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エキスパートレビューアー2025

女性ぱるりろんさん

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Weekend for Two 同人R18 コミック

ウノハナ 

本編後日談、番外編

「やましさの熱に抱かれて」の番外編の同人誌。本編後日談、奥村先生視点、B5サイズ34ページ
仕事が忙しいのと急患やなんだでデートの遅刻ドタキャンが常習となっている奥村先生が、文句も言わずに自分を優先してくれる東湖になにかお返しをしたくて旅行を提案します。東湖の嬉しそうな顔が見られて奥村も安堵し、自分も嬉しかったりするのですが、まあね、難しいですよね。東湖も旅行に行きたいとねだったわけではなく、むしろ奥村先生が忙しいからゆっくりしたほうがいいと考えていて、どうしてもと言うから温泉を提案したのであって、勿論楽しみではあったでしょうけど一方でだめになる覚悟もしていたと思うんですよね。東湖の性分からすると、たいてい何パターンか考えて行動すると思うので、余計にポシャったときの反動が少ないのだろうと思います。とはいえ奥村先生側も気遣われれば気遣われるほど罪悪感が増すのも分かる。(脳外のシンポジウムは断れそうな気もしたけども)
これからもお互いがお互いを思い合って交際を続けて行くのでしょう。

真夜中のくつろぎタイム

もとは3巻のアニメイト有償特典小冊子とのこと。読めて嬉しいです。ありがとうございます。
表紙をめくるといきなり4コマ漫画。赤ちゃんのお世話に悪戦苦闘するクロが拝めます。赤子に翻弄されてて可愛いです。と2ページ分癒やされた後は続くストーリー漫画へ。夜中に目が覚めたルカはベッドにクロがいないことに気付き起き上がると、窓辺に腰掛けて煙草をくゆらすクロを見つけます。
このコマが最高過ぎました。もう、夜中にぼんやりと寛いでいる横顔がとんでもなく色っぽい。さっきの4コマ漫画とのギャップですよ。どちらも同じクロに違いないのに。しかもこの煙草はほんものの煙草とちがって酩酊もなければ中毒性もなく、なんとイチゴフレーバーらしいです。なんだやっぱり可愛いじゃないですか。大人っぽいのに(500歳超えてるらしいのに大人っぽいもなにもない)少年ぽさが抜けないのがクロの魅力ですかね。カラスだし。
そのあとのルカとのいちゃいちゃも幸せいっぱいで良いです。

ウェレがノアに伝えたかったこと

ノアとウェレの現代版パラレル。同人誌として発行されたものの電子版です。
現代では、ノアは人間工学デザイナー、ウェレはお花屋さん店員、との紹介が1ページにありますが、特に職業関係のエピソードは無いです。二人は幼稚部からの幼馴染み設定でとにかくずっと一緒に育ち、大学卒業を機にルームシェアをすることになります。ノアはウェレに片思いしていますが、ウェレはあまり恋愛の機微的なものが分からず、それでもいいから一緒にいようと言う流れの中で、試しにこてこての恋人っぽいデートをすることに。
本編のウェレは人間の欲望のためにいなくなってしまいましたが、こちらは現代で若者で物騒な設定もないため大変に平和でよいです。こちらのウェレは本編のウェレに通じる、のんびりとした性格で、ぽやぽやしながらもノアの感情を受け止めて自分自身とも向き合って、二人のこれからを前進させようとしています。ノアが子供の頃からずっと見ている悪夢のことをウェレに打ち明けたとき、ウェレが包み込むような笑顔で語りかけたこと。本編ではかなわなかったウェレからノアへの本音をここで見ることができて、自然と思いを馳せることができました。現パロに姿を変えた、救済版なのだと解釈しました。こちらの世界では、いつまでも二人一緒にいて毎日を楽しく過ごしてほしいです。
クロとルカもちょこっと出てきます。二人はここでは大学生で相変わらず仲良くしています。

いつまでも平穏で幸せな日々を

シリーズ完結巻。10話~14話収録。書き下ろしもあります。
カバーをはぐると後書きがあり、ルカに人の世から孤立した状態で子育てをさせたくない、まだ幼さの残っているルカとクロが子供を持つ前に大人になる過程を丁寧に描きたい、という思いからできた続編(2~3巻)とのことでした。
澱のようにたまった屈託、風が吹いたときに感じる痛みのようなもの、生きていれば誰しも大なり小なり抱えている事柄があるもので、ルカやクロ、ノア、ケイも、大切な誰かを愛おしみながら、立ち止まったり向き合って涙を流したりしつつ、少しずつ前に進んでいく、そういうお話でした。
描かれた事象としては、ルカにとっての初めてのお産で、しかもただでさえ男性Ωだったり相手が人の形はしているけどカラスαだったりでわからないこと不安なことがたくさんで、子供が生まれるまでに少しずつ準備したり乗り越えたりしていく様子が描かれていました。色々なことを譲って皆にやさしくしていたルカは、そのお返しとばかりに周りから微笑みかけられあたたかく迎えられ、にこにこ笑い楽しそうに過ごす様子は読んでいるこちらの気持ちも解きほぐす陽だまりのようでした。
ノアの回想シーンもとても興味深く、また、とても淋しい記憶でしたね。ウェレがどうして誕生したのか、Ω性の出現の経緯と、なぜノアがΩ性を気に掛けているのか、よくわかりました。
ウェレとクロのエピソードはとても可愛くて好きですが、クロの希望で作ってもらった手を、ウェレが未来の誰かのためにあけておいたこと、クロ贔屓の私にしてみたら言いたいことは分かるけどでもこの時クロの手を繋いであげてほしかった。時間が経ってクロがルカと出会ってお互いを思い合うようになり、ルカが手を握り返してくれるのが嬉しいとクロが呟くシーン、ウェレのこの場面を思い出してぐっと来ます。そういうエピソードひとつひとつがレース編みのように繊細につながっているのがこの作品の良さと思います。このあともいつまでも仲良しで幸せな日々が皆に訪れますよう。
絵柄が可愛くて、キャラの表情も魅力的で、お話も大変ディープで心に残るシリーズでした。

隙間エピソードと現パロ

もとは2巻のアニメイト有償特典小冊子。遅れて好きになった者にとって単体で購入できるのがありがたいです。
表紙は2巻と同じイラストですが、2巻の方は二人にズームした形、こちらはおそらく原版に近いのではと思います。クロのフードの後頭部や肩のラインまで見えます。
内容は、「7.5話 深夜」8pと「おまけ現パロ エプロン」4pの2本立てでした。
前者は旅の途中の深夜、熟睡しているルカの隣でやむなく自慰に耽るクロのお話。ルカの寝顔を見ながら妄想したり愛しさが募ったりで一向におさまらず、そして迎えた賢者タイムが愉快でした。(それでもおさまらないのも良き)
後者は豪快にお料理するルカと繊細な味付けにこだわるノアと結局美味しいとこ取りのクロのお話。三人での長閑なひとときはいくらあってもよいです。現パロなのに全く洋服など違和感がないのが不思議でしたがまた読みたいです。

匂い立つフェロモン

二度目のヒートを二人で乗り越えるお話の続き。続き物でまだ続きます。
表紙もそうですが、画面から匂い立つフェロモンがすごい。西央くんの色気が増し増しでムンムンしています。あまりの色っぽさに、バース性関係なくくらくら当てられます。先生の画力は本当にすごいですね。人類総勃起必至。
ストーリーについては、(承前)ヒート→ヒート続行→次巻へ、といった状態でピンチは続いていますが、4巻のポイントはαの攻撃性(嫉妬と執着の発露)とうなじ噛みでしょうか。とにかく不安な気持ちのなか織人は踏ん張って理性を保ってよくやっていると思いますが薄氷であることに変わりなく、心配でたまりません。この場合二人以外は全員敵、少なくとも無条件の味方ではないですからね。個人的には織人のお父さんがキーパーソンなのではと思っていますが4巻には登場せず、様々なことは持ち越しになっています。それとも現象の解明はされないのかな。実際説明もつきませんしね。
今後の二人がどうなってしまうのか、ただ見守るばかりです。5巻が待ち遠しい。

既視感なく楽しめました

離島の学校から東京の女子校に赴任してきた花村は数学教師。上京した勢いで、童貞を捨てるためマッチングアプリで出会った人とホテルへ。のちにその相手が同僚だったと知る、というお話。
楽しく読めました。主人公の花村先生が、内向的に見えて結構強気で、感情の起伏が激しくて内なる声が騒々しいタイプで、読んでいてとても面白かったです。相手の時田先生はポーカーフェイスで、最初のうちは掴み所がなかったですが、花村先生に好きだと言わせたいモードになってからはべたべた甘やかしたり、逆にはまっていくのが分かって微笑ましかったです。金曜日の夜と普段とのギャップも、純な花村先生が困惑しても仕方ないレベルで説得力がありました。また、時田先生の表情の変化ですね。終盤とても表情がやわらかくなり、笑ったときの破壊力たるや相当なものでした。
よくよく考えてみればマッチングアプリとか、後から職場が一緒だと知るとか、セックス指南とか、一つひとつは使い古されたキーワードなのに、花村先生のキャラゆえか不思議とちっとも既視感がなかった。テンポも良かったですし。
本筋とは関係ないですが、生徒さん達や他の先生との交流が描かれているのもよかったですね。

高校時代の忽滑谷と酒入

「吸血鬼と愉快な仲間たち」の忽滑谷が高校2年生の時のお話、続きものです。
No.3は、文化祭のクラスの出し物でドラァグクイーンのショーをやることになり、衣装係の酒入と巻き込まれた忽滑谷が古着屋めぐりをしたり、おかまバー「♂乙女」に行くお話。
忽滑谷と酒入のツーショットをこんなに長丁場で見ることになるとは。酒入は高校生の頃からあのままの性格なので、話がどんどん転がっていきます。忽滑谷は頭はいいけどまだ高校生なので、「吸血鬼と愉快な仲間たち」時代とはだいぶ異なっていて興味深いです。暁は顔出し程度ですね。
表紙は中華街ですが内容に中華街は出てこないです。
このお話はどこに向かって進んでいくのか見えないのがとても面白く、このあと行われると思われるローズマリー(源氏名)のメイク講座がとても楽しみです。No.4をわくわく待っています。

甘々で深遠な2巻

祝言のお話の「吉日」と、6~9話収録。3巻に続きます。
1巻の終わりで3人家族になった姿チラ見せで、2巻はじめ(6話)でも可愛いベビーがいますが、すぐに回想シーンになります。懐妊したルカがクロと一緒にトトに会いに旅をするお話。
キャラがみな可愛いのと(絵柄がとても好き)、神様たちの個性が際立っていて面白いなあと思います。嗅覚にすぐれたノア(蛇様)、聴覚にすぐれたトト(梟)、視覚の鬼であるクロ(烏)。こうして並べるだけで充分楽しいです。ルカは人間でしたがクロの影響で不老になり、10年経った今も1巻のときの姿のまま。妊娠中だから体調が不安定で、心配性のクロは余計になにくれとなく世話を焼いていて大変甘々でよいです。なにげない会話やエピソードから、各キャラの物の考え方、思考の核となる部分が明らかになるのも興味深いです。続きものだけにブラックボックスになっているところもありますが(ノアの真意とか)、たとえばケイは生け贄(花嫁)を出すのは自分の代で終わりにしたいと話すし、トトは一人を犠牲にして成り立つ群れは不健全だから梟のアルファ不要だと思っていたり、クロの根幹はウェレの死を回避できなかったことだし、そういう深いところが描かれるのが本作の魅力の一つかなと思っています。
1巻のレビューでも散々騒ぎましたが2巻でもクロはかっこいいです。簡略化した絵柄のときの目つきが悪い絵ですら愛おしい。このひとはずっとウェレとの思い出を大切に思っていて、ウェレを大好きだっただけに死を回避できなかった、守れなかった自分を悔いている。ただのカラスだったときのクロ、少しずつ変容していった場面、ウェレにまとわりつく人間を怒って追い払ったり(カラスっぽい)、過去エピソードがいちいち素敵で可愛いです。6話はじめの、「クロの好きな 家に灯りのともる時間だよ」の1ページ、モノクロなのに夕焼けと夕空が反射する川面、今しも夜に変わろうとする曖昧な時間とポツポツ点る人家のあかり、すごくすごく美しくて、ウェレの優しさと相俟ってクロの中にずっと仕舞われている風景なのがよくわかり、とても好きな場面です。

相手を思う気持ちが尊かった

大変ボリューミーな本でした。
高校1年生の和馬の、大変に不遇な生い立ちと学校で繰り広げられる無残な仕打ち。こんな思いまでして高校に通わなければいけないのかと、何度も思いました。朝バイト、日中学校、夜バイト。それだけでも他の学生達よりも相当過酷なのに、そのうえ休み時間や放課後に逃げ隠れしないといけないなんて理不尽過ぎました。後から思えばここで彼が酷い目に遭えば遭うほどこの後の展開のメリハリがついて説得力にも繋がろうというものですが、読んでいる最中はとてもつらかった。
彼と恋愛関係になる咲也は、登場こそ派手で、とりまく環境も煌びやかでしたが、彼は彼で特殊な子供時代を過ごし常に気を張って賢く立ち回らなければならない、心に枷のある人でした。見た目からは想像もできない、心のやわらかい部分を持て余し、それが和馬といることで救われて、うまくバランスがとれたのかなと読みながら思いました。
二人は全然違う立ち位置にいて、片やオメガで底辺、片やアルファで特別枠、そういうカップルは他作品でも見てきましたが、この二人の場合は過酷な状況が鮮烈に描かれていること、それから、まるで違う二人が少しずつ距離を縮めてお互いを大切に思うようになっていく様子がとてもとても丁寧にじっくりと綴られていること、そうしたことからまた他作品とは異なる個性を強く感じました。
特に特徴的と思ったのは、オメガが守られる社会であるという設定です。合意のない番が結ばれたとしたら、問答無用でアルファ性の加害になる。初犯だろうと一発で懲役刑、オメガが誘ってきたという言い訳は通用しないし、そういう犯罪者は社会でレッテルを貼られる、という世界観です。だからこの作品のタイトル「番になってしまったので消えることにしたんです」なわけなのですが、これまで読んで来たオメガバースはアルファ優位の世界だったので、このオメガが守られるべきものという考え方がとても新鮮でした。
二人はただ惹かれ合って仲良しで少しずつ関係を深めている途中だったのに、たまたま和馬にヒートが来た事で抗えず、咲也の人生を守るために和馬が消えることにした、というのがとても純粋で美しかったです。ここで和馬が消えるという選択をどうしてしたのかが、ここに至るまでに散々味わっていた辛酸から彼がどのような思考の持ち主か導き出せるので、前述の悲惨な描写はやっぱり必要なのだと分かります。
このあとどのような展開になるのか、勿論わかれわかれのままであるはずがなく、二人は再会するだろうと思いながらも目が離せず、どきどきしながらその場面を待っていましたが、想像していたよりもずっとドラマチックでした。あの定食屋で偶々その場にいた人達は、目の前で起こっている出来事を現実とは思えなかったんだろうなあと、文字通りぽかーんとする姿を思い浮かべると楽しくなってしまいます。
巻末に、「もう一度」という番外編が収録されています。終盤の各方面へのアフターフォロー込みの、二人と周囲の皆さんのその後が描かれています。