数多ある小中大豆先生作品の中でもダントツに好きな作品です。
まさかまさかの続編発売のニュースに、発売日前からずっと心が浮ついてました^ ^
1巻のままでもキチンとまとまった終わり方をしていたので、続編はどんなストーリーになるのかずっと気になっていましたが、なるほど……あのハッピーエンドから半年後のストーリーということでしたか。
意外と時間が経っていないにも関わらず問題山積で、いやはや大変な苦労をしていていたのね、と。勝手に施政も恋愛も順風満帆に運んだものだとばかりに想像していました。
2巻はどちらかと言うと堅実的なストーリーに終始しており、裏で駆け引きをしていくような心理戦や人間模様がメインです。
1巻のときみたいなファンタジックな展開からストーリーがどんどん転がっていく感じではないので、あの余韻を期待して読むと少し物足りないってなるかも知れません。
恋人同士になってから半年後に2人が向き合うべき問題は、魔法の力や目に見えない不思議な力に頼るものでもなく、自分たちの知恵や努力、または素直な気持ちで相手に向き合いながら解決していくことがほとんどです。
確かに前巻に比べると派手な展開やハラハラやドキドキの感情トーンは控えめかもしれませんが、何が起こるか分からないワクワク感や、何かを起こしてくれる期待感のレベルは負けていません^ ^
ほどよく重く、ほどよく軽く……読み心地の良いストーリー運びはさすが小中大豆先生ですね。手強い相手に立ち向かうときはピリッとした緊張感が走るものの、時おりクスッとなる和やかなやりとりシーンもあるので、緊張と緩和の完璧なバランス力は読み進める上でのモチベーションでした。
1巻のときの既出キャラを上手く立ち回らせながら、重要な局面を打開していくエセルやオズワルドの奮闘ぶりは読み応えがすごかったです。貴族社会の面倒くささにウンザリするものの、人間模様の読みの深さにどんどん物語にのめり込んでいきました。
1番の見どころであるオズワルドとエセルの恋愛ターンにしても、複雑かつ繊細な心理描写から目が離せずです。
あれだけのハッピーな恋愛成就を迎えておきながら、なにを今更怯えることがあるのかと不思議な気持ちでいっぱいでしたが、前巻のときのやらかしトラウマを思うと、2人が心から信頼し合えるような深い仲になるのは確かに難しそう。初恋がゆえに心を曝け出すことができないオズワルドは、グズグズしててダサくてカッコ悪いけど、でもそれだけエセルのことを愛している証拠でもあります。
部下に初恋を揶揄われているオズワルドはなかなか滑稽でしたし、本気の恋愛に悩む百戦錬磨の色男の姿は良き光景でした( ´∀`)
"めでたしめでたし"で終わっていた物語を再度掘り起こすことに難しい面もあった思いますが、その後の2人に待ち構えていたストーリーの一端を垣間見ることで、破滅の道を回避してゆくオズワルドとエセルの物語に更に説得力が増したように感じました。
エセルの祖父・ゴドウィン卿やビリンガム先生といったクセ強シニアたちの存在感もめちゃくちゃ良かったです。BLの側面だけでなく脇キャラ層の厚みにも注目しながら読む続編は格別でした。
その後の2人のラブラブっぷり、そして充実した生活が想起できる彼らの日常の姿を拝むことができてサイコーーーーに大満足の番外編でした( ´∀`)!
千歳の誕生日を来週辺りに迎えるちょっと前のお話ということですが、誕生日でもないのにあまあまで、なんでもない日常の隅々に特別な愛が散りばめられている交際模様にニンマリ。かつてすれ違っていた状況の答え合わせをしつつ、すっかり想いが通い合ったいま現在の恋愛で昔の切ない恋を上書きしていく彼らにホッとする思いでした。
千歳がちょっと調子乗ってるのが、今とても楽しく過ごせていることの表れだと思います。高鷹はそんな千歳に振り回され気味ですが、それもまた幸せの証ですね。ワチャワチャとしたやりとりに和みました。
誕生日のスペシャル感は言うまでもないですが、誕生日じゃなくとも365日全てが2人にとってのスペシャルな日ではないでしょうか^ ^
呪いでしかなかった誕生日は今や希望に満ちた誕生日となりました。今もこれからもずっと誕生日をお祝いすると約束した彼らの未来が明るいことを信じています。
男の娘といえば、パッと見女の子と間違えるほどの美貌に可愛い衣装を纏った男子を思い浮かべますが、この作品の男の娘はよくある"男の娘"とはちょっと違います。
一般的なルッキズムの観点から言うと柊木は可愛い部類じゃないし、美人でもない。ガタイも筋肉質だし、メイド服が似合うかと問われれば、それもまた似合っていません。
バイト先でフリフリのメイド服を着た柊木の姿は、やはりどことなく違和感を感じるレベルのシロモノですが、でもそんな彼に心を奪われた男…七瀬にとってはそうじゃない。七瀬ビジョンでは柊木の女装は唯一無二の可愛さであると同時に、性癖にグサグサ刺さりまくる癒しと活力の源です( ´∀`)
ナンバーワンの可愛さよりも、オンリーワンの可愛さ。
七瀬にしか分からない柊木の女装の良さ…いや、女装体だけでなく柊木という人となりも含めての全身体が、七瀬の愛でる対象であることをまざまざと見せつけられました。
同じ職場で働くことになった偶然の再会を経て、週末だけ七瀬のためだけに女装をして奉仕する柊木との親密な関係に自然と期待度はアップ!2人の距離がグッと縮まっていくことにニヤニヤとドキドキでした♪
ただ。そんな関係や時間に対価が発生しているというスタンスをとる七瀬の発言や行動にはすんごいイライラしました。好きだから一緒にいたいと思う柊木の純粋な恋心が踏みにじられているようで、ああ……胸が切ない。゚(゚´Д`゚)゚。
ヘタレな七瀬に焦れましたが、有能でイケメンな攻めが恋愛にカッコ悪い姿というのもそれはそれで面白かったです。再会時にツンツンな態度をとっていたのもそうだけど、誤解を抱かれてしまうほど恋愛に不器用な七瀬のキャラクター像は見どころの1つでしょう。
七瀬の人間味あふれるキャラクターや、柊木の愛嬌ある女装像によって彼らの恋愛模様をめいっぱい楽しむことができて大満足の読後感でした^ ^
親友の出自になりすました孤児院育ちの元男娼Ωが、名門家子息のαと紆余曲折の末に結ばれる激動のオメガバースストーリーです。
表紙には4人の登場人物が描かれていますが、そう……これは四角関係のラブ展開のお話で、簡単に言うとお婿さん選びがストーリーのベースになっています。
しかも婿候補たちは、名門アルクレート家の三兄弟という身内間での後継選定。ライネに選ばれた者が次の当主となる…といった、現当主のありえへん言動に4人が振り回されていく純愛と思惑が絡み合う恋のお話です。
要は三兄弟でライネを取り合っていくわけですが、パブリックスクールを想起させる格式高い寄宿学校を舞台に繰り広げられていく恋愛模様には、恋愛の側面だけでなく学園の生徒たちとの色んな人間関係が渦巻いていて面白い。名門子息たちとオメガバースの設定が掛け合わされば、多少のトラブルが発生するのはBLの鉄則です^ ^
ライネが陰湿ないじめのターゲットにされるのはもちろん予期してましたが、ライネが物怖じしない性格で、イヤな奴らの嫌がらせに全く屈しない強気の姿勢は清々しいものがありました。タフなマインドで学園内で存在感を大きくしていくライネに惹かれていくのは必然でしょう。
軟派で問題児の長男、スパダリ俺様の次男、柔和で人当たりの良い三男といった、それぞれのキャラ性も立ち位置も異なるアルクレート家の兄弟たちはライネにどう絡んでいくのでしょうか。
最初に出会ったときにライネが感じた三兄弟の印象がどんどん変わっていくのはこの作品の見どころです。
特にライネ的に一番ナシだったフィリアスの態度変化は注目です。ここまで変わるかぁ〜…( ̄▽ ̄)っていう、フィリアスの冷酷→溺愛の属性チェンジにはドびっくりでした。
恋愛感情に素直なフィリアスの態度は健気で、意外にも尽くし系なところにキュン。当主の座狙いでライネに求愛する目的も忘れ、ただライネに選ばれたいために頑張る愛の深さに後半は心酔でした。
長男のレニアンもこれまた良い男で、ぶっちゃけ2択ではあったかな(笑)
始まりはライネに選ばれるための後継争いではあったものの、途中から当主の座なんかどうでも良くなってただライネと結ばれたい意味合いが強くなっていく兄弟間の恋のバトルにドキドキでした。
気持ちの伝え方や求愛の仕方に、それぞれのキャラクターのカラーがよく表れていたと思います。きっとあのキャラと結ばれるんだろうなと思っていても、脳内妄想で他キャラのルートを思い描くのも楽しかったです^ ^
ワケアリの仄暗さや、しっとりと切ない物語運びが、寄宿学校の箱庭的学園ドラマの空気感とよく合っていて物語の世界に引き込まれっぱなしでした。
アルファが優位に立つことが当然視されている世界観が悪い意味で保守的で、Ω差別が滲む描写もところどころあったりしましたが、ライネの幸せが報われるラストは、これまで彼が不自由な環境で逞しく生き抜いてきた生い立ちがあればこそだと思います。
派手な幸せより、ささやかな幸せを重視したエンディングに、作者さんのセンスの良さを感じるところでした。胸がジンワリと温かくなる読後感に大満足です。
仕事してると、本当に色んな人がいるので、ミスをなすりつけたり、そんな意味で言ってないのに変な風に捉えられてしまったり、面倒くせーってなる私の気持ちを投影したかのようなお話でした。
私の場合は西ヶ瀬のように発作とかまではないですが、そんなヤツらは脳内妄想でフルボッコにした上で、ちょっと良いスイーツを食べて程よくリセット。仕事内容よりも人間関係の大変さが仕事をする上で実は一番シンドかったりするの、めちゃくちゃ共感します。
でも羨ましいなぁ……西ヶ瀬は杜下が甲斐甲斐しくフォローしてくれて。
いくら同僚が困ってるからと言って、セラピー的なハグを提案するなんて親しい友人でもお断りですが(笑)、それをサラッと提案しちゃうところに杜下の下心がプンプン匂うの良いですね。西ヶ瀬への好意は一目瞭然ですし、いつも西ヶ瀬のことを気にかけているからか、いつも大事なところでスッと手を差し伸べる守備力の高さは攻めの鑑。BL的にワクワクする物語の始まりに、思わず顔が綻びました^ ^
心理学の知識に裏付けされた杜下のアプローチは、下心ありなのにそうは見えない理知的な感じが杜下のイケメンパワーをアップさせています。ところどころ心理学情報を混ぜ込みながら西ヶ瀬を取り巻く環境を冷静に分析する杜下がカッコ良く、モテるのも納得の包容力でした。
溺愛攻めが多いBL界において、杜下の西ヶ瀬への対応は、ただ傷ついた心を甘やかすだけになってないのが良かったです。西ヶ瀬にも後輩への向き合い方をアドバイスしつつ、仕事や人間関係に前向きにさせるフォローアップが素晴らしいなと思いました。
立ち回り方がちょっと不器用な西ヶ瀬にはピッタリの彼氏なので、あまあまラブラブのセラピーでこれからの心身の安定に繋げていって欲しいなと思います( ´∀`)
おそろしく作り込まれたストーリーの重みに、複雑極まりない登場人物たちの相関関係。ページ数以上の読み応えを感じた物語でした。
佐伊先生の作品は、以前読んだものは壮大な中華風ファンタジーでしたが、今作はガラリと変わって中近世あたりのヨーロッパがモチーフ。そこに加えてオメガバースのエッセンスも入り、オメガが蔑まれる前時代的な思想が作品全体の仄暗さを演出しています。
最近のオメガバースは割とオメガ差別描写が薄い作品が多く、久しぶりにあー胸クソ悪い感じのきたわぁ…って感じでした。
バース性を偽るオメガの国王・エイドへの仕打ちが酷すぎない?
いくらなんでも囚人を慰みの相手に当てがうなんて有り得ないし、しかも堕胎により妊娠できない身体にさせてしまうなんて鬼畜すぎる。
実親にムカムカ。僧院にイライラ。強欲な権力者にザワザワ……
色んな事情が絡み合いながら、高貴な階層社会の裏ボスどもが牽制し合っている構図が真っ黒(漆黒レベルです)で、読みながらモヤモヤでした。
ストーリー的には、権力闘争やお家騒動の背景に渦巻く陰謀を解明していくのがメインでしょうか。以後どうなるのかはまだ未定な部分が多く、上巻部分ではとりあえずそんな感じです。
元修道騎士のヴァルトルがエイドの発情時の慰み役(NO挿入)になるところから、BL展開がどんどん進むかと思いきや、思いのほかスローペースでした。信頼と服従、孤独と寄り添い……2人の関係性がじっくりと温まっていくのをひたすら見守るしかないですが、少しずつではあっても着実にBLの芽は育っています。
エイドの身の回りがとにかく不穏すぎて、権力組織…ひいては関係が思わしくない隣国の存在も無視できない状況にあるため、恋愛に寄せる余裕がちょっとだけなのが上巻までの進みです。
ヴァルトルの出自もワケアリ感ハンパないし、貴族社会とオメガバースの組み合わせの相性が良すぎてストーリーの深みがエグい。貴族社会のぬるっとした汚さや、陰湿なやり口にウヘェ…となりつつも、そうした膿の温床を暴こうとするヴァルトルの奮闘ぶりは頼もしい限りです。
ヴァルトルの強靭な体力とリサーチ力、エイドへの忠誠心によって裏社会の闇が暴かれようとしている面白さにワクワクが止まりません…!!
これからストーリーがどうなっていくのか、下ごしらえは十分に整えられましたので、あとは下巻で全ての答えがでるのを待つのみです。
上巻とあったので、続きものだということを認識した上で読むのはちょっとした冒険でした。佐伊先生の作品の作り込まれた設定は、ちょっとした大河ドラマレベルで厚みがすんごいんです。きっと上巻を読んだらすぐに下巻が読みたくなるに決まってるだろうし、下巻が発売されたタイミングで一緒にまとめて購入しようかと迷う気持ちもありました。……が!!
結果的には購入して良かったです。これからの展開を妄想するのも楽しみの1つですし、やはり読みたいものは早く読みたい(笑)。
ちょっとした駆け引きや腹の探り合いなどなど貴族社会特有の重だるさに浸るシーンが多く、BLを読もうと思って読まない方がいいかもです。それくらいストーリーがガッツリなので。
上巻では密やかなBLモードも下巻ではBLの香りが濃厚になっていくのかなぁと楽しみにしつつ、下巻を待ち侘びたいと思います^ ^
もはや、「執着」も「溺愛」も攻めのスペックに通常常備されつつあり、ちょっとやそっとの執着や溺愛では物足りなくなってきている私です^ ^
そんな私も満足の溺愛執着攻め。最高に面白かったです。
本作の攻め・ヴェリオスは、竜人の血を色濃く引いた王太子で、彼の番に対する執着心はまさに動物的。竜人の番に対する尋常じゃない執着を至る所で見せつけられました。
しかしながら、竜人αである彼が欲したのはβのソル。見た目も平凡で普通のソルは、ヴェリオスが激しく求めて止まない"番"です。
ソルはβであるにも関わらず、強大な力を有する特別な相手の「運命の番」とはこれいかに???
2人が通う学園内で突如として発情してしまったソルと、その場に居合わせたヴェリオスが突発的に身体を契ってしまったところから物語が始まるのですが、序章からグッと引き込まれてしまう展開にワクワク。ソルの発情という不可解な出来事を始めとして、その裏に隠されている真実が露わになっていく経緯は読み応えの塊でした!!
最初、ワンナイト的に結ばれた高貴な相手との子どもを隠して育てる話だと完全に思ってたんですよね。子どもの存在をいかに気付かれないように立ち回っていくのかがメインなのかなと予想していたら、全然違ってました^ ^
どちらかというと小さくなってしまったヴェリオスとの関係構築が見どころでしょうか。息子と同じくらいに小さくなったヴェリオスのお世話をしているうちに、ソルの気持ちがどんどん膨らんでいくのはドキドキの恋愛模様でした。
2人が運命の番であることの謎めきにとどまらず、黒い存在の暗躍に関してもどんどんストーリーが複雑に絡んでいくので、目まぐるしく変化していく物語についていくのがまー大変。でもヴェリオスが小さい姿から大人の姿に変化していく過程では、ちゃんと恋をして恋愛をしていく2人を見守るのが楽しく、元々運命の番で惹かれるものがあったとしても、ちゃんと心の部分で好きになっていったことに納得できる描写がとても良かったです。
ヴェリオスと結ばれるべき立場にないと知りながらも、惹かれる想いを止められないソルの葛藤をよそ目に、ソルに猪突猛進なヴェリオスの奔放な振る舞いが面白くて途中笑いが止まらんでした。チビッ子のときからソルにご執心で、少しずつ大きくなって元の姿に戻っていくヴェリオスが、ソルを徐々に囲い込んでいく手腕やり口が最高でした。やっぱり竜人の愛はすごい…^ ^
ソルがβの身体でも、自分の番であることの認識に迷いがないヴェリオスの本能に大拍手でした。それはソルを"運命のΩ"として見ていないということの表れであり、ソル自身をちゃんと自分の番として、また唯一無二の存在として最初から認めていたからに他ならないでしょう。
シリアスな展開が後半から混じりますが、運命の番についての真相が明らかにされてゆく物語の全貌図は、予想できないほどの事実ばかりでまさかまさかのオンパレードでした!
この作品のテーマは、いかに竜人の番への愛が重いのか…ということだと思います。
執着や溺愛をまざまざと見せつけられ、自分の身の危うさを引き換えにしても番を守り抜く壮大な愛の深さにグッときます。
色んなことが回収され、最後の最後まで目が離せないストーリーでした。
内容的にもページ数的にも大満足!ヴェリオスの重い愛を存分に味わって下さいね♪
ワンナイトみたいな生産性のない恋愛ばっかりしてきたせいか、本気になったときに臆病になってしまう泪の一面は、素直じゃないようで素直で、割り切っているようで割り切れてなくて……そんな余裕のなさがいかに小鳥遊のことが大好きなのかを証明しているようで、恋に不器用な泪から目が離せませんでした^ ^
会える時間=セックス
みたいな図式に当てはめなくとも、ただ同じ空間や時間を共有できるだけで幸せだと感じる関係性をただただ楽しんで欲しいなと思います。泪ってヤツは、すぐに小鳥遊をベッドに誘っちゃうしセックスにもつれこませちゃうしで、身体の熱を持て余し気味なエッチなお兄さんなわけだけど(笑)、何もシない普通の時間を小鳥遊と穏やかに過ごすのも交際の醍醐味ではないでしょうか。
小鳥遊なら、セックスなしでもたくさん盛り上げてくれそうだし、恋愛に不慣れな泪と同じ歩調で歩み寄ってくれそうな安心感がありますよね。何といってもあの素直な性格のワンコっぷりが可愛いくて、一緒にいるだけで癒しを貰えるキャラクターにホッコリします^ ^
セックスは経験豊富でも、恋愛の方はいかんせん初心者レベルで、先の関係に踏み込むことに葛藤する泪の心理描写は今巻の見どころです。小鳥遊からの同棲を断っておきながらも、同棲のことをいつまでも引きずっているあたり、小鳥遊との生活に期待感する思いが垣間見えました。
恋愛耐性がない泪ですが、臆病になるというのはそれだけ本気に向き合っているということ。大人なぶん、ちょっと強がってしまうのも泪らしいですが、小鳥遊的には泪にいっぱい頼られたいと思うので、恋人としてたくさん甘えて欲しいですね♪( ´▽`)
次巻は同棲編になりそうなので、甘えの部分や頼られの部分において2人の色んな素が見えてきそうです。
壁の厚い角部屋に引っ越しているであろうことを想像しながら(笑)、更にラブラブが加速する恋人模様を楽しみにしています♪
やっと、ラファエルとユリウス、そしてティモの3人家族の平穏な日々が訪れたと思ったら、なんだいなんだい……((((;゚Д゚)))))))
どえらい厄介な恋敵と、差別主義者の傲慢ちきな貴族たちのお出ましとは。
まぁ……続編なのでこれくらいインパクトある悪役キャラクターたちが騒動を起こしてくれなきゃ話が面白く回っていかないのは分かります。が、敵役たちの品位の欠片のなさは前巻のときのアホ王子のやらかしでも分かるように、国を執り仕切る国王の施政力が乏しいとしか言いようがありません。
今巻は、国王がユリウスの経理能力を見込んで国家経営や財政の見直しを依頼する…というところから話が大きく進んでいくのと同時に、ラファエルに求婚する他国のバカ王子のご乱心がストーリーの主軸です。
王宮勤めをすることになったユリウスが国家財政の背後に隠されていた貴族たちの謀略を暴いていくことになるのですが、貴族と平民の階級差別主義とも戦いつつ人間関係の面倒事にも巻き込まれていくのが実にシンドイ。。。
ぶっちゃけ、国王が本当はキチンと管理しなきゃならないことをなぜユリウスとラファエルが尻拭いをしなきゃなんねぇんだって話で、貴族をコントロールできていないのも、国家内政に真剣に向き合ってこなかったのも、貴族と平民の差別主義思想を正してこなかったのも、獣人たちの人権保護を放置してきたのも、いやいや…国王お前は何してんねんって感じでした。
親としてもトップに立つ人間としても、ラファエルの方が国王に相応しい能力とカリスマ性を備えているのが分かるだけに、頼りない国王に仕え続けていくのが若干モヤッとしますねー…( ̄▽ ̄)
ティモがのびのびと暮らせる環境と、ある程度の自由裁量がきくポジション的には公爵の地位が一番収まりが良いのかも?立ち位置的には国王の臣下であっても、どうみても国王と同格がそれ以上だよなぁ…と思えるラファエルの圧倒的パワーにドキドキでした!
そんな極上の男がですよ、ユリウスを愛する溺愛力に対しては殊更にアルファの雄力を存分にぶつけてくるので、ラブの充足感がエグかったです^ ^
ユリウスからのデレのエッセンスをキャッチするや否や、「具体的に」知りたがるラファエルは、まさにユリウスへの愛の下僕。惜しみなく与えられるラファエルの劇薬のような猛愛にドギマギするユリウスも可愛いかったですし、嫉妬したりラファエルとの禁欲に焦れて襲ったりと、これまでと違うユリウスの感情や行動を見ることができて新発見な続編でした♪
そうそう。
ラファエルの正妻の座を狙う他国のウザ王子ですが、最後に成敗されても哀れさを1ミリも感じることがなかったほどの性悪クソ王子でした。滝沢晴先生の作品には、こうしたヤな奴が登場することが多いですが、キッチリと落とし前をつけてくれるラストの爽快感は読み進める上での安心感を与えてくれますね。
恋敵があれやこれやの意地悪をユリウス仕掛けてきても、その都度ラファエルが守ってくれるため、モヤモヤが長続きしないのも読み欲に繋がりました^ ^
ユリウスの取り巻く世界が広がり、味方が増え、新しい家族が増え、隣には頼もしい旦那様が常に側にいるという幸せの到達点の景色が最高に素晴らしかったです!
絶賛ラブラブ進行中の2人の前に立ちはだかる進路の壁。
これまで生きるパワーの全てを翔太郎に全振りしてきた凛にとっても、凛がいつまでも自分の見えるところにいると思っていた翔太郎にとっても、今後の2人の関係を更にアップデートしていく意味で大きな岐路に立たされたストーリーだったと思います。
大学生の彼らにとって、就活や進路選択は避けられない一大事です。
しっかり者の翔太郎は教師になるためにちゃんと動いていて、一方凛の方は何も決めていないという想像通りの体たらく(笑)。小さい時からずーーーっと翔太郎一筋で頑張ってきた凛ですから、これから先も生きる目的は「翔太郎」で間違いないですが、翔太郎との未来を共に歩むために、何をするのか何がしたいのか…改めて自己を見つめ直す自己分析の課題が突きつけられました。
とりあえず、やりたいことを探すために色んなことに挑戦する凛ですが、そのビジュアルを生かしてカフェの仕事もモデルの仕事も凛にとって刺激ある経験を得られたのは、うーん…君は持ってる男だねとしか言いようがない^ ^
何かをすると決めたのは凛だけど、SNSがバズったりモデルのスカウトを受けたりと、向こうからチャンスが転がってくる運の良さは、確かに芸能関係が向いてそうだなと思いました。(確かにモデルしてる凛はカッコいい!)
でも凛が芸能関係に進んじゃうと、今のように周りの目をそこまで気にせず2人で外出することが出来なくなるのはこの先の障壁にはならないのかなぁ……と不安に感じなくもなかったです。休みも合わないだろうし、凛の人気の程度によってはすれ違いもあったりするかもなんて思う私は心配しすぎかもしれませんが。
1巻でたくさんのセフレと関係を持っていた凛に、またも女性ファンの影がたくさんチラつくと思うと、翔太郎の不安がまた再燃しないかしらと胸がちょっとザワつきました。もちろん2人のラブラブっぷりなら大丈夫だと信じてますが、お堅い仕事に就く予定の翔太郎ですし、全面的に安心できるぞ!って感じには至らなかったかな。
まぁ……卒業後の2人の姿がそこまで想像できてないので仕方ないかもですが、続編または番外編などでぜひとも安心できる未来の2人を見せて欲しいなと思います♪( ´▽`)