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表題作わななく牙のダリア

トラヴィス
獣人で王子の元護衛
ニコラウス
囚われの身の王子

その他の収録作品

  • 火種
  • わななく牙のダリア とある満月の夜のこと
  • epilogue(描き下ろし)
  • 日記まんが+あとがき(描き下ろし)
  • 囚われの男

あらすじ

王子と狼。主と家臣。
何もかも違うのに、愛してしまった。

獣人たちの反乱により、国王である父と母を殺され
囚われの身となったニコラウス王子。
何もかも失った王子は、最も信頼する家臣・トラヴィスにまで
「裏切り」を告げられ、強引に体を奪われる。

だが裏切ったはずのトラヴィスは
牢獄に捕えられた王子を
なぜか命がけで救おうとして――!?

作品情報

作品名
わななく牙のダリア
著者
高永ひなこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスDX
シリーズ
わななく牙のダリア
発売日
ISBN
9784799739198
3.5

(71)

(11)

萌々

(27)

(24)

中立

(5)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
11
得点
240
評価数
71
平均
3.5 / 5
神率
15.5%

レビュー投稿数11

獣人の切ない恋のお話

作家買い。

アンソロ『獣・人外BL』に掲載された短編がきっかけで連載され、コミックス化された作品です。そのあたりの流れは終盤に高永さんが書いていらっしゃっていて、ほうほうと興味深く拝見しました。

『獣・人外BL』も拝見しましたが、そちらだけ読むとかなりシリアスな雰囲気満載の作品ですが(ちなみにそちらに収録されている「囚われの男」も終盤に収録されています)、今作品は痛いだけではなくきちんとラブも盛り込まれた作品になっています。

1冊丸々同じCPのお話。表紙からもわかるように、ケモ耳がついている、くらいの緩い感じではなく、見た目ががっつり「獣人」が攻めなので、もしかしたら好みが分かれるかもしれません。

という事でレビューを。すみません、ネタバレ含んでいます。






主人公は某国の王子・ニコラウス。
彼の国には獣人が住んでいるが、彼らによって形成された獣軍は圧倒的な強さを誇る。そのため近隣諸国の国を従えていて、経済的にも裕福で平和な国。

ところがある日、獣軍の元帥・ギル=ガルがクーデターを起こし国王と女王は処刑されてしまう。ニコラウスはとらえられ、子どものころから信頼し、彼を守り続けてくれていたトラヴィスにまで犯されるが―。

というお話。

もともと短編として描かれた作品とは思えないストーリー展開で、非常に読みごたえがありました。

ニコル(と、トラヴィスはニコラウスのことをよんでいる)を大切にしてきたトラヴィスが、なぜクーデターに加担し、そして身体まで奪ったのか。

というのが、このストーリーのキモかなと思うのですが、そのあたりもきちんと描かれています。トラヴィスのニコルへの恋慕の想いがめっちゃ萌える…!

二人が初めて出会った幼少期。
常にニコルを守り続けてきたトラヴィス。
そんなトラヴィスを心の底から信頼してきたニコル。

そんな二人の、相手を想う気持ちが、切なく、そして温かかった。

序盤こそクーデターが起きたり凌辱シーンがあったりとシリアスムードで展開していきますが、ニコルが国から逃げた後は終始優しく、そして時にコミカルなシーンもあったりして、そのあたりのバランスも絶妙でした。

武骨でニコル一筋のトラヴィス。
そして、無垢で天然ちゃんのニコル。

そんなニコルに翻弄されまくるトラヴィスが、可愛いんだよ…。
トラヴィスはがっつり獣人なのに、イケメンでマッチョってどういうこと?かっこよすぎて悶絶しました。

ただしいて言うと、ギル=ガル元帥に奪われたままの国を、奪い返すでもなくそのままなのが気になりました。このあたりがもう少し描きこまれていたら、神評価だったのですが。

でももしかしたらもしかしたら続き物なんだろうか。
というかむしろ続編を激しく所望しています。
ニコルとトラヴィスで、国を取り戻すために戦ってほしいな。

高永作品なので、とにかく美しい。
イケメンさんたちに癒され、ニコルとトラヴィスの恋心に萌え、シリアス過ぎずコミカル過ぎず。

ぜひ続編を!

7

手の届かぬ主を愛した代償(帯より)

『獣人×人間』の種族違い
『家臣×王子』の身分差
『敵対関係』ーと、萌えをつく設定が多々…!
切なくキュンとしてすごく萌えました(;///;)

帯には【手の届かぬ主を愛した代償】と書かれています。
生きるか死ぬかの危険な時間の中で、
主従間にある信頼と愛情・関係の変化・互いを守る気持ちなどが見られました。
中でも獣人家臣の主への恋心の描写にはキュンキュンします(;///;)

古代を背景にしたファンタジー作品ですが、
国や種族間の問題よりもBLに比重を置き、中心に描かれているので読みやすかったです。


さてさて。
国を守る軍の最高指令が中心となり起こしたクーデター。
それにより国王と王妃は殺され、直系で生き残った王子・ニコラウス。

王子には信頼していた獣人の家臣・トラヴィスがいました。
トラヴィスは軍の最高指令に育てられた恩があり、クーデターに加わっっていて…。
王子は父母を失い、国を奪われ、信じていた家臣に裏切られてしまいます。

しかしトラヴィスがクーデターに関わった理由は最高指令への恩だけではありませんでした。
王子への気持ちが燻り、家臣としての立場ではなく、同等な関係になりたかった。
なのにクーデターの結果 取り返しの付かない結果となり、王子の身にも危険が迫りーーー。

愛する人を守る為に戦う男達のお話です。


もーとにかくトラヴィスの恋心にキュンキュンします(;///;)
家臣としての垣根を越えたい、ただ対等になりたかっただけなのに…!

何の因果か王子の全てを奪ってしまった。
王子への贖罪の気持ちや、
安全とは言いがたい現状の中で守り抜く意思が胸を締め付けます。

トラヴィスの不器用さには度々涙腺が緩みました。
(個人的に不器用な攻めが好きなのもある←)
王子から何もかも奪ってしまって完全に嫌われたと思っていたら、
王子から優しさが返ってきて…ギュッと抱きしめられたときの反応が…!(;///;)
トラヴィス、良かったねぇぇぇぇ(感涙)

最初が最初だったので、その後王子に触れるときに慎重になってるのも良かったです。
大きなお口に牙・長い舌・とがった爪ですからね。慎重ぐらいでちょうど良いのか…?
個人的に獣人設定では長い舌が動くのとか喉元噛みつきそうな口が萌えるので大満足ですv

あと王子のことを「ニコル」と愛称で呼ぶときもキュンときます。
2人の時だけなんですよね(∩´///`∩)
主と従者の恋で特別な時間っぽくて好きです////

えーと、これ続きますよね?
BLに比重を置いてくれたおかげで読みやすかったのですが、
王子を逃がし行方不明になったトラヴィスに追手は絶対来てるよね…?
奪われた国がどうなったかも気になる。
ハッピーエンドだけど少々気になる終わりだったので続編を是非。
↑が心残りなので評価は神寄りですが抑えめで。

ひなこさんのイメージは獣人とは結びつかず最初は驚いたけれど、
新境地をみせてくれましたので沢山獣人BLを描いて欲しいなーと思います。

5

しっかりケモノ!!

獣人×王子!
しかも獣人がしっかり獣!!
犬耳なんて生ぬるいモノではなかった!

短編?で掲載していた話はよく分かんない、
内容より獣人と人間の雰囲気を描きたかったのかな~って感じで、それ以外の本編は面白かったです!!

わりと重めなストーリーを読んだあとのご褒美イチャイチャストーリーが最高でした!!

4

気になっていた獣人アンソロの二人が1冊に!

もともとこのお二人はアンソロから始まっていて、
狼大好き、高永先生のファンな自分は表紙に惹かれて購入したのが始まりです。

この二人を読みたいがためにアンソロを買っていたといっても過言ではないです。

そんな二人がこんなたっぷり1冊本になるなんて!うれしい!!

巻末に先生自身が書かれていましたが、
主人公の名前を「ニコル」にしてしまったことが縛りとなっていたようですが
すばらしい回避の仕方でした。
愛称が「ニコル」。愛称っていうのもまたいいです。
外国感でます。二人だけの特別関係感もでます。

アンソロの内容も半分(先生ご本人が巻末に書いていましたが)
取り入れていたので
アンソロファンからの自分にとっては
あーーー、そういうことだったんだー。
と、あの始まりの前に何があったか知ることができて満足でした。

まあ、最初から結構無理な感じだったので、よくつなげたなー、さすがだなー、と思いました。
先生、ナイスファイトです!
相当苦労されたみたいですけどね。。。

最初は、狼→人 スーパー片思いからの、ニコルが深い愛に気づいてからの両想いは
よかった。。。と素直に思いました。

他の方も書かれている通り、続きがあればなおのことうれしいですが、
ひとまず両想いになったので、これはこれでよかったなーと思いました。
もっとラブラブしてほしい。もう部屋一緒にしちゃいなよ!!と、続きがでたら
あまあまな二人をもっとみたいなーと思いました。

2

あぁ…もふもふ。

2巻が出たのを機に読み直したのですが、ううう〰️っ、やっぱりめちゃくちゃイイ!何度も何度も読んでしまいました。

1巻が出た当時は、内容がすごくよかった反面、尻切れトンボのような中途半端な終わり方が気になって悶々としていたのですが、まだ未読の方は安心して読んでください!まだまだ2巻、3巻へと続きます。

美しい絵を描かれる高永さんなので、表紙だけでもかなりうっとりしちゃうのですが、中身も期待を裏切ることなく唸るくらいよかったです。あぁ…美しい王子ニコルの皮膚の柔らかい首もとを鋭い牙のある大きな口で甘噛みするとか、たっぷりの舌で舐め上げるとか、たまんないんですけど…。

さらにはこの行為が、身分差・体格差・種族の違いを頭では苦しいほどわかっていながらも、それでも自らの劣情に負けて、監禁・拘束されている愛するニコルを凌辱しまうという、トラヴィスのあまりにも激しすぎる愛情故に行われたので、読んでいるこちらとしては悶絶せずにはいられませんでした。

2巻では、ちょっと雰囲気がかわって、あれっとはなりますが(笑)初々しい二人にキュンとできるところもたまらなくよかったので、もふもふ好きの方には超オススメです!

1

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