加藤が松田にプロポーズ、という素晴らしいシチュエーションで終った前作にどんな続きが!?と楽しみにしていたのですが、結構拍子抜けしました。
松田が最初からもうグズグズで、なのに無駄な抵抗をしてて、何かモダモダしてて歯がゆいし、何なら加藤もモダモダしてるんですよ。
前作あんなに素晴らしい急転直下の奪い愛!って感じだったのに、スピード感落ちたなぁと思ってしまった。
松田がなぁ‥もうちょいハイスペモテ男の気概を出して加藤に挑んでくれたらなぁ‥
なんて、ただのぼやきです。
一点、殴るところマジで意味わからなかった。会社で殴るとか一発で解雇じゃないですか。
里つばめ先生のハイスペ男子、意外と暴力的でびびるんですけど、暴力的というスパイスは片桐と斎藤さんくらいに抑えておいてほしいです。
攻めが全くダメでした。
途中まではヘラヘラした余裕な年上が、ピュアな年下に骨抜きになるのかなぁと期待して読んでいましたが、読み進めると攻めが私の想像以上に卑怯でガッカリしました。
執着攻めかとワクワクしていたのに、梯外された感じ。
何が嫌かって、この攻めはすごくジャッジしますよね。自分のお眼鏡に叶うかどうかを、自分を棚上げにして受けの子を厳しく細かく品評していて、何様のつもり?と思ってしまった。
受けの子は酷いことされてるのに他を知らないからかひたすら大きな愛で包む、という苦手なタイプの御伽噺で、無理だった。
人生経験少ない子にグルーミングする悪い大人に騙されてはいけませんよ、という教材として使ってほしい‥
このような慈悲深い受けの子は、器のでかいハートの熱いスパダリをめあわせて欲しいです。
この幼稚な攻めはずっと受けを試すんでしょうね。
なんでコイツを受けも部下も赦して癒やすのと憤りが止まらない。ダメだよ鞭打ちの刑でしょ、どうせご褒美にしかならないんだから。
正直二度と読めないくらい苦手なカップルでした。
受けが
①他者評価に敏感で
②嫌われることを恐れ
③強い劣等感を持ち
④人の目が気になり
⑤マイナス思考
⑥自己肯定感が低く
⑦プライドが高い
⑧過去にトラウマがある
という、ネガティブ要素てんこ盛りで、社会恐怖症じゃないですか今すぐ治療しましょうよと言いたくなりました。
マジで隣のヤリチンとセックスしてる場合じゃない。
隣のヤリチン、実は良い人みたいに描かれてるけど、そんなことありませんよ。タイトル通り最低男です。
クズ×クズを描いたマニア向けの話と読みました。
なかなかの胸くそ具合に私はあまり楽しめませんでしたが、マニアにはたまらないのではないでしょうか。
北野仁先生の受けは業が深いですね‥
おげれつ先生は最近はこの路線なのでしょうか。
初読みが「ヤリチンビッチ部」だったので勝手にハッピーコメディエロ(?)の描き手のイメージを持っていましたが、よく考えたら闇(病み)キャラが多い作家さんですね。
ブッとんだストーリーにブッとんだエロ、華麗な絵に多彩で深い背景のあるキャラ、私のおげれつ先生のイメージであり神作家の所以です。
‥‥なんだけどな〜
今作はさすがに、キャラと背景のイメージが合いませんでした。
カプの二人共が無茶苦茶な(特に攻めは幼少期から)生育環境で、まともな大人になることもましてや恋愛とか無理じゃね?
正直何でここまで攻めに強烈な背景盛り込んだんですか先生!?と思ってしまった。
ハイテンションな受けは悲劇に置くとかなりしんどい(個人的意見)んです‥。演技過剰な役者見てるみたいな気分になりました。私の好みの話なのでどうでもいい事ですが。
あと個人的にゲイであることでここまで家族社会友人から疎外されるものですか?そしてこの世の終わりみたいに苦悩するような事ですか?今?という疑問もありました。おげれつ先生の他作品にも共通した疑問です。
先生のワンコ攻め大好きです。。。
正直趣味とは違う気がする‥しかしそんな人間にも買って読ませるパワーのある作品です。
神BLであることは間違いない‥私の好きとか嫌いとかを超越したBLです。
商業BL読み始めてまだ日の浅い頃に出会い、いろんな意味でBL漫画ってすごく色んな表現があるんだなと感心したことを覚えています。(語彙力ゼロ表現)
人を選びますが、圧倒的パワーがあります。
とにかく変です。
華奢な超絶美人受け×美丈夫で地位や才能にあふれた攻め、のパターンで長期続ける力量がすごい。
攻めがそれはそれは圧倒的にいい男なのにも関わらず変態で粘着質で執着心を開放し受けを抱くところが嫌がらせかギャクに見えます。
受けはひたすら良い子で真面目。自己評価が低く自分の魅力にほとんど気づいておらず身持ちも固く
一昔前の少女漫画の主人公のように一途。
ただ、私は数あるカプの中で針生とまおが見ててきついところがあります。
針生がサドスティックなド変態で、落ち度(と針生が判断した自分以外の男と何らかの可能性がある業務をした場合)があるとウブなまおを性をからめてとことん辱しめ責め立てる描写が何度かあって(裸にして天井から吊るして下から覗くとか、酔って眠りこけたまおを裸にして極部から插入中出し射精までつぶさにカメラに収めるところとか‥完全にアウトなやつ)、まほちゃん早く自分の魅力に少しは気付いてもう少し性玩具扱いしない男と幸せなり!と言いたくなりますが。
諜報機関や官僚や政治の世界の色恋と、昔の少女漫画のようなけな気さと、変態じみたしつこいセックスが
三位一体となった不思議な作品だなと思います。