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表題作笑う鬼には福きたる(1)

福富稔持,21歳,大学生
怒谷笑,20歳,コンビニで働くフリーター

その他の収録作品

  • ドキュメント M's バイト密着!
  • あとがき漫画

あらすじ

父親が亡くなって一週間。
怒谷 笑を訪ねてきたのは、父親が遺した500万円の借金の取り立てだった。
家は貧しく、笑うのが苦手で、人づきあいが苦手で、誤解されてばかりのツイてない人生を送ってきた笑。
そんな笑に貯金なんてあるはずもなく、ゲイ専門の秘密クラブに売られそうになったとき、
高校時代のクラスメイト・福冨稔持が現れ、「俺が怒谷を買う!」と言い始めて!?

作品情報

作品名
笑う鬼には福きたる(1)
著者
山本小鉄子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics CRAFTシリーズ
シリーズ
笑う鬼には福きたる
発売日
ISBN
9784813032076
4

(97)

(32)

萌々

(41)

(21)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
13
得点
387
評価数
97
平均
4 / 5
神率
33%

レビュー投稿数13

読んだ後の満腹感

担当者の方が「エロ全盛のこの時代に。。。」と笑うあとがきマンガのところで、ハッとしたのです。そういや、エロ描写ゼロ?!今更気付くかと自分でもびっくりしました。私にとってですが、山本小鉄子さんの作品は、読みだしたら止まらないし、エロがなくても読み終わった後の満腹感が大きいんです。この作品の二人もいいですね!

8

焦ったいのが萌えました

地味な笑と侍な福富のカップルに萌えました。

笑の表情にいちいちキュンとしてる福富が良いです。そしてそんな福富を意識し始めた笑が可愛いです。

一方的に福富からキスしただけで、まだまだくっ付きそうにないカップルが焦ったくて最高でした。

父親が残した借金を遺産放棄すら知らないだろう真面目な笑が、少ない貯金を下ろしてまで払う姿が不憫すぎます。
そんな笑を自分の部屋に住まわせて、好きかもから付き合って下さいって言う福富もちょっとズレてるけど。告白したのもキスしたのも笑が初めてって可愛いです。

福富のお爺さんが夜中にいきなり登場したのには笑いました。
笑の事情を知り自宅に住まわせて仕事を斡旋するとか予想が付かない展開が面白いです。

1

不思議な事に三白眼が可愛くみえてくる

「地味」だと著者も書いてます。
昔の格言に似ている、笑う門には福来る→「笑う鬼には福きたる」
 笑=エム君 三白眼 貧乏 卑屈
 福=福留君 真面目 天然
 鬼=借金取りのアノ人。人情派でエム君の援護もする。

三白眼の可愛い顔した笑君に、幸せになるように良い名前を付けた、と言うその父が不幸の種を生んでいた。
父の死後、相続放棄の手続き不能な時期(死後3カ月超過してる)に父の生前の借金の存在を取り立てが来て、知る。・・・気の毒。
破産申請するほどの額じゃない。メリットデメリット考えると働いて返済した方が良い額(十代で破産したら、ほぼ一生、車や家を買う時にローンを組めなくなる)

取り立て屋に、娼夫として売られる寸前に、偶然再会する元同級生、福留君。この人が侍攻役。

福留君との再会で起きる「一陽来復」。ヨカッタネ。
福留君は、笑君の不幸っぷりが気になって、同居を始める。
真面目な笑君を福留君の祖父も気に入って、助けだす。福留家に居候して仕事の紹介を受ける。
返済が順当に進捗していく。

全うに生きる努力は無駄にならない、誰かが見ている、あきらめないでって著者は伝えたいのかな。
どん底にいても、笑君は、自殺しようと考えない。生きよう、生きようとガンバッテ居ます。
そうやってもがいて居たらあり得ない幸運がどん底に落ちた笑君に訪れて、笑えるような状況に段々と変わっていく1巻でした。
この巻は、キス以外ありません。エロスを求める方向きじゃないです。心を温める内容。

1

健気に頑張るツンデレ青年の可愛さがたまらない

作家買い。

小鉄子さんはコミカルな作品も書かれますが、今作品はどちらかというとシリアス寄り。でも、シリアスに特化した作品ではなく要所要所で笑いを誘うシーンもあるので、ドシリアスが苦手、という方でも楽しく読めるんじゃないかと思います。

という事でレビューを。ネタバレ含んでいます、ご注意ください。






主人公は20歳の笑。
笑、と書いて「えむ」と読む。
彼は小学生の時に母親が家を出ていき、それ以来父親と二人暮らし。父親は頼りないところもあるけれど、それでも二人助け合って生きてきた。
その父親が急逝。そして、残されたのは500万円という借金。

もともと貧乏暮らしだった笑にそんな大金を払えるわけもなく、困り果てていた時に再会したのが高校生の時に同級生だった福富くん。

「優等生」の福富くんとのトラブルがきっかけで高校を中退した笑にとって、福富くんは会いたくない人物ではあったものの、借金を返せない笑は彼の家に身を寄せることになり…。

というお話。

お金持ち×貧乏くん、というCPは他の小鉄子作品にも登場しますが、今作品の受けくんは若干卑屈なところがあることもあって、雰囲気はややシリアスモードな作品です。

が、この作品をシリアス一辺倒にしていない大きな要因が。

それは攻めの福富くん。
イケメンで、お金持ちのお坊ちゃんで、素直でいい子。
と、スパダリ風味満載な彼ですが、とんでもなく、

天然ちゃん。

なのです。

高校時代に笑と一悶着あったこと。
それを彼がずっと気にしていた、というのもあるのでしょうが、彼はずっと笑のことが好きだったんでしょうね。でも、その自分の恋心に気づいていない。が、唐変木なわけではない。本当にいい子なので読んでいて気持ちがほっこりします。

笑のほうも。
彼は自身の過酷な環境に負けたくないというガッツがある。
父親の残した借金も、放棄する術はあるんです。あるけれど、父親が残した借金を放棄することを良しとしない。
青い正義感だったり、父親に対する愛情だったりするわけですが、一生懸命お金を返そうとする、心根の優しい男の子なんですね。強がってはいますが、自身の環境に屈することなく健気に頑張る請う青年なのです。

そういった可愛らしい男の子たちを取り巻くのが、借金取りの男性(この男性の名前は1巻では出てきません)と、稔持のお祖父ちゃんの権造さん。

この二人の大人が、今後のキーパンソンになっていきそうな魅力的な脇役さんたちです。

借金取りさんは、にこにこしていてつかみどころがない感じ。でも、借金回収のためには容赦しない。

そして、権造さん。

権造さんさんがナイスすぎて笑えます。
借金を背負った笑の、理由や現在の状況を孫である稔持に聞いたお祖父ちゃん、自分のうちに来いと笑を誘ってくれます。コンビニよりも割のいい仕事を斡旋してやる、とのことですが。

この仕事が笑えます。こんな仕事あるんだ、という感じ。
これからも、仕事を斡旋してくれながら、笑のことを助けてくれるのかな。

現段階で稔持のライバルはじいちゃん、といったところか。
小鉄子作品なので、もちろん、と言って良いでしょう、1巻では濡れ場はなし。さてさて、この二人がくっつくのはいつになるのやら。

最後に、描き下ろしとして笑がじいちゃんに斡旋された仕事の裏話的なショートストーリーが収録されています。

爆笑必至です。
オカルト…、なはずなのに、こんなに笑って良いものだろうか。
ぜひとも、手に取って読んでいただきたいです。

小鉄子さんて、他にも連載を抱えている作家さまですが、クオリティーは全く低くない。複数の連載を抱えて、これだけの作品が作り出せるってすごいな、と思いつつ。

次巻を楽しみに待っていようと思います。

9

表紙に堕ちた

表紙の笑くんの上目遣い見ました?上目遣いじゃなくて、三白眼だから上目遣いに見えるのかもしれませんが、あの表紙にきゅんきゅんしない人なんているのかな?いやいないな。
小鉄子さんの新シリーズまたまた可愛い受け候補ですね。
お相手の福富くんは優等生だし、優しいし、まっすぐだし、今までの作品にいがちな黒髪好青年だけど、実家が造り酒屋で名前も稔持ってのがなーんかいいですよね。そして、今回は福富くんのおじいちゃまがこれまた良いキャラで、借金背負った主人公と言う暗い設定なのにこのおじいちゃまが出てくるのなら絶対ほんわか家族ものになりそうだなぁと期待できますね。

まだ付き合ってもいないことだし、小鉄子さんだし、エッチどころか付き合い始めるのも焦らされるんでしょうけど、そこまでのハラハラドキドキがたまらないのでエッチまでいくらでも待つ覚悟はできております。

1

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