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麻薬取締官通称マトリの愛澤[攻]とヤクザの愛人の聡[受]、そして聡の飼い主であるヤクザの山極の奇妙な対極的な人間関係と、平行して麻薬取り締まり捜査が動いて行きます。
結局、愛澤と聡はくっつくんですが愛澤の魅力が足りないというのではなくて(彼は単体で読めば攻として十分に魅力的ではあるのですが)山極の感情や心の闇の部分が読めない分にキャラ的魅力が彼の方が勝ってるのと、そんな山極と愛憎の関係にある聡というこの関係性の方に魅かれてしまったというのはあります。
ダークで病んでて秘めた独占欲みたいなものを山極に感じるので、彼が亡くならなければこの話は愛澤と聡が結ばれる結末にはならなかったと思うので、何かその為に山極は死ななくてはならなかった的な印象。
自分的には山極と聡の話が読みたかったな。
愛澤も悪くはないんですけどね、ただ山極と聡との関係に比べると薄いかなあ。
エロは無理矢理描写は無くて比較的甘め、山極の前で聡が愛澤に抱かれるという人前エロはあります。聡は山極には色々されてたらしいけどそのシーンは割愛されていて無いです。
聡は美少年って設定で、自分は地味平凡萌えなので正直美少年ってそんな好きではないんですが挿絵が好き挿絵師である雪舟さんだったので黒髪のいい感じの少年に描かれていてそのイメージで読めたのでその点は嬉しかった。挿絵って作品のイメージに繋がりますよねー。
キャリア官僚としての未来を約束されながらも、自ら希望して麻薬取締官になり現場に出る愛澤。
ある日彼は一斉検挙の現場で一人の美しい少年、聡と出逢う。
聡は男でありながら暴力団若頭の山極の情婦とされる人物だった。
麻薬の元締めである暴力団を追い込むため、なんとか聡を取り込もうとする愛澤に「自分と寝てくれるなら」と迫ってくる聡だったが……
マトリ×ヤクザの愛人。
スレた振りをしてるけれど、意外と純情な聡はかわいい。
メイン二人の他に今回のキーパーソンになるヤクザの山極さん。
聡を手に入れるために家族を皆殺しにして、聡の体を恐怖と色々で仕込んだ人。事故ののため現在不能。
不能?!
この設定は必要だったのかと地味に悶々としています。
聡が愛澤と山極二人と関係を持つのがマズイのか?BL的に。
いや、そんなこともないような?(なんでもアリ_それがBLクオリティ)
でも体もこみで二人の間で揺れ動いた方がリアルじゃないですか?
だって元々愛人設定だし。今更男はアナタだけですというキャラでもない。
実際山極さんの心情とか意図が書き込まれることはないため、結局彼が何をしたかったのかがいまいちわからないままで、三角関係というにはなんか弱い気がするのですよ。
山極と聡の恐怖で支配されてるんだけどそれだけじゃない微妙な関係性には萌えたけれど、そのへんもう一歩つっこんだ上で愛澤に惹かれていく過程が見たかったかも
ちょこっと不完全燃焼気味でした。