kaya。さんのマイページ

レビューした作品

エキスパートレビューアー2021

女性kaya。さん

レビュー数98

ポイント数2543

今年度6位

通算--位

  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • DVD
  • ゲーム
  • 小冊子
  • GOODS
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

恋に、お仕事に、可愛いリーマンたち。

デビュー作とのことですが、読後感がとてもよかったです。
特別な事件はなく、リーマンたちの仕事ぶりや恋愛模様が描かれるのみ。
決して派手さはありませんが、職場でのあれこれや二人の気持ちの変化が
丁寧に描かれているので、中身がぎゅっと詰まっていて読み応えがありました。

ぱっちりと大きな目の画風はどことなく懐かしい印象を受けますが、
子供の頃に読んでいた漫画の絵を彷彿とさせ個人的には親しみを感じました。


人気キャラクター“ドッキー”の制作会社で働く会社員の浅木。
容姿にも恵まれ、仕事も順調な浅木ですが、
ただ一つ、彼には悩みがありました。

それは“ドッキー好き”を誰にも言えないこと。
過去の恋人にそのことが原因でフラれてしまってからは自らの趣味を
誰かに打ち明けることもできず、隠れてドッキーを愛でる日々でした。

そんなある日、同僚の岩本にドッキーを好きなことがバレてしまいます。
気持ち悪がられると思いきや、意外にもあっさりと受け容れ、
それどころか「周りは気にするな」と浅木の趣味を肯定してくれた岩本。
ありのままの自分を認めてくれる岩本に次第に浅木は想いは募らせてゆき…。

岩本が硬派でいい男なんです。
彼の言うことはいつも当たり前ではあるけれど、
正しいことを正しいと言うことって案外難しいんですよね。

特に元恋人から受けたトラウマのせいで常に感情を押し殺していた
浅木にとって、そこから解放してくれた岩本のくれた肯定の言葉は
大きかったはずで。
そんな岩本のまっすぐで不器用な優しさに絆され、
少しずつ恋愛対象として惹かれていくようになってゆきます。

対する岩本は実は最初の時点では浅木をライバル視していました。
けれど、仕事を通して距離を縮めていくうち彼も次第に浅木に対して
特別な感情を抱くようになります。

ただ岩本はノンケなので、それがすぐに恋愛感情に繋がることはありません。
けれど、ある出来事がきっかけで浅木がゲイだと勘づき意識し始めることに。
この、気になるのに、その気持ちの正体に気付きたくないという
ノンケの葛藤がリアルでした。
ただ、いくら顔を合わせるのが気まずいからって避けるのはいただけない!
何も事情を知らずに嫌われたと誤解する浅木が可哀想でした…。
でもね、ちゃんとその後に男らしくフォローしてくれたので許す!(何様)

その後、気持ちが通じ合ってしまえば、甘々な二人でした。
とはいえ、ただイチャイチャしているだけでなく、恋人になった後も
仕事上でも良きパートナーとして、二人三脚で情熱をもって仕事に
打ち込む姿が素敵でした。
ピュアな恋愛作品としても楽しいけれど、企画内容や同僚とのやりとりなど
仕事面もしっかり描かれているので、お仕事漫画としても魅力的でした。
二人が企画したイベントも実際にあれば楽しそう♪とワクワクさせてくれました。

エロは本編で1回、描き下ろしで1回と少なめではありますが、
ほのぼのとした二人から想像するには割とがっつりめでした。
事後にはそれまで大好きなぬいぐるみたちにしてきたように、
岩本を幸せそうに抱きしめて眠る浅木に、多幸感がハンパなかったです♡

描き下ろしは旅行のお話です。
当たり前のように「(旅行に)どのドッキーを持っていく?」と言ってくれる岩本。
本編中で浅木の独白にもあったけれど、
大切な人の大事なものを大事出来る人ってほんと素敵。
岩本はそれを普通にできるところがすごくいいんですよね。

旅先での観光を満喫する二人や短いながらもエロもあり…。
末永くお幸せにと最後の1ページまで幸せを堪能させてくれる1冊でした♪

お菓子袋開けるのあるある

アニメイトの購入特典は片面印刷のモノクロ漫画カードでした。
大きなコマ+ミニコマの2コマ漫画。

ソファで相良の隣でフンっと鼻息荒く
お菓子の袋を開けようと真剣な野間ですが…。

うん、絶対そうなると思ってました(笑)
子どもか!相良も「ハサミ使えよ。」って言ってたじゃん!

いつも朝ごはんを作ってくれたり、こうして先回りして注意してくれたり、
ふとしたときに現れる相良のおかんみを改めて感じてしまうワンシーンでした♪

スマートに見えてモダモダしちゃう二人。

日常系。じわじわ系。というのかな?
激情に駆られたり、ロマンチックな展開はないけれど、
友人から恋人になる過程で互いへの気持ちが少しずつ育ってゆき、
最後にはちゃんと二人の“愛”が感じられるようになるお話でした。

一見スマートなようで、大人の男二人がモダモダしていたり、
案外可愛いところがあって、ニヤけてしまいました。


学生時代から友人関係の野間と相良は現在ルームシェア中。
ただ、それも野間が彼氏を作るまで、という期限付きの同居でした。

相良との同居生活を居心地よく感じていた野間はある日、
自分たちが恋人になればこの生活もずっと続けられるのでは?と思い付き、
冗談半分にそのことを相良に伝えてしまいます。
すると、予想外に相良からディープキスを仕掛けられ、
「ルームシェアじゃなくて、同棲にしない?」と提案されてしまい…。

そうして、友人から恋人になった野間と相良。
お付き合いのきっかけは合理性重視で、正直、色気も
ときめきも皆無だし、淡々としすぎなくらいでした。

お付き合いに至る前にお試しに初エッチも済ませてしまいますが、
そこに至るまでもお互いにゲイ同士ということもあってかなりスムーズ。

だけど、この二人、お付き合いをスタートさせると途端にモダモダし始めます。
特に野間は自分が言い出しっぺのくせに、
いざ相良が恋人らしく振舞うと戸惑いまくってしまいます。

出会いから10年、相良には友人以上の感情を抱くこともなく、
純粋に気楽な友人としてやってきたからこそ、今更恋人モードに
切り替えることが難しいのは理解できてしまうし、そんな野間の
戸惑いっぷりがリアルでした。

とはいえ、今まで相良を恋愛対象として見たことはないと言いつつ、
初エッチで緊張しちゃったり、甘いムードに照れてしまったり、
それなりに年齢を重ねた大人の男がウブい反応を見せるのがなんだか可愛い。

一方、相良はといえば、飄々としていていまいち感情が読みづらい男でした。
恋人同士になっても野間のように意識しすぎることもなく、
自然に恋人のように振舞い、べったりとくっついてきたり、
かと思えば、唐突に別れを仄めかしてきたり。

そんな態度に野間同様に読み手もこいつ何考えてんだ?と
振り回されてしまいますが、実はこの相良という男、
意外にも野間への一途な想いを抱えておりました。

最後にはクールに見えていた相良から「一生一緒にいたい」なんて、
重くて愛のこもった台詞が聞けてテンション爆上がりでした。
それまで“同棲”を提案したときも別れ話のときにも顔色を変えなかった
相良がほんのり頬を赤らめて本音をこぼす表情にキュンとしてしまいました♡
そこから色んな場面を遡り、本当は野間から提案されて喜んでたのかな、
このとき内心デレデレだったのかな、と想像力がフル稼働でした。

想いが通じた後には少し糖度はアップするものの、
エッチの最中に翌日の朝食の話をしていたり、相変わらずな二人で
ちょっと色っぽさに欠けはするけれど、なんかいいよね、こういうの。
ある意味では蜜月なのだけどベタベタしすぎず、
恋人同士だけど、ちゃんとそこには生活感もあって、
ああ、この二人はきっと一生こうやっていくんだろうなぁと。
二人の未来図が垣間見えた気がしました。

描き下ろしは二人の後日談でした。
パっと見変わらないようにも見えるけれど、
野間がほんのり甘い雰囲気を醸し出すようになっていて、
自然とキスに至る二人にニマニマしてしまいました♪

どうしてそうなった

アニメイト購入特典は片面印刷のモノクロ漫画ペーパーです。

ある日、ペット捜索から戻らない狼を探しに出かけた佐孤。
そこで彼が見た驚愕の光景とは…。

わずか数コマしかないのにめちゃくちゃ笑いました。
特典まで面白すぎる!

ネタバレになってしまうので詳細は申し上げられませんが
狼が結構大変なことになっていました。
どうして!?
なぜそんなことになったの!笑
窮地に追い込まれたその背中から漂う哀愁も笑いを誘います。

結局、佐孤への愛ゆえに火事場のバカぢからで
自力でピンチを脱した狼ですが、佐孤を追いかける
その最後の1コマまでギャグてんこ盛りでした。

この後、絶対佐孤に追いついたと思うんですが…
果たして「何でも言うことを聞いてやる」は叶えられたのかしら?

屍と花嫁 コミック

赤河左岸 

私にとっては完全無欠のハッピーエンド

こんな雰囲気を耽美、というのでしょうか。
ともかく美しさが際立つファンタジーでした。

物語の舞台は中華世界。
とある大きな屋敷で当主の座を巡る兄弟の後継争いの末に
命を奪われた兄と、毒を盛られて倒れた弟の花嫁。
事件から一年後、回復するも毒のせいで顔が爛れ、
人前ではベールで顔を隠しているという花嫁。
けれど、そのベールの下の花嫁の顔は
当主・ジンの死んだ兄・リィのもので…。

兄と同じ顔をした花嫁。
花嫁を「愛している」と言う癖にその名前すら曖昧なジン。
花嫁の胸に残る大きな傷痕とその正体。
弟と兄の関係はー。

散りばめられる幾つもの謎の答えを知りたくて
無心にページをめくりました。
仄暗さと幻想が入り混じったまるで映画のような
ストーリーにどんどん引き込まれていきました。

誰からも愛されなかった自分を愛してくれた
ただ一人の兄に対するジンの暗い情念が怖いのと同時に、
どんな形であっても兄を傍に置いておきたかったという
まるで子供のような無垢で残酷な執念を思うと
胸が締め付けられるようでした。

不思議と兄弟同士という禁忌を犯した彼らへの嫌悪感はありません。
この二人の前では情欲すらも美化されてしまうのか。
あるいは彼らの周囲の者たちが抱く汚い思惑に比べれば、
兄弟たちの純粋な愛の方が遥かに美しく映るからなのかもしれません。

最初は婚姻を受け容れたジンへの疑問があったものの、
そこには理由があり、この兄弟は最初から最後まで一貫して
互いのことしか見えていなかったんだなぁと
その愛の深さを思い知りました。

ラストのリィの道士への
「殭屍はどうやったら死ねるのか」という
問いの答えに涙腺が緩んでしまいました。
一度はジンを置いていってしまったリィでしたが、
今度こそ、最期の瞬間まで共にいられるんだ、と。

愛する者の命を弄り、化物として生まれ変わらせ、
兄弟で愛し合い、家を捨てる。
人によってはそんな結末をハッピーエンドとは
言わないのかもしれません。
だけど、個人的には故郷を失おうと、人でなくなろうと、
愛する二人が共に生き、共に死ねるなら、
これ以上のハッピーエンドはないと思っています。

だから、二人の行き着いた結末は私にとっては
完全無欠のハッピーエンドなのです。

本編後に後日談を描いた描き下ろしが収録されていますが、
全てを失ったにもかかわらず、幸せそうに微笑みあう二人に
この描き下ろしで本当に物語は完結するのだと思いました。

最初から最後までイチャ通し!

終始甘々トーンで、イチャイチャする二人に癒され、
多幸感でいっぱいな心持ちで読み終えることができました。
なんて精神衛生上健康な1冊なんでしょう♪

上にバカがつく程ラブラブカップルな景虎と陽太。
家族や友人たち公認で、誰かが二人の間に入る余地もなく、
お付き合いは順調そのもの!ですが…

ただ一つ、二人にはある悩みがありまして。
何かってーと、それは未だにえっちがデキていないこと。

あの手この手でラッキースケベを仕掛けてくる陽太に
なぜか必死に耐え、躱し続けている景虎。
こんなにイチャイチャなくせになんで!?
シタい陽太と、シタいけど耐え忍ぶ景虎。
そんなお騒がせカップルたちの攻防戦でした。

見た目は高身長でいかつい景虎ですが、
中身は小学生の頃から陽太一筋の大型ワンコでした。
陽太から何度フラれても諦めることなく健気に想い続け、
念願叶って恋人になった後も誰よりも恋人を大切する男前でした。

外見の割にピュアで、ちょっとオカンみもあって
童貞臭さもあるけれど、根が真面目で誠実な男の子で
地味に女の子達にも人気なのもわかるような気がします。

対する陽太は小柄で、女の子みたいに愛らしい容姿をしています。
景虎との体格差もかなりあって、見ようによってはショタです。
だけど、その中身は意外と男らしくて腹黒な一面もあり。
景虎にはぐいぐい迫ってゆくも、彼以外には身持ちの固いしっかり者です。
付き合う前は塩対応だったのに、恋人になってからは逆に嫉妬深いくらいで、
嫉妬に燃えた射抜くような視線が正妻の迫力を滲ませていました。

あと、普段は小悪魔スマイルなのに景虎からの愛を感じているときには
年相応のくしゃっとした無邪気な笑顔になるのが堪らなく愛おしかったです♡

二人が恋人になるまでを描いたエピソードも景虎の一途な愛と
それに絆されてゆく陽太の心の動きが順を追って描かれていて、
今の二人に繋がってゆくのが良かったです。

基本的に二人とも好き好き合戦で、常に気持ちをオープンにしてくれるので、
すれ違いらしいすれ違いもなく最後まで安心して読むことができました。

ラストにはちゃんと二人の宿願も果たされ、大団円を迎えます☆
ただ、いざその場面を迎えると景虎と陽太の体格差が強烈で、
景虎の巨大なアレが陽太の小さなお尻に入ってゆく描写は
ファンタジーを感じさせました(笑)
これは…景虎も真剣に悩むよね…。

世界観的には景虎と陽太の他にも公認の同性カップルが登場したり、
二人の恋が実ったときにも周囲が盛大に祝ってくれたり、と
同性愛に偏見のない世界設定でした。
特に二人の友人のだーさんは相談役だったり、フォローに回ったり、
地味めな外見の脇役ながら存在感を放っていて大好きでした。
なので、カバー下に記載されただーさんの数年後の展開を
読んだときにはうっかりときめいてしまいました。
スピンオフ…こないかな?.+゚ワク.+゚(o(。・д・。)o).+゚ワク .+゚

手紙で繋がる恋のお話。

2組のカップルの物語が交互に収録されてゆく
オムニバス・ストーリーでした。

全5話中、それぞれのカップルのお話が2編と3編。
1話目が攻め視点ならその続きでは視点が受けへと移り、
後ろの話が前の話のアンサー形式として綴られてゆきます。

1組目は大学の先輩と後輩。
集団の中で生き辛さを感じている葉治とある秘密を抱える爽人。
各々の事情から人の中に溶け込めない葉治と爽人ですが、
二人でいるときだけはありのままで、心地よさを感じられる存在でした。

同じ時間を過ごすうち、二人は互いに恋心を抱くようになりますが、
ほんのわずかな言葉の足りなさからすれ違ってしまい…。

抱く想いは同じなのに、相手を思いやりすぎて、
行き違ってしまうのがもどかしく、切なかったです。

一見明るいのに、過去の出来事が原因でその内側に繊細さを隠す爽人。
だけど、そんな爽人の痛みも不安も丸ごと受け容れてくれる葉治が男前でした。
はじめは葉治の一方的な恋慕に見えますが、話がすすんでゆくにつれて
爽人の葉治への想いも描かれてゆき、二人がちゃんと同じ質量で
想い合っているんだなぁとじわじわと伝わってきて良かったです。
甘え、甘やかし、少しずつ心を委ね合ってゆく関係がすごく素敵でした。


もう1組は二次創作活動がきっかけで出会った二次絵師と二次小説書き。
同じ漫画作品のファン同士でSNSを通じて知り合ったスオと港。
ネット上だけの繋がりだったのに、ある日、偶然リアルで遭遇し…。

同じ作品を愛するファン兼二次創作の活動者同士として出会った二人。
はじめは互いの才能への憧れだったものが、相手自身に惹かれ合ってゆき…

けれど、あるときスオは自分が港に向ける気持ちは
恋であることに気がついてしまいます。
港への想いを自覚し、恋しいと涙を流すスオに胸がぎゅっとなりました。

素直で感情がだだ漏れなスオに対していつもクールな港でしたが、
後編では彼の中に燻る作品への、スオへの熱が感じられました。

こちらの二人もまた言葉足らずですれ違いかけるも、
繋ぎとめてくれたのは手紙に綴られた“言葉”でした。

葉治と爽人、港とスオ、彼らのお話に共通するテーマは“手紙”です。
彼らの間には好きだからこそ伝えられないこと、聞けない繊細さがあって、
手紙は口では伝えることのできなかった大切な想いが込められ、
彼らを繋ぐ糸として重要な役割を果たします。
恋人になる前も、恋人になってからも、言葉を重ねて
絆を深めてゆく彼らに改めて言葉や伝えることの大切さを感じました。

2つのお話は登場人物が接触するなどの直接的ではないものの、
港とスオ編で葉治の描いた漫画が登場するなどの繋がりがあります。
その漫画『岸辺の手紙』は作中作として所々で差し込まれるのですが、
その描写がまた彼らの気持ちにリンクしていてぐっときました。

決して派手でも、劇的な展開があるわけでもないけれど、
読めばしん、と心に静かに響き、浸透してゆくような1冊でした。

新生活についてご相談

応援書店で配布される特典。
片面印刷のモノクロ漫画ペーパーです。

内容は本編後後日談で、森での訓練後、
王城での生活について話をしている中佐とアレクセイ。

王城行きを楽しみにしつつ、今後は自立しなくては!と思い立ち、
中佐に王城では馬房で生活していいかと提案するアレクセイ。
けれど、今や立派な溺愛執着攻めと化した中佐がそんなこと許すはずもなく…。

中佐の執着と豆腐の如く柔いアレクセイの決心によって、
王城でも甘々な新婚生活続行が決定♡

今まで通り二人一緒の生活にやったーとはしゃぐアレクセイを前に
仏頂面で心の中では「可愛い」と思っている中佐が可愛いかったです///

獣姦ではないのでご安心ください。

事前のあらすじチェクなども特にせず、
表紙のつぶらな瞳のお馬さんに釣られまして。

帯の「軍人×馬」に一体どんな獣姦が
待ち伏せているのかとドキドキしていたのですが…
獣姦じゃなかったー(;´∀`)ホッ

馬は馬でも、前世は人間で異世界へ転生したお馬さんでした。
なので、転生しても尚前世の記憶をもち、人の言葉を理解する
“見た目は馬、中身は人間!”状態なわけであります。

お馬主人公ことアレクセイは異世界に転生するも
持ち前の能天気さと順応力の高さで馬ライフを満喫していたところ、
軍人・フェリクス中佐と運命の出会い?を果たします。
けれど、彼の窮地を救い、見初められてしまったアレクセイは
半ば強引に連れ去られ、彼の戦馬とされてしまうことに。

こんな書き方をすると、その後のアレクセイの生活が辛そうな
雰囲気が漂ってしまいますが、全くそんなことはありません。

戦馬として厳しい訓練はあれど、基本的に皆から大切に世話をされ、
人化した後は俺様ドSな中佐から寵愛を受けるようになります。
ちなみにアレクセイの馬期間は何気に長く、2話のラストまでは馬姿。

なぜ馬が人型になれるかというと、実はアレクセイは獣人だったとのこと。
とはいえ、彼以外の獣人が登場することもないので、この異世界において
獣人の存在が一般的なものなのか、彼だけが特別なのかは最後までわからず。

原作では詳しく触れられているのかな?と少し疑問がわきつつも、
深掘りせずとも十分面白かったので無問題!

キャラがね、いいんです。
お馬さんのアレクセイは明るく・素直で・天然・と
KAWAII三拍子がそろった可愛い子ちゃんでして。
意に沿わず誘拐されたにもかかわらず、あっという間に周囲に馴染み
中佐のピンチには小さな体を張って守り、求められれば愛に応えようと励み、
そんな健気さが愛おしくてたまりません!

あと、天然で煽ってくるところも可愛い。
「早くケガ治すから そしたらオレに乗ってね」とか
馬的な発想なのでしょうけど、お誘いにしか聞こえませんでした(笑)

フェリクス中佐もはじめこそ身勝手にアレクセイを拐かしたりと
傲慢野郎でしたが、アレクセイに絆されてゆくうちにデレ化が進み、
最終的には立派な執着溺愛攻めが出来上がり☆でした。
二人きりなると、アレクセイをお膝にちょこんと座らせる描写なんて
最高に甘々で萌えでした///

普段は非の打ちどころがなく、周囲からも尊敬されているのに
アレクセイ相手だと拗ねたり、言葉やご奉仕を欲しがっちゃう
甘えたで、そんなギャップに不覚にもキュンときちゃいました。
俺様男の嫁にしか見せない甘い顔って最高ですよね♡

良くも悪くも読後は尾を引かず、ライトな読み心地でした。
コミカライズで削られた部分もあるのか、若干説明不足感も
否めなかったけれど、設定の斬新さやキャラの魅力で相殺され、
個人的には読んでいて楽しい1冊でした。

本編後にはエピローグ小説が書き下ろしで収録されています。

繊細で壮大な心躍るファンタジー

デビュー作というには驚く程、繊細で壮大なファンタジーでした。
呪いを身に宿した美しく孤独な青年と
無垢で一途な少年の奇跡のような出会いと救済の物語。

親を亡くし、親戚の家に預けられていた少年・アルトは
ある日、“覡様”と呼ばれる白髪の青年・エルヴァに出会います。

“夜の海と闘い島民たちを守る”覡様、
それはまるでおとぎ話の中に出てくる救世主のような存在。
けれど、実際は常人離れした力と呪われた墨痣に身体を覆われ、
その言い伝えにより村の人々から忌み嫌われていました。

けれど、覡として自らの命を犠牲にしながら、
異形のバケモノと独り戦い続ける姿を目の当たりにした
アルトはエルヴァの傍にいることを誓うのでした。

最初は子供の好奇心だったものが尊敬へ。
そして、やがてその想いは恋へと変わってゆきます。

はじめはアルトを邪険にしていたエルヴァも
自分の外見を不気味がるでもなく健気に慕ってくる
純粋で素直なアルトに次第に心を開いてゆくように…。

一見冷たそうなのに、意外と面倒見がよかったり、
たまに見せる笑顔がすごく優しくて綺麗だったり、
心を許した相手だけに見せるエルヴァの表情の
ギャップにキュンとしました。

そうして時は過ぎ、二人が出会ってから8年。
子どもの頃はエルヴァよりも小さかったアルトの身体は
エルヴァを大きく追い越し、すっかり大型ワンコと化していました。
けれど、中身はちっとも変わることなく、
相変わらずエルヴァにべったりなアルトと
ツンとしつつもアルトには甘くなるエルヴァ。
ただ、身体の成長と共に変わり始めたものもあって…。

一緒に寝るか?と誘う(エルヴァに他意はない)も、
もう18歳だから、とアルトから断られてしまったときの
エルヴァの表情がなんだか笑えてしまいました。
ツレないように見えても本当はエルヴァもアルトのことが
可愛くて仕方ないのがひしひしと伝わってきました♡

アルトも無邪気なようでちゃんと大人になっていて、
村では職人として重宝され、実は家事も出来たりと、
ある意味ではスパダリなんですよね。
性格のせいでちっともそうは見えないけれど(笑)
ただ、その気持ちは子供の頃から何一つ変わらず、
まっすぐ一途にエルヴァにしか向いていないんです。

エルヴァもそれがわかっているからこそ、
アルトを求めてしまう気持ちと自分が彼の人生を
邪魔しているのではないかという罪悪感の狭間で葛藤します。

気付いていないのは本人たちだけの完全なる両片思いでありました。
そんな二人を見守る観察官たちも人情味溢れ、
脇役ながら魅力的なキャラクターでした。

ラストでは二人は離れ離れのまま、次巻へ。
治癒しかけていたエルヴァの墨痣が再び広がり始めたりと、
こんなところで終えてしまうなんて、なんて憎い演出でしょう!

アルトの墨痣を癒す力は一体何なのか?
なぜアルトだけが黒い海に侵されないのか?
“覡様”にまつわる秘密や黒い海のバケモノの正体など
謎はさらに深まり、まだまだ気になることだらけです。

どうか次巻では二人が無事再会できますように。
ついでに二人の恋も進展しますように。
今から早く続きが読みたくてたまりません!