラですが、多分受けの闇に引きずり込まれて人生を踏み外しちゃうんだろうな、と思うと気の毒な気も。


『カトルフィッシュ』
チビで眼鏡っ子的な男子高生受け。同級生たちから、アダルトショップで万引きしろと強要され、ゲイビデオを万引きしたところ、アダルトショップの店員に捕まり、自慰を強要され、嬲りものにされます。
その帰り道、気持ちが悪くてへたり込んでいたら、近所の男性が通りがかり送ってくれます。実はゲイで、あるゲイビ男優に憧れている受けですが、その男性がそのゲイビ男優でした。
偶然の出来事に浮かれるけど、アダルトショップ店員に脅されている状態。しかも、さらに驚愕の事実が判明。

すごいところで終わってるんですけど、今後どうなるかまったく見当がつきません。
弱い子が、必死に反撃に出ようとし、一瞬成功したかに思えたけどやっぱりダメでしたー、という救いのない話。


『土曜、木曜、カトリーヌ』
この本の中で、唯一双方向の愛がある話でした。
女装好きなオカマのカトリーヌ。ガテン系で働く大柄なキャラです。父親にマトモな人間になれと精神科医に無理やり連れて行かれ、そこでチビっこい天然眼鏡のカウンセラーに出会います。
カトリーヌは別のイケメン医師が好きで病院に通いつめ、カウンセラーは別に女性と結婚することになりますが…。

カトリーヌが別の医師目当てだったのに、急にカウンセラーに惹かれるのが少々「???」でしたが、可愛いお話でした。カトリーヌがオネエだし、このちっこいカウンセラーが攻めるのかなー、と期待していた(別に小柄攻めがツボなわけではないですが)のに、エッチとなるとカトリーヌが攻めてて、ちょっと残念だと思っちゃいました。

7

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