表紙を見て何となく、男の子が一方的に痛めつけられる暗い話かな...と思って避けていたのですが、予想を裏切られました。良かったです。
SMプレイが好きな受け・飛田と、普通に受けを愛したい攻め・真澄。お互いの“性の不一致”とどう向き合うか?というお話です。
飛田に特別な暗い過去やトラウマがある訳じゃなく、SMプレイが一番気持ちいいからしたいだけだ、という理由がすごく自然で好きです。性癖なんてそんなものですよね。
SMプレイのあるボーイズラブは受けに重たい過去を背負わせている作品もありますが、この作品はただ2人の男の子を描いていて、なんだかリアルでいいなあと思います。
飛田がすごく不器用で愛おしい。本を渡した理由を知って、すぐに読み返してしまいました...ラストも好きです。自分や相手を変えるのではなくて、お互いに歩み寄ることができるのは素敵です...。もっと早く読めばよかった!