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表題作駆け引きのレシピ

藍原雅人,29歳,老舗デパート地下食料品部門バイヤー
高橋若菜,19歳,休学中のフリーター

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

高橋若菜はフリーターの19歳。
客である美貌のサラリーマン・藍原雅人との出会いは最悪だったが、次第に心を許していく。
ある日、藍原は若菜に“偽装恋人”にならないかと持ちかける。
守備範囲外の若菜になら食指が動かず本当に恋してしまうことがない、という藍原に、戸惑いながらも偽装恋人を引き受けた若菜は、デートを繰り返すうちに…。

作品情報

作品名
駆け引きのレシピ
著者
和泉桂 
イラスト
樹要 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344805675
2.8

(9)

(0)

萌々

(3)

(2)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
22
評価数
9
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数5

和泉さんじゃないみたい・・・

和泉さんを語れるほど多く読んでるわけではないんですが、これは『ホントに和泉さん!?』と思うくらいにカラーが違う気がしました。いえ、可愛い話というだけじゃなくて。

読んでいて、藍原(攻)のイメージが一定しなくて、ちょっと困りました。イラストではまさに『美人攻』ですし、あとがきで作家さんも美人攻と言われてるんですが、本文からは、美貌(端正)ではあっても『美人攻』という印象は受けなかったんですよね、私は。
ですから、イラストを見るたびに違和感を覚えてしまい、それだけでもストーリーに入り込めなかった気がします。それに、もともと私が『美人攻』に興味がないから余計かもしれません。

若菜(受)は、私はこういうキャラクターは好きですね。ただ、最初のバイトの様子からしても、かなり粗忽(?)な感じだったのに、いきなりひとりでカフェを切り盛りできるのか?とちょっと疑問でした。

あと、瑣末事ですが私が気になったのは、『ヒロ兄ちゃん』と『太一郎』でした。前者は、若菜の台詞等で登場回数は多いものの、まさに名前だけ、後者に至っては、存在感あるのかないのか、いったいどういうキャラクターにしたかったのかが意味不明でしたね。

それに、結局藍原の実家問題はどうなったの?
なんというか、ラブ以外の部分がちょっと雑多で、しかも決着ついてないことが多くて、いろいろと消化不良でした。

でも、ラブ関係はなんとも明快で、可愛らしいストーリーでしたね。

2

美人攻めは萌え! だけど。

 高橋若菜は「ココアのおいしいカフェ」をやることを目標に、専門学校を休学してしまった19歳。客である美貌のサラリーマン・藍原雅人との出会いは最悪だった。
 若菜が1000円札が落ちてしまったことに気づかず、1000円少なく、おつりを渡してしまったのだ。次に会ったときは、藍原が仕事中だったようで、若菜が藍原を怒らせてしまったのだ。そんな出会いを乗り越えて、3度目の再会。今度は、勉強のために若菜が見学に行った喫茶店で藍原と相席することになったのだ。そして、何度も出会ううちに、若菜は次第に藍原に心を許して行く。
 ところがある日、若菜は藍原に“偽装恋人”にならないかと持ちかけられた。守備範囲外の若菜になら食指が動かず本当に恋してしまうことがない、という藍原に、戸惑いながらも偽装恋人を引き受けた若菜は、デートを繰り返すうちに……!?

 これで、藍原に惚れない人がいたらおかしいって。絶対、普通の人は惚れるって!! と、机を叩いて主張したくなるような内容でした。
 ただでさえ、美人なのに、年下に対して、ちゃんと優しくて、子供扱いせずに大人として扱ってくれる。懐広すぎだと思うんです。藍原さん……

 ただ、若菜の「カフェをやろう」という夢を作った思い出の回想シーンを見て、あの時の子供には育った上で、立派な攻めになって欲しい!! と、思っていたので、今回の結果はちょっと残念ん。
 でも、美人攻めはやっぱり好物で、でも、美人受けも捨てがたい。ちょっと複雑だー……。
 それにしても、ついうっかり。
「藍原は、若菜の前の恋人とはどっちだったんだろう……」
 なんて、怖い事はきっと考えない方がいいんだよね。多分。

2

キャラが見えず苦戦しました

和泉さんの“美人攻め”ということで期待して読みましたが、
どうだろう…、どうもこのお話“美人”が生きていない気がする。

素直だけど若干ネガティブ思考のフリーター若菜(受け)と、
感情を表現することが苦手な食品バイヤーの藍原(攻め)。
どちらも遠慮がちで、なかなか話が進みません。

まず攻めの藍原。
儚い美人でありながら営業職で飛び回るのはギャップだけれど、
キャラが定まらないせいか、設定的な穴に見えてしまいました。
性格を見せるエピソードがないのであれば、
いっそ、いいとこのボンボン設定の方が分かりやすかったです。

そしてこれは私の趣向の問題なのですが、
この美人さんが、今までは中年のオジサンと付き合い、
しかもオジサンに対して攻め、という設定が
ちょっと想像しにくかったかなぁ…。

そして受けの若菜。
カフェが好きだからと大学を休学までして、
フリーターとしてカフェでバイトしているのがまず疑問。
将来を見据えているようで何も考えていないようで、
無条件に周りから好かれているのもよく分かりません。

若菜の同居人の太一郎の描かれ方も「?」でした。
兄貴的な立場で若菜に接し、若菜も絶対的な信頼を寄せている相手。
さらに女子にモテモテなんて、絶対あて馬クンだと思いますよね?
しかしあっさり彼女が出来てしまい途中から登場しなくなります。
そんなキャラなら、女子モテエピソードとか必要なかったんじゃ…。
無駄に混乱して集中力がバラけてしまいました(^_^;)

若菜がカフェで働きたいと思うようになったきっかけの
幼少期のエピソードはすごく良かったです。
こういう、丘の上の王子様みたいなおとぎ話みたいな設定
実は大好きなので、色々ともったいないと思えてしまいました。

2

偽装守備範囲

和泉桂さんて、こんなかわいらしいお話も書かれるのですね!
ちょっとびっくりしました。

挿絵が樹要さんということでメイドのくだりは
なんとなく最初からオチが見えていて残念でした。

カフェ経営を夢見る19歳・若菜は、カフェでアルバイトをしていて
お釣りを1000円少なく渡すミスをしてしまったのが出会いで
美貌のリーマン・藍原と偽装恋人をすることになります。

この美貌のリーマン・藍原はゲイなのですが
なんと、くたびれたオヤジが守備範囲とな。
だから19歳のぴちぴちチェリーな若菜は守備範囲外だから
だいじょうぶだよvなんつってたら、守備範囲外にハマっていくのです・・・。

オヤジが守備範囲というのこそ
藍原自身も気づかない偽装守備範囲だったのだと思うのですよ。
傷つかない範囲で恋愛をする癖をして本気にならないようにしてたわけでしょ?
無意識に・・・。

それにしても、くたびれたオヤジを抱いていたんだよね?
そんな藍原が新品の若菜を抱くシーンは
いままでと勝手が違うという部分がもう少し明確に書かれてたらよかったな。

男の趣味や恋愛の趣味というのは、藍原のように理由がなくても
けっこう年齢とともに変わるものじゃないかなぁ?
歳を重ねるごとに若い子が好きになるのは、自然の摂理のような気がするw
だから藍原の好きになる守備範囲がオヤジになったトラウマがなくても
きっと30歳とか越えたら、若い子が好きになってたかもしれんよ。うむ。

0

ふんわりしたお話

前半1/5ぐらいで結末まで想像できる感じの、可愛くて平和なお話でした。藍原が美人攻ではあるのですが、まずサラリーマンに見えないのでリーマン萌えに期待は禁物です。若菜は可愛いかったですが、強烈な魅力があるかというと…うーん…。ゲイの藍原が自分のタイプを語るところは新鮮でした。

若菜がカフェ経営を目指すエピソードは、正直あまり活かされていないような気もしますが、イラストで早々にネタばれしていてちょっと笑いました。CD化されているようですが(神谷×鈴村だと…!?)音声だとさらにネタばれしちゃいそう。

和泉桂さんの作品は桃華郷シリーズしか読んだことがなかったので、こういうふんわりしたお話も書かれるんだなーと驚きました。

0

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