BLコミック&BL小説、業界最大級の品揃え!
旬のBLコミック全162本紹介!
こちら、A5判のムック本になります。
人気作家のインタビューから、2月~5月の新刊情報、そしてコミックランキング。
他、電子書籍全般に関する情報(電子書籍の購入方法から、疑問を解決するQ&A、電子限定レーベルの紹介)
それとオメガバースがかなり特集されてまして、基本設定から人気作品の紹介、そして新人作家による描き下ろしコミックまで。オメガバースだけで半分弱ページをとってます。
あと、少しだけゲームやCDの人気作品を紹介と言った内容になってます。
ここから率直な感想です。
「最新のBLコミック情報がこの1冊で分かる」となってるだけに、かなり幅広く様々な情報が載ってました。
が、まさに「広く浅く」です。
乗ってる情報、ほぼほぼ知ってる!!
新刊の紹介も25作品だけで、ものすごく片寄ってます。何故、あんな人気作を取り上げず、この微妙な作品を取り上げるのか?
一体どんな基準でセレクトしたのか、さっぱり分からない・・・。
個人的には、ウノハナ先生の「社長蓮実瑶 逮捕寸前!」の紹介が一番良かったのですが(チラ見せのコマだけで萌え滾りました)。
あと、最初に「私達がBLを愛してやまない理由」というコンテンツがあります。BLの基本用語から、魅力までを語るコラムっぽい内容です。
が、めちゃくちゃ薄っぺらい。もう一回書きます。めちゃくちゃ薄っぺらい・・・!!
BLて、こんなに素敵!!的な事が書いてあるのですが、ちっとも心に響かない。
なんだろう・・・。そのへんの超ありがちな通り一遍の情報をつなぎ合わせた感じで、こう書いとけば腐女子は納得するだろう、ぐらいの軽い印象を受けます。上っ面感、丸見え。
そして描き下ろしコミックですが、オメガバースの世界観を3組のカップルで表した内容です。なんかホント、3カップルのさわりをちょろっと覗いたなぁと言った所でしょうか。感想の持ちようが無い・・・。
と、個人的には散々でしたが、唯一良かったのが作家インタビューです。
あめいめめこ先生に山田2丁目先生、ためこう先生と人気ベテラン作家から、ときしば先生、夏野寛子先生、オカモト優先生と言ったフレッシュな顔ぶれまで。
お一人につき8ページあり、BLに目覚めたキッカケや作品を作る上でのこだわり、また既刊の創作裏話までと、かなり丁寧に語られています。
で、私は山田2丁目先生の「一方その頃」がめちゃくちゃ好きでして! この裏話をすごく興味深く読ませていただきました。なるほどね~と唸らされたり、この後の展開という質問では「それ絶対読みたい!」となったり。
あと、山田2丁目先生がBLに目覚めたキッカケ。ここでの「遺伝子レベルで惹かれた」には深く納得。「私達がBLを愛してやまない理由」には1ミリも心を動かされなかったけど、この「遺伝子レベル~」には深く心を動かされました。
インタビューの質問も良く考えられていて、受け答えに作家さんそれぞれの個性なんかも感じ取れました。
あと、ときしば先生の漫画を読んだ事が無いのですが、インタビューで作品の話を読んだらめっちゃ読みたくなりました。(受けの泣き顔にそそられる~)
そんなワケでこちらのムックですが、明らかに初心者向けです。BLに目覚めたばかりの方が、BLの基本とか人気作の紹介とかを見たいなら良い本。まぁ、全部ネットに乗ってる情報ばかりですが。
あと、インタビュー作家のファンで、作家さんの話を聞きたい!という方にも、ちょっと割高感がありますがおすすめです。
評価に迷いますが、作家インタビューがすごく良かったので「萌」にしときます。