kaya。さんのマイページ

レビューした作品

エキスパートレビューアー2023 ソムリエ合格

女性kaya。さん

レビュー数11

ポイント数221

今年度13位

通算--位

  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • DVD
  • ゲーム
  • 特典
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

糖分爆増中なふたり

1巻で結ばれた二人のその後が描かれた待望の続編!
うきうきしながら手にしてみると200ページ越えの分厚さにびっくりでした!

一体どんな濃ゆい内容が…と読み始めてみると
ただイチャ甘しているだけではなく、新たなキャラの登場から
二人の絆の深まりを感じられるストーリーと読み応え抜群の1冊でした。

今回は春樹とユウの同棲開始からスタート!
行ってらっしゃいのキスに一緒にお風呂…と
新婚さんといっても過言ではない極甘生活を送る二人。

このままイチャイチャが続くのか…?
と胸焼けも辞さない覚悟(喜)ではありましたが、
そこはやはり続編といえば当て馬の登場はお約束ですよね♪

春樹の古参ファンであると同時に人気Vtuverでもあるという予渦と
その相方の覇壊が新キャラとして登場します。
ちなみに当て馬となるのは予渦の方。
もはやネット上では公然となっている春樹とユウの仲に
割って入ろうとする彼の策略?により、一波乱が勃発します。

前巻ではユウとの恋の成就のために陰キャな自分の殻を破った
春樹の視点がメインで描かれていましたが、
今回は予渦と春樹の接近によって初めて嫉妬という感情を知った
ユウ視点で葛藤する心情が描かれます。
いつもは爽やかかつ穏やかなスパダリ・ユウの、
感情がコントロールできないレアな一面を見ることができちゃいます♪
好青年もいいけれど、繕うことをやめて独占欲バチバチなユウも良きでした!

最後は予渦に奪われかけた春樹を無事取り戻し、一見落着…でいいのかな?
予渦の方はまだ諦めているようにも見えず、次巻に引きずりそうな予感です。

春樹に関しては今巻では終始みんなから愛でられるお姫様ポジションで
ただただ可愛かったです♡
途中ユウの過去の元カノに嫉妬したり、ユウに触れてもらえなくて
不安になったりと可哀想で見ていられず…ユウのフォロ―不足に
じれもだしちゃいました。

心なしか、前よりもユウとの体格差がある気がして…
ユウのお膝の間に座るときに体がすっぽり埋まっちゃうのが可愛すぎました♡

メインのストーリーはもちろんだけれど、
配信中のコメント欄や配信の企画なんかも実際の配信を彷彿とさせ、
リアリティがあって面白かったです♪

そして、読後、号泣

平日夜、明日も朝から仕事だというのに、
就寝前に号泣してしまいました。

「YOUNG GOOD BOYFRIEND」を読んだときも
真夜中にボロボロ泣いて翌朝目が腫れていたっけ…。

本作で描かれているのはアラフォーで
世間一般的に“おじさん”と呼ばれる中年ゲイ二人の恋。

年齢=恋人いない歴のシステムエンジニアの春江は
マッチングアプチでマッチングした藤嶋と会うことに。

初対面の夜からホテルに向かい初めてのHとドキドキするも、
疲労からまさかの爆睡で一夜を過ごしたり、
初デートらしからぬ二人のはじまりに微笑ましさが溢れます。
 
翌朝、目を覚ますと藤嶋の姿はなく、
パックのジュース1本残されていただけ。

初デートは失敗に終わり、藤嶋に見限られたと落ち込む春江でしたが、
その後すぐに再会を果たし、その後も逢瀬を重ねるように…。

外から見ればまぎれもなく両想いなのに、
お互いに好かれているという自信がもてなかったり、
既に相手がいるのでは?と不安になったり、
そんなもどかしいすれ違いを経て恋人というステージへたどり着いた二人。

もういい年をした大人二人なのに、
ちっともスマードじゃないし、むしろ不器用で、
まさかおじさん同士の恋でこんなにも胸がぎゅんぎゅんしてしまうなんて…。

恋愛初心者でなかなか一歩を踏み出せない春江ですが、
心の中では藤嶋が大好きすぎて
「心変わりすんな」と念仏のように念じてしまったり、
「俺をお前の最後の恋人にしてくれ」と願っていたり、
祈りのようなその愛に思わず涙腺が潤んでしまいました。

作中の台詞にもあとがきにもあるけれど、
同性婚が誰からも祝福される世界が早くやってくればいいなと
思わずにはいられませんでした。
藤嶋と春江が夫夫になって、年を重ねてゆく未来がどうか叶いますように。

前日譚

コミコミスタジオ限定の有償特典の20ページ小冊子。
(カラー表紙・裏表紙+モノクロ漫画16P)

内容は二人がまだ高校時代の前日譚となっています。

これといった将来の夢もなく、進路に迷っていた仁は
速人が東京の大学への進学を目指していることをしってしまい…。

速人が東京へ行ってしまうと知ると彼女との会話も上の空で、
速人ととのことばかりが脳内を埋め尽くしてしまう仁。

まだこの頃は仁への叶わぬ恋心を秘めている時期なので、
そのせいで彼女にフラれた仁の話を聞いて励ましてやり、
仁に触れられただけでドギマギしている速人が切ない…!

そんな速人の胸中も知らずに相変わらず鈍感MAXな仁ですが、
速人と一緒にいられなくなってしまうことにモヤモヤしております。

ああ…「親友…だから?」と一人呟く仁に早く気付かせてやりたい!
それは恋だよ、と。

最後は「俺も速人と同じ大学行く!」と進学を決め、
現在のストーリーへと繋がってゆくのでした。

明かされる過去

謎めいていたアルトの出生の秘密が遂に明かされた前巻。

黒海と対峙するエルヴァとの関係がどうなってしまうのか…?と
と気になっていたのですが、それどころではありませんでした…!

覡としてのエルヴァの先輩であり、唯一無二の親友だったミカイル。
けれど、黒海に身体を蝕まれ死んだはずの彼は蘇り、
島民たちを襲い始めたことでエルヴァは討伐を命じられてしまいます。

黒海と化してしまったかつての友を倒さなければならない苦しみと
もう二度と会えないと思っていた友と再会できた喜びの狭間で
葛藤するエルヴァ。

そんな親友との悲しい再会に加え、今巻では歴代の覡たちの残酷な記憶、
エルヴァの不幸な幼少期が明かされるなど、全体的に重苦しさが漂いました。
特にエルヴァがまだ領主の家に住んでいた子供時代は想像以上にヘビー。
まだ何も知らない子供が大人たちの私利私欲で傷つけられる様が辛かった…。
そんなこともあり、この5巻は評価が分かれそうだなぁと思っていたら
案の定賛否両論でした。

アルトとの関係においても自らの衝撃的な生い立ちを知ってしまい
エルヴァとのイチャ甘どころではないアルトと、親友が生き返ったと
思ったら殺戮の天使と化してしまってそれどころではないエルヴァと
いうことでラブは控えめです。
あんなにイチャ甘だった二人がもはや遠いよ…。

アルトの正体からもここからはさらにしんどい展開が予想され、
当分はイチャイチャはお預けかな、とちょっぴり寂しさも。

散りばめられていた謎も少しずつ明らかになってきて、
物語もいよいよクライマックスに向かい始めたところでしょうか?

この5巻でのラストではアルトがミカイルに捕まってしまい…。
やはりミカイルは倒されちゃうのかな?
ミカイル、そして、エルヴァにとっても救いのある結末であって欲しい!
そして、本筋であるアルトとエルヴァの物語も進展をお待ちしています♪

素直になれない二人

大学進学をきっかけに一人暮らしを始めると、
幼馴染みで片想い相手だった純平と再会した歩。

過去に何かあったのか幼馴染というには随分険悪だったのに、
アナニー現場を目撃されたことをきっかけにセフレになってしまい…。

歩に対して意地悪ばかりの純平ですが、
同時に執着もダダ漏れすぎて実は好きなんだなぁと丸わかりでした。

どうしてここまで拗れてしまったかについては
後半で純平の口から語られるものの…
その理由がふと懐かしく感じたのは小学生の頃に好きな子相手に
素直になることができず、いじめてしまう男子を彷彿とさせられちゃいました。

歩への想いを断ち切るためとは言え、歩自身に辛く当たったり、
女遊びに走ったり、なんとも不器用すぎる男・純平でした。

両想いになってからは甘々なのですが…
その前があまりにも自分勝手で結末までに好感度を取り戻しきれなかった。
ツンデレ攻めがお好きな読者にはハマるのかな?

ハッピーハッピーエンド

上巻からひきつづき。

酔った勢いで遂に一線を越えてしまった浅桐と青柳。

やっとくっついた~!と思いきや、
なんだか雲行きが怪しくなってきたぞ・・・?

これまで片想いばかりでまともに誰かに想われたことのない青柳は
あらぬ誤解から退職とお見合いを決め、
一方で優しすぎる性格とヘタレ根性が災いして臆病になってしまう浅桐。

あんなにいい雰囲気だったのに!!と
声にならない叫びをあげたところで突然、青桐兄の急襲。

弟とは似ても似つかないテキトー自由人な兄でしたが、
そこは兄、ナイスフォローで見事二人のキューピッド役を務めてくれました。

拗れに拗れてしまった二人の想いを代弁してくれ、
ようやく二人は両想いに。

青柳と浅桐、それぞれに過去に傷を抱えてきたけれど、
こうして結ばれてようやく報われた思いでした。

切なさもあるけれど、優しくて可愛らしくて、
読み終えた後は心がほっかほかになっておりました。
ハッピーエンドを通り越して、ハッピーハッピーエンドでした♪

くすっと笑えてかわいい、シンデレラストーリー

なんてかわいらしくて、幸せなお話!

職場の上司の浅桐に片想いしている青柳。
セフレはいるものの過去の恋愛はとにかく悲惨で、
浅桐への恋も叶うはずなんてないと諦めていたのに…?

ノンケの“王子”相手にどうやったら青柳の恋が成就するの?
あまりにご都合主義なのもなんだか冷めちゃうな…と思っていたのですが、
とても自然に縮まってゆく二人の距離感がなんとも心地いいのです。

不幸にも好きな相手にゲイバレしてしまった青柳は不憫でしたが、
そんな彼に対して自らの“秘密”も打ち明けてくれた浅桐。
自分の部屋が“汚部屋”なんてなかなか言いづらいだろうに…。
見た目のみならず、中身まで優しくてかっこいい…!

そうして、浅桐の部屋を掃除するべく通い妻よろしく、
週末になると浅桐の自宅を訪れるようになる青柳。

親しくはなってもすぐに恋愛対象という流れにならないのが
また適度にじれったくてよかったです。

なんとなく青柳からの好意を意識し始めた浅桐。
上巻のラストは遂に青柳が我慢できずに酔った浅桐にキス!というところで次巻へ。

両片想いが沁みわたる

リーマン、同僚、両片想い、すれ違い。
素材はよく見かけるそれで目新しさはないはずなのに、
二人の心理描写が、ストーリー展開が、焦らし具合が、
どれもこれもが絶妙すぎて!!!
一読み惚れ不可避でした。


営業部のエースの神田は同僚でゲイの上野に
“友達以上”の想いを募らせています。

けれど、この神田、ノンケなんです。
にもかかわらず、上野から一線を引かれてもぐいぐい迫ってゆく神田。

ゲイとノンケの組み合わせってどちらかというと、
ゲイから積極的にアプローチしてノンケを落とすパターンが多いような
気がするのですが、本作はその逆バージョンでなんだか新鮮に感じました。

一方の上野、彼もまた神田を友達以上に想っているのですが、
過去の恋愛のトラウマからノンケ相手の恋愛に臆病になり、
「お前はタイプじゃない」と予防線を張ってしまいます。

その言動から神田への激重愛がうかがい知れるものの、
神田からの露骨なアプローチにも見て見ぬふり。
はっきりと気持ちを伝えられても応えることもできず。
とことんヘタレなんです。

神田を好きで好きで好きで、
だけど、同時にその気持ちを信じることが怖くて踏み出せなくて、
そんな上野の葛藤を「じれったい」の一言で片づけることもできず、
上野の心が決まるのをただただ静観してページをめくり続けました。

結局、神田に去られそうになって初めて素直になれた上野ですが、
「ずっと…好きでいて。頼むから」と弱弱しく気持ちを伝えるさまが
なんとも情けなくて、愛おしさに溢れておりました。

決して可愛い系でもなく、むしろ普段はクールな上野が
最後の最後に神田にだけ見せたヘタレ顔に不覚にもキュンときてしまうのでした♡

個人的にツボだったのが上野と神田のキスシーン。
初めてのキスのときにはまだ気持ちが通じ合っていなかった二人。
だけど、上野が両手で神田をぎゅっと抱きしめての深い深いキス。
口では言わずともこの描写だけで上野が神田をどれだけ想っているかが
ひしひしと伝わってくるんです。
もし、名シーンを1つと言われればたくさんあるのだけれど、
それでもこのシーンを選ばずにはいられないのだろうな…。

死神に花束 コミック

柳瀬せの 

「死」とは

軍人のジェイドは捕虜として捕まったものの、
捨てら「死神の使い」と疎まれる部族の青年・レネイに拾われます。

はじめは彼らの価値観に疑問を抱いていたジェイドですが、
一緒に暮らすうちに絆されてゆき…。

軍人、死を喜ぶ部族たち…と
死を隣り合わせに生きる人々の物語なので、
重みもあるけれど重苦しいというほどではなく、
どちらかというとあっさりと読み終えてしまった、という印象でした。

ジェイドとレネイが惹かれあう過程もあっという間で
1冊完結という都合上仕方ないのかもしれないけれど、
もう少しじっくりと読ませてほしかったという惜しさが残りました。

これぞ完全無欠のハッピーエンド

読み始めた頃とこの3巻まで長かった…。
けれど、いざ完結してしまえば短かったような気もしないでもない。

互いに想い合いながらも身体を重ねるのは互い以外の誰か。
そんな純愛とは程遠く、不純に始まった二人の物語も
最高の純愛に辿り着き、終えてしまいました。

αとβではどんなに愛し合っていても、決して番にはなれないという悲哀。
加えて両者の家柄などさらに二人を隔てる壁は高く…
けれど、だからこそハッピーエンドをいざ目の前にしての感動は一入でした。

倫理観の欠片もないように見えていた凌介が瀬乃のために
まさかここまでやってのけるとは…。

自分勝手に見えてその全てが瀬乃のため。
当初は優しさなんて持ち合わせていないかに見えていた凌介ですが、
瀬乃が笑顔でいられるように、と必死に立ち回るその重く深い愛情に
ぐっとくるものがありました。

そして、最初は可愛さの欠片もなかった瀬乃もこの最終巻においては
すっかりヒロインが板につき、凌介を想い、想われる姿は
愛おしさに溢れておりました♡

無事ハッピーエンドを迎えた二人ではありますが、
その後の二人ももう少し見てみたかったなという願望も。
いつか番外編でもいいのでアフターエピソードが読みたいな。