オメガバースで同級生の再会もの。
タイトルから運命の番の話かと思ったのですが、違いました。
オメガとかアルファとか関係無いところで最初から共振してたってことなのかな(?)
互いに自分の気付かぬうち相手の支えになっている、とても素敵な関係性の二人でした。
お互いにとって良い存在であることが読者にしっかりと伝わって来たので、とても応援しやすかったです。
作風ですが、全体的にモノローグの多い作品だと思います。出来れば絵で魅せて欲しかったなと思うシーンが幾つかありました。
しかし、詩的なところが魅力の作家さんだと思うので、こればかりは個人的に作風があまり合わなかったというか、まだ慣れていないといったところだと思います。
どこかジメッとした暗い雰囲気が良かったです。
しかし、説明的なセリフやモノローグが多く、読み進めるほど雰囲気の良さは薄れてしまいました。
ストーリーもかなりの急展開。
攻めが無理矢理ことに及んでからトントン拍子で受けのことを好きになってしまい、攻めの感情について行くことが出来ませんでした。
急に恋に落ちるようなインパクトのある描写も、通り魔系メンヘラの良さも特に感じず、執着攻めとしては微妙なキャラクターだったかなと思います。
それ以外にも唐突に感じるシーンがいくつかあり、置いてけぼりにされてしまいました。
作品の雰囲気から期待していた方向性とは異なる内容だったというのもありますが、私にはあまり楽しむことができませんでした。
絵はとても綺麗で読みやすかったです。
ヤクザものかつオメガバースで、男同士の葛藤が無い代わりに、ヤクザ社会のしきたりが組み込まれている世界観でした。
主人公の性格がかなり好ましかったです。
周辺人物からアルファ嫌い扱いされている主人公ですが、見合い相手のアルファと尽く価値観が合わないだけで、相手の人柄をきちんと見ていることが作中でしっかりと伝わって来て良かったです。
色々と良い所があるのですが特に印象に残ったのは、運命の番を見つけてどうする、と聞かれた時の主人公のモノローグ。激重で良かったです。
攻め視点で何を考えているのか分からなかったところから、振り返るかたちで明かされたので尚更グッと来ました。
しかし、あまりにもカッコイイ主人公だったので、別に相手の性別が何であれ自発的に何とかねじ伏せてくれそうだなとは思ってしまいました。
カッコよすぎたばかりに……。
キャラクターと雰囲気が好みでした。
女の子を含め主要人物のキャラデザや性格が可愛かったです。
しかし、ストーリーには物足りなさを感じました。
かなり詰め込まれていた内容だったかなと思います、王道な部分も含めてもっとじっくり読みたいストーリーでした。
設定や出来事の重さに対して、解決がかなりアッサリしていた事が残念です。
恋愛描写自体はかなりトントン拍子だったものの、騎士から魔術師への恋愛感情については特に疑問を抱かずに読むことが出来ました。
騎士の少女漫画ヒーローようなキラキラパワーと魔術師の言動のカッコ良さが際立っていて良かったです。
エロは“少し”になっていますが、朝チュンのみでした。幸せなことが伝わってくる朝チュンで、読後感は良かったです。
表題作の他に短編が一本収録されていました。
どちらもコメディ色強めのラブコメ。
私はBL漫画と言うよりも、ギャグ漫画として楽しみました。
恋愛要素はあるものの、読後感は完全にギャグ漫画(オチの付け方がギャグ漫画っぽい)。
表題作の満足度はあまり高くありませんでしたが、同時収録の短編が面白かったのでこの評価になりました。
表題作はゲームキャラが現実に現れるファンタジー設定。特に隠すことなく本当にゲームキャラです。
唐突なストーリー展開ですがテンションは意外と低め。
主人公がクールキャラで、心中荒ぶっていても騒がしすぎないので読みやすかったです。
しかし、ギャグは笑いのツボが若干合わず、特にシュールな顔芸部分はハマりませんでした。
全く笑えなかったり、不快な笑いがあった訳ではありません。
登場人物が周辺人物含めて全員キャラが立っていて面白かったです。
ですが、濃いキャラクターが終盤に追加されたことで、ネタとして消化しきれていないような不完全燃焼感がありました。
本編完全にギャグ寄りの内容で、オチもギャグ漫画らしいオチだったので、描き下ろしが唐突にエロだったことにも困惑。読後感はあまり良くありませんでした。
同時収録の短編は、人間一人に天使と悪魔が一人ずつ就いている世界観で、人間には見えないはずの天使と悪魔が見えてしまうサラリーマンのお話。
内容説明し難いのですが、非常にテンポが良く、オチまで綺麗なラブコメでした(萌えたかはさておき)。
キャラクターも可愛かったです。
どちらの作品もメインキャラがボケとツッコミを兼ね備えているタイプで、会話のテンポが良く、楽しく読むことが出来ました。
タイトルと表紙から期待していた内容とは異なる内容でした。
まず新婚さんではありません。同棲しているだけです。
同性だから籍は入れられないとかそういう話しでもありません。
恋人同士で同棲はしているけれどお互いに本気では無いと思っていて〜という両片想いのモダモダが終盤まで続くストーリーでした。
そして心が通じあってからの展開も新婚さんらしい描写はほとんど無く、『新婚さんはスパダリ同士』を期待して読むことはオススメできません。
私は、新婚さん拝んでないな……? という気持ちになりました。多少は新婚らしい要素もあるのですが、圧倒的物足りなさ。
さらに、巻末の電子限定オマケがハッピーな気持ちのやや下降する内容(不吉な夢を見る攻めの話)なので、読後感もあまり良くありませんでした。
オマケのストーリー自体はどちらかというと好きな方なのですが、長年の両片想いモダモダ恋愛ストーリーの後にオマケとして読みたい内容ではありませんでした。
とはいえ、モダモダ系を好きな方にはオススメ出来る内容です。
双方一目惚れで高校生の時から二十年近く両片想い。超弩級のモダモダ両片想いだと思います。
一目惚れと言っても、その後更に相手を好きになるような描写もあります。個人的には攻め→受けの方が納得感がありました(受けの過去回想にも関わらず)。
ただ、二人とも様々な相手と関係を持っている設定なので、そういった要素が苦手な方は注意が必要な作品です。