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女性kaya。さん

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顔が見えないのにエロ…い

上條が行きつけのゲイバーのマスターから
〝変わり種〟として紹介されたのは怪しげな「仮面の男」でした。

仮面で顔を隠し、声も出さず意思の疎通は筆談、
と徹底した秘密っぷり。

その代わり「何してもいい」なんて紙に書いてしまうように、
いざ体を開いてみれば、この仮面くん、ものすごくえっち…
※彼は受け。

ガチムチボディだし、顔も隠れているはずなのに、
吐息とか恥じらう素振りとか、一つ一つの挙措が
いやにあだっぽくて、仮面くんの内に秘めたエロが
零れ出てしまっています!

だけど、そんないかつくて淫乱な肉体に似合わず、
意外にも純粋な心の持ち主です。
ドSな上條の言動に一喜一憂して(顔は見えないけど)
笑ったり、焦ったり、泣いたり、恥ずかしがったり、
表情がくるくると変わるところがわんこのようで愛らしい…

はじめは一夜限りの相手として出会った2人でしたが、
仮面くんの隠す理由から彼の素直な人柄が垣間見え、
上條もまたそんな彼の仮面の下の素顔に興味をもちます。

そして、これまで互いになかった「二度目の再会」を約束し、
不器用な2人の恋は少しずつ時間をかけて育ってゆきます。

内気な仮面くんが自分の想いを伝えることができるようになったり
(その過程で無意識に嫉妬して上條を締め上げてしまったり)、
それまで他人に執着できなかった上條が仮面君に対しては
自分以外に素顔を見せることを禁じ独占欲を抱いてしまったり、
「初めての恋」によってどんどん変わってゆく2人が微笑ましいです。

はじまりは好奇心だったのに、読み終える頃にはすっかり
甘々な上條と仮面君に心までとろかされておりました。

恋するおっさんず

はじめは40代同士の親友同士と聞いて、
うむ、と一唸りしてしてしまったのですが、

いざ読み始めてみると…

え!!25年?
25年も人って片思いできてしまうものなの?
高校生のときから?一途すぎる・・・!!
とそのピュアな恋心に心を打たれてしまいます。

しかも、この親友に恋するおじさんこと、時造さん、
この秘密の恋心をアルバイトの宇田くんに見破られてしまっており、
親友との間に何か事件が起きる度に相談したり、ついてきて!と懇願したり、
あれ、この既視感なんだろう…
あ、わかった。高校生の頃にクラスの女子たちがやってたわ…!!
と時造さんの生態がほぼJKの乙女と変わらないことに気が付いてしまいました。

親友の方はノンケで遊び人で、年下妻と結婚して、
普通であればここまできたらもうTHE END、だと思うのですが、
ギリギリのところで時造にほだされて、まさかの逆転劇で両想い…♡

一途で、健気で、だけど、頑固でちょっと面倒くさくて手のかかる…
そして、なにより驚愕の25年!25年!
これだけの材料がそろっていれば、親友がほだされてしまったのも頷けました。

親友には時造さんの25年を追い越すくらいの愛をこれからも
捧げ続けていって欲しいし、時造さんにはその幸せを噛みしめて
欲しいなあと思いました。

2人はきっと長生きしてヨボヨボになるまで、
喧嘩したり、笑い合ったり、
これからの人生も共に過ごしていくのだなあ…と
おじいちゃんになっても幸せそうな姿が思い浮かびました。

君へおとどけ コミック

厘てく 

こんな配達員なら週1で来てほしい

「君へおとどけ」
通販利用率の超インドア派主人公・泉がいつもやってくるイケメン配達員に憧れ、
毎回言葉を交わすうちに、憧れが恋になっていってしまうというお話です。

配達員さんに会いたいがために過剰注文しちゃったり、
努力の方向がそっち?と斜め上をいっていて笑っちゃいました。

配達員の二十八くんが爽やかイケメンかつ細マッチョ、
その上性格まですごくいい子で…
こんな男子が毎回お届けに来てくれるなら確かに通販しちゃうかも!

仕事のことやオタク趣味のこととか、色々と卑屈になりがちな泉だけど、
素直でまっすぐな二十八くんなら、ありのままの泉を見てくれて、
泉も自信をもって本当の自分をみせることができるんだろうなあ…
と思いました。
正反対な2人だけど、これぞベストカップル!だと思います!

「俺たちがモテないホントの理由」
彼女が欲しい大学生2人組のお話。
チャラい五十嵐と女子に免疫のない夏目が
互いの失敗をフォローしあいながら彼女作りがんばろうぜ!
という流れから2人が付き合うことに…?
こちらはちょっとストーリーが駆け足で
登場人物の心理描写がわかりづらかったかもです…

はじまりは痛かったけど…(尻的な意味で)

「トマトのてのひら」
トマト農家の長男に生まれた智裕は家業を継ぐまでは
好きにしていいと言われ東京の大学へ進学した。

時は流れ、智裕は気が付けば27歳の誕生日を迎えようとしていた。
ある日バイトの帰り道、傷だらけの男・勝人に出会い、声をかけたところ、
なぜか逆に脅されて自分の家まで連れ帰ることになる。
しかも、ケガをして動けないはずの勝人は智裕を突然襲ってきて…

初回はもうほんと、智裕のお尻がただただ痛そうで可哀想です。
普通であれば怒り狂ってもいいはずの状況なのだけれど、
その後も訪ねて来ては薬や食べ物をドアの外に置いていく勝人に毒気を抜かれ、
いつしか互いの家を行き来し、身体を重ねる関係になってゆき…

勝人は初登場時こそ智裕を脅迫し、無理やり抱くというクソっぷりでしたが、
その後は智裕の尻を気遣ったり、心を許した後は年相応に甘えてきたり、
意外にも素直でいい子だということがわかってきます。
お人好しで勝人を追い払うことのできない智裕に
つき纏うその姿は野良だったわんこが懐いてゆくようです。

一緒に過ごすうちに絆されて恋人になり、最後は智裕と共に
田舎に着いてゆき家族のような関係にまでなってゆきます。

智裕の家族にもすっかり溶け込んで、おばあちゃんと
まるで本当の孫のように口喧嘩している場面はなんだか微笑ましいです。


同時収録作品「むすんでひらいて」は
過去のトラウマから歪んでしまい、人を信用できなくなってしまい、
ちょっと面倒くさい性格になってしまった阿部と彼とは正反対に
器がでかくて、めちゃくちゃ性格のいい先輩社員・柿沼のお話。

何をしても笑っている柿沼の笑顔を歪ませてやると
自分の悪い部分を見せたり嫌がらせをしたりする阿部は
まるで好きな子に嫌がらせをしてしまう小学生のようで
子どもっぽくて、どこか憎めない。

柿沼もともかくいい人で、さすがにそれは怒ってもいいのでは?
と思うことまで笑って済ましてしまうあたり聖人の域です。

最後は無事恋に落ちる2人ですが、一緒の布団で寝ているのに、
手をつなぐところでストップというところが
物語の始まりの頃の阿部の乱れ具合とのギャップがあり、
2人の可愛らしい恋人関係にニヤニヤしてしまいました。

「理想のtnkと結ばれました」

「愛しのセンチメートル」
デリヘルボーイのスノは巨根至上主義。
というのも大好きな亡き父が遺した
「tnkのでかさは心のでかさだ!男はtnkのでかさで決まるんだ!」
という金言?ゆえ。

その言葉に従い、大きなtnkを探し求めていると銭湯で
理想のtnkもとい、tnkの持ち主の大竹に出会い、(tnkに)一目惚れしてしまいます。

まるで運命の導きであるかのように大竹はスノの隣人で、
その日からスノの猛アタックが始まります。

本能に忠実かつ少々ゆるめのおつむとtnk至上主義の主観により、
スノの発言やら行動がズレまくっていてなんだか笑ってしまいます。

巨根に深刻に思い悩む大竹に、もっとでかいことに誇りを持って欲しい!と
やたら真剣に励ましていたり、素直で明るくていい子なんだけど、
なんか面白い(笑)

大竹と結ばれたときには「理想のtnkと結ばれました」発言に
理想の男とではないの!?と大竹がちょっと不憫にも思えたり…

頭の中がtnkのことばかりでそのせいで失敗を繰り返して、
少しずつ自分の間違いに気づいて大竹への愛も芽生えていくのですが、
それまでのスノは全てがtnk主体でやっぱり色々とおもしろおかしかったです。

他短編2作

「デリバリーボーイ」
こちらは攻め食い男子のお話でした。
高圧的でクレーマーな攻めが一転、ネコとして篭絡されていく
ストーリーは痛快であり、エロエロです。

「優しい体」
人生に絶望し、自殺を図った阿部の前に現れたのは露出狂でした。
意表を突く展開に笑えるのに優しくて、好きでした。
その後の2人のお話がもっと読んでみたいなと思いました。
あと、露崎の素顔も見てみたい!

双極 コミック

芽玖いろは 

愛の裏は憎しみで、憎しみの裏には愛がある。

愛憎に絡めとられた双子のお話です。

優等生の兄・郁朗と落ちこぼれの弟・朱也は血のつながった双子の兄弟。
小さい頃から兄にベッタリの朱也とそんな弟を甘やかしてきた郁郎。
郁郎は兄としてのプレッシャーを感じつつも、
それでも決して兄弟仲は悪くはなかった。
だけど、ある日欲情した朱也が「触ってもいい?」と
伸ばした手を振り払い、拒絶してしまう。

以来5年間、2人は会話も、目を合わせることもなく過ごしてきた。
ただ、時折感じる弟からの視線。
ものも言わず、何を考えているかもわからず、
ただただ注がれる朱也からの熱い視線に郁郎は戸惑う。

そんな状態に耐え切れずに詰め寄った郁郎に対して、
朱也はある提案をしてくる。
それは真面目になる代わりに〝ご褒美〟が欲しいというものだった。
学年1位の兄の成績を抜くこと。
落ちこぼれの朱也にそんなことできるはずがないと
高をくくった郁郎はその条件をのんでしまう。

その日から朱也は変わってゆく。
髪を黒く染め、真面目に勉強し…
ここでは見た目も中身も正反対だと思っていたけれど、
髪を染めて切るだけでそっくりで、やっぱり双子なんだなぁ…と思った。

そして、迎えた成績発表ではまさかの兄を抜いてしまう朱也。
実は落ちこぼれであることすらフリだったのだ。
理由は以前兄に「俺よりずっとバカでいろ」と言われたから。
それとは逆に真面目にやれと言われれば、
兄を抜かしてしまうことだってできてしまうのだ。
朱也にとっては郁郎の言葉が全て。

郁郎に言われれば、自らの人生を放り投げてでもやる、という無茶苦茶さ。
もうすごいを通り越して、ヤバい。
これは従順を通り越して、執着だ。
それまでうっすらと感じていた朱也の気味の悪さが
ここではっきりしたものに変わる。

そして、ご褒美として遂に郁郎の体を手に入れた朱也。
明るく人当たりがよさそうに見える朱也の内面は昏く、狡猾だ。
ただ、それも兄への純粋な愛情ゆえで、
すべては郁郎から愛されいがための行動だ。
その無垢なまでの愛が重たい。

対する郁郎はそんな弟の行動が理解できず、怯え、苛立つばかり。
抱かれるごとに開かれてゆく身体とは裏腹に
心は朱也を拒絶しつつも、かき乱されてゆく。

しかし、ある郁也の一言で、弟が自分に向けていたものが
憎しみではなく、愛情であることに気が付く。
そして、自分自身が弟を縛り付けてきたことにも。
その時点から郁郎の朱也に向ける感情が変わり始めてゆき…。

愛と憎しみは表裏一体で、反転してしまえばこうも
見える景色が変わってしまうのかと感じた。
郁郎の朱也への感情の動きを見ていると、
憎んでるってことは実は愛してるってことでも
あるのだなあと思えてしまった。

結末にはええぇ!!?と驚いたけれど、あとがきの
「この双子の恋愛関係は10年後くらいからが本番だと思っています。」
との著者のお話で納得。
なるほど、今はまだこの若い2人にはこのもて余したまくった
感情を整理することも受け容れることも難しいのだろうな、と。

一度離れて、閉鎖的だった2人の関係性が新たに再構築されることで、
そこからまた始まるものもあるんだろうなと私は希望的にとらえました。
朱也が言うように、一生の別れじゃあるまいし。
双子の縁は切っても切れはしない。
であれば、今はまだ。
未来の2人を思い浮かべ、この昂った気持ちを静めることとします。

僕らの食卓 コミック

三田織 

これは土鍋でごはんを炊きたくなるBL

幼い頃のトラウマで人と食事を共にすることが苦手な豊。
それが原因で他人と深くかかわることもできずにいた。
ある日、公園で昼食をとっているとお腹を空かせた
小さな男の子に出会い、手作りのおにぎりをあげることに。
そんな不思議なご縁から「小さな男の子」こと種くんと、
その兄の穣と一緒に食卓を囲むようになる。

はじめのうちは人馴れしていないわんこみたいに
穣と種との距離を測りかねてぎこちない豊だったけど、
種にすっかり懐かれ、ぶっきらぼうな穣の優しさに
次第に心を許し打ち解けていくところがかわいかった。
種くんの豊が言えなくて
「ゆかたー」って言っちゃうところも毎度癒されました…
誰かと食べる食卓のあたたかさを知ったことで、
本当は自分が寂しかったことに気が付いた豊。

「幸せな食卓の記憶がない」なんていう豊が悲しすぎると思ったけど、
穣と種とごはんを一緒に食べることで
「一人で食べるごはんおいしいなあ」が
「みんなで食べるごはんがおいしいなあ」に変わって本当によかった。

ごはんを作って一緒に食べるという関係から
緩やかに心が寄り添っていくかんじが自然ですごく心地いい。

そうした心の変化の結果がたまたま恋と成っただけで、
一緒にいられるならどんな形でも幸せであることに変わりはなくて、
だから、豊と穣が恋人になった後も友達であり、
家族でもあり続けるのだろうな。

作中で登場する土鍋で作ったごはんや大きなおにぎり、カレーにおうどん、
お鍋料理など、どれも決して目新しい料理ではないけれど、
作り手のとっておきのひと手間が加えられていて、とってもおいしそう。

3人(たまに+お父さん)のごはんの場面にはいつも
みんなで一緒に作って、おいしいねって笑い合いながら食べる
じわわっとおうちごはんの温もりが詰まっている。

穣と恋人になり、3人でごはんを食べたり、おうち行事に
呼ばれることが増えて、一緒に過ごす時間が当たり前になって、
ふと幸せを実感した豊が「幸せすぎて怖い」という場面では、
それって実はとてつもなく贅沢だなあって思った。
だって、そんな台詞が浮かぶのって、不満なんて何もなくて
人生最大値の幸せを味わっているようなときにしか出てこない言葉だから。

先回りしてその幸せを失うことを怖れてしまう豊が
どれほど穣と種と過ごす日々を大切に思っているかが伝わってきたし、
そんな豊の不安を打ち消すように
「この痛みを味わえてぼくは幸せだ」「別れの時は一緒に痛がろうぜ」って
言ってくれる(兄弟の)お父さんの優しさが心に沁みた。
めっちゃいい人だ…

お父さんの助言のお陰で心が決まった豊が穣に伝えた
「一緒にごはん食べよう ずっと 一緒に生きよう」は
何気ないけど、あたたかくて愛情がたんまりこもっていて、
穣の涙腺と共に私の涙腺もまたぶっ壊されました。
最後の最後まで心がほかほか温まりっぱなしでした。

どうか、豊と穣と種(+お父さん)の怖すぎるくらい幸せな日々が
これからもずーっと続いていきますように。

どのシチュエーションがお好みですか?

男性同性愛者カップル限定の豪華客船で
クルーズ旅を満喫中の佐々木と田中。

と思いきや、この2人、実は潜入捜査官なのです。
このクルーズ旅行への参加も何やら裏で黒い噂が囁かれる
主催者たちを探るためのもの。

そのため警視庁の企業潜入担当班の班長である佐々木と部下の田中は
恋人同士を装い潜入したのですが、2人がぎこちないせいか、
捜査対象側から警戒され監視されてしまう始末。
恋人であることを信じさせ、警戒を解くにはヤるしかない!
と監視カメラの前で致してしまうのです!

そんな第1話から始まり、その後も佐々木・田中のバディは
街金(秘書とハッカー)、学校(教師)、一般企業(経理課長と新人社員)への
潜入捜査を行ってゆきます。
はじめのうちはハプニングに過ぎなかったHも回を重ねるごとに
情がこもってゆき、やがて互いへの恋心を自覚してゆきます。

潜入という特殊設定のおかげで、この1冊でいくつもの
シチュエーション味わえてしまうという贅沢さでした。
さて、皆さんはどのシチュエーションがお好みでしょうか?

お口ってこんなに色気漂わせる器官でしたっけ?

pixivの連載から知り、描き下ろしが気になってやっぱり購入してしまいました。

過去のトラウマから人前でマスクをはずせなくなってしまった佐山。
ひょんなことからクラスメイトの才川に興味を持たれてしまい、
勉強を教わる見返りにマスクの下を暴かれることに…。

なんだろう…お口ってこんなに色気漂わせる器官でしたっけ?
「口は第二の性器といわれてるんだよ」と言うだけあって、
指を突っ込んでいるだけなのに、マスクの上から唇を当てているだけなのに、
舌を這わせているだけなのに、彼らの口元の一挙一動に
やたらドキドキしてしまいます…ゴクリ。

陰キャの佐山くん、人馴れしていない小動物が少しずつ
慣らされていくような、そんな微笑ましさがありました。

愛想なく、口汚く、やたら周囲への警戒心や虚栄心があって、
それなのにいざ才川から追い詰められてしまうと真っ赤な顔をして
涙ぐみながら睨みつけてくる気の強さはもはやナニその可愛さ!!

初々しく身構えるくせに、快感にも弱くて目がトロンと潤んじゃうところとか、
心を許せばどこまでも無防備で素直なところとか、そそるんですよね…///
これだもの、才川がついつい意地悪したくなっちゃう気持ちもわかります。

暴く側と暴かれる側、奇妙な上下関係から始まった2人が
やがて恋に至る感情の推移がちょっと読み取りにくいのですが…

佐山に対して陽キャの才川、と真逆のタイプの2人ですが、
実は才川もまた表面上の明るさに反して歪んだものを抱え込んでいるのかも…。
そんなときに佐山から「目が笑っていない」と見破られたことで、
本当の自分をみてくれたようで嬉しかったのかな?

この先も連載が続くようなので、この先も追っていきたいと思います。
もっともっとイチャイチャしている2人をみれたらいいなぁ…

先生のせんせい コミック

noji 

この恋、人肌のような心地の良さ

人肌のような心地の良い温かさを感じる作品でした。
6年越しで実をつけた2人の恋です。

小学校の新米先生(α)の大路とスクールカウンセラー(β)の保美、
現在は同僚として働く2人ですが、実は保美は大路の高校時代の恩師で、
大路は保美に恋をして、フラれてしまった過去がありました。

突然の再会に動揺しながらも、保美と向き合う度に
かつての恋心が甦ってしまいそうになる大路。

一方の保美は大路に想いを告げられた過去を忘れてしまったのか、
全くそのことには触れてきません。
しかし、実は保美もきちんと覚えていて、あえて触れずにいただけのようです。

大路は失恋後、自分の保美に対する感情は
患者がカウンセラーなどに対して抱く転移性恋愛だとして、
一度は断ち切りました。

だけど、保美と再会し、言葉を交わす度にもう一度
彼を好きになってゆく自分に気が付いてしまいます。

保美もまた同僚として、かつて自分に恋した一人の青年として、
大路を意識しているようですが、いつもニコニコと
穏やかな表情を浮かべるその感情はどうにもわかりづらい…

とはいえ、いつも生徒と笑い合う大路をそっと目で追う保美。
その保美の嬉しそうな表情だけで、彼が大路に抱く想いが伝わってきました。

ゆっくりとあたたかい愛情を育む2人の恋に保美ではありませんが、
ほわほわ~とした微笑みを浮かべながら読み入ってしまいました。

描きおろしでは恋が実ってイチャイチャする2人も
見ることができて、幸福感でいっぱいです。

また、本書では2人の恋模様だけではなく、
新米教師として奮闘する大路の姿も生き生きと描かれています。

通常は教師はβが多い学校という環境で、
新米教師として、αとして、生徒一人ひとりにまっすぐ向き合いながら、
成長してゆく姿はそこにある一人の人間ドラマを感じさせました。

αとβのカップルなので、オメガバース設定はそれほど影響しないのかな?
と思いきや、意外とストーリーに深く突き刺さってきました。
大路がある日、突然に発情期を迎えてしまうΩの生徒に
遭遇してしまう場面はひやっとしてしまいました。
αとしての自分を抑え込みながら、先生として救わなければならない。
教師なのに生徒を襲ってしまうかもしれない恐怖に直面し、慄く大路。
オメガバースの世界ではこんな怖ろしいことが日常と隣り合わせなんだな、と
改めて考えさせられてしまいました。