黄色いダイアモンド

kiiroi diamond

黄色いダイアモンド
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神33
  • 萌×212
  • 萌6
  • 中立1
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
15
得点
232
評価数
54
平均
4.4 / 5
神率
61.1%
著者
木原音瀬 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
鳩屋タマ 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
電子発売日
ISBN
9784799753408

あらすじ

幼い頃走るのも泳ぐのも速かった勇は邦彦の憧れだった。
だが成長するにつれ勉強についていけなくなり、さらに家庭の事情でまわりからは浮きはじめ、ついには悪い仲間とつるむようになる。
そんな勇を叱っては真っ当な道へ戻そうとしていた邦彦だったが、ある日突然勇から結婚すると言われる。
優しくて本当の勇をわかってくれる相手と二人の間に生まれた子供。
勇が幸せな家族を持ったとき、邦彦は自分のこの執着が『恋』だったことに気づいてしまった。
今更気づいたところでどうしようもなく、この想いは胸に秘めたまま終わるはずだったが……。
勇の息子・俊一視点の「歯が痛い」、その後の三人と俊一の恋の行方が読める書き下ろし「十年愛」も収録。

表題作黄色いダイアモンド

片岡邦彦,25歳,サラリーマン
真田勇,25歳,男手一つで息子を育てている邦彦の幼馴染

同時収録作品歯が痛い

上岡邦彦
真田勇

同時収録作品歯が痛い

(仮)真田俊一,中学生
(仮)秋森悠生,中学生

同時収録作品十年愛

(仮)真田俊一,中学生→大学生
(仮)秋森悠生,中学生→大学生

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数15

黄色いダイアモンドは愛の象徴

メインの二人のお話は短めではありましたがとても読み応えがありました。
勇の家庭環境の劣悪さや勉強の理解が他の人よりも時間がかかり置いて行かれてしまう描写などが細かく書かれており、勇が俗に言う"ダメ男"になってしまうのもかなりリアルに感じ少しゾッとしました。この環境ならそりゃそうなるか、、と。そんな勇に人生のほぼ全てを捧げて生きる攻めの愛情には鬼気迫るものがありました。この男ぶれません。表紙だと爽やかリーマンお兄さんに見えますが、邦彦に新しい執着攻めを見た気がしました。基本的に勇への愛情故の行動が勇を更生させることなので常識人のように見えますが、これがもし暴力や監禁などなら立派なヤンデレだしそれくらいの重い愛情を持った男です。

邦彦に対して、どうしてこんなダメ男が好きなの?と思う自分はいましたが、読みながら理由なんてないんだよな、、と納得させられました。邦彦の愛の深さ、懐の深さは狂気的ですがとても素敵です。

勇は何より素直な人でそこがとても魅力的です。素直で人間味のある性格なので時に残酷な時もありますが、根っこが優しい子で読んでるうちにとても好きになりました。そして少しずつ成長し、俊一を懸命に愛する姿もグッときました。
勇を支え続けるぶれない邦彦もとても清々しくて、イジメなどの描写もありますが読後感がかなりよかったです。

後、「歯が痛い」は個人的に幼少期の家庭が貧乏なコンプレックスなど分かりみが深くて、、分かる分かる!と共感の嵐でした。

0

読んだのは旧版です

新装版は書き下ろし?で十年愛が入っているそうですが、私は旧版を読んだのでちょっと辛口かも。
甘い部分がなく、歯が痛いの終わりが…

妄想で色々考えられると思えばアリなんですが、木原音瀬作品の中では痛さ切なさがマイルドな分、甘さにも振れておらず、消化不良。新装版なら読後感が良かったのかも知れません。
個人的には挿絵がそれを助長していたというか、可愛らしすぎてミスマッチに思えました。(あくまでも読んだのは旧版の方です)
もう少しキツめの挿絵ならピリッとした感じで良かったんじゃないかと思いました。

1

えっ…痛く……ない?

いつも木原音瀬先生の作品を読む時は心の準備をしてから読むようにしていますが、本作は多少のいさかいはあるもののほとんど痛いシーンがありませんでした。
正確に言うと、学校でのいじめの描写があるので、それが読んでいて痛々しくはあります。

表題作のほか、2作が収録されています。その2作は表紙の子どもが成長した時の話になります。

過去に発売された作品の新装版ということで、加筆修正も多少はあるようですが、安定の木原先生作品といった感じで読み応えは十分でした。

1

片想いの温度差と惨めさが堪らない

今回も辛くて泣いた・・・
紙書籍発売から2ヶ月、電子発売を待ち呆けていましたが、こんなに長引いたのは電子処理班が「辛くて先進めんわ(泣)」と休み休み作業してたんだと思う事にしました。

「その子を知らざればその友を見よ」は荀子の言葉ですが、この作品は勇という人間を形作る幼馴染の邦彦と、勇の息子俊一視点のお話でした。
書き下ろし一篇「十年愛」は俊一を好きな同級生のお話(20年前のキャラクター達がハッピーエンドになるって、なんて素敵な話でしょう)。

木原先生は、好きになった方と好きになられた方の気持ちの残酷な温度差を書くのが抜群ですよね。「美しいこと」でも「期限切れの初恋」でも、好きになられた側は当然平気でお構い無しに振る舞うし、好きになった方は惨めにも卑屈にもなり、何を行動しても無意味に帰す。片想いの辛さにド共感します。
でも側から見ると、惨めになるほど相手が好きな姿って、可愛く見えますよね。それがスーツを着て日頃ビシッとしている男性なら尚更。

咄嗟に告白してしまったことで、思いの外呆気なく二人は上手いこと丸く収まりました。が、次のお話「歯が痛い」は、勇と息子俊一の生活の戦いが描かれ大変苦しいものでした。
清掃会社で働く父勇を馬鹿にされ、臭いといじめられる俊一。いじめの相談も解決も出来ない俊一に焦れつつ、自分の為に働く父を大切にし庇う中学生の姿が辛くて辛くて号泣しました。
ここまで来るとBLということを忘れ家族ドラマじゃ…と泣いていたところでBLを息子が発見してしまい、思春期の男子の心はズタズタに(不憫)

勇の学生時代、俊一のいじめる側、周囲の目に勇は落ちこぼれで勉強が出来ない(家庭環境も影響して)どうしようもない奴なんですが、大切な人には掛け値なしで愛されている。そこに勇の芯があり、読者には勇がどうしようもない奴には思えない眩しい存在になります。

他の作品と違うところは、莉久ですね。勇の妻で、邦彦と同じく勇を純粋に愛し、女神のような存在で居続けた女性はBLジャンルでは珍しいのではないかと思いました。

欲を言えば、邦彦と勇と俊一3人でダムを見に行くくだりが欲しかったな。
鳩屋タマさんの絵はふんわり甘々で好きなのですが、この作品のイメージより甘過ぎに感じました。勇不細工寄りの設定なのに…
でも新装版にピッタリで新鮮なタッグだと思いました。

3

木原作品にしては安心物件?

木原さんにしては甘い、と言えるのか。もちろんすんなりとは行きません。そこに至るまでには長い長い道のりが。前半は父親のラブストーリー、後半はその息子編。邦彦×勇編は勇が序盤は相当嫌な奴でした。境遇に同情すべき点があったとしても。攻めの人生はボランティアというか勇を困窮から救い出すのがライフワークという感じ。粘り勝ち。指輪のシーンは泣けました。

息子の俊一編は思春期の学校もので、いじめがテーマの一つだったので読むのが辛かった。俊一を好きな秋森はいい奴だけど実家が医者というとBLでは嫌な予感しかしません。医者は裕福で恵まれてるけど色々家に縛られてる事も多いのよ。特に手強いのは母親。この辺詳細には書かれてないけど将来的には修羅場になりそうな母親でした。

俊一と勇は似てないけど自分に恋する相手への無神経さにはものすごくDNAを感じました。木原さんの小説は読み出したら止まらない、読者をその世界に引きずりこんでしまう勢いがあるのが相変わらずすごいなと思いました。

3

リアルなんだよなぁ

先生がツイで「甘々な波が来てる」と仰っていたので
ほうほう、ならば安心安全じゃな
と、完全に油断しきっておりましたが。

え〜〜〜ん
まぁまぁ痛かったよ〜〜

いや、やっぱり木原先生の作品はリアルなんですよね。
BLなのに全然ファンタジーにしてくれない。

邦彦と秋森の独りよがりの愛も、それに対する勇て俊一の拒絶も、登場人物たちの台詞ひとつひとつが刺さる!!
読みながら「木原節が沁みるぜ〜!!」と久々に震えました。

確かに十年愛だけを切り取れば甘々ではありましたが、、、。

しかし、我らはこの癖になりすぎる刺激を求め、今日も木原作品を読むのであります。


表紙のキラッキラしたテンションに騙されてはいけない



9

甘々でも

木原先生ご自身で「いつになくラブラブの波が来ている(あとがき)」と書かれております。
うん。確かに『FRAGILE』だとかね『マジュヌーン』だとかね、あと私が心から「なんて恐ろしい」と思った『鈍色の華』の様なお話とはテイストが違うとは思いました。
でも先生、
恋というものを射抜くその視線はやっぱり冷徹でござりますよね。
曇らずキンとしていて、ところどころ痛くもありました。

このお話の舞台が『現代日本の普通の生活』だからこそ、部分部分で笑っちゃったりするんですよ。例えば『黄色いダイアモンド』の中で邦彦が勇に小言を言うところなんかで「ああ、こういう男の人っているよなぁ」とかって思いつつ。
そうやって笑っちゃった事実が、後から自分に刺さる。
笑ってしまったことに攻撃される。そんな感じ。

特に『歯が痛い』の中で、俊一が同じクラスの子を殴ったことで学校に呼び出された勇の、担任教師や相手の母親との会話のズレっぷりは、とても可笑しい。
可笑しいと同時に、その不穏さが怖くもあるんですよ。
俊一が殴った理由を絶対言わないため、曖昧なまま終息を図ろうとする担任に対して、解決していないのに話を終わらせるのは変じゃないかという主張を勇が繰り返す部分は、まるでその場に自分が居るように思えるほどリアルに可笑しく、そして怖い。

だけどそんな勇もラブラブなんですよ。

勇だけではなく、登場する多くの人が様々な面を読者に晒します。
良い奴だけの人はいなくて、いい加減で嫌な奴だと思っていた人が素敵な科白を吐いたりする。
登場人物も、お話そのものも、複雑で、パターンでは説明できない。
生身を感じるんです。

……だからこそ萌え度は爆発しなかったのよね。
だけれど、最後まで緊張が緩まることなく面白く読みました。
こういう本を読むのが小説読みの喜びなんだと思うんですよねー。

9

すごかった

木原先生だし鳩屋先生だからマストバイ。木原先生のお話って、いつも身に迫りすぎてコワくて耐え難くてシンドイです。今回も同様で、凄いお話なのですが、「きゃあ萌え萌え~♡」という心地にはなれなかったので萌2にしました。神にするには辛すぎた本編2段組80Pほど+受けの子のお話120Pほど+2編目の続き、新装版での書き下ろし35Pほど。木原先生のお話はメンタル攻めるので、元気な時に読んだ方がよいのではと思います。

攻め受け以外の登場人物は
莉久(りく、♀、俊一の母)、水沢、市橋等(俊一の同級生)。その他ちょこちょこ出てきます。

++しんどかったところ

勇が何らかの発達障害を持っているのか、勉強は×、継続してお仕事するのも×で、生活力がないのに嫁は儚くなってしまって父子家庭・・・きっつ。何がしんどいって、自分のすぐ側にありそうな事態だからかもしれないです。病気になったら、うっかり仕事クビになったら、いつこうなるか分からないと思う生活苦。コワイ。あまりに身近にある状況で、邦彦の恋心にシンクロする余裕があまり無かったでした。

2編目の俊一を巡るお話もキツイ。子供が苛められても、本当に気付けないことが多いと思うのです。苦しんでいる子供に気付いても、それを何とかするための手を打てないことが多いです。それを書かれていて、読んでいて本当に胸が痛かったでした。

邦彦が頑張って頑張って、粘り勝ちするところは泣いたし、秋森がなんだか分からないうちに俊一と付き合うことになり、最後は俊一がめちゃくちゃ甘えん坊になるところもとても嬉しく、先生が甘めと仰っていたのはここの事かと思うものの、そこに至る前半がきつくて、なかなかハードな一冊でした。

6

長い片想い

一般的に見るとスペック底辺な男に長いこと恋をしている攻めのお話。
この作品もどんなに不衛生で安定していない馬鹿な男でも、好きなんだからしょうがない感が凄くて私も好きでした。
BLとしての幸せがまるで見えないのに、気付けばそうなっているところが本当に凄いと思います。

後半は受けの息子の話。
貧乏な家庭環境、学もなく汚れ仕事をしている父親。クラスでの虐め。
これだけでも心殴られっぱなのに、父親と攻めの関係というトドメの一撃までぶち込んできて、ヒーヒー言ってました。
これぞ、ですね。
この心の痛みを求めて読みがち。

色々ありますがそれでも、幸せな場所に着地してくれるお話。似た者親子ですね。

挿絵はとても綺麗だったのですが、受けの容姿が童顔極めすぎていて、お話とリンクさせるのが個人的に少し難しかったです

6

自分の大切なものを差し出す優しさ

表題作の「黄色いダイヤモンド」は、真面目で口うるさいサラリーマン・邦彦が落ちこぼれで子持ちの幼なじみ・勇への長い片思いを実らせるお話です。80ページ弱の作品ですが、“優しさ”についてしみじみ考えさせられて、何度も読み返してしまいました。

勇は深く考えることが苦手なため、お金をだまし取られそうになったり、セックスで邦彦の機嫌が直ると考えて、邦彦を傷つけてしまったりもするのですが、そこには「困っている人を見捨てられない、相手を喜ばせたい」という優しい心があるのだと思います。
涙が止まらない邦彦を残して立ち去ることができず、邦彦の望むまま抱かれる側になる姿は、自分自身を差し出しているようで、読んでいて胸に迫るものがあります。恋人同士になった後、勇が亡き妻の形見の指輪を邦彦にプレゼントする場面では、数少ない自分の大切なものを差し出す姿に胸を打たれます。
多くを持たない勇が見返りを求めず自分自身や自分の大切なものを差し出すことは、誰もができることではなく、すごく尊いことではないでしょうか。
タイトルの「黄色いダイヤモンド」は、そんな勇の優しさを表している気がします。いわゆる勝ち組ではない勇は“ダイヤモンド”ではなくて“トパーズ”かもしれないけれど、その優しさはダイヤモンドの輝きに負けないと思います。それに黄色いダイヤモンドは本当に存在するのですよ。美しい色合いのものは希少価値がとても高いそうです。勇の優しさも同じではないでしょうか。

「教えてあげる」とか「してあげる」といった優しさは、純粋な思いからでも、どこか上から目線になりがちで、相手に受け入れてもらえないものなのですよね。勇のためと厳しくしてばかりの邦彦や、勇の息子・俊一に好意を寄せるお金持ちの秋森くん(同時収録「歯が痛い」に登場)の振る舞いから、あらためてそう感じました。
“優しさ”って、身近な言葉ですが、奥深いなと思います。

8

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