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深い・・・

正直、萌えに期待はしていなかったのですが、いやいや・・・非常に萌えました。

レビューや前評判から、そうとう精神的にヤバイのはわかっていたので、ビクビクしながら読み始めました。
覚悟してたぶん、衝撃は少なかったです。監禁・調教シーンはエグかったですけどね・・・
前半はBLということを忘れて読みました。

大河内は卑怯でどうしようもない男だと思うのですが、なぜか嫌いになれなかったです。
というか、リアルに人間っぽかったです。
青池に感情移入しちゃったのでしょうか。
大河内に出会って好きになって、中身を知って幻滅して、それでも好きで認められたくて頑張って、最悪の形で傷つけられて。
殺したいと思うほどに憎んで、みっともない姿も晒させて、なのに諦めきれない恋心、異様な執着。
・・・自分、大好物なのです(笑)

短い蜜月のあいだ、大河内に「愛してます」と囁く青池に、目頭が熱くなってしまいました。
愚かで愛おし過ぎる・・・

後半、伝説的な衝撃シーンの連続ですが、一筋縄ではいかないところが木原先生ですね。
するっと大河内が懐柔されて終わりじゃ萎えちゃいます。

ラストシーンは個人的に幸せそうに見えました。
もうお互い無しでは生きていけない所まで行ってしまったんだな、と。
仕事もしていて、外の世界も持っているけど、行き着く場所はマンションの一室の二人の閉じた世界なんですね。

万人に進められませんが、いろいろな人の意見が聞きたくなる作品です。

ケモノ攻とオカン受

強姦から始まる関係、というBL的テンプレなテーマながらも、飽きずに読ませるのが崎谷さん流!

一人では食事もままならない純大のおさんどんを高校時代からし続け、成長を見守ってきた京也はまさにオカン。
そんな京也のおかげさまで、純大も子犬から大型犬への成長を遂げます。
思い余って、京也を無理矢理に犯してしまった純大に対して、京也の態度が
男らしい。
自分の犯した過ちに対して自覚させるために、はっきりと拒絶を示します。
両思いだとわかっても、そこは教育的指導です。

お互いの気持ちを理解しあった後の純大はワンコというか狂犬(笑)
「好き?」と聞かれて「死ぬほど」と答える盲目っぷり。
エロスシーンでも、うまそう・食べたい、など、本能のままの純大に萌えてしまいました。
ケモノ度高いです。そこがイイ。
やられっぱなしじゃく、ちゃんと男の子らしいプライドも持ってる京也もかわいい。

年下忠犬攻と年上男前受スキーにはたまらない一冊です。

ナイスエロカワ

たまにムショーに読みたくなります。あじあさん。
受はひたすら天使のように可愛らしく美しく、攻はひたすらイケメン&イイカラダ。眼福です。
今作も、テンション高めのラブエロ満載でした。
深く考えずに素直にエロに集中できますwww
楽しんで描いてるんだろうな~というのが伝わってくるというか…素敵です。

「Honeycomb Child 」
唯一シリアスでしたが、耽美な雰囲気がスゴイ。「風と木の詩」を思い出しました。

「ボクのイジワル 」
ヘタレワンコな攻と強気美人な受がたまらないです。

「You are my Lollipop 」
義兄弟モノ(兄大好きな弟×常に何かしゃぶっていないとダメな甘えっこ兄)
やっぱりこうゆう突き抜けたネタっぽいのを期待してしまう(笑)
あじあさん、さすがです!

謙ちゃんかわいいよ謙ちゃん

かわいいお話でした。
なんてったって、謙ちゃんがかわいい。年下の男の子って感じの純情くんです。
年上のデザイナー、颯生さんの色気にドギマギしてる様に萌えました。
颯生さんは最初から脳内で謙ちゃんと呼んでいたそうですが、ちゃん付けで呼びたくなる気持ちがわかります。
最初は思い違いからすれ違う二人ですが、気持ちを確認しあってカップルになった後はもー甘々ラブラブオーラがすごい。
"出来る男"颯生さんが、謙ちゃんの真っ直ぐな愛情にデレていくやり取りが素敵です。
見ているこっちもほんわりしました。

そんなほんわかカップルですが、えっちのときはケダモノ(笑)
崎谷さんのエロは、攻めも気持ちよさそうで、萌えますね^^
ギリギリさ、一生懸命さが伝わってきます。

仕事で辛いことがあったとき、嫌な事があったとき、謙ちゃんの癒しはいかがでしょうか?
颯生さんが羨ましい!(笑)

愛ある精神調教

表紙からかなりハードなSM展開を想像してましたが、良い意味で裏切られました。
痛いの、かわいそう過ぎるのはちょっと・・・な自分でも読めたので、本格的なのを期待すると肩透かしかも(笑)

性的なことに淡白だった伏見を、じわじわと調教してゆく加藤。
精神科医だけあって肉体に訴えるのではなく、精神的に追い詰めていくやり方が、頑なだった伏見を麻薬のように堕落させていきます。
調教といっても、ところどころで加藤が執着と愛情を見せるので、殺伐としすぎず読みやすかったです。
乳首開発萌えました。
加藤の無茶振りに半泣きで、でも答えようと頑張るけどやっぱり無理!な伏見、萌え。M素質ありありだった訳ですね。
最終的には、調教の日々を吹っ飛ばす勢いの爽やかバカップルが出来上がりました。
なんだかんだでお互い出会ったことで、幸せを掴んだようです。
瀬戸は加藤を怒らせてしまったのが運の尽き…哀れ。

それにしても、奈良さんの描く眼鏡攻めはたまらな過ぎます。
しかもスーツ。ごちそうさまです。

茅島氏と彼のはじまりの物語

10年前に発刊されたノベルズの文庫版とは思えないほど、新鮮な印象でした。
文庫化されていなければ私もこの作品のことを読むことは無かったと思うので、文庫化には本当に感謝です。
いつまでも手元において読み返したいと思える作品に出会えるのって、とっても幸せ。

物語は茅島氏の優雅な生活について追っていくことで進められていきますが、冒頭の「彼」とのただ事ではない雰囲気のやり取りはひとまず放置されてしまいます。
澄ましているかと思いきや不思議な魅力を放つ茅島氏にときめきを感じ始めるころ、ようやく「彼」が登場、茅島氏と読者のハートを奪いにやって来るのです(笑)
秘密の関係ゆえに、いつ忍んでくるかもわからない彼を待つ茅島氏と、そんな茅島氏を翻弄して楽しんでいるかのような彼。
彼に抱かれて幸せで涙してしまう茅島氏は健気で、切なくて胸がぎゅっとなります。

すべてが時系列順に語られていないので、二人のなれ初めである嵐の夜の出来事や、茅島氏が彼に惹かれるようになったきっかけなど、物語を読み進めるうちに徐々に疑問だった部分が明らかになっていきます。
欠けていたパーツがそろっていく感覚がたまらなく好きです。
読み進めていくうちに茅島氏という人物を知り、読者も彼同様に茅島氏を愛さずにはいられなくなるのではないでしょうか?
高貴で何者にも囚われない茅島氏が、彼だけを一途に思う姿は素敵です。
この1巻では、片思いだと思っている茅島氏と、身分の差を思い彼に惹かれていく気持ちを抑えようとする彼が噛みあわないのがまた切ない。
傍から見たらどんなに熱い二人でも、一線引いている姿がもどかしく、またそれがたまらないのです。
普段の様子からは想像できないくらい、彼の前で淫らになる茅島氏、本当に可愛い・・・
彼のSっ気満載のエロスシーンは、エロいのに切なくて綺麗なのです。

それにしても茅島氏の高貴っぷりはファンタジックに壮大です。
茅島邸や英国式庭園の描写は、私の想像力と知識では脳内に再現しきれないのですが・・・
この雰囲気はとてもツボです。
BLにはロマンチックがなくちゃ!(笑)




スイッチON! コミック

カシオ 

青春です。

表題作はまさに十代の恋。初々しさ満載です。
ラブレター貰ってすぐ好きになっちゃったり、夏目くんどんだけアホの子・・・;
でもそこが可愛いんですよね。
「なぜ俺はこんなバカを・・・」と思いながらもメロメロな井上くん萌え。
書き下ろしも充実で、満足です。

赤くなった表情とか、余裕の無さの表現がすごく上手だと思います。
絵がすごく上手というわけではないのに、ここまできゅんきゅんさせてくれるのはすごい。
何度も読み返したくなっちゃいます。
受けの子の泣き顔とか、ほんと色っぽくって可愛いのです。
この独特さが味というか・・・ずっとこの雰囲気でいてほしいです。

惑溺趣味 コミック

明治カナ子 

ゾクゾクする短編集

絵柄もお話も個性的です。
全体的に薄暗いというか…しっとりしているというか。
好き嫌いが分かれそうですが、私は好きです。

オヤジが多く登場するので、オヤジスキーさんにはオススメです。
お気に入りは「ベス」
飼い犬を亡くしたオヤジと飼い犬のフリをする青年のお話。
だんだん犬になりきる受けが可愛いです。
ラストはちょっとじーんとしました。

「こんこん」も好き。
身体が戻ってからも見たかった・・・オヤジ受けです。

サバイバルホラーBL

監禁モノ。
といっても監禁されるのは受けと攻めの二人で、誰が何のために自分たちを監禁したのかまったく不明な状態で始まります。
バイオハザードやサイレントヒルとか・・・AVGをやっているようなスリリングな感覚で、最後までノンストップで読みました。
あ~おもしろかった。色っぽいシーンが無ければBLってことを忘れそうになるくらい。
最初は亮二のことが大嫌い(ゲイ嫌い)な要が徐々に亮二に惹かれていくのは・・・つり橋効果でしょうか?
特殊な環境下でお互いに依存しあうのは、当然の心理ですよね。
それを差し置いても亮二は男前でした。

それにしてもこのお話の真骨頂は監禁劇の種明かしにあると思うのですが、これは勿体無くてネタバレ出来ません(笑)
も~私は激しく萌えてしまいました。ありがとうございました・・・
特にラスト数ページ。何かを感じさせる終わり方にゾクゾク、です。

一筋縄ではいかない攻め、オススメです。

富豪と庭師の、優雅で情熱的な恋

どこか浮世離れした孤独な資産家茅島氏と、そんな彼が生まれて初めて心奪われた雇われ庭師の男。
二人の関係は、茅島氏の突然の行動から始まります。

クールでセクシーな麻々原さんの絵が、この物語の独特な雰囲気に非常にハマってます。
英国式庭園、優雅なティータイム、茅島氏・・・うっとりするほど素敵です。

突然庭師の家を訪れて口説いたり、高貴な身分ゆえの高慢さがあるのかと思いきや。あれ?実はすごく健気で可愛い?
一冊読み終わる頃にはすっかり茅島氏の魅力にやられてました。
突然の行動の裏には、庭師への想いと茅島氏の不器用さが窺えます。
庭師のことがとても好きで、必死だったんですね。
普段はぼんやりとして表情を変えない茅島氏が、庭師の前でだけ、照れたり、悲しんだり、喜んだりする様は本当に可愛い。
本気になってはいけないと思いつつも、惹かれてしまう庭師の葛藤も切なく、二人の間の「身分」というハードルがたまらないスパイスになってます。

原作は未読なのですが、小説が復刊されているそうなので嬉しい限りです。
茅島氏と庭師の物語をもっと楽しめるなんて、幸せ。