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その他の収録作品

  • 久我有加 イラスト=北沢きょう「七日七夜の恋心」
  • 華藤えれな イラスト=ミキライカ「背徳のオメガ~ロシア宮廷秘話」
  • 名倉和希 イラスト=黒田屑「竜は将軍に愛でられる」
  • 小林典雅 イラスト=羽純ハナ「可愛いがお仕事です」
  • 安西リカ イラスト=陵クミコ「彼と彼が好きな人」
  • 砂原糖子 イラスト=三池ろむこ「青ノ言ノ葉」
  • 栗城偲 イラスト=みずかねりょう「社史編纂室で恋をする」
  • 彩東あやね イラスト=上田アキ「愛を召しあがれ」(エブリスタBL合戦大賞受賞者デビュー)

あらすじ

☆創刊20周年記念特集
SS祭り 超豪華、総勢16名!!
[一穂ミチ、岩本 薫、海野 幸、可南さらさ、川琴ゆい華、木原音瀬、桜木知沙子、菅野 彰、月村 奎、椿姫せいら、鳥谷しず、ひのもとうみ、松前侑里、宮緒 葵、夕映月子、渡海奈穂]
人気作品コミカライズ&番外篇
「ウルフくんとイナバさん アダルトバージョン」氷室 雫
「スターが寝てる間に」佐倉ハイジ
(原作:小林典雅)
「紅狐の初恋草子 番外篇」佐倉ひつじ
(原作:鳥谷しず)

☆《両片想い》特集☆
カット&ミニマンガ:松本 花
エッセイ:高尾理一
アンケート結果発表/おすすめ作品紹介

* *エッセイ*
「シネマ☆バンディッツ」大木えりか×山田睦月

* *ショート・コミック*
「鬼天地鬼!」松本 花

表紙・梨とりこ

作品情報

作品名
小説Dear+ Vol.71 2018アキ号
媒体
小説
出版社
新書館
発売日
5

(1)

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萌々

(0)

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中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
5
評価数
1
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数1

初めてBL小説雑誌を買ってみました。読み応えがすごいです。

もう少し自分のBL読書の幅を広げたいなあと思い、本誌を買ってみました。

500頁というボリューム!いろいろな作家さんの作品と、番外編SSがたっぷりで、すごく読み応えがありました!
恥ずかしながら、これまでお名前は見たことがあっても初めて読む作家さんばかり。ほぼ文庫本一冊のお値段でこれだけの数の作品が読めるのは、とってもお得だと思いました。

主な掲載作品(作家さん、敬称略で)

巻頭カラー 
〇久我有加 イラスト・北沢きょう 「七日七夜の恋心」
伸び悩む若手落語家が、端正で美しい太鼓持ち(男芸者)に恋をして、彼にふさわしい男になろうと芸を磨いていきます。上方芸人の粋なやり取りが素敵で、繰り返し読みたくなりました。受けが奥手な攻めを京都弁でリードする様が、たまらなく艶っぽいです。

「両片想い」特集 3作品
●華藤えれな イラスト・ミキライカ 「背徳のオメガ~ロシア宮廷秘話」
帝政ロシアが舞台のオメガバース。自分のオメガ性を隠しアルファとして生きてきた孤独な皇太子と、傍に仕え発情をなだめる隻眼の従者。互いに惹かれながら、陰謀渦巻く宮廷で、相手を守るために本心を明かすことができない、主従関係の二人の両片想いが切ないです。平常時、発情時、番になった後で変化する絡みの描写は、オメガバースならでは。

●安西リカ イラスト・陵クミコ 「彼と彼が好きな人」
気は優しくて力持ち的なゴツイ親友に長年片想いしてきた二人のゲイ。彼の恋バナで意気投合するうち、互いを好きになってしまいますが、今更言い出せなくてもだもだしてしまいます。理詰めの攻めがグルグル迷ったり、一見チャラい受けが実はいじらしかったりして、やっと二人がエッチに至る場面はとっても萌えます。

●小林典雅 イラスト・羽純ハナ 「可愛いがお仕事です」
新米レンタルキャストとゲイでセレブ男性の、偽装結婚から始まる恋。育ててくれた叔父への淡い恋心を振り切ろうと働き始めた受けは、依頼主の攻めと同居して恋人のふりをするうちに彼に惹かれていきますが、忘れられない初恋の相手がいると知り…。契約関係が邪魔して、踏み込んでいけない二人がじれったいです。二人の会話に互いへの思いやりがあふれていて、読んでいて楽しいです。

〇栗城偲 イラスト・みずかねりょう 「社史編纂室で恋をする(後編)」
職場で横領の罪を着せられた若手社員が一夜限りの慰めを求めて体を重ねた相手は、なんと新しい異動先の上司。普段はだらしない格好のイケメン攻めが、真っすぐだけど危なっかしい受けを、ここぞという時はしっかり守って事件を解決する描写に、猛烈にドキドキしました。攻めが受けに触れるときの手の描写が優しくエロいです。前編も読んでみたい!文庫化されるのが楽しみです。

〇名倉和希 イラスト・黒田屑 「竜は将軍に愛でられる」
成体になれず群れの中で孤独だった竜人・アゼルが、勇猛果敢で心優しい将軍・ランディと出会い、戦いの中、彼を愛して身も心も大人へと成長していきます。ランディとアゼルが結ばれるまでは、ほのぼの甘い描写が続きますが、終盤、いずれ訪れる別れを知ってもなお共にいようとする二人の姿は、物語に切ない余韻を残します。

〇彩東あやね イラスト・上田アキ 「愛を召し上がれ」
フレンチの駆け出しコック・郁生は、母親の借金を肩代わりしてくれた強面ヤクザ・刀瀬の家で、住み込みで働くことになります。苦労人なのに、素直で思いやりある郁生のキャラが良かった。刀瀬のセリフがいちいちカッコいい。刀瀬と郁生の距離が縮まるきっかけになったのがワケありの飴というのが、ユニーク。デビュー作だそうですが、エロもじっくり描かれていて、引き込まれました。

〇砂原糖子 イラスト・三池ろむこ 「青ノ言ノ葉(後編)」
人の心の声が聞こえる天才科学者・ソウマは、アオに惹かれながらも、彼からは心の声を聞くことができず、アンドロイドではないかと疑いを深めていき…というSFラブサスペンスの趣。冷たかったソウマが、アオを愛することで人間らしい感情を取り戻していくラスト、ジワリときました。AIが高度に進化した未来ではこんなこともあるかも、とワクワクしました。

いろいろな作品が読めて、大満足でした。文庫化されるときはどんな書下ろしが加わるのかな、と想像するのも楽しいです。
先生方のエッセイやコメントも、お人柄が感じられて、親近感がわきました。次はこの先生の作品を読んでみようかな~、と読書意欲も高まって、すっかり本誌の魅力にはまりました。イラストが大きいのもいいですね。次号も楽しみです。

8

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