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呪い転じて…
真宮さんの話でコミカルな切り口ってのは珍しいんじゃないだろうか？
今回の新刊には『なんじゃこりゃ!?』なタイトルとあらすじに首を捻ったぞ。
淫魔･シュウは魔女の呪いによって人間にされてしまい、元の身体に戻る(呪いを解く)には男性に『中出し千回』なる精を注いでもらわなくてはいけないという。
途方に暮れていたところに出逢ったのは、人当たりのいい見た目に反して『絶倫社長』なる異名を持つ天野だった。
彼の提案を受け、お互いの利害関係が一致するという事で同居生活が始まったのだが…
但しここで、単純に『中出し千回を欲する淫魔には、絶倫社長』ってタイトル通りの割れ鍋に綴じ蓋カップルには収まらなかった。
元々真宮さんは濃厚なエロ描写を得意とする印象だが、今回はエロいばかりじゃなく、ほのぼのや甘々も楽しめた。
淫魔なのに親代わりの魔女に大切に育てられたのが分かるピュアなシュウが、人間になって胸キュン･ドキドキ･ヤキモチな感情を覚えていく様子が可愛い。
読んでいくうちに攻めである天野もまた只者じゃないよねって展開になっていくにつれ、お互いに掛けられた呪いが転じて魔法となっていく経緯が絶妙だった。
まさか天敵のはずの魔女が恋のキューピッドになるとは粋だし、ある意味彼女達から見たらヒヨッコ同然のシュウに対して世話を焼く様子が読めるなんて嬉しいじゃぁないの。
実は真宮さんの話はまだ二冊しか読めていないのに知ったかで言うのもなんだが、この話は異例づくしで、いい意味で意表を突かれた一冊となるのは確かだと思う。
この人の話は三人以上の複数ものが多いのだが、今回は攻め×受け1対1だし、エロ描写が際立っているおかげで陵辱もののイメージが強そう…と読むのを躊躇している人に、この話を真宮さん初読みとしてお薦めしてみたい。
想定外の胸キュン作品でした
真宮先生ですが、これまでエロエロな複数もののみ既読だったりします。シリアス寄りの。
で、今回は『目指せ 中出し千回!!』の煽りに、「そうゆうのは嫌いじゃなくってよ」と読み始めたのですが、これが予想外に可愛くてキュンキュンさせてくれるお話でして！
だって、生まれたての赤ちゃんのように無垢過ぎる淫魔に、「ああ、可愛い。きみが可愛すぎて、どうにかなりそうだ！」とかやってる絶倫溺愛社長。
ガチで予想外の甘々胸キュンですよ。
あと、格好つけて「嫌いじゃない」と書きましたが、実の所は大好きですしね。
内容ですが、「絶倫社長」と異名を持つ実業家・天野×魔女の呪いで人間の身体にされてしまった淫魔・シュウによる、甘々でちょっぴり切ないラブコメになります。
パーティー等に潜り込み、獲物(女性)を物色しては糧を得ていた淫魔のシュウ。
気儘に暮らしていた彼が、魔女の呪いで人間の身体にされてしまった所からお話はスタート。
実はこちらも魔女の呪いにより「絶倫」にされてしまった実業家・天野。
中出しを千回されないと呪いが解けないシュウは、利害の一致をみた天野とエッチをする契約を結びー・・・といった感じになります。
と、こちら、設定だけみるとかなりトンチキの香りがすると思うんですよね。
が、これが意外や意外、ピュアと申しますか。
シュウですが、魔女に育てられたはぐれ魔族です。
ひょんな事から家出同然に飛び出し、現在は一人で気儘に暮らす毎日。
そんな彼が魔女の呪いにより人間の身体になってしまうー。
で、食べないとお腹が空いたり、休まないと疲労がたまると言った初めての経験に戸惑う。
要は、生まれたての赤ちゃん同然なワケです。
彼はわりとやんちゃで強気な性格なんですよね。
だからこそ、人間として当たり前の「感情」なんかに無垢過ぎる反応を見せるのが可愛いと申しますか。
自分の気持ちが嫉妬だと分からず、「あんたが女とイチャイチャしてるのを見たら、すごくモヤモヤしてきて」とか、抱き合ってる最中に「何故か分からないけど、ずっと心臓がドキドキしてる。もしかして何かの病気なのかな」とか言ってしまう・・・!!
くっ・・・！ 可愛いじゃないかよ!!
そして、そんなシュウにデレデレな絶倫社長の天野。
彼は至って温厚で思いやりのある人物です。
そして呪いにより絶倫。
シュウの可愛い過ぎる言動にもうメロメロなんですよね。
鼻息も荒く「たまらない・・・。たまらなく興奮するよ、シュウくん！」だの「可愛い。きみが可愛すぎて、どうにかなりそうだ！」だの、熱く叫んでいる。良い意味で、育ちのよいボンボンみたいな印象なのです。
これね、攻めのこのキャラと、受けのキャラが最高に相性が良いと思うんですよね。
この二人がセットだからこそ、定番のやりとりなんかでも、いつも以上に萌えてしまう・・・。
とりあえず、最高ですな!!て感じで。
で、ほぼほぼバカップルな二人がイチャついてるだけかと申しますと、意外な展開なんかで読ませてもくれるのです。
シュウの養い親(?)である魔女・マリンちゃんと、天野の意外な関わり。
そして天野の秘密－。
まぁ、落とし所が定番と言えば定番なのですが、こういう「お約束」は個人的には大歓迎だったりします。
何のかんの言いつつ、やっぱりハッピーエンドが大好き(*´▽｀*)
あとですね、レーベルがレーベルな上に設定がこうなので、エロエロです。
いかに淫魔と言えど、人間の身体には不慣れなシュウ。
絶倫過ぎる天野に散々啼かされてるのが、気の毒ながら萌えるんですね～。
また、二人とも呪いは解けます。
が、解けたとは思えない程、相変わらずガツガツしている天野。
「これは呪いじゃないよ。きみへの愛だ！」と、相変わらず絶倫。
気が遠くなってるシュウに、ちょっぴり同情しちゃったりして。
まぁ、愛ゆえだから!!
と、超可愛くて甘々、そして良い塩梅に切ないと言う、とても素敵な作品。
私が読んだ真宮作品では、一番好みでした。
とりあえず、エロエロな複数もの以外も(既刊を)読んでみようと思います。
人間になって知る想い
今回は絶倫社長と噂される青年実業家と
呪いで人間の身体に封じられた淫魔のお話です。
受様が解呪のために契約した攻様に恋をして
人間として共に生きる道を選ぶまで
受様は暇を持て余す魔族の戯れで
ろくに魔力もない淫魔として生まれます。
年配の魔女に拾われて
彼女の昔の片恋の相手の容姿を与えられ
使い魔として20年余りを過ごしますが
くだらない喧嘩の末に家出して以降は
定期的に人間の女性と寝て
欲望と性的な喜びと少しの体液摂取で
人の世に留まり続けています。
人間たちの中に混じるために
モデルを称していますが
望みも不満もなく過ごしていましたが
ある時、
受様に彼女を誘惑されて別れた男から
依頼を受けた魔女によって
人間の身体に封じ来れられてしまいます。
呪いを解く方法は「ネコでエッチ1000回」、
男に精を注いでもらう事が条件だったのです!!
魔力が封じられた人間の身体は
フラフラとさ迷うだけでも重く
腹の真ん中あたりも苦しい状態です。
そんなところに声を掛けてきたのが
大手ネット通販会社のイケメン社長でした。
彼こそが今回の攻様になります♪
攻様は紳士然とした見た目に反して
男も女も来る者拒まずの漁食家で
「絶倫社長」と呼ばれる男ですが
淫魔の受様から見ても
強く男の色香を漂わせているのに
飢餓感や征服欲が感じられず
無粋な噂は聞かない不思議な男で
受様に声を掛けたのも
具合の悪そうな受様を心配して
のようなのです。
攻様の自宅で介抱された受様は
男もイケルという攻様を誘惑して
抱いてもらうことに♪
しかも実は攻様は
受様が人間ではない淫魔と気づいていて
解呪の手助けを申し出てくれるのですが
実は攻様も魔女によって
「誰かと抱き合うと性欲が止まらず
満足できない」という呪いを
かけられていたのです。
攻様はお互いに利益の一致する
セックスフレンドになろうという
契約を持ち掛けてきて!?
受様が「中出し1000回」の解呪のために
同じく「絶倫」の呪いを受けた攻様と
エッチに励むラブコメディです♡
攻様のもちかけた契約に
二つ返事で飛びついた受様でしたが
攻様との生活で
人間の暮らし全般を学び
心の変化、感情も知っていきます。
淫魔の受様には育ての親の魔女の言動が
不思議なことがままありましたが
受様が人間になってみて
初めて魔女の気持ちもわかっていきます。
淫魔なのに何事にも素直で純真な受様に
攻様も徐々に惹かれていって
2人の関係はセフレから恋人へと
変わっていくのかとに見えたのですが
攻様を呪った魔女が
受様の育ての親の魔女だと発覚、
攻様の呪いには2人の過去、
魔女の片恋相手も関わっていた事で
受様と攻様の関係に波風が!!
魔女と攻様の過去は
悲しく切ないモノでしたが
2人の恋がハッピーエンドを迎えるまで
とっても楽しく読めました。
ここ最近の間宮さんのお話は
複数プレイなお話が続いていて
あまりそそられなかったのですが
本作は久しぶり１ペア(笑)で
ラブコメイメージに惹かれて入手したら、
期待通りでとっても良かったです (^O^)／
3Pも嫌いじゃないし
エロエロなのも嫌じゃないですが
基本的に同性同士のカプなら
お互いが"最上"で"唯一"がMYツボです。
ぜひこの路線でも
いろいろ書いて欲しいです♪
今回は天使&悪魔なカプ繋がりで、
小中大豆さんのラブコメ
『腹黒天使はネコ耳王子と恋に落ちるか』は
いかがでしょうか。
こちらも攻様が受様の初心さにやられてます(笑)
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