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ひよこ、ロマンチック始めました!

hiyoko romantic hajimemashita

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表題作ひよこ、ロマンチック始めました!

宇佐美紘一、友紀の同期で営業部エース、25
一之瀬友紀、解体寸前の開発チーム研究員、25

その他の収録作品

  • ひよこプレゼンテーション、始めます!
  • あとがき

あらすじ

大手メーカーの開発研究勤務3年目。
ちょっとコミュ障・しかもゲイの一之瀬。
社員寮内では部屋着代わりのひよこの着ぐるみパジャマを着て歩き回っているような、ちょっとかわった青年(いつかはかっこいい彼氏ができてラブラブしたいと意外と乙女チック)。
同じ寮にいる同期の宇佐美は、若手営業の中では成績も超優秀、みためもイケてるモテ男子。
学生時代だったら、ぜったい同じグループにはならないような宇佐美が苦手な一之瀬(ただし、顔やボディだけは、お気に入りのゲイビ男優に似ているから外見は嫌いじゃない)。
なぜひよこ着ぐるみでうろつくのか、とにかく一之瀬が理解できない宇佐美。
だけど、もともと小動物が嫌いじゃないからか、…気になる…かわいく思えてきた…しまいにはムラムラしてきたと、自分の気持ちの変化に戸惑うばかり。
その二人が新商品開発プロジェクトで組むことに。
しかも、このプロジェクトで結果がだせなければ一之瀬のいる研究チームは解体される可能性が…!
はたして、二人の仕事&恋のプレゼン、うまくいくのか…!?

「ちょっとイケAV男優(ゲイ向け)に似てるからって!」大手メーカーの開発部に籍をおく一之瀬友紀は、たまに会社の独身寮ですれ違う同期の宇佐美紘一(営業部のエース)にあまりいい感想をもっていない。一方、宇佐美は、ひよこの着ぐるみルームウェアで寮をうろつく一之瀬に戸惑っていた。意識しだすと無性に気になる…頭なでたい…かわいい…どうにかしたい!「エロいひよこだな。襲われたいのか?犯されたいのか?」イケメン営業×かわりもの小動物系研究員、ドキドキの社内恋愛。

作品情報

作品名
ひよこ、ロマンチック始めました!
著者
吉田ナツ 
イラスト
高峰顕 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
ISBN
9784799736906
4.2

(45)

(17)

萌々

(22)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
189
評価数
45
平均
4.2 / 5
神率
37.8%

レビュー投稿数6

後半のすれ違いという名の迷走っぷりが好き。

前半は社員寮を舞台に、同僚だった二人がくっつくまで、後半はくっついた後のすれ違いが描かれてます。

攻めの元カノにばったり出会ったことがきっかけですれ違いが生じるんだけど、切なさよりもおかしさが上回ってる。
ノンケとゲイがくっついた後のすれ違いって、大抵切なさ100%なのに、この二人に限っては切なくない。

というのも、どっちも迷走しまくってるんですよ。明後日の方向に。

特に攻め。
急にそっけなくなった受けの態度に不安を覚え、ゲイである受けの好みを知りたいと「ゲイモテ」についてあれこれリサーチしちゃうんです。
初めて知るあまりにも濃ゆいゲイの世界にクラクラしながらも、一生懸命学習に励む(笑)

‥…その結果、日サロに通い、ヒゲを生やし、オス全開の暑苦しいワイルド野郎にイメチェンしちゃう。
ギャグかって感じ。

受けからの愛を失いたくなくて、こういう方向に暴走する攻めって大好きなので、大いに笑わせてもらいました。
挿絵もちゃんとヒゲありになってて、あんた誰!?状態。

結局、二人の迷走は、相手を失いたくないという気持ちが発端なんですよね。
だから二人の取ってる行動は側から見ると滑稽なんだけど、本人達はとっても必死で、だからとても愛おしい。
そこがいいと思います。

4

幸福な気持ちになれました。癒しBLです。

ひよこ一之瀬に癒されました。

社員寮でひよこの着ぐるみ着てウロウロするような変な子だけどすごく純情で可愛いんです。

両想いになってからもそんじょそこいらの可愛い系の女子なんかよりずっとあざといかわいらしさを計算無しの素でやってのける一之瀬。こんな可愛いのそこいらに転がってたら犯罪も減るだろうな。
宇佐美が癒されてたのもわかる。

またこの宇佐美がいい男なんですよね。仕事できるし、一之瀬の為にプレゼンに協力するところなんかもすごくスマート。行動力もある。
行動力がありすぎて日サロ行ったり、ひげ生やしてみたり、シャツのボタンを多めに開けてみたりと一之瀬にモテる為に変な方向に走り出した時は笑えました。

話全体を通してお互いの好きがとっても純粋でかわいいお話でした。
こういうカップル応援してしまいます。

あと、挿絵がすごく良かった。イメージにぴったりです。

1

素直で明るく癒される受け


「ひよこ、プレゼンテーションはじめます」+表題作の2編

表題作が続編という少し変わった編成です。
どちらの話も両視点で読めるのですれ違いもそんなに切なくないです。

「プレゼンテーション・・・」
同期の二人がお互いを意識し恋人になるまで。
老舗繊維会社のエリート営業の宇佐美(攻め)は寮内をひよこの着ぐるみ姿で闊歩する同期の一ノ瀬(受け)に目を奪われます。
可愛いものが大好きな宇佐美は、ひよこを見たいがために寮内を一ノ瀬を探して出歩くようになります。何故か最近宇佐美と目が合うことが気になった一ノ瀬は、ひよこの着ぐるみを来て出歩いてることが悪かったのかと勘違いしひよこを着て出歩くのをやめてしまうのです。
そんな時、一ノ瀬達の研究が打ち切られるのを阻止するために一ノ瀬が役員会議でプレゼンをすることになったと知った宇佐美は、協力をするていで、ひよこ姿で練習するように誘導し思う存分ひよこを愛でるのです。ひよこを愛でているだけのはずだったのにひよこがエロく見えて‥


一ノ瀬は研究開発部門勤務で宇佐美とは同期ですが、自分が平均身長がないことがコンプレックスで、180センチを優に超える宇佐美のことが羨ましくていけ好かないイケメンだと思っていました。
あと一歩のところで足踏みしている、先輩二人と取り組んでいる新繊維の研究が打ち切りになるという話を聞きつけそれを阻止するため、役員会議でプレゼンすることになるのです。

暖かくて着心地が良いという理由で部屋以外の寮内をひよこの着ぐるみで歩き回る一ノ瀬はだいぶん変わった感性の持ち主です。
研究者としては優秀のようですが、喜怒哀楽がはっきりしていて表裏のない性格で、台詞にも語尾に「!」「っ」が多用されていて、子供みたいでかわいいです。

両視点なので、一つの行動を互いの視点で読めるのですが、違った解釈をしていることが何度もあって楽しいです。
例えば、プレゼン練習の動画をみて、このプレゼンでは全然ダメだと思う宇佐美とよくできてると思う研究者3人の認識のギャップとか、プロジェクト会議で一ノ瀬が黙っているから案が気に入らないのかと焦るメンバーに対し、自分が会議の妨げになるんじゃないかと気後れして置物と化してるだけ等々、笑えました。

また、一ノ瀬が宇佐美に恋したことに気づいた時、初めての感情に「怖い」とびびってしまい、一生ゲイビで生きていくんだと決心するところは悲愴なのに笑ってしまいました。恋したことに対する感想が「怖い」って独特です。

そして、怖いと逃げ回る一ノ瀬を追いかける宇佐美の行動力にも驚きでした。
彼が諦めなかったからこそ二人は両想いになれたんですね。


表題作
それぞれが相手が好きすぎてお互い違う方へ努力した結果、すれ違う話。

二人が両想いになって初デートで楽しんでいる途中、宇佐美の元カノに遭遇します。もちろん、もう二人は何ともなく、宇佐美もそう一ノ瀬に告げるのですが、一ノ瀬は元カノが仕事できる系のクール美人であったことに衝撃を受け、宇佐美が自分と付き合っているのは気の迷いじゃないかと疑ってしまいます。飽きられないようにと相談サイトなどのアドバイスにしたがって恋の駆け引きをしようとするのです。
反対に、宇佐美は一ノ瀬の変な態度を心配し、一ノ瀬がファンだと言っていたゲイビ男優を調べると自分とはかけ離れたワイルドな男だったことに衝撃を受け、ゲイ受けするようにイメチェンしようとするのです。
お互いが相手にもっと気に入られようと画策しているのを相手が別に好きな人ができたんじゃないかと疑うことになるというなんとも間抜けな話なのです
が、片方からの視点だったら切なくなりそうなところを二人の視点で読めるのでほほえましいやら笑えるやら。
宇佐美に恋敵認定された熊さんキャラの気のいい先輩はいい迷惑だったんじゃないでしょうか?

どちらの話もすれ違いがテーマだったように思います。
これからは二人でちゃんと話し合って末永く幸せにと思いました、
全体的にコミカルでとても楽しく読めます。
ひよこの着ぐるみで寮内をうろうろし、それをほかの人達がするーしている光景
は想像すると可愛いけど男性寮だと思うとちょっとシュールかも。でも一ノ瀬ならかわいくて許されるんでしょうね。
ひよこの着ぐるみを着ている一ノ瀬の全身イラストが見たかった。
それがちょっと心残りです。きっととてもかわいいと思うのです。

細かいですが、ちょっと気になったのが二人の年齢。同期で同い年とありましたが、一ノ瀬は院生の時から研究所で共同研究していてそのまま入社したとあったので、一ノ瀬のほうが少し年上じゃないかと思ったのですがどうなのでしょうか。

0

すごく癒されます

電子書籍で読了。挿絵あり。あとがきはありませんでした(吉田さんが何を書いていたのか気になります)。

宇佐美の属性に私は『変態』を付けたい!
この子、変ですよ、良い意味で。
小さくて可愛らしいものが好きな男子は結構多いと思うのですが、それに欲情するっていうのは……
対する一之瀬は見た目の可愛らしさに反して、絵に描いた様な理系の鈍感男子。
でも、理系男子にままある『恋愛から離れている男子』なものですから、おぼこい、おぼこい(笑)。
この二人のすれ違いを甘々な雰囲気で楽しむコメディです。

繊維メーカーの開発部に勤める一之瀬は、理系男子の例に漏れず見た目を全く気にしません。「暖かいから」という理由で親から送られてきた『ヒヨコの着ぐるみ』を着たまま社員寮の食堂で食事をするほど。彼は同期の営業職、宇佐美が気に入りません。営業の成績がトップでやり手の雰囲気が鼻につくし、いつも小綺麗な格好をしてスカしていて、おまけに背が低い自分を小馬鹿にする様に、頭を『ぽん』した宇佐美。ご贔屓のゲイビ男優に似ていても「やな感じ」と思っています。一方、子どもの頃から小動物の世話をするのが好きだった宇佐美はヒヨコ姿の一之瀬を見て、その虜になってしまいます。一之瀬の行動を入念にリサーチし、こっそりヒヨコ姿を見ることで癒しを得ていました。ある日、一之瀬の所属している開発部が閉鎖される方向の話が持ち上がります。開発部の存続をかけ、現在手がけている画期的な新商品について、一之瀬が役員会でプレゼンを行う事になります。プレゼンの腕では他に引けをとらない宇佐美は、ヒヨコ姿を堪能するために一之瀬のプレゼンに協力すると申し出るのですが……

「ヒヨコに欲情するのは変態では?」と書いたのですが、でもね、このヒヨコは確かにエロいのです。歩いているとお尻のモコモコに惹きつけられてしまう宇佐美の気持ちに限りなく同意。
また、中の人も可愛らしい。
最初、うさんくさいと思っていた宇佐美が、実は努力家で仕事に真面目に取り組んでいると解った途端、すぐに反省する所なんて、ほんといい子!
また、宇佐美も、当初はヒヨコ目当てで申し出たプレゼンへの協力なのに、段々本気で取り組んでいき、最後には新商品の開発を望み「自分でそれを売りたい」と思う様になるなんて、こちらも心までイケメン!

お話は、一之瀬が自分の恋心に気づいた途端に恥ずかしくなり、すったもんだがあるのですが、ここも是非皆さまに楽しんでいただきたい。確かに『王道』ではありますが、ディテールの数々がしっかりしているため『どこかで読んだ様な話』にはなっていません。
最初から最後までニヤニヤしながら、時折爆笑し、気持ち良く読めるお話です。

4

王道鉄板BL

最初から最後まで甘々。楽しく萌えながら読める作品です。
シリアスな人間ドラマや深みのあるストーリーは一切なく(笑)明るく楽しく、可愛らしいBL的な世界観で構築されたお話でした。

キャラクターも可愛く、着ぐるみが萌えアイテムとして生かされており、攻め目線で受けを愛でながら読み進められます。もう、見た目や言動がとにかく可愛い。萌えます。

小さなすれ違いはあれど終始ラブラブで読み終えてまた最初から読みたくなりました。
甘さが欲しい時、そして、あまり深く考えずにBLを読みたい時にオススメします。
CD化されてもいいかもと思える作品でした。

0

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