続編です。
スピンオフ作品のキャラがしっかり話に絡んでくるので、スピンオフを気に入った方はこちらも読んでみると良いと思います。
一巻と同様に過去回想がメインで子どもはあまり登場しません。
主な内容は恋人となった二人の大学生時代のお話。
こちらの作品はオメガバース設定ですが、男同士の恋愛にあまり理解の無い世界観で、男同士のカップルに向けられる偏見込みで受けが悩むストーリーになっていました。
メインカップルについて、受けは一巻に比べると少しナイーブになった印象を抱きましたが、本質的なところはあまり変わらないと思います。
前回同様、受けが襲われて攻めに助けられる王道展開が発生するのですが、一方的に守られるキャラという訳ではなく、別のところで受けにもしっかりと見せ場がありました。
攻めは相変わらず受けに対してかなり実直な性格で良かったです。
スピンオフのキャラクターについて、私はまだスピンオフ未読なのですが、しっかりカップルとしての匂わせがあります。
この二人に限らず周辺人物全員キャラが濃いので少しだけ気が散ってしまいました。
色々なことを加味すると、二巻よりも一巻の方が好みでした。
とはいえ、元ヤンカップルラブコメとしてこちらも十分楽しく読めたと思います。
表紙に惹かれて購入。
主人公のキャラクター属性はかなり好みでしたが、キャラクターの言動や世界観には疑問点が多く、ストーリーに没入出来ませんでした。
ストーリー展開、何が起きているのかは伝わってくるのですが、何故そうなるのかは理解できないことが多かったです。
主人公についてですが、作中の描写では主人公の行動理念を理解することができず、それが話に入り込めなかった一番の要因かと思います。
登場人物に感情移入する必要性はあまり無いと思っているのですが、行動理念の理解出来ない人物が主人公というのは読みにくさがありました。
設定から何となく想像することは出来るのですが、作中の言動や心理描写からは読み取ることが出来ませんでした。
表紙とあらすじだけ読んで購入しました。
私の場合それらの内容からエロの少ない作品を想像していた為エロシーンの多さに驚愕。
こういう時のちるちるだったなと実感しました。
エロの分量が想像と違っていたというのもありますが、ストーリー自体にもモヤモヤの残る部分がありました。
その部分までは十分楽しく読めていたため萌評価としましたが、読後感はあまり良くありません。
以降結末までのネタバレを含むレビューです。
多くの方のレビューでネタバレ非推奨とされている作品ですので読まれる際はご注意ください。
主人公が高校時代の恋人(攻め)の結婚式に参列したのを切っ掛けに、過去回想と現在を織り交ぜながら展開するストーリーです。
オチを言ってしまうと、二人は愛のない契約結婚です。
契約結婚が判明するまで不倫のような状態に陥る瞬間もあるため、そういった要素が苦手な方は読まない方がいいと思います。
しかし、私がモヤモヤを感じたのはこの部分ではありません。
契約結婚の理由の一部に、妻が夫の妹に恋愛感情を寄せており、何を利用してでも傍に居たいという思いがあるのですが、これが個人的にはかなり不快でした。
何がどう不快だったのかと言うと、この契約結婚に妹の意思が全く関与していないということです。
夫婦間では互いの恋愛感情の行く先を理解していますが、妹は何も知りません。
付き合っていたという事実もなく、妻の恋愛感情が妹に明かされるのは契約結婚の発覚後。
そのうえ、判明した理由が"妻が寝ている妹に手を出したから"というもので、最低の出来事としか思えませんでした。
妹を狙っている人物が妹のそばにいる目的込みで契約結婚を申し込んで来たとして、そんなもの断って欲しい。
最終的にこちらの二人も両思いということでハッピーエンドを迎えるのですが、かなり釈然としない気持ちになりました。
例えばこれが百合漫画で、女性二人がメインのお話であれば同じ内容でもここまで気にならなかったと思います。
主軸と少しズレたところに不快な要素があるとあまり楽しめないたちなので、読後感が悪くなってしまいました。
オムニバス形式で三組のカップルが登場。
女装男子×ヤリチンで無理矢理からの絆され、生意気な後輩×無愛想な先輩(女性下着趣味)、バーのマスター×ヤクザで高校時代のケンカップル過去回想。
一作目から薬を使っての強姦、番外編でも恐らく同一と思われる薬を使ったエロ、三作目では殴る蹴るの喧嘩シーンがあります。
倫理観は基本的に無く、とどれを取っても癖強めの治安悪めなお話でした。
かなり人を選ぶ内容かと思いますが、キャラクターは全員立っており、全体的に強めの受けが多い印象でした。刺さる人にはかなり刺さりそうです。
しかし、オムニバスということでキャラの掘り下げは少なく、私の場合どのキャラにも思い入れを持つことの出来ないまま読み終えてしまいました。
第三者視点のラブコメが好きなので購入しました。
どのお話もギャルが主人公という点は共通していますが内容は多種多様です。
偉人推しギャルのタイムスリップラブコメや、喧嘩別れ幼なじみとクラスメイトのギャル、兄の恋愛相談にのる妹など、変わり種から王道まで様々な短編が収録されています(兄妹のお話がやや多めで三作品ありました)。
短編かつ第三者視点なのでカップルの深堀はあまりされませんが、しっかりとキャラの立った登場人物たちのお話で、良い意味でもっと読みたくなる短編がいくつかありました。
電子で三百ページ弱とボリュームのあるアンソロジーで内容も健全です。
私の場合少しだけ苦手な要素を含む作品もありましたが、第三者として女性が関わるということさえ許容できる方であれば、基本的に誰でも楽しみやすいアンソロジーだと思います。
個人的に特に印象に残った作品は、ラブコメ色の強い『らぶハピ♡がんばれ雨彦!』と『推しの命日』、妹の複雑な感情が垣間見える『お兄ちゃんはゆずれない』でした。
理想が高いゲイの婚活ラブコメ。
こんなタイトルですが、主人公から見て理想じゃないのは職業が農業という部分だけで、はたから見たら理想ど真ん中と言っても良いくらいの好条件な相手とのお話でした。
色々と波乱は起こりますがそれほど大事にはならず、思いのほかアッサリしたストーリー展開。
主人公がやや応援し難い性格でしたが、お互いに良い影響を与え合っていることが伝わってくる二人だったので最終的には祝福することが出来ました。
主人公について、コミカルさである程度カバーされていますが、自分本位かつ相手の職業(農業)や将来性という曖昧な部分について失礼な言動をしています。
農家について偏見を抱いていることについては、 過去回想で理由が明らかにされているので多少は受け入れやすかったのですが、納得出来るかと言うと微妙なところでした。
年下幼なじみと社畜サラリーマンの再会から始まるラブストーリーです。
恋愛要素は良かったです。
メインキャラクター二人ともに好感を持つことが出来ました。応援しやすい人物像で読みやすく、ハッピーエンドをしっかりと祝福することが出来ました。
しかし、仕事関連ではモヤモヤが残りました。
主人公がパワハラに合っている描写が恋愛作品としてはかなり多めだと思います。
個人的にパワハラ描写自体は作品として特に問題なく読めたのですが、主人公が仕事を辞めたあとのほんの僅かな描写によってかなりモヤモヤしてしまいました。
それは、主人公が退職したことで職場環境が改善されたと取れる同僚の発言です(退職者が相次いだことで上長から批難された結果上司が優しくなったらしい)。
改善したこと自体は良い事だと思いますが、そもそも上司だけの問題だったのかという疑問と、傍観者のような言動の同僚と、主人公が踏み台になったことでマシになったと言う事実に言い表し難い微妙な感情が湧き上がり、読後感がやや悪くなってしまいました。
悪ふざけで親友の胸を触っていたら恋に落ちてしまうお話。
男の胸に着目した作品はガチムチものが多いかと思いますが、こちらはかなり控えめな筋肉量なのでガチムチなキャラデザが苦手な方でも読めそうです。
エロコメ的なタイトルと表紙ですが、エッチなシーンは少なめ、コメディ色もそこまで強くないと思います。
想像していたよりも単調な印象のお話でした。
私はもっとアホアホなコメディが好きなので少し物足りなさを感じました(十分おバカではある)。
しかし、キャラクターはふたりとも可愛らしく、平和なストーリー展開なので最後まで楽しく読むことが出来ました。
最初から最後まで仲の良い二人組で微笑ましかったです。
共通の友人が複数人登場しますが、当て馬などにはならず、基本的にメインキャラだけでまとまっているお話です。
ストーリー上そこまで深くは関わってきませんが、友人の女子生徒が腐女子で受けの恋愛相談に乗っている描写があるので、もしかしたらその辺が苦手な方も居るかなと思いました。