ストーリーは概ねあらすじ通り。トラックに轢かれ、姉の描くBL漫画世界に転移してしまった主人公のお話です。
主人公にBLを馬鹿にされた姉が当人をモデルにしたキャラを自分の漫画に登場させる、という作家キャラにしか出来ないトンデモない嫌がらせ方法が異世界BLに繋がる物語の導入として面白かったです。
しかし、主人公が異世界に飛ばされる(交通事故にあう)までの姉弟の掛け合いにそれなりの頁数が使われていたことで、その後の姉のことがかなり心配になってしまいました(姉が責任を感じてもおかしくない展開だった)。
主人公が元の世界でどのような扱いになっているのか一巻では特に触れられることはありませんでした。
そして、ラブコメについてですが、私の好みではありませんでした。
かなり賑やかなラブコメで読み終えるまでに面白さよりも疲労感の方が勝りました。
主人公の漫画世界での設定がよく分からないまま、キャラの暴走によって物語が突き進むため、話に着いて行き難かったことが要因の一つかなと思います。
あらすじから想像した内容とは異なりました。
「男に対して独占欲を感じるときがあるんだが、その原因を知るために、勇輝で試したい」
突然、灯夜が切り出してきたことに驚愕する勇輝だが…!!
と、あらすじにありますが、そのようなセリフは作中に存在しません。
攻め(灯夜)の独占欲はテーマの一つかと思われますが、独占欲を抱く男というのは主人公(勇輝)のことであり、他の男に気を持っているような話でもありませんでした(匂わせることもない)。
兄弟のように育った攻めに長年片想いをしている主人公が攻めのお見合いをきっかけに告白、攻めが主人公へ抱く独占欲の理由を考え直し関係が変化していくお話です。
受けの友人として当て馬のような男性キャラも登場しますが恋愛感情は無く、大きな波乱の無い平和なストーリーでした。
中盤から攻めの独占欲が恋愛感情か否かというところがお話の軸になっていましたが、肉体関係が先行していたこともあり、攻め受け共に心情の変化や思考回路に理解し難い部分が目立ちました。
また、主人公の口調(興奮するとデスマス調になること)に慣れず、最後まで読みにくさを感じてしまいました。
ゲイ風俗キャスト×おち〇ぽレビューライター
これはさぞ馬鹿馬鹿しいアホエロだろうと期待して購入。
あらすじ通りのストーリー展開ですが字面から期待したほどの勢いはありませんでした。
私の場合残念ながら笑いのツボが合わず、特にこの作品の肝であるレビュー部分で笑うことが出来なかったことが残念。主人公のモノローグから笑いを取ろうとしている圧だけを感じ取ってしまい少し苦しかったです。
とはいえ、テンポが悪いわけではなく、終盤の急展開までは詰まること無く読み進めることが出来ました。
終盤は本当にビックリするほどの急展開で、無理矢理終わらせた打ち切り漫画のような強引な展開。
お世辞にもテンポが良いとは言い難く、笑いのツボが合っていたとしても終盤が原因で評価が落ちてしまう作品かなと思いました。
天才鑑識×毒舌敏腕刑事のバディもの。
敏腕刑事受けのバディものということで購入しましたが、冒頭の尋問シーンに全く惹き込まれず、主人公の敏腕刑事ぶりが最後まで上手く掴めないまま読み終えてしまいました。
試し読みで確認出来る部分ですので、きちんと試し読みをしていれば買わなかったかもしれません。
出だしで躓いてしまったことが大きく影響し、恋愛事件ともにあまり楽しむことができませんでした。
文章自体は読みやすい作家さんだと思います。
親友の死に纏わる過去の事件を振り返りながら現在の事件を追いかけるストーリーなのですが、そこにメインカップル以外のBL要素が絡んでくるので、多カプもの苦手な方は注意が必要かと思います。
電子書籍にて読了。カバー下SSは未収録でした。
アイドル×インタビュアー
アイドルものかつ女装ものですが、作品のテーマはアイドルでも女装でも無く"二面性"だと思います。
メインキャラクターそれぞれの"二面性"を軸にしたストーリー展開で、どこに焦点を当てたいのか非常にわかりやすい作品でした。
アイドルや女装といった要素はあくまで"二面性"をわかりやすくするための設定といった印象で、芸能界らしい描写や性自認に関する掘り下げなどは殆どありません。
私はアイドルものとして購入したため、その点では物足りなさを感じる内容でしたが、テーマがわかりやすかったので読む上での脳の切り替えはスムーズに出来ました。
平和な世界観で最後まで安心して読むことが出来る作品だと思います。
神社の息子(高校生)が意図せず魔王を呼び出してしまい、なんやかんやで同居生活が始まるお話。
前半ドタバタラブコメ、後半シリアスファンタジーなストーリーでした。
前半のラブコメはかなりトントン拍子で、単行本の半分程で両想いになります。
これといったエピソードは無く、生活を共にする間にいつの間にか好きになっていたと言うようなお話でした。
世界観がかなり緩いです。
ファンタジー要素は雰囲気だけで突き進んでいるような印象でした(きちんと設定があったのかもしれないが漫画内では分かりませんでした)。
ラブコメだけであればそれ程気にならずに読めていた思うのですが、後半でファンタジーを軸にしたシリアスな展開になったことでその緩さがかなり気になってしまいました。
キャラクターは二人とも可愛かったです。
続編です。
スピンオフ作品のキャラがしっかり話に絡んでくるので、スピンオフを気に入った方はこちらも読んでみると良いと思います。
一巻と同様に過去回想がメインで子どもはあまり登場しません。
主な内容は恋人となった二人の大学生時代のお話。
こちらの作品はオメガバース設定ですが、男同士の恋愛にあまり理解の無い世界観で、男同士のカップルに向けられる偏見込みで受けが悩むストーリーになっていました。
メインカップルについて、受けは一巻に比べると少しナイーブになった印象を抱きましたが、本質的なところはあまり変わらないと思います。
前回同様、受けが襲われて攻めに助けられる王道展開が発生するのですが、一方的に守られるキャラという訳ではなく、別のところで受けにもしっかりと見せ場がありました。
攻めは相変わらず受けに対してかなり実直な性格で良かったです。
スピンオフのキャラクターについて、私はまだスピンオフ未読なのですが、しっかりカップルとしての匂わせがあります。
この二人に限らず周辺人物全員キャラが濃いので少しだけ気が散ってしまいました。
色々なことを加味すると、二巻よりも一巻の方が好みでした。
とはいえ、元ヤンカップルラブコメとしてこちらも十分楽しく読めたと思います。
表紙に惹かれて購入。
主人公のキャラクター属性はかなり好みでしたが、キャラクターの言動や世界観には疑問点が多く、ストーリーに没入出来ませんでした。
ストーリー展開、何が起きているのかは伝わってくるのですが、何故そうなるのかは理解できないことが多かったです。
主人公についてですが、作中の描写では主人公の行動理念を理解することができず、それが話に入り込めなかった一番の要因かと思います。
登場人物に感情移入する必要性はあまり無いと思っているのですが、行動理念の理解出来ない人物が主人公というのは読みにくさがありました。
設定から何となく想像することは出来るのですが、作中の言動や心理描写からは読み取ることが出来ませんでした。
表紙とあらすじだけ読んで購入しました。
私の場合それらの内容からエロの少ない作品を想像していた為エロシーンの多さに驚愕。
こういう時のちるちるだったなと実感しました。
エロの分量が想像と違っていたというのもありますが、ストーリー自体にもモヤモヤの残る部分がありました。
その部分までは十分楽しく読めていたため萌評価としましたが、読後感はあまり良くありません。
以降結末までのネタバレを含むレビューです。
多くの方のレビューでネタバレ非推奨とされている作品ですので読まれる際はご注意ください。
主人公が高校時代の恋人(攻め)の結婚式に参列したのを切っ掛けに、過去回想と現在を織り交ぜながら展開するストーリーです。
オチを言ってしまうと、二人は愛のない契約結婚です。
契約結婚が判明するまで不倫のような状態に陥る瞬間もあるため、そういった要素が苦手な方は読まない方がいいと思います。
しかし、私がモヤモヤを感じたのはこの部分ではありません。
契約結婚の理由の一部に、妻が夫の妹に恋愛感情を抱いており"何を利用してでも傍に居たいから"というものがあり、これが個人的にかなり不快でした。
何がどう不快だったのかと言うと、この契約結婚に妹の意思が全く関与していないということです。
夫婦間では互いの恋愛感情の行く先を理解していますが、妹は何も知りません。
付き合っていたという事実もなく、妻の恋愛感情が妹に明かされるのは契約結婚の発覚後。
そのうえ、判明した理由が"妻が寝ている妹に手を出したから"というもので、最低の出来事としか思えませんでした。
妹を狙っている人物が妹のそばにいる目的込みで契約結婚を申し込んで来たとして、そんなもの断って欲しい。
最終的にこちらの二人も両思いということでハッピーエンドを迎えるのですが、かなり釈然としない気持ちになりました。
例えばこれが百合漫画で、女性二人がメインのお話であれば同じ内容でもここまで気にならなかったと思います。
主軸と少しズレたところに不快な要素があるとあまり楽しめないたちなので、読後感が悪くなってしまいました。