とんでもない作品に出会ってしまった。
久しぶりに、ぶっ刺さりました。
AVの世界が舞台です。セックスにおいてテクを大切にしている蔦屋(攻め)と、気持ちを大切にしている安西(受け)。犬猿の仲のふたりのもとに1000万円の出演料をかけた企画の話が舞い込み、「相手を惚れさせた」方が主演の座を勝ち取れるという勝負に挑む!
なんとここまでの流れが過不足ないスピード感で冒頭10ページに濃縮されています。本当に全編を通して濃い。AV、犬猿の仲、ア◯ル開発、コメディ、ラブバトル、ちょっとおバカなやんちゃ受け、テクニシャンS系糸目色男攻め、年の差、切なく悲しい過去、よくこれだけの要素を詰め込んで、ひとつもだれることなく最後までトップスピードを保っていられるなと思いました。もうかなり読んだな、終盤か? と思ったのに両手に同じ分量のページがあった時のあの感動たるやないです。
私はケンカップルが好きで、始終殴り合いのようなケンカックスをするふたりがたくさん拝めてとても良かったです。特に攻めの蔦屋。糸目キャラって一般的にクールで何をしても乱れないイメージがあるのですが、蔦屋は非常にコメディ適性が高くて面白かったです。まさか糸目キャラがケツにATフィールドを張るとは思わんやん……。あと主人公感バリバリの安西のおかげで安心して読み進められました。
読み終わった後、ふたりの関係性や作品の面白さ、ストーリー構成に興奮して震える手を抑えながら「レビューしなきゃ……」と思ったのですが、どう書いても物語の大切な核心(ギミックと言ったほうがいいかもしれません)に触れてしまうので、とにかくご一読いただきたいです。
ただし、メインふたりの女優との絡み、第三者の指によって受けの尻が掘られる、攻めの尻穴が狙われるなどの人によっては地雷になりうる要素を含んでいるので苦手な人はご注意ください。
久しぶりにBLを読みながら声を出して笑いました。ぜひ、読んでほしい『作品』です。◯◯◯のないところで繰り広げられる、素の彼らを見たい気持ちでいっぱいです。
あるじゃないですか、「こんなシチュめっちゃ好きなんだけど名前がない…回りくどく説明してもわかってくれなそう…」と長年悩んできた性癖。そんな私の中の性癖に、ひとつ名前が付きました。
『処女返り』
意:性行為の経験が豊富で自分の数多の経験に驕っている身体的びっちな受が初恋などにより引き起こされた攻との未体験セックスにより自分の制御できない快感に戸惑い、驚き、怖がるなどといった精神的処女の反応をしめすその概念のことである。(作品本文引用)
経験豊富な受けは見たいんです。経験を振りかざして余裕な表情で攻めに乗って好き放題動いている受けが大好物です。その反面、処女も大好きなんです。初めては攻めであってほしいし、攻めの一挙手一投足にビクビク怯えて性技に翻弄される受けは至高の一品です。それらを一気に摂取できるのが『処女返り』だと私は思います。
本作品は、セックスを他者理解に最も都合が良い究極のコミュニケーションだと捉えている黒川(受け)がお人好しの白崎(攻め)に絆され、恐怖を覚えるほどに気持ちいい思いをさせられる、いわゆる「わからせ」ものです。私は、この「恐怖」という感情に非常に興奮します。これまでセックスの場で、全てを俯瞰して常に主導権を握っていた受け。全てを意のままに操れると自負していたセックスの主導が急に自身ではなくなり、相手に全てを握られる感覚は、まさに恐怖でしょう。自分を生かすも殺すも相手次第。容赦なく浴びせられる快楽にびしゃびしゃに泣いて前後不覚になる黒川はたまらなくえっちでした。身体を許して憎からず思っている相手のことを「怖い」と思うこのちぐはぐさを大切にしていきたい。
攻めも負けていません。お人好しなのにドS。半端ないドS。受けに嫌なことはしないって最初に約束したのに、最中に「いやなことはしないって……言…った、よな」と受けに息も絶え絶えに言われた時、「…うん、ごめん」と謝り、そのまま続行して受けをグズグズにしてしまったシーンがあります。この時、私の心の観客が総勃ちで湧きたっていました。まさにスタンディングオベーション。やめてと言われてやめちゃう攻めも好きですが、謝るだけ謝ってやめない攻めはもっと好きです。
受けがセックスを通して他者理解をしようとしていた理由も、巻末の描きおろし部分で「あぁ!そういうこと!」となりました。ネタバレはしませんが、とりあえず1周目を読んでもう一度最初から読むべき作品だと思います。
新本先生が描かれる受けは身体と所作がしなやかでとてもえっちです。あと個人的に目にハイライトのない受けが大好きなのですが、全てを見透かしているような目を見開いて快感に驚き、涙を流して快楽に耐えている姿はこの国の宝だと思います。
紛うことなき、性癖の宝箱です。是非、ご一読ください。
元来ハピエン厨というわけではない私ですが、今回ばかりはこの文字に助けられました。マフィアのごたごたの中で裏切り、裏切られ、時には涙し歯を食いしばりながらひたすらにお互いのことを思い続けるジーノとダンテを見ていると「こんなもん幸せになってくれなきゃ困るよ!!」という思いがこみ上げてきます。
細かな内容については本当に一読いただきたいです。次々明かされる過去と繋がり、裏切りとスパイ、状況が二転三転していくドキドキ感をネタバレなしで味わってもらいたいです。
ひとつだけ私の性癖にぶっ刺さったところを残しておきます。裏ラブのエロは基本甘々が多かったのですが、今回はトスカニーニのボスが、ジーノの心を折るためダンテに手酷く抱くよう命令する場面があります。ジーノは衆人環視の中、荒っぽくダンテに抱かれるのですが、弱いところばかり擦られて結局は快楽が生まれてしまいます。ここが大変刺さりました…。そう少なくはない回数ジーノのことを抱いてきたダンテ。いくら敵として現れたからといって、ジーノの深いところまでわかってしまっているのは紛れもない事実なんだな…と。端からジーノを傷つけるつもりなんてなかったんだろな、などと考えると色々捗ります。
どのエピソードに触れても重要なネタバレを踏んでしまいそうなのでこの辺りで止めておきますが、とにかくご一読ください。読んで絶対後悔はしないと、胸を張っておすすめできる作品です。
アニメイト限定版おすすめです。やりすぎてジーノに朝まで正座させられるダンテが見れます。
ヤクザの組長の息子である桃と、舎弟頭の息子である虎のお話。やっぱり極道の世界に身を置くこどもっていいなと思った一作品でした。
極道ものはBL作品ではないものでも男同士の濃密な関係を楽しめると思っています。親同士が精神的に深いところで繋がっている姿を幼少の頃から見ているこどもたちは、自分たちもその関係になることが当たり前だと、漠然と思います。しかし、自分たちが身を置いている極道の世界が無慈悲で、いつ何が起こるかわからないところであること、組長と舎弟という関係では、対等な場所には立てないということ。色々な問題にぶつかった末ふたりが出した答えには、成長を感じました。途中出てきた桃と虎の父親の話には胸が痛くなりました。喪失の感じ方がこれまた良かった…。
あとやっぱり暴力とセックスは相性がいいですね。喧嘩の興奮冷めやらぬ状態でもつれ込むのは一生見ていたい。
ストーリーが重厚で、読後に一息置いて「やっぱ極道、良い…」と天を仰ぎたくなるいい作品でした。
なんとなぁく、ほんとうになんとなぁく、狂った攻めが見たいなぁと思って、レビューを参考に手に取りました。
自分はバドエンも鬼畜も陵辱も大好き!と思っていたのですが、完全に思い上がりでした。上には上がいる。
近親相姦は大好きです。燃えます。執着も言葉攻めも、衆人環視でのプレイも好物です。複数人のプレイはもっと好きです。なのに、好きなはずの要素を全て兼ね備えたこの作品を、ここまで気持ち悪いと感じたのはなぜでしょう。序盤に至っては読むのが嫌になるくらいでした。
にも関わらず読み切ってしまう。この歪な愛と執着に絆されていく主人公がかわいそうでかわいくて、その先どうなるのかが気になってしまう。漫画ではあまり味わえない、小説ならではの尖った作品で良かったです。新たな扉を開きました。いっそ清々しいまでの神作品だと思います。
やっと1巻を書店で見つけて購入しました。前々から読みたいな〜と思っていたのですが、期待上回りすぎて目眩がするレベルです。
吸血鬼ものが大好きで割と多くの作品を読んできた自負があるのですが、主人公が慣れない世界に突然身を置くことになり、戸惑いながらも価値観を更新していく様子を見ることができるものはやっぱり良いですね…。エンのバブみも相まって「赤ちゃんぢゃん!!!!!!!!」と叫びながら読んでいました。楽しかった。
これは個人的な趣味なのですが、セックスに流血が伴うのがたまらん好きです。身体が盛り上がって弾みで相手に噛みついちゃうのがね…良い。
エンの相手はご長寿吸血鬼のイチイ。色々エンに世話を焼きかっこいい男そのものな感じがしますが、その実エンに振り回されて、自分が忘れていた感情を呼び起こしてくれるエンを大切にしているところでもう…これだから長命な種族は好きなんだ!
もちろんえっちなシーンはすごくえっちでした。バブみのある受けが抱かれるのはいいですね。背徳感があります。
Hiカロリー先生の前作がとても刺さったので作家買いしました。期待を遥かに超える神作品でした。
以下の要素がお好きな方にはとても刺さると思います。
·飄々とした大人
·純粋さと真っ直ぐさで年上を振り回すかわいい年下ボーイ
·年下に振り回される大人
·年下に飽きられないか不安な大人
·はちゃめちゃにエロい濡れ場
·言葉攻め
·束縛クソ重彼氏
こうして列挙すると年上攻めの王道だなという印象を抱かれるかもしれません。しかしこれらの要素が全編、先生の圧倒的な画力と綺麗な画面、加賀美さん(攻め)の柔らかかつ執着の感じられる口調と少し独特なセリフ回しでお送りされているのでたまりませんでした。
私は、行為の最中に大人が年下を子どものように扱うのがとても好きなのですがそれがたくさん拝めたように思います。
後ろを慣らされて下腹部がぞくぞくするという南斗(受け)に対して「それね、もう挿れてもいいよーってことなの。僕が入ってもいい体になったんだよ、南斗くん。嬉しいね」というセリフ。良すぎました。
加えて、最中に「何喋ってんのかわかんないから、お口も塞ごうね」というセリフなど、たまんねぇポイントが非常に多かったです。
分かりやすい当て馬や恋敵が出てこない作品で、加賀美さんが過去の経験や未来への漠然とした不安と折り合いをつけていくのがメインだったので、ふたりの絡みの濃度が高かったように思います。
時代は年下攻めかもしれませんが、やはり年上の余裕も浴びたい。そんな欲求を満たしてくれる神作品だと思いました。