たまは身分違いのローランドと仲良くなるけど!?

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表題作王子様は甘やかしたがり

ローランド,謎のVIPルームの客
鈴鳴たま,18歳,施設育ちのホテル清掃員

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ここは生まれた時から猫耳シッポを持っている人のいる世界。両親のいない鈴鳴たまは施設出身のホテルの清掃員。VIPルームの客・ローランドにちびっ子のミーシャを誘拐した犯人と疑われてしまうが、誤解は解け、申し訳なく思ったローランドからたまは生まれて初めての豪華なディナーに誘われる。それからたまは清掃以外にミーシャの面倒も任されるようになり、ローランドとも身分を越えて仲良くなるけれど……!?

作品情報

作品名
王子様は甘やかしたがり
著者
櫛野ゆい 
イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344842564
3.6

(30)

(5)

萌々

(11)

(13)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
109
評価数
30
平均
3.6 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数8

可愛さにメロメロ♡

王道のシンデレラストーリー、甘々で最高に可愛かった♡ 孤児院で育ったたまは容姿や何度も幸せを逃した事で自己肯定感が低い。けど前向きで頑張り屋さん。清掃係として働くホテルでローランドに出会い、褒めてたま自身を認めてくれた事は大きな経験になったと思う。好きだけど自信がないたまに、素直な想いを伝えるローランドは素敵。それでも信じきれないたまが切なかった。事件に巻き込まれ、やっと心が通じた時は嬉しかった。ローランドと居たらたまはもっと自信がついて輝くはず。言葉遣いや仕草が可愛すぎてたまらなかった(˶ᵔᵕᵔ˶)
イラストがまた愛らしく美しく見惚れました✧*。

1

受けの根強い卑屈さを自信に変えるスーパー攻め

甘え下手の卑屈だけど前向きな「たま」が王子様に愛されて、自分の不幸体質を自覚し殻をやぶり幸せをつかむシンデレラストーリーです。

たまの「僕なんか…」なところが自分を見てるようで。
そうかー、自分で自分を不幸にしてるんですね。

自分を信じること、大好きな相手を信じること、みんなローランドが教えてくれましたね。
ちゃんとたまが答えを見つけるまで待ってくれて。
大人の本気!

ないものねだり。
そうだよね、これまでの境遇からしたらたまは自分には絶対に手に入らないと思うよね…不憫です。

もうとにかくローランドが素晴らしい!
同情は失礼だとか、自分なんかと言うのは禁止とか、いつまでも待つとか。
ローランドの身元も仕事も帰国時期もわからないたまに、いやもう少し安心材料かヒントをあげなよ、とは思いましたが。

たまが卑屈に落ちていくところを、何度もローランドが掬い上げて、たまに出来ることに自信を持つよう言ったり、価値を認めたり。

またミーシャも可愛くって。舌足らずな話し方やギュッとかボフンとか抱きついてきたり。
ローランドとたまの取り合いをしたり。

容姿の優劣の部分は読んでて悲しかったですが、大好きな人が可愛いと言ってくれて、良い匂いだと思ってくれて良かったね!

すんなり輿入れじゃなく、自分が納得するまで頑張ったらプロポーズするというのも良かったです。

両親のこともわかって良かったね。

0

甘いといえば甘いけど



ホテルの客室清掃員をしているたま(受け)はVIPの客・ローランド(攻め)の息子のミーシャに懐かれ、清掃の後ベビーシッターを頼まれるようになります。
ミーシャがたまに懐くからか、ローランドもたまに心を開き夕食を3人でするようになったり、動物園に行ったりと、すぐに自分なんかといってしまうたまに自分を卑下することはやめるようにとアドバイスしてくれたりと何かと親しくしてくれるようになるのです。
そんなある日、たまはローランドに告白されびっくり。

ファンタジーな世界で、人は皆猫の耳尻尾を持っています。
孤児院出のたまは里親に引き取られることなく中学卒業後、学費をためるためホテル清掃の仕事を始めます。仕事仲間は掃除スタッフ・フロント長とも良くしてくれて、部屋を奇麗にすることにやりがいを感じています。
たまはサビ猫で鍵尻尾なため、自分をみっともないと思っています。5歳の時に引き取られた夫婦にすぐ子供ができてしまい孤児院に帰されるのですが、その時夫婦が「サビ猫の鍵尻尾でみっともない」と話しているのを聞いてしまったからです。たまはそれ以来、人が信用できなくなります。「僕なんか」というのが口癖になってしまうのです。

ローランドたちと一緒にいるのは楽しくて、でも彼らが自分とはちがう世界の人で、一緒にいることに慣れないようにと自分を諌めるたまが切ないです。

ローランドはタイトルにある通りある国の王弟で、幼い王子・ミーシャの安全のためと重要参考人の調査のためたまの国にやってきます。
最後の方まで彼の仕事内容も身分もすべて伏せられており、常にSPに囲まれているため、上流階級の人であろうということと意外なにもわかりません。

ローランドのいう仕事とはなんなのか、たまに唯一残された形見と思われるロケットの中身はなんなのか。

これはたまにとっては救済の話だったと思います。
仲の良い家族をみると自分には手に入らないと諦め、ないものねだりはしないと言い聞かせていているたま。
両親に捨てられた理由もみっともないからではないかと考えていたたまにローランドが両親の想いを知るきっかけを作ってくれ、たまは自分が愛されていたことを知ることができるのです。
その後、ローランドの事件とたまが巻き込まれる事件が同じ事件へと発展します。これにより、より詳しくたまの出生の秘密がわかり、自分が捨てられた理由も判明するのです。
たまはこのことがあったから、人を信用することができるようになったのだと思います。


人を信用できないたまをローランドが甘やかして、信用してもらうまで手は出さないという真摯なとこはよかったのですが・・・
自分を信用しろという割には、ローランドはたまを信用していたのだろうかと思ってしまってどうも萌えきれませんでした。
告白する時も自分のことは何一つ言わないで、好きになってほしいと言われてもと思います。たまは従業員という立場上顧客のプライベートを知ることはできないということもあり、何も知らされていなくてもそれを当然ととらえていましたが、普通は何故何も教えてくれないのかと疑心暗鬼になってもおかしくないと思います。せめて、告白したときにミーシャが甥だということくらい話しておいたらよかったのに。ただでさえ人を信用できないとわかっているたまに信用してもらうには自分が信用しないといけないと思います。結局余計な誤解を与え悲しみをたまに与えただけでいいことはなかったし。

最初にたまを引き取った夫婦は許せません。長らく子供ができなくて諦めたときに授かったことはうれしかったとは思うのです、そしてきっとたまを孤児院へ帰すことへの罪悪感から逃れようとするあまりの発言だったのではないかと思うのですが、自分を守るために幼い子供をを傷つけていい理由にはなりません。

他の登場人物は孤児院の院長先生はじめ基本いい人ばかりでした。
般若顔SPのアランはミーシャに懐かれず、怖そうな外見なのに情けない表情が多くて楽しかったし、出国するたまを空港まで送ってくれる職場の仲間たちや恋人の両親への手土産といって羊羹を持たせるフロント長の中井はまるで保護者のよう。
たまは最初のトラウマのせいで人に期待することをやめてしまっていましたが、本当はたまの周りには信用に足る人物ばかりでした。それだけに本当に最初の夫婦には腹が立ちます。
そして、ミーシャは、とてもとても可愛かった。
今まで甘える相手がおらず甘え下手になってしまったたまにはこれからたくさん甘えてほしいと思いました。

電子特典SS
「王子様はプレゼントしたがり」ローランド視点

たまに似合うと買ってきたカフスボタンを見たたまは困った顔をしています。自分が何かやってしまったのかと焦るローランドにたまはこんなに沢山のプレゼントは要らないとクローゼットに溢れんばかりの洋服や靴などの衣類を指さします。
愛情を示したいというローランドの気持ちは素直に受け取ってくれます。それでも、これからは控えてほしいとい言われ了承したローランドでしたが、まだ言ってないプレゼントが一つ。二人が住む家として城を買ってきてしまったのです。どうやってこのことをたまに言おうか悩むローランドでした。

本編でも外出禁止のミーシャのために毎日のようにおもちゃを買って来ていたローランドですが、今度は自国にやって来てくれたたまに毎日のようにプレゼントしてしまうのです。きっと、ほかに人を喜ばすことを知らないのでしょう。でも、愛情に飢えていたたまなのできっと愛情を言葉や態度で示すことが一番嬉しいんじゃないかと思います。ローランドは知らないで実践してると思いますが。

3

期待を裏切らない甘々

タイトル・表紙で甘々だろうなと思っていましたが、期待を裏切らない甘々でした。

生まれた時から猫のような耳と尻尾を持って生まれてくる世界です。
施設育ちのたまは最初の養子先で養父母が身籠ってしまい1週間という短さで施設に戻されてしまいました。また、面と向かって言われなかったものの、「鍵しっぽでサビなんてみすぼらしい」と言われた事もあり心から愛してくれる人などいないと思い込んでしまいその後の養子先でも上手くいく事はなく、養子にはいかないという決意をする程です。

そんなたまが出会ったのはVIPルームの宿泊客のローランドです。ひょんな事からローランドの息子のミーシャを誘拐したと間違われますが、すぐ誤解が解けてお詫びにと一緒に食事をしたりします。客室清掃の仕事をしているたまはローランドのVIPルームの掃除とミーシャのお世話をするうちにどんどん2人と仲良くなっていきます。

ローランドがこれでもかっ!とたまを溺愛していますが、それと同時にミーシャの可愛さも素晴らしいです。「たまちゃ」とたまを慕っていてこの2人のシーンもかなり癒されます。
甘え下手なたまを甘やかしているのを見ると、付き合っている訳でもないのに幸せになれて良かったねとかなり早い段階から思ってしまうくらい甘々です。
ローランドが体調を崩した時はいつもとは逆にたまに甘えているなと思いましたが、ローランドのちょっとした言動から彼らと一緒にいる事が甘え下手の彼を甘やかしているのかなとも思いました。

たまが過去の事もあるのでかなり卑下した性格ではありますが、ローランドがそれを打ち消すかのように溺愛してくれるので、面倒過ぎないいい塩梅でした。

きちんとメインカプの物語もあり、ミーシャも邪魔でもないし蔑ろにもしていないし寧ろミーシャの可愛さに終始メロメロするくらいでした。

たまの出生やローランドのお国事情などちょっとした事件もありますが、全体的に甘々で痛いというシーンはほぼ無いです。
お国の事情など結構大きな問題ではありましたが、全体の割合からするとサッと解決するし、悪役も分かりやすい悪役な分安心して読めます。
展開が読めてしまうのもあり物足りないと感じる部分もあるかもしれないですが、読んだ時ものすごく疲れていたので、逆にこの事件がだらだらと続かずに良かったなと思いました。

2

たまちゃ♪

表紙からもわかるように、可愛くて甘~い王道なお話でした。
あまあま堪能、ちびモフ堪能、尻尾堪能です♪

受のたまちゃんは、孤児院育ちで最初の養子先で子どもができたばかりに1週間足らずで戻された事がトラウマで自分のサビでカギしっぽな容姿にも自信が持てないこです。
そんな不憫で健気な受ちゃんの境遇はとても可哀想なのですが、王子様に出逢って甘やかされるお話は安心して読めます。

ちみ猫ちゃんのミーシャとのやり取りも微笑ましいです。
「たまちゃ」「ロロたん」呼びが可愛い!

そして、何気にツボだったのがおつきの般若顔のアラン!ミーシャに怖がられない日が来ますように・・・頑張れ!

サマミヤアカザ 先生のイラストもとっても可愛く、お話の世界観にぴったんこでした。
キャラが可愛いのは勿論、尻尾が交わる様はエロくてとても愛らしかったです♪

2

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