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表題作楽園のつがい

シメオン・ルミナリエ インペリアル(α)
ワスレナ コンセプション(Ω)

あらすじ

この世界の人間は、三つの血筋に分かれている――「支配の血筋」の頂点に立つゴールデン・ルール一族の三男であるシメオンの片翼となったワスレナ。
愛を誓った二人だが、ワスレナの元主・ディンゴとその部下、そしてワスレナを慕うシメオンの「弟」が、
二人の関係に溝を作り始める。そんな最中、三兄弟とそれぞれの片翼でバカンスを過ごすことに。
関係を修復したいと願うワスレナ……だがシメオンから思わぬ言葉を――! ?

作品情報

作品名
楽園のつがい
著者
雨宮四季 
イラスト
逆月酒乱 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
シリーズ
黄金のつがい
発売日
ISBN
9784815532017
3.6

(5)

(1)

萌々

(2)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
17
評価数
5
平均
3.6 / 5
神率
20%

レビュー投稿数2

萌えが皆無だった……

うーん、残念……

シリーズもので3作目、一応そこそこ楽しみにしてました
シメオンとワスレナのCPのくっつき方にあまり納得してなかった分、どんな風にお付き合いしてるのか気になったワケです

まあ、定番の当て馬キャラがこちら複数出てきます

シメオンにはヴェニス
ワスレナにはディンゴとフレドリック

これがなー、動機付けが弱い気がするんですよね……

受けのワスレナがシメオンとヴェニスの仲を勘ぐるのですが理由が独房で2人きり話し込んでいるってこととヴェニスのフェロモンが過剰な為誘惑されるんじゃないかって2点

箇条書きすると十分嫉妬に値する気がしなくもないですが無理やり感があります

そもそも学者肌でワスレナ以外に発情しないはずのシメオン
ディンゴやヴェニスを早く処刑したがってますが実験対象として生かしてるわけです
観察対象と話し込む(会話は他者が聞けないよう遮断しているとはいえ)くらいで『捨てられるかも』『ヴェニスに心変わりしたかも』は飛躍しすぎじゃない?

どこをそんなに不安がって1人でうだうだするような事ありました?って置いてきぼり感がありました

又、分かりやすくワスレナに絡むディンゴとフレドリックに対して嫉妬剥き出しのシメオン
これはまぁまだ分からなくもない

ディンゴはワスレナの愛した人だったしフレドリックは過剰に絡んできてて明らかにワスレナ狙いな描写が多かったからね

で、こんだけ分かりやすく嫉妬されてるのになんでワスレナはそんなに『別れるかも』って怯えるの?

そこんとこが分からない……

子供が中々できないのも不安要素みたいですがこの書き方もね、なんか古臭い

子供産んでなんぼみたいな
時代遅れじゃない?

アルファをインペリアル
オメガをコンセプション
運命の番をべターハーフ
とわざわざ凝ってるところは凝ってますが肝心の文章や表現方法にはクビをかしげる事しばしば……

受け視点で書かれるBLは多いですが葛藤や苦悩はもう少し説得力ある方が感情移入しやすいです

基本的作家買い派なのですが、今後はないかな……

4

2人でつくる楽園。

 前作の「黄金のつがい」はとても好みで、その続編が出る、と楽しみにしていました。
紆余曲折を経て、やっとお互いが片翼(ベターハーフ)だと認識しあった2人のその後が、とても気になっていたので。


 こちら、オメガバース設定のお話になります。
こちらの世界観ではアルファの存在がインペリアル、ベータがノーマル、オメガがコンセプション、という風に表現されていて、この世界の頂点に立つゴールデン・ルール3兄弟の三男であるインペリアルのシメオン、その片翼であるコンセプションのワスレナをメインにしたお話。

 この2人だけでなく、3兄弟+それぞれの片翼も出ていてオールスターでした。
加えて、前作で捕まった敵役であるディンゴとヴェニス、3兄弟の母違いの弟であるフレドリック。
うん、登場人物、多いです。
特にディンゴの存在は特別なので、これはやはり前作を読んでからこちらを読んだ方が、シメオンやワスレナとディンゴの確執がわかるのでいいのではないかな。


 前作ラストでお互い片翼、と言われるいわゆる運命の番だとわかって、ハッピーエンドで終わっていたシメオンとワスレナだけど、まだまだ危うい関係のままの二人。
特にディンゴが絡むと、嫉妬が隠し切れず、ワスレナがディンゴに気持ちを残しているのでは、と心穏やかにいられないシメオン。
攻め様の嫉妬は大好物なんですけど、このシメオンはなーーー。
まだまだガキだなぁ。
愛する事、愛される事に不慣れな2人の危うい関係につけこんで、フレドリックがワスレナを掻っ攫おうと画策して、それにふりまわされるワスレナ。

 フレドリックの不正を確実にするため、あえてそれに乗るゴールデン・ルールの3兄弟。
トップであり続けるためには、いろいろな犠牲がつきものなのはわかる。
トップである苦労もたくさんあるんだろう、とも思う。
でもでも、やっぱりせめてシメオンだけはもうちょっと違う立ち位置でいてほしかった。
何より許せん!!!と思ったのは、ワスレナがフレドリックにレイプされる寸前に飛び込んできたシメオンが最初に放った一言。
「やっぱり貴様か、フレドリック」
おいこら。
そこはまず「ワスレナ」って受け様の名前を呼ぶのが、私の中の正しい攻め様の一言。
もうね、そこへなおれ、って気持ちになりました。

 と、ここまで読んで、私の中のシメオンは攻め様としてダダ下がりで、こんちくしょー、だったのですが。
シメオンがワスレナに対する執着をはっきり言葉にしてみせてくれて。
心からの「一番に愛している」゛愛して欲しい゛という、自分でもどうしていいのかわからない、生の感情をぶつけてくれていて。
ここのシーンで、よしよし、と2人を抱きしめたくなりました。

 1番に好きな人はシメオンだけど、2番目だったり他にも好きな人はいてもいい、とやっと自分の気持ちを受け入れることができて、シメオンも不承不承ながらもそれを認めて、この2人はこれからなのね。
これから好きなもの、好きな人、楽しい事、たくさんつくっていって、経験して、2人なりの楽園を作って幸せになるんだよ。

6

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