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表題作長い間

高梨司/人気俳優 
渡部真一/大学生 就職活動中

その他の収録作品

  • あいたい
  • クリスマス・イヴ

あらすじ

高梨司は真一の高校時代からの大切な親友だ。二人が上京し、司が人気俳優になってからもそれは変わらない―変わらないはずだった。だが、司とアイドル女優とのスキャンダルが報道された時、司が噂の出所として真っ先に疑い、問い詰めたのは真一だった。「友達やなんて、いっぺんも思たことない」叩きつけられた言葉に、真一の胸は凍り付き…。二人のスタンスが、いま崩れ始める―。サイレント・センセーション。

作品情報

作品名
長い間
著者
久我有加 
イラスト
山田睦月 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403520679
3

(8)

(1)

萌々

(0)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
23
評価数
8
平均
3 / 5
神率
12.5%

レビュー投稿数3

これほどまで

じれったいお話は初めてです。

人気俳優と大学生の親友。それで上手くいっていたのに、起きてしまった一つの事件。
言葉のアヤによるけんか別れ。
でも、やっぱり心配でほっとけなくて。
男女のケンカだともっと違う方法での仲直りもあるんでしょうが。
やっぱり男同士は力技が有効ですね。
おとなしい真一くんですが、怒るとコワイ。
ここまでが「長い間」

「あいたい」はもう、せつないです。
気持ちはもうとっくに決まってるのに、遠慮しまくり。
司くんを思ってのことだけど、親友だったら遠慮する事ないのになぁと思いますが。
思いやりが裏目ってよくあるパターン。
でも、それがあってまた言い合いしてすれ違い。
いいアドバイザーがいて良かったね、真一くん。
自分の気持ちをやっとさらけ出すシーン、くぅって唸っちゃいます。
Hシーンは気持ちの確認みたいで、でも読んでて素直に素敵だなぁって思いました。
リアルに書かれるより、気持ちが伝わってきて。

「クリスマス・イブ」は短いけど、濃ゆいです。
エロくはない、でも二人の気持ちがすっごく良く書かれていて。
こんなお話の書き方もあるんだ、と脱帽です。

山田睦月センセのイラストがまたドンピシャで。
素敵な真一くんとワイルドでかっこいい司くん。
特に短髪にピアスの司くんはそれだけで出演する映画が想像できました。
ここまで脳内にリアルに考えられるって、才能だと思います。

これは素直に「神」です。

0

じれったい二人にウズウズしました

高梨司(人気俳優 わがままで子供っぽいところがある)×渡部真一(大学生 就職活動中 病気で一年留年しているため司とは同級生だが年上) ≪関西弁≫

高梨と渡部は高校の同級生で、卒業後上京してからも親友としての付き合いが続いていました。しかし人気俳優である高梨が自宅マンションの前でアイドルと一緒にいる写真が週刊誌に掲載されてしまいます。その写真の出所が渡部なのではないかと疑った高梨は激しく詰め寄り、ただでさえ疑われて傷ついている渡部に向かって「友達やなんて、いっぺんも思たことない」と言ってしまいます。

「じれった~い!!」と思わずウズウズしてしまうぐらい不器用な二人の恋愛に身もだえさせられてしまいました。自分の気持ちを強引に押し付けるタイプで子供っぽいところがある高梨と、人に頼ろうとせず自分の中に不満などをため込んでしまうタイプの渡部にかかると、あまり大した事ないような出来事でも大したすれ違いに発展してしまうという、結構いい大人なのにいつまでも青臭い(特に高梨)二人にヤキモキしました。お互いがお互いを想い合っているのが分かっているので、先の展開に「どうなっちゃうの!?」といった不安は一切なかったのですが(笑)、どうしてこんなに分かりやすいのに(特に高梨)迷う必要がある訳!?と余計にじれったく感じました。

話の展開も王道で特に意外性がある訳ではないのですが、分かっていても思わず切なくなってしまうというところに好感を持ちましたし、こういういたってスタンダードな感じの(エロも薄めな)BLもたまにはいいなぁとしみじみ思いながら読んでいました。

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登場人物の魅力がさっぱりわからない

王道モノです。
王道でも、人物に魅力があればいいと思うんだが、これはキャラの魅力とその落とし込み方に盛大に失敗しています。
美形の人気俳優とフツーの大学生、はいよくありがちですね。
それはいいとして、美形の俳優が、美形以外、なんら魅力が伝わってこない!
ポスターの表情がキーワードになっているはずが、どんな表情なのか、描写があまりにもお粗末すぎる。
その割には無駄に手間隙かけてじれったい展開なんですが、じれったさを出すなら、もっと心の動きが必要かと。ただ、外野がワイワイ言っているのにひきずられてるだけ。
関西弁をアイテムにしているのも、正直、無駄。なんで関西弁なのかっていう必然性がまったくもってナイ。
二人でいるとき「だけ」関西弁、という限定なはずが、基本的に二人だけで話が展開していくから、ギャップ萌えがない。
王道展開だけに、どこかでお約束をひっくりかえさねばならないところが、王道のまんますすんじゃいました…的作品でした。ふぅ。

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