本格ファンタジーBLの書き手・鴇六連が贈る鳥もふBL!

黒鳳凰の愛する小鳥

kurohouou no aisuru kotori

黒鳳凰の愛する小鳥
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神20
  • 萌×215
  • 萌4
  • 中立2
  • しゅみじゃない8

139

レビュー数
8
得点
174
評価数
49
平均
3.8 / 5
神率
40.8%
著者
鴇六連 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
羽純ハナ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
価格
¥639(税抜)  ¥691(税込)
ISBN
9784041078020

あらすじ

美しいばかりで鳳凰としての力がない玻璃は、伽を求める他の鳳凰への憤りと自身の不遇を嘆いていた。だが千年に一度生まれ、禍を招くという黒い鳳凰の孵化に居合わせた玻璃は、懸命に生きようとする雛鳥に惹かれ、命令に背いて命を助ける。烈と名付けた雛は日毎に成長し、玻璃は幸せな時を過ごすが、一方で先行きへの不安が募る。ある夜、玻璃は見知らぬ男に押し倒されるが、その正体は驚異的な成長を遂げた烈だった。烈は「玻璃はおれのだ!」と上位鳳凰たちに宣戦布告をし!?

表題作黒鳳凰の愛する小鳥

烈、凶禍を喚ぶとされる黒鳳凰、0~6
玻璃、美しいが力を持たない鳳凰、18~24

その他の収録作品

  • 凶禍の記憶
  • あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数8

彼の行動原理の全てが受け!

こちら、鴇先生の新作で、神仙界を舞台とした鳥モフBLになります。

世界観がかなり凝ってまして、この神仙界だの四神だのと言う題材にあまり興味が無い方は、ちょっと取っ付きにくいと思うんですよね。
が、実の所、至極単純明快なお話だったりするんですよ。

そう、受けに育てられた攻めがですね、受けを幸せにする為だけに、常識も何もかも吹っ飛ばして行動するー。
ただ、それだけのお話なのです。
彼の行動原理の全ては受け。
いやもう、ここまで徹底してるといっそ天晴れですよ。

まぁそんな、ある意味究極の健気攻めと、真面目で情に篤い美人受けの鳥モフBL。
四神萌えの姐さんじゃなくとも、ぜひオススメしたいです。

内容ですが、凶禍を喚ぶとされる黒鳳凰・烈×美しくはあるものの、何の力も持たない出来損ないの鳳凰・玻璃による、四神もので子育てものです。

美しさから他の鳳凰達に伽を求められ続け、辟易している玻璃。
ある日、禍を喚ぶとされる黒鳳凰の孵化に偶然立ち会います。
懸命に生きようとする雛鳥に心を打たれ、命令に背いて隠し育てる玻璃。
烈と名付けた雛鳥と心暖まる日々を過ごすものの、ある夜、眠っていた玻璃は、突然見知らぬ男に押し倒されていてー・・・と言うものです。

で、玻璃を押し倒した男の正体ですが、驚異的な成長を遂げた烈と言う展開です。

まずですね、舞台の神仙界に、作者さんの独自設定である鳳凰達の社会システム。
更に瑞獣同士の戦いと、世界観がかなり複雑なんですよね。
中華風ファンタジーだけあり、難読漢字もめちゃくちゃ多い。
この世界観を理解するのに、最初に苦労する事になると思うんですけど。

が、それは本当に最初だけ。
世界観を理解してしまえば、後はほのぼの可愛い子育てパートに突入なのです!
それこそ、エサを食べない雛鳥に四苦八苦から始まり、順調に成長するチビッ子との心暖まるエピソード。
烈がですね、とにかく可愛いのです。
小さな身体で、「はりちゃんを幸せにする!」と、「早く大きくなるから待ってて」が口癖。
そして、「好きな子にとびきりのプレゼントをするんだよ」と危険な目に遇いながら見つけてきた宝石をプレゼントして求愛。
可愛いよ~。
死ぬほど可愛いよ~。
もう玻璃じゃなくともメロメロだよ!

で、チビッ子烈の愛らしさに悶えた後は、BL的萌えが満載の展開。
ある夜、驚異的な成長を遂げる烈。
「求愛行動はもう済んでいるから、次は交尾だ」と、玻璃を押し倒すー。

烈はですね、とにかくシンプルでブレないんですよ。
卵から孵り、皆が不吉だから殺せと言う中、一人だけ必死で庇い烈の為に泣いてくれた玻璃。
そんな玻璃を幸せにすると誓ったあの日から、彼の行動原理は全て「玻璃を幸せにする」ただ、その一点なのです。

身体は大人とは言え、まだ生まれて6年の烈。
子供特有の無邪気さで強引に番になろうとしたものの、玻璃に泣かれれば我に返ってストップする。
「交尾したいけど、玻璃を泣かせるのはダメだ」みたいな。
くっ、しつこいけど、可愛い過ぎる・・・!

また、最初こそ「可愛い烈を返して」と、大人の烈に拒絶反応を示した玻璃。
大人の烈と共に過ごすうち、彼が何も変わってないと気付くー。
そして、自分を幸せにする為に、ただただ懸命な烈に男として惹かれて行く。

実は、二人はかなり過酷な状況に置かれたりもするのですが、そんな中でも烈の揺るぎ無い「信念」が救いになるんですよね。
そして、ただただ守られてるだけでは無く、烈の為に自身が出来る事を真摯に頑張る玻璃に、心を打たれるのです。

あと、個人的にどうにも気になって仕方ない鶂己。
玻璃の友達で異母兄弟かもしれなくて、弓の名手の超美形です。
彼がめっちゃいい味出してました。
イラストが羽純先生になりますが、鶂己が美し過ぎる・・・!!
鶂己が主役で続編を激しく希望します。
ついでに、彼は受けだと思ってましたが、作者さんによるとゴリゴリの攻めとの事。
それはそれで読んでみたい。

最後にSSがありまして、凶禍を喚ぶとされる黒鳳凰の謎が分かります。
なるほどね~と色々驚くのですが、ここでもやっぱり、烈の健気さにキュンとさせられました。

とりあえず、最高!!

16

二人の愛の重さが同じ

烈と玻璃の愛に圧倒されました。烈は孵化した瞬間から全部憶えています。自分の凶禍の本能を背けて玻璃の幸せを優先します。玻璃も烈が殺されないように必死に守っています。二人は刷り込みではなくちゃんと恋をしています。
雛の烈はとても可愛くて、玻璃に甘えて「匙ではなく嘴移しで食べさせてほしい」といやいやと顔を振りながら一生懸命に伝えます。青年になっても求愛行動がかっこよくて危険を顧みずに珍しい石を玻璃にプレセントします。最初は烈の恋に戸惑った玻璃は恋の寂しさを気付いて愛しい烈を想って恋鳴きをします。

作家のブログに二人の書き下ろしが読めます。相変わらずラブラブです。

2

鶂己が気になって仕方がない

読み終わって一番最初に思ったのは「このバイプレーヤーが主人公のお話が読みたい!」
ぴれーねさんも書かれていた鶂己です。
主人公の玻璃がピンチに陥ると必ず助けてくれる飄々とした鶂己。
途中まで「当て馬か?」と思っていたけれど、そんなこともなくお話は終わり「何?この人何なの~っ?カッコよすぎる……しかし何故?」という疑問で私の頭はいっぱいです。恋かな?
戦隊もので、熱血ヒーローの『赤』ではなく、2番手の『青』とか、途中から出てくる『黒』とかのキャラがタイプの姐さま方、きっと鶂己は皆さまのお眼鏡にかなうキャラ。読んで恋に落ちてください。

青龍・鳳凰・麒麟・白虎・玄武の一族がそれぞれ闘いを繰り広げている神仙を舞台にしたお話です。
玻璃は鳳凰と鶯の間に出来た子どもですが、鳳凰から美しい形は受け継ぎましたが鳳凰の印が現れなかった『半端物』。幼い頃には慰み者として育てられる所でしたが、同じ境遇の鶂己に逃がしてもらい努力の末に官吏になりますが、鳳凰の雛鳥を育てる部署に左遷されます。そこではじめて受け持った卵から孵ったのは『この世を滅ぼす』と言われている黒い鳳凰でした。下界で殺す様に言いつけられた玻璃ですが、毛の色が違うだけの理由で雛鳥を殺すことが出来ず、烈と名付け秘密で育てるはじめるのですが……

玻璃は今まで「お偉いさんの愛人(しかも共有される)になるしかない」ということを、繰り返し繰り返し突きつけられて来たんですよ。それも言葉だけではなく、行為で。
そんなのは嫌なので、そこから抜け出そうと頑張るのですけれど、結局いつも潰されてしまうんですね。
それも『鳳凰の印が現れないから』という理由だけで。
玻璃は雛鳥の烈の中に、自分と同じものを見たのだと思うのです。
烈を心から可愛いがるのも、なんか『自分の育て直し』みたいで切なかったです。

ただ、途中から烈が異常な早さで成長し『大人烈』になってからは、この切ないモードが一変します。
だって烈ってあまりにも裏表がなさ過ぎるんだもん。
『巣を作る』『贈り物をする』など、鳥の求愛行動を喜々として行なう烈は、見た目に反して可愛い。
いつでも『好き好き』モード全開なので、切なさもぶっ飛びましたよ。
そんな烈に影響されてか、玻璃も『自分のやるべきこと、やりたいこと』を見つけることが出来、自分以外の『一生懸命生きている人(鳥だけど)』に気づくことが出来たのは爽やかな展開でした。

凝った世界観を展開する冒頭は、読むのに集中力が必要でした。
ある程度までは斜め読みしない方がいいかも、です。

8

眩しいくらい純粋でまっすぐな愛

今回は禍を喚ぶとされる黒鳳凰と
蓮花印を持たなず力のない鳳凰のお話です。

鳳凰と認められない受様に育てられた攻様が
世界を破滅する定めを覆し天将となるまでと
攻様視点での本編裏事情的過去編を収録。

人は自分達が踏み入る事の出来ない
世界を神仙界、仙境と呼び、
そこに住まう5種の瑞獣を
清廉なる神々の使いと崇めています。

しかし、当の瑞獣達は
常に拮抗した勢力を持つ他の瑞獣達と
縄張り争いを繰り広げていていました。

その中でも多種多様な禽鳥が住む
瑞郷天は鳳凰を頂点とする鳥達の世界です。

鳳凰は本来の巨大な姿、小獣、人と
三形貌を使い分けられ、
公卿鳥、猛禽、渉禽は鳥から人へ
変容ができますが
数多の小鳥や大衆鳥は変化の力を
もちません。

瑞郷天で必要とされるのは
気性の荒い猛禽類を率いて先駆ける
冷徹かつ剛勇な若鳳凰ですが

受様は雄の鳳凰と雌の鶯の間に生まれ
人の姿を持ち長距離も軽々と飛行しますが
額に鳳凰の印である蓮花印をもたず
鳳凰としても鶯としても半端で
矮小な存在と見なされていました。

幼い受様は幼馴染の白金鳳凰とともに
育雛衛門で孵化し離宮で育ちますが

そこは幼馴染が揶揄するように
鳳凰の止まり木にして
閨の相手も求められる"仙華一枝"を
育てる飼育小屋の様なもので

鳳凰の役目を果たせない受様は
幼馴染の助力でそこを脱出しますが
どっちつかずな受様にとって
外界もまた厳しい世界でした。

それでも受様は12才で初陣を飾り
軍功を挙げ続ける幼馴染に鼓舞され
苦労の末に下級文官として
書務衛門にて懸命に働くのですが

受様を"仙華一枝"に望む鳳凰は多く
受様は彼らの思惑ゆえに育雛衛門へと
移さてしまうのです。

しかも受様は
今まで接する事の無かった雛鳥は
苦手な部類に入りそのお世話も
なかなかうまくいきません。

そんな受様を見かねた長官が
雌の大鷲の生んだ鳳凰の卵の世話を
受様に託すのです。

受様は朱色の卵を大事に世話しますが
わずか3日で卵殻を割って出てきた雛は
瑞郷天を滅亡させると不吉な伝承をもつ
黒鳳凰だったのです!!

この黒鳳凰こそが今回の攻様となります♪

瑞郷天に君臨する丹天老君は
すぐさま受様に攻様の殺害を命じます。

しかも雛を生んだ母大鷲は
凶禍を換ぶ黒鳳凰を産み落としたと
既に処刑されていたのです。

カタカタと震える受様の手の中で
攻様は産毛を逆立てて怒りを現し
受様はそんな攻様を守るため
黒い雛に似せた死骸で老君を謀り
秘かに攻様を育てるのです。

攻様は受様の庇護の元
すくすくとのびのびと成長しますが
あり得ない速度での成鳥と化し
人化まで遂げるのです。

やはり攻様は伝説の凶禍なのか!?

五大幻獣の住まう神仙界を舞台にした
中華風擬人化ファンタジーです。

鳳凰としての力がない受様は
一族内で明確な地位の差がある鳳凰の中で
どっちつかずな存在です。

文官として身を立てる道を選んでも
鳳凰達の策略で育雛衛門へと移され
意に染まない仕事に従事するのですが

そこで受様は
己の運命を変える攻様に出会うのです。

攻様は瑞郷天を破滅させると言われる
黒鳳凰として生まれ出た瞬間から
母を奪われ命まで奪われかけますが

受様が身を賭して庇い慈しんで育てた結果
攻様は受様を唯一絶対の相手として
彼を守る事を至上の命題とするのです。

成鳥となった攻様は
鳳凰達の前にて宣戦布告を果し
様々な嫌がらせを受けますが
全てを粛々と受け入れて
全てを撃退していくのです。

攻様が玄武の襲来を退け
受様にちょっかいを出した鳳凰を退け
受様に最上級の幸せを贈るまで
とつても楽しく読ませて頂きました♪

幼い攻様が受様を慕ったままに
成鳥となっても受様を愛おしむ攻様は
その言葉で行動で受様への愛情を
真っすぐに差し出していて

すっごく萌え萌え~ ヾ(≧▽≦)ノ

もちろん、
ここまでの攻様の愛情を生みだしたのは
受様の献身的な子育てにあると思いますが

鳳凰達を力で圧するのではなく
与えられる嫌がらせにも屈せず
己の力だけで受様と受様の大切なモノを
守ろうする攻様がすごく格好良い!!

そして攻様を1人前の男と認め
彼の隣にいて恥ずかしくない男になる為に
できる事をと頑張るのもまた良い!!

受様が幸せを掴めたのは
幼馴染の見えない庇護があったはずです。
冗談に紛らわせてしか自身の思いを
伝えられなかった彼にも
幸せな恋をさせてあげて欲しいです。

今回は六青みつみさんの
『彷徨者たちの帰還~守護者の絆~』を
押し作としたいと思います。
シリーズモノですが単巻でもいけると思います。

4

育てた雛に守られる

鳥が人に変化し、鳥の姿で闘う世界。鳥達は、白虎や蛇と闘います。そんな世界で、愛情を注いで育てた雛が逆境を跳ね返しながら、愛し愛される瑠璃さんの物語です。
鳳凰として認められない中途半端な立場、不遇に嘆く美しい瑠璃。仕事で卵を託され、温めて孵化させたところ、この世界では凶禍とされる黒い鳥が生まれました。殺せという上の方針に従うフリをして雛に烈という名前をつけて愛情を注いで守り育てる日々。ある日、急激な成長を遂げて大人になった烈に押し倒され…というお話。
小さな烈がめちゃくちゃ可愛い。るりちゃん、るりちゃんと話しかけて、甘えて、ぼくがまもると喋ります。大人に成長したからも、身体は大きくても心は子どものままなので、なんだかんだと可愛らしいです。また、凶禍とされて忌み嫌われる黒鳳凰ですが、瑠璃が烈をまもり、烈が瑠璃への愛情のために凶禍に打ち勝つ本編、そしてその補足の小話は必見です。

美しい表紙ですが、中身は壮大です。甘々も楽しめ、ファンタジーの世界、そして2人の愛情の大きさも楽しめます。

2

壮大な中華擬人化ファンタジー


舞台は人間の踏み込むことのできない神仙界。
そこに棲む5種の瑞獣(青龍・白虎・鳳凰・麒麟・玄武)が常に領土の奪い合いをする中、鳳凰たちを滅ぼすという言い伝えのある黒鳳凰として生まれた攻めが自分を慈しみ育ててくれた受けを世界一幸せにするため、自分の本能に逆らって受けと幸せになる話。

あらすじはもう他の方が詳しく書いて下さっているので感想だけ。

鳳凰と鶯との子供として生まれたにもかかわらず、鳳凰である徴は現れず中途半端に力を継いだため鶯としても生きられない美しく孤独な玻璃(受け)。
美しいが故、力ある鳳凰たちの「慰み者」ならないよう、自分の力で切り開いていく姿はとても好感が持てます。
鳳凰たちの棲む瑞郷天を滅ぼすという黒鳳凰の孵化にたまたま立ち会ってしまい、生まれたばかりの黒鳳凰を殺せという鳳凰たちに反抗して、命がけで黒鳳凰を助け育てていく姿はすごく心を打たれます。

玻璃に烈(攻め)と名付けられた黒鳳凰ははじめからとても賢く、ひたすら玻璃に懐いていく姿がすごくかわいいです。
烈は成長がとても速く、6歳で突如青年の姿になってしまいますが、それでも本質は変わっておらず、玻璃を泣かせるものは許さないという玻璃至上主義で、勇壮なのにかわいいままです。
疲れているのに玻璃のためにせっせと愛の巣を整え、美味しい果物を集める姿がいじらしいったらないです。
烈が小さい時は、玻璃が一生懸命育てながらも、いつ見つかるかわからない緊張状態が続きはらはらしましたが、烈が青年になってからは烈が瑞郷天を滅ぼす使命を持つのにふさわしく、無双状態なので悲惨な境遇に落とされてもあまり不安になることなく安心して読めます。
玻璃は生まれてからずっと鳳凰たちに狙われる状況が続いたため地に足をつけて生きてこられなかったので、烈と番になってやっと落ち着ける場所を見つけられたことは本当に良かったです。
いままで不遇だった分これからはたっぷり甘やかされ手欲しいものです。


掌編で烈視点での生まれてからの行動や心情が語られいています。
ここで烈が実は本当に凶禍で、鳳凰たちの棲む瑞郷天を滅ぼすために生まれてきたことがわかります。
本来ならこそっと孵化して他の卵を壊して逃げ、密かに大きくなって瑞郷天を滅ぼすはずだったのに、玻璃に見つかりたっぷりの愛情を注がれた結果、何度も襲ってくる本能を抑えこみ自分の力を玻璃を幸せにするために使うことにした彼の努力がわかり、瑞郷天の本当の救世主は玻璃だったんだと思うと、玻璃を自分たちの言いなりにしようとした玉座に座る人たちに謝らせたい。
そんなことは全く玻璃には悟らせない烈の玻璃への愛の深さに感服です。


一番謎だったのが、玻璃の異父兄ではないかと思われている幼馴染・鶂己です。
飄々として自分の考えを誰にも読ませない彼は何を考えていたのか。玻璃と並ぶ美貌を持ち何度も玻璃の手助けをし、求婚もしていたようですが本気には見えないし、同じく「慰み者」になるはずだった運命を自力でひっくり返し神将まで上り詰めた彼は何を糧にのし上がったのでしょうか。玻璃のためと豪語する烈のほうがよほどわかりやすい。与えられるものには興味がないといっていましたが、最終的には瑞郷天の頂点にいるんじゃないでしょうか。烈は玻璃以外興味がないからきっと鶂己の下にずっといるんでしょうね。

壮大でとても面白かったと思うのですが、もう少し詳しく説明してほしかったところもありました。
玻璃が何度も拒絶し続けた「止まり木」は複数の鳳凰で所有し、地面に足をつくのを嫌がる鳳凰のための文字通りの止まり木の役目を負い、彼らの伽をし卵を産む役割を担っているようですが、青楼にいる伽をする遊君との違いはなんなのか。
また、飛び切り美しい玻璃と鶂己がしばらく育てられた「離宮」は鳳凰の慰み者を育てるところだとありましたが、慰み者とはなんなのか。「止まり木」も青楼で働いているものも「慰み者」であることにかわりないのでは?
玻璃はたくさんの鳳凰に求婚されていましたが、玻璃は雄なのにいいのか?
鳳凰は雄雌関係なく卵を産むのかと思ったけどそうでもないようだし。
複数で共有するから卵は他で産むからいいとかそういう感じ?
あまり本筋には関係ないけど、玻璃にとっては重要なことだったのでもっと詳しく知りたかったと思いました。

2

鳥ちゃんたちの世界

シリーズものではなさそうだと思ったので購入(→当たり)。かねがね気になっていた先生で、ようやく読めました。漢字いっぱいで最初は苦戦しましたが、慣れるとOK!さくっと読めたので萌にしました。神仙界舞台のキラキラしい鳥ちゃんたちのお話、本編200P弱+攻め視点SS14Pほど+あとがき。

様々な禽鳥が住む瑞郷天。青龍、鳳凰、麒麟、白虎、玄武といった神仙界の瑞獣たちは常に縄張り争いをしているため、瑞郷天を守ることが鳳凰の血をひく玻璃(はり)の望みなのですが、玻璃はなぜか瑞獣の証である蓮花印を額に持たず、美しいだけの小さな鳥。そのため最前線にたつこともままならず、鳳凰たちから言い寄られるばかり。下級文官として働いていたある日、面倒を見ていた卵から伝説で恐れられている真っ黒な鳳凰の雛が孵り・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
鶂己(げいき、白金鳳凰、キラキライケメン)、老害っぽい鳳凰たち複数、玻璃の勤めているところの関係者複数。やっぱ鶂己が一押し。

** 好きだったところ

孵化するところからずっと見ていて、玻璃と一緒に育てているような心境もあってか、烈が子供の一面を最後まで持っていてもなんか可愛い♡と思えてよかったです。子供っぽい!!といって好きじゃなくなることもあるのに、なんだか可愛い。裏表がないのが良かったのかもしれないです。愛の巣を整えるのは自分の役目と決めていて、玻璃がちょっとでも手出ししたら「あー!」とか言って、ぷんすか怒るところ等、とにかく微笑ましかったです。

それからあと雀ちゃんが伝達係や矢を射る役などで出てくるのですが、ちっちゃな雀でも一生懸命闘っている様子がめちゃんこ可愛い。1枚鎧兜を付けた雀の絵があります、超かわいくて萌え萌えでした(笑)

そして他のレビューアの方も仰っているとおり、なんといっても気になる鶂己。
あとがきにあった先生プロットでは「ごりごりの攻め」だったらしいので、この世界観でもう少しお話が出てくるんではないかとめっちゃ思ってます。良い感じのイケメンなんです、もし続きが出てきたら絶対読もう。

漢字いっぱいでも大丈夫で鳥ちゃんがお好きでしたらぜひぜひ。

4

壮大な世界観

鴇先生の作品が好きなので、購入。
が、残念ながら私にはいまいちピンとこないまま読みおわってしまいました。

その理由はいくつかあるのですが、たぶん一番大きな理由は、世界観の壮大さに反して後半のストーリーが単調なこと。
本作の二人はずっと、その仲を裂く第三者というのが現れない、非常に安定した関係性なのです。
多少モブが絡んだり、急成長した攻めに受けが戸惑ったりしているけれど、でも攻めは受けを絶対に幸せにすると宣言しているし、受けもまた攻めが可愛いのはわかりきっている。
ので、二人の仲に危うさは全くないんですよね……。
加えてストーリー面でも、攻めが圧倒的な強さを誇る(鳳凰すべてを皆殺しにできる)黒鳳凰なので、ピンチに陥ったりはするのですが、まあ大丈夫だろうとどこかで安心しながら読めてしまったり。
そんなこんなで後半は一気読みできてしまって。
共有設定や青楼という遊郭設定など、色々な設定があるだけに、それと絡めて欲しかったなぁという思いが残りました。
むしろ、禁忌の黒鳳凰を匿った受けが果たしてどうなるのか?!という前半の方がハラハラしながら読めました。

あと、個人的にちょっと気になったのは、幼少期の攻めが受けを「はりちゃん」とちゃん付けで呼ぶこと。
それ以前に「丹天老君」と呼ばれる人物が出てきたり、「好的(ハオダ)」というセリフがあったりしたので、てっきり中華神仙界なのだと思っていたので。
中華とちゃん付けに、ちょっと違和感を感じてしまいました。

そんなこんなで、おもしろかったのですけれども乗り切れないまま終了。残念です。

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