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からっぽになった俺を満たしてくれるお前…。
haji先生のデビューコミックだそうです。
デビューコミックとは言えど、絵もそうですし、コマ割りやお話の展開とかも拙い感じが無くて多分漫画自体たくさん描いてらっしゃったんじゃないでしょうか。
男子高校生の繊細な心情を丁寧に描写したお話でした。
無表情で感情をあまり表に出さない古賀の内面を、恋をした事がない田島が少しずつ知って惹かれていくというストーリーなんですが、その過程がサラッとしてるんだけど綿密というかしっかりと描写されていて良かったです。
初めて気になった泣き顔、それから笑顔を見た時に恋に落ちる…そんな田島のピュアさにキュンとしました。
また、古賀の報われないとわかっている想いを金魚に投影して閉じ込めて、それでも諦められず育てていく…という切なさも表現の仕方が好きでした。
猫に導かれ、猫に邪魔される恋路っていうオチ(おまけまんが)も面白かったです。
古賀優弥の涙姿にみとれて動揺した田島颯太は、バケツの水を古賀の頭からかけてしまうvという最悪の出会いから始まります。
しかも泣いていた理由は「好きな人から貰った金魚が死んだから」で、その金魚を殺した犯人まさかの田島家のネコ...!!
出会い方は最悪な2人だけど、なんだか馬が会い、一緒に過ごすうちにどんどん惹かれていき、田島は「古賀の笑顔がもっとみたい」と思うようになります。
そんな中、「好きな人」というのが血の繋がらない兄でまもなく結婚するということを聞く...。
絵のタッチがとても美しく、また何より「水」の描写が本当に綺麗で、作品の世界観に引き込まれていました。
あと古賀くんの感情が目でたくさん表現されていて、くるくるかわる目から目が離せませんでした!
表紙の通りの作品です。
田島(短髪)×古賀(受け攻め不明 高校生同士)
高校生だけどよく喋るし妙に大人びてる。
綺麗なこととか優しいものばかり集めたような作品です。性根が曲がってるヤツが出てこないので安心して読めますが、過剰なトラブルやすれ違いも起きないので少々物足りなさもあり。
しかし初商業単行本でこれは、絵もお上手だしストーリーもまとまっていてすごいと思います。
ピュアな高校生同士のお話が好きな方だったらもっと評価高いかと!
受けの古賀のビジュアルがとっても可愛くて素敵でした。雰囲気は柔らかく淡々としている中に、時々萌えが挟まれるという感じ。古賀が血縁関係のない兄に片想いしているので、その報われぬ気持ちを気の毒には感じますが、そこまで切なさが強調されているわけでもなく、とても爽やかな清涼飲料水のようなイメージを抱きました。特に大きな波乱が起きることもなく、メイン2人の関係に集中して読めるところがいいですね。テンポも速過ぎず遅過ぎずちょうど良くて、初心者の方にもオススメしやすい作品かなと思います。最後に古賀の攻めバージョンと受けバージョンも見れて、彼が攻めなのも意外と悪くないかもと想像が膨らみました。
お人好しの田島が、校舎の窓から見たのは、違うクラスの古賀の泣き顔。それに目を奪われていたら、手に持っていたバケツを落としてしまい、古賀を水浸しにしてしまった。
そして、涙の訳は飼っていた金魚が、猫に襲われ死んだこと。
その猫は、田島が飼う猫だった。。。
古賀の目つきの悪さと愛想のなさが、残念でしかたがなかったのですが、だからこそ奇跡的に見せた笑顔が可愛くて、田島じゃなくても、心鷲掴みにされます。
多分先に好きになったのは、田島。田島のお人好しさや優しさに、古賀は救われたのですね。
よくある話って言ったら、その通りなのですが、繊細なタッチで描かれる人物や金魚鉢が、凄く爽やかで、兄への気持ちを吹っ切った古賀は、後半生き生きした目になります。
その変化が私は好きで、わかりきった内容でも、ドキドキしました。
田島は、水をかけてしまったことや、自分の猫の悪行に、ずっとすまなさを感じていますが、古賀の兄に向けての気持ちを知っている田島だからこその優しさなんだなぁと思いました。
最後、古賀がだいぶストレートに田島に迫っているのに。。。「わりと頑張ったんだけどなぁ」の、心の声が可愛かったぁ。
頑張れ!!田島!!
エッチまではないのですが、無くても何か良かったです。見たいっちゃー見たいけど(笑)