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"狂犬"×「いいこ」優等生の青春BL
はっきりとした言葉で”恋”とは表さない、まさに目で語る”恋”のお話でした。
言葉にしなくても滲み出るものってあるんだな~と、そういう部分がお互いにしかわからない特別感があって良いなと思います。
ーーーーーーー感想とネタバレーーーーーーー
攻めの塚田は、歯に衣着せぬ物言いが彼自身に誤解を生ませるタイプ。若干のワンコ感を持ち合わせているところは萌えます。なんだか可愛い...
受けの藤野は、愛想笑いが得意で自分の気持ちを押し殺すタイプ。ふっきれると自分の気持ちをうまく出せるようになります。
お互いのこの性格が良い化学反応を起こして、2人の恋に発展していきます。
無愛想ヤンキー×イイコ優等生という王道路線な設定ではありますが、じわじわと好きになっていく過程が萌えポイントでした。
一番は、言葉で”好き”と伝えるのではなくて、自分の立ち居振る舞いに相手への気持ちが滲み出てるところ。ここが良いな~と思いました。しかもそれが相手には伝わってしまっている。
難点としては、人物の心理描写が言葉ではなくてキャラの表情や行動で表されているので、キャラの気持ちの読み取りが必要なところでした。なぜ互いに好きになったのか、物語の進行を考えればわかるのですが、言葉では表されていないので少し難しかったです。
恋は理屈ではないのか...と結論付けました。
hagi先生の作品が完全なる作者買いなんですが、出てくるポメラニアンが可愛かったり、モブたちが良い子だったりと今回もとても楽しく読むことができました。
描き下ろしは、2人が大学生になったころのエピソードが描かれています。ここでようやく甘い雰囲気に...!やっぱりお互いの特別感が堪りませんでした。
超☆好き!!
みんなに恐れられてて周りが話に触れようともしないような一匹狼タイプの子に、関わりたくないとも思ってるけど結果なんか接点出来て、結局彼の良さを知ってる唯一の人間になっちゃう。
ってのがホントすき!!
転入生の藤野が”愛想笑い”で学校をやり過ごしてる中で、屋上で会った塚田に「胡散臭い」と言われる。
・・・BLあるあるだけど、この唯一気付くってホント好き~。
一悶着あった後のキスで「なんで」と聞かれ「だって、両想いだろ」って(悶)
好きとも言ってないし!好きとも言われてないのにっ!!!!
フライングチューとか!可愛すぎかよ!!
はぁ。。。狂犬が可愛すぎた。塚田ポメラニアンかよ!
表紙みて、受けの目がウルウルの甘々ストーリかと思ったのですが、違いました(甘いには甘いんですが笑)
可愛い学生の青春ストーリで、重く過ぎずいい意味でさらっと読めました。
狂犬君が意外と可愛くてもっと活躍してほしかったです( ´∀` )
塚田はその見た目から周囲に恐がられ、狂犬なんていうあだ名までつけられている。
でも実は全然悪い子じゃないし、むしろ良い子なのに!
なんでもすぐ口に出してしまうので誤解されやすいし、歩いていても絡まれてしまうので結果喧嘩ばっかりしてるイメージを持たれてしまうという…
でもいい意味でなーんにも気にしていない感じの塚田がすごく良かったです。
逆に藤野がヤキモキしている様子もなんだか微笑ましく可愛かった。
塚田の鈍感そうに見えて意外と人の本心を見抜くところはちょっとときめきました。
そういうのを感じ取れるのっていいですよね~
彼の根っこのいいところが見れた気がします。
そして大学生になったふたりも良かったですが、モブAモブBはかなりいい仕事してくれたなと思いました。
キャラの組み合わせは面白かったですが、萌え度的には可もなく不可もなくという感じでした。あまり深く踏み込まずに、2人の距離の縮め方をさらっと表面的に撫でただけのような印象というか。軽く読みやすいBLが読みたいという気分の方にはオススメします。
受けの藤野が転校ばかりしてなかなか周囲に馴染めないため、控えめな性格ではあるのですが、意外と芯がしっかりしているというか言うべきことは言うというキャラなのは良かったです。顔が可愛らしい分、性格まで弱々しいと個人的にちょっと萎えるので、クラスで怖がられている塚田とも対等に接することができるほど肝が据わっているところはとても好感が持てました。ただ、恋愛面では物足りなさが否めなかったかな。2人の魅力を理解しきる前に終わってしまったなぁと感じました。