電子限定おまけマンガ4P付
発売当初に購入、読了していましたが、久しぶりに読んだらやはりおもしろかったのでレビュー。
人気俳優の八色とあれこれ騙されて借金苦、生活苦の元同級生、由利のお話です。
巻頭に高校時代の補習授業で2人が触れ合うエピソードがあります。
ほんの少しだけ会話を交わしたことが、その後の八色には影響していることが後々にわかります。
発した本人はそれほど深い意味はなかったのに、相手の人生に影響を与えてしまった、という深みのあるエピソードが素敵です。
大人になってからの再会は、不穏なエピソードが連続します。
多額の借金を背負いゲイビに出演するしかなくなっていた由利を、たまたま喫茶店に居合わせた八色が、札束をポンと出して引き取る宣言をするところはとってもドラマチックでした。
借金を代わりに返済する条件として1年間の下僕になることを求める八色。
突拍子もない展開ですが、頭がいいはずの由利のあれこれポンコツなところと相まって、おもしろいです。
中川カネ子先生はこういうかなり特殊な人物像を描くのがお上手で、この2人にしかありえない関係で、展開、が強烈です。
ときに時代劇の悪代官と町娘のような関係にも見え、時に高校の同級生に見え、時にアダルトビデオのエロエロ受けにも見える、不思議な印象でした。
学生時代もその後の職業からも頭がよいであろう由利が自分の感情がよくわかっていないまま、ほだされて、かつ、身体も開発されていく様子が、ちょっと気の毒で心配になりつつ、なんとも愛らしいです。
八色への恋心をうっすら自覚した後でも、仕事中のかっこいい八色より、手元のシュークリームに夢中になって目で追う由利、頭の良さと頼りなさのギャップがとてもかわいいです。
雇い主と下僕という関係は変わらないけれど、だんだんと心の距離が縮まってきたところに、芸能記者による脅迫、というハラハラ事件発生し、由利が短絡思考で行動し、悪いほう、悪いほうへと進んでいく様子は、こうやって最初の借金も背負ったんだろうなあということを連想させました。
最初もですが、こういうアンダーグラウンドなエピソードが重ねられるので、読んでいてしんどくなることもありますが、八色のヒーローっぽい明るさと強さのある言動がそれを払拭してくれます。
しんどいエピソード、とんちんかんなやりとり、なんだかんだと不器用な2人ですが、純情なだけではなく、しっかり肉欲、性欲も絡めつつ、楽しんでいるバランスの良いカップルにしあがっていきました。
この2人ならでは、この2人にしかない、不思議な恋愛模様が楽しめました。
鈍感な受けちゃん 由利と俺様王子様 八色の組み合わせ。
由利くんって割と不幸な境遇で可哀想なんだけど、ぼんやり鈍感な子だからそんなに悲壮感がない。
小さい頃に両親が交通事故で死亡、祖母に育てられたけど祖母も亡くなり今は天涯孤独。IT系会社設立する予定がビジネスパートナーに資金持ち逃げされて1500万の借金抱えてAV出演。2作目、3作目ブツが勃たなくて失敗。闇金業者から男女モノAVではなく、ゲイビのネコとして出演したらと喫茶店で命じられてるところに王子様颯爽と登場!200万の札束ドーン!残りの借金も完済してやるからコイツはオレが預かると住まい代わりにしてるホテルに連れ帰られて、手付金の200万分身体で払えと速攻エッチな展開。ここまでが1話のお話。
なかなかなジェットコースター展開でこの先どうなんの?って先が気になってしまいます。
1話の前にプロローグとして八色と由利の高校時代のお話から単行本は始まるのよ。
最初読んだ時は、よくわかんなかったんだけど、全部読み終わってからプロローグと1話をもう一回読むと八色の事すんごく可愛く思えてきてしまった。
だってね、高校3年間同じクラスだったのに殆ど話した事なかった由利くんの事とっても意識してんのよ。話しかけた時の反応とか。
1話22ページでどうして1500万肩代わりしてくれるのかと聞く由利に対して返事しかけて少し間があっておちゃらけた理由を言うんだけど、本心は違うでしょ!「お前のことが好きだからだよ」でしょーが!って思えて、2周目読むと八色が可愛くて可愛くてニヤニヤしてしまいます。
由利くんからは思うようなリアクション返ってこないけど、付き人として四六時中一緒にいれてご機嫌な八色。傍目から見てても機嫌がいいのがわかるくらいなんだって。
好きだからお前を助けたいし、一緒にいたいとは言わないんだけど、表情と態度で好きがダダ漏れてて可愛いんだ〜。
由利くんの無自覚煽りやすけべなカラダ魅力的ですが、今作は八色が私は好きです。
シーモアで購入
白線修正ならぬ白線部分が引っ掻き仕様
殆ど見えてます
借金で心身ともに追いつめられて体で…ってのが、ものすご〜く苦手なんです。
だけど評価が高くて人気の作家さんだし…と読んでみましたら…。
最初の数ページで読むのを諦めようとしましたが、いやいや最後まで読まないと失礼だからと頑張りましたら…。めっちゃ良いじゃないか!!!
由利が本当に追いつめられててAVまで出ちゃってるのに、どこかズレてて悲壮感や言ってることが笑いになってるところが良かったです。
八色に案の定エッチな奉仕を求められ…、やっぱり来たか、これだから借金ものは無理なんだよな。だけどなんか八色がそこまでクズじゃなさそうで。
読み進めるとなんだかんだ由利のことを大事にしてるは、嫉妬するはでジャイアンか?大人になったジャイアンなのか?
由利が好きで好きでこんなやり方だけど、八色なりにアプローチしてたんですね!
伝わってなかったけど由利の気持ちはゲットだぜ!?
苦手な設定モリモリで借金の肩代わりで性的奉仕させるのも本当に嫌なのに、なんかいい話だったんですけど!!
この作者様の「ワリキリ」がとても好みだったので過去作に手を出し始めています。
こちらの作品もとっても良かったです。「ワリキリ」より好きかもしれないです。
表紙と試し読み段階の作画で損をしているような気がします、作画が微妙だな~、でもワリキリが面白かったしな~と不安になりながら買いましたから。そうしたら序盤を過ぎたら普通に作画がきれいになっていったので、安心すると同時に勿体ない気分になりました。
不幸な人生を過ごしてきた由利さんが八色と一緒に暮らすうちに少しずつ表情が豊かになっていって良かったです。八色が俺様傲慢攻めに見せかけた尽くし健気攻めでずっと由利さんに対して一途で好みでした。
芸能人・攻と借金優等生・受のお話です。
八色くんの愛情表現がすごく不器用なとこと、由利くんもすごく天然なとこ、その二人のやり取りが読んでいてすごく可愛いかったです。
最初は嫌々な感じだった由利くんも八色くんと一緒にいるうちに感情に変化していき、徐々に二人の距離が縮まっていくところがすごく良かったです。
またカネ子先生の描かれるエッチシーンはすごくエッチで読んでいてすごく興奮します!
ラブラブハッピーエンドで良かったです!