滝沢晴先生は、お仕事系の内容だったり事件性を絡ませながらストーリーに引き込ませるのが本当に上手い作家さん!恋愛以外の部分でも楽しめるワイドなエンタメのパワーにいつも圧倒されながら読ませて貰っています^ ^
お仕事BLにもカテゴライズされてもおかしくないほどの、事業内容の細やかなアプローチは今巻でもキレッキレでした。
シルクベアの製造ラインの効率性に触れた分業化の制度設計、社会的地位の低い者に対するリクルート事業、働き手のスキルに応じた専門職登録事業の試み…などなど、製品の販売戦略と同時並行に進められていくシリルの社会貢献活動の取り組みがめちゃくちゃすごかった。中世〜近世のヨーロッパの時代背景を想像すると、なるほどと思える視点が多く、まだ洗練されていない社会制度下にあってのシリルの実業家としての側面は非常にワクワクさせられました。
そんな頑張り屋のシリルを溺愛し、日々愛で倒すエセルレッドの執着愛は続編のあたまっから飛ばしています(笑)
"お飾りの妻"として迎え入れていた過去はとうに上書きされ、今や押しも押されぬラブラブいっぱいのおしどり夫婦っぷりがすんごい。
……なのに、です。
当人たちの恋愛結婚を疑い、あまつさえシリルの身分を蔑み、自分こそがエセルレッドに相応しいと主張してくる自己中オメガが登場することで離婚の危機が起きてしまうのが今巻の見どころ。これに関して言うと、貴族たちの性格の悪さと特権意識の卑しさが如実に見え、高貴な血統だなんだと言いまくる割には嫌味しか言えない育ちの悪さが哀れでした。
エセルレッドとシリルの不仲を煽り、お飾りお飾りと連呼するウザウザジュリアンと取り巻きの貴族たちの言動が何とまぁ品がないこと。騎士のくせに暇人なのかどこにでも現れるし、コイツのシリルへの暴言を聞くだけで、はぁ…憂鬱……。コイツらの声をノイズキャンセリングできたらどんなに良いだろうかと、それぐらい嫌なキャラでした。
当人たちの気持ちより周りの声によって動かされる危機を孕むのが貴族社会の怖いトコ。事実よりも、噂でも声が大きい方に信頼価値が置かれてしまうことがシリルをピンチに追いやります。
この時代にSNSがあったら大衆扇動に圧倒されて最悪な結果になっていたかもしれません。しかし、悪意のあるヤジ声をちゃんと拾いつつ誠実に自分の言葉でスピーチするシリルの発信力はものすごい誘引力でした。小説の中のセリフとはいえ胸に響くアツいものを感じ、私もシリルのスピーチを聴いていた聴衆の1人と化していました。
ずーーーっと、ジュリアンからの嫌味ボディブローを浴びせられていた劣勢値が、後半に大逆転する見せ場はサイッッッコウです!ヽ(´▽`)/
ジュリアンのザマァ…からの嘘情報の暴露がまさかの展開で、色んなゴタゴタが一気に片付いていく断罪ショーはスッキリの読後感。最後は最高のエンドが用意されているのも滝沢晴先生作品の面白さの1つです。鮮やかな回収劇がお見事でした。
エセルレッドはエセルレッドの戦場で、シリルはシリルの戦場で。フィールドは違うけど共に愛する人との幸せを守るために戦う姿が実に素晴らしい夫婦愛です。シリルの逞しさや健気さ、可愛さにまたまた元気と勇気を貰った一冊となりました。
中高一貫男子校の全寮制……そしてルームメイトと聞くだけで萌えゴコロが疼いて堪らなくなるのは私だけでしょうか^ ^
欧州的ならパブリックスクール…日本的なら旧制男子高等学校寮といった、女人禁制たる学舎が醸し出すBLの香りに終始ドキドキとキュンキュンの嵐でした。
しかも、2人ともインテリ学生ってのが良いんですよね。
学年トップ1・2位の2人が、恋するとちょっとオカシくなったりドギマギしたり、余裕がなくなったり。彼らの頭脳ならどんな難しい方程式もあっさり解けてしまうんだろうけど、恋と青春の演算式となると一筋縄ではいかないのが恋愛の難しいところでしょう。
恋愛は生き物ですから、型にハマるもハマらないも人それぞれ。それにしても颯良に熱烈なアプローチをする夏輝の頑張りは誠実で一生懸命で、絆しにかかる熱量がすごくて頼もしかったです。(というか颯良が流されすぎ? 笑)
賢さに加えて、安定のイケメンにスポーツ万能という非の打ち所がない男が恋するとこんなにもコミカルな楽しい姿を見せてくれるのかと思うと、興奮ヒーハーが止まりませんでした!( ´∀`)
颯良が恋心で頭の中を駆逐されていく姿も面白いですし、どの角度からもどの視点から見ても楽しくて可愛いくてニヤニヤすること間違いナシのカップルです。可愛いピュア恋で攻めるのにも関わらず、しっかりとエロみもあるので、同室の強みを生かしたイチャイチャにしっかりと期待してOKです。
願わくば続きをぜひ!
卒業の進路と絡めた2人のその後を見ることができたら嬉しいです♪
ずっと彷徨い続けていた葉の出口のない迷路に、ひとすじの光が見えました。
何が最適解か分からず、もがき苦しむ葉の漫画との向き合い方はあり地獄のようで、悩めば悩むほど、頑張れば頑張るほど、ドツボにハマって負のスパイラルに陥っていく姿は痛々しかったです。
……と、中盤くらいまでの葉はこんな感じ。
卑屈で自己肯定感が低い葉に、イラッとしちゃう態度やセリフも結構あったけど、このイラッを全て打ち消してくれたのは瀬ヶ崎です。この男の葉への曇りなき愛情は1巻のときからすごい熱量を感じていましたが、ふふふ……思い出しが止まらないくらい今巻の瀬ヶ崎も最高でした( ´∀`)
葉を献身的に見守り続ける瀬ヶ崎の恋人力に、多くの読者のハートが鷲掴みにされたこと間違いなしでしょう。
瀬ヶ崎の想いにイマイチ応えきれていない葉の態度が誕生日デートのときすごくヤな感じで、葉にはスマンがあの時の私は般若のような顔をしていたと思う。自分の仕事のことでいっぱいいっぱいな葉の姿は、瀬ヶ崎のために面白い漫画を描こうとしている本来の目的から大きく外れていたからです。
だって全然瀬ヶ崎のためになんか1ミリもなってないんですもん、もちろん葉自身にとっても。
そもそも、葉の漫画への情熱って瀬ヶ崎のためのものではないはず。絵を描くのが好きで漫画が好きな自分のために漫画家になったんではないのか?といつも疑問でした。
瀬ヶ崎の隣に立つために恥ずかしくない自分でありたいと思う葉の気持ちは分かるし、それだけ瀬ヶ崎のことが大好きなんだなというのも分かります。でも瀬ヶ崎にとっては、漫画家として成功している恋人が欲しいわけじゃなくて、葉がただ自分の隣にさえいてくれたらいい……ただそれだけのことなのに、なぜそこに思い至ってくれないのか激ニブ葉の空回りっぷりには相当焦れました。
瀬ヶ崎が賞賛されるべきは、葉がそんな態度をとってるとケンカしたりすれ違ったりしそうだけど、全くそんな態度で受け止めなかったことです。デートのときの葉の態度はまーひどいもんでしたけど、ネームを見せた編集者にボロカスに言われて落ち込む葉に優しく寄り添う瀬ヶ崎の大人の包容力……あれには涙が出そうでした。
恋人としても、人としても、最高すぎて萌えが沸点超えました。
編集の男のハッキリとした物言いは暴言に近いものがあったけど、でも言ってることは間違ってないし、葉に甘ったれた現実を突きつけてくれた彼は仕事の上での一番の理解者だったと思います。あれだけのことを言われて潰れなかった葉のガッツは、胸アツの成長力でした^ ^
葉の仕事状況はずっと低気圧の傾向でしたが、これからは高気圧の晴れ間に当たることを期待していきたいですね。
これから先も、2人の恋愛模様に大きな崩れは心配ないと信じていますが、もしあったとしても彼らならきっと大丈夫でしょう。瀬ヶ崎と葉の未来がずっと明るいものであることを願っています。
どうやったら、あのスピンカップルたちにこんなにも素敵なエピソードを与えられるんですか……!!。゚(゚´Д`゚)゚。
エンディングに向けて盛り上がっていくストーリーの惹きつけ力。人間ドラマの面白さ。読み応え。感動に次ぐ感動の波。
感情が昂りすぎて、涙も鼻水もジョビジョビでした。読み終わりは余韻に浸りすぎて声も出ませんでした。星5個ぽっちじゃ足りません。気持ち的には一万個くらいはつけたいくらいです。
椿センセー、ただのヤリチンじゃないじゃないですか…
あの狐目の向こう側にはピュアな恋心をそっと潜ませていたんですね、それも十数年も。佐久山にご執心なのは、ぼっちゃん…のときから知ってましたが、下半身奔放な性描写もあってかこの男の奥底にあるものをイマイチ計りかねていました。でもこの作品で椿という男のことがよく分かり、私は今猛烈に椿推しに変わりました。
佐久山もぼっちゃん…のときには椿に塩対応していたからよく分からなかったけど、なぁんだ。あの時点でもうしっかりと恋愛進行中だったんじゃん^ ^
ぼっちゃんの手前だからって隠すの上手すぎ。ホント経験を重ねた大人って色んなことが上手になるし、不器用にもなりますよね。ウンウン
この2人の場合は複雑な事情が絡んでいるせいで、お互いに好きだからすぐにどうこうできるものでもないのが焦れましたが、でもそのぶん恋愛に誠実に向き合う2人の姿が眩しく映りました。
彼らの素晴らしい恋愛の軌跡を目の当たりにして、この作品の電書ページがしばらく落とせないでいました。椿と佐久山の学園青春から、佐久山の抱える家族の闇、恋愛への枷……などなど、"両想いなのに拗れてうまくいかないぶきっちょBL"の枠を越えた見どころ満載なストーリーは、拍手喝采のスタンディングオーベーションものだと思います。
かける言葉も何が最適なのか分からないくらい麻痺る楽しさ。最高に最高でした!!
pixivコミックの方で話を追っていて、本編はほぼ読んだし買うのどうしよっかなと迷ってたけど、描き下ろしがどんな感じか気になって、散々迷った挙句えいやっとポチりました。
結果、買ってものすごーーーーーーーく良かったです。大正解でした( ´∀`)!
描き下ろしはめちゃくちゃあまあまです。
律がエロいと可愛いを最大マックスに更新してくれていて、一護と出会って恋をしていなかったらこんな表情や姿を見られなかったと思ったら、叔父さまの講義でのペア組に大感謝。(あれ?実は叔父さんキューピッド? 笑)
あれで急激に2人の距離が縮まって、友達からそれ以上になって、木曜日の約束がルーティン化して、キスをするのが恒例になって……と、対人関係に不慣れな律のペースに合わせるようにちょっとずつ2人で過ごす時間の親密さにドキドキでした。
明らかにタイプ違いの2人だけど、同タイプじゃない2人が惹かれていくのってなんか好き^ ^
中身で通じ合っていく結びつきが本気の恋って感じがして、いつものらしくない自分を曝け出しながらお互いに想い想われる過程にキュン。一護の方は律に合わせるように誠実に、律の方はちょっと冒険心を出してみたりと、2人の恋心が上手くマッチングしていく恋愛模様が素敵な萌え感に繋がりました。
恋ってすごいですね。いつも見ていた景色を一変させる大きなパワーがとてつもない。
キャンパスライフを舞台に、大学生たちの日常から2人の恋愛の特別感へと移ろう物語の雰囲気に没入でした。
大満足な読後感を受け、これからももっと律の可愛さが解き放たれていくんだろうなぁと妄想でニヤニヤしつつ、2人の恋愛が更に育まれていくことを期待していきたいなと思います♪
2人の睦み合いが道半ばで終わってしまい、これは2巻に期待するしかないかなぁと思っていたら、2巻の表紙のイラストが「期待していいよ」と私の購入欲を後押ししてきたので、ハハハ…( ̄▽ ̄) すぐに買っちゃいました 笑
今巻は学園編です。
婚約者となったサイラスとアルテシオのラブラブは安定しており、相変わらず変態じみた溺愛ムーブをブチかましてくるサイラスの独占愛を横目に、真面目に婚約者としての務めを果たし、勉学に励み、留学生たちとの交流に励み……と頑張るアルテシオの献身さは格式高い公爵家の婚約者に相応しく非常に好ましく映りました。
あっさり系の平凡顔のアルテシオに対して、金髪ゴージャスなサイラスとの容姿格差はこの作品の面白さの1つですよね。サイラスはアルテシオの平凡顔を最高に愛していて、そしてアルテシオの身体の方はもっと愛で倒していて(笑)、馬並みのサイラスのアレを受け入れるべくその時のためにゆっくりと慣らしていく2人の夜の鍛錬はドキドキと笑いありの楽しい時間でした♪
アルテシオに親しい友人ができると、複雑な胸中になるサイラスの嫉妬は想像通りの光景でした。アルテシオに求婚してくる留学生にこめかみピクピクさせながら学園生活を送ることになろうとは考えもしなかったことでしょう。
アルテシオがサイラスの婚約者であることを知っていながら手を出してくるライバルはワケアリのちょっと厄介な学生で、サイラスにバチバチの恋バトルを仕掛けていくのですが、このことが今巻注目すべき大きな波乱の幕開けとなります。
アルテシオって何でこんなにも粒揃いのスパダリイケメンたちに好かれるんだ?という疑問は置いといて、1巻のときから何かとトラブルに巻き込まれやすい2人がどう問題を回避していくのか目が離せません。
ピンチに見舞われつつも2人の絆が固くなっていくのを感じられたのは良かったですが、サイラスとアルテシオがしばらく離れていた時間により、サイラスと過ごす時間がアルテシオにとって無くしがたいものになっていたことに気付くシーンは切なかったです。私としても変態チックな拡張行為に嬉々として臨むサイラスの姿を見る機会が減り、アルテシオとは別の意味で物寂しさを感じてしまいました(笑)
当て馬登場で問題発生!ということに止まらず、他国のお家騒動問題との絡みで事態が複雑化していく展開は読み応え感満載でした。
作者さんの文章も読みやすくて、設定を色々ぶっ込んで話をごちゃつかせないところが個人的には気に入っています。サイラスとアルテシオのベッドシーンは、甘めに仕上げつつ、2人のやりとりをコミカル楽しく演出してくれるエンタメの完成度もGOOD!馬並みの…と形容していただけに、しっかりと丹念に解してアナルのポテンシャルを最大限に引き出そうとする時間の掛け方も、尻穴への敬意と誠実さが感じられてホクホクの満足度でした( ´∀`)
番外編がこれまたぶっとんだ内容で、ホーン国の侮れなさと、あのキャラのまさかのその後の人生への開きに驚き度10000点でした!!!
実は前半にも少し伏線があったんですよね。ホーン人の留学生が何のことを言ってるのか謎でしたが、まさか番外編で繋がるとは思いもしませんでした。
ホーン国ってますます謎な国!!笑笑
サイラスとアルテシオの子ができる妙薬が本当にあるのか知りたいので、続刊を強く求めます( ´∀`)
イチBLのキャラクターとしての三浦の魅力にも惚れ倒しましたが、俳優人としての三浦の魅力にも圧倒的に惚れました!
松基羊先生、演技シーンがめちゃくちゃ上手い!
普段の三浦とカメラの前に立つ三浦の存在感が違うんですよね。それを漫画の世界で表現できちゃうなんて、本当にスゴイです。( ´∀`)
読み始めの1話目からエロスがかっ飛ばしており、2人のアツ〜イベッドシーンでガツンと心を鷲掴みにされること間違いなしでしょう。
29歳の敏腕マネージャーと、44歳の売り出し中の俳優とのロマンスは、2人の出会いから交際に発展していく過程においてもグッと引き込まれるストーリー構成。Vシネ俳優だった三浦の路線変更に打って出た園田の見込みと、三浦への情欲を内に秘めた下心との葛藤が切ないながらも、ほわっと幸せな気持ちにさせてくれる恋愛模様が沁みました。
年上ならではの包容力が、三浦の人としての魅力を最大限にプッシュしており、見た目はコワモテなのに、性格は情け深い三浦のギャップ萌えはもちろん、役に入った途端完全憑依してしまう演技力に、スタッフどころか私まで見入ってしまう大人の色気に完全にヤられました(//∇//)
攻め受けどちらのオファーも完璧に演じきる三浦の存在感はどんな役でも演じきってみせるというプライドが感じられ、畑違いのBLフィルムに対しても体当たりで望む後ろ姿がカッコイイ……!
三浦の濡れ場シーン=園田との情事を想起してしまう三浦のカメラ前での表情が完全にツボです。ひと回り以上の年齢差のあるマネージャーと俳優の恋愛ストーリーという設定だけでもお腹いっぱいなのに、お仕事BLの見せ場をもブチ込んでくる贅沢な物語に終始虜でした。
三浦が受け役をしていた作品のときに攻め役をしていた失礼極まりなかったカレ……あの若手俳優が三浦の演技に引きずられて本気になったシーンは最高でした。あのあと奴がどうなったか分かりませんが、三浦が演技力で黙らせたザマァのカウンターパンチは私の一番のお気に入りです^ ^
今巻の雰囲気が、何だか金田一○○のような…コ○ンのような……離れ孤島で起きる一連の事件性と、民俗学チックな邪の香りがプンプンとしていて、ピンチ度は過去一に感じられました。
いつも発売を待ち侘びている大大大好きな作品ですが、すみません。今巻は辛口です……(>_<)
慶次の依頼に対する前のめりな態度に有生が毎回振り回されるのはすっかり見慣れた光景ですが、そのやりとりが微笑ましく受け入れられていたのは有生の圧倒的な能力があってこそ。つまり、慶次がズレた行動や発言をしていても、結局は慶次可愛さにクールに祓い倒す有生の存在が揺るがなかったからです。
でもそうでないのなら、ちょっと黙ってはいられません。慶次の突発的な行動により負傷した有生の姿には一瞬ヒヤリ。井伊家の長男・風斗の思惑から結果は好転しましたが、結果が良ければ過程は問題視しないという収め方には何となくスッキリしませんでした。(依頼者の女性は最後まで好きになれなかった)
慶次が今回ホントに役立たずというか…子狸がダウンしていたので仕方ないですが(げっそり子狸には爆笑!)、子狸がいないからこそ頑張って欲しかったです。
眷属の力で何かをすることだけが討魔師ではないはず。依頼者の背景を聞き取ったり、向かう土地についてリサーチしたり、情報力で不出来をカバーする発想には至らないのだろうか。
自分が出来ることから少しずつ力をつけるフェーズに入ってると思うのですが、これじゃあいつまでものび太状態で先が思いやられてしまいます。有生は神事についてもよく知っていて、眷属の力の強さだけでやってきてないのが分かるだけに、隣に立つ慶次にも有生の討魔師としての姿勢を見習って欲しいなと思います。
とは言っても、アホな慶次も可愛いんですけどね。皆にイジられてムキーってなってるのも面白いですし、有生とのスペック格差が作品の魅力を引き立たせているのも分かります。
やっぱり子狸が常駐してるのとしてないのとでは慶次のキャラクターの素材が生かされないのかも知れません。ご主人たまぁ〜…と柔らかな口調で厳しくディスる子狸の励ましとも叱責とも言える口出しがあってこそ、慶次の無能キャラが映えていたんだなと今巻で確信しました。
今巻は子狸の干渉があまり働かなかったので、恋愛面にしても事件面にしても危なっかしいところが目立ったかな。天然鈍感な慶次の行動を笑いに変えてストレス浄化してくれていた子狸には改めて感謝しつつ、子狸の存在の大きさを再認識したところでした^ ^
ポンコツ慶次と、口は悪いが慶次への愛はメガトン級の有生、そしておしゃまな毒舌子狸の存在があってこそ眷愛隷属の万全の布陣だと思います。
風斗がちょっと引っ掻き回しキャラなのが、有生的には気が気じゃないでしょうが、無害の当て馬キャラとして居続けてくれるなら、ほどほどに有生の嫉妬を煽って欲しいです。その後の2人のラブラブエッチが盛り上がるので(笑)利用できる存在は利用しちゃいましょう!
井伊家と弍式家の和解という慶次の理想郷への道はまだまだ遠そうだけど、井伊家と弍式家の対立構図の常識が通じない慶次なら何かしでかしてくれるかもという期待も抱いています。
腹黒系キャラとワケアリ系キャラに需要のある慶次のモテ期がどこまで続くのかもしっかりとチェックしていきたいなと思います( ´∀`)
この作品のΩの位置付けはというと、αよりも地位が低く、嫌厭されている存在であることですが、いやいや何を言ってるのかと異議を申したい!
自身が仕える主人に献身的に寄り添うユーリスや、強大な魔力を有する無敵の王太子妃・アデル、そして今巻の舞台となるハディール王国に嫁いだ元シュテルンリヒト王太子のヴィルヘルム。この御三方の姿をずっと追ってると、Ωが低く見られているのがオカシイと思えるくらいです。
聡明で気高く、優しさと慈愛に満ちたΩたちの活躍と存在感が一番の見どころでしょう。Ωの地位が低くとも、番である伴侶たちにはめちゃくちゃ愛されているのもまたこの作品の面白さです。
まぁ……今作はΩというよりは人間を蔑む獣人がひと騒動を起こすこともあり、人間嫌いの侮蔑の言葉をたくさん聞かされるのはヒジョーに胸糞悪かったですが、それ以上にユーリスを始めとするΩのキャラクターたちの気丈な振る舞いがカッコよくて読み惚れてばかりいました( ´∀`)
元はギルベルトとユーリスの物語だけど、もはや彼らだけの物語だけでは収まらなくなってきているストーリーの広がりには期待感しかありません!
今巻はヴィルヘルムが嫁いだハディールが舞台だけあって、ヴィルヘルムと番になった年下の国王・カシャームとの愛の育みに寄せたエピソードがめちゃくちゃ良かったです^ ^
腕っぷしが強い年上の美人お妃さま…マジでカッケーです。ヴィルヘルムの夫教育があまりにも豪快で力技過ぎて笑ってしまったけど、そんなヴィルヘルムに惚れたカシャームの恋心にはキュン。2人の恋愛模様はギルベルトとユーリスとはまた違った趣きがあって、砂漠の国だけに胸アツでした。
あ、因みに。
ギルベルトとユーリスはもう殿堂入り決定でよろしいかなと思います(笑)
不安要素が全くナッシングで、安定のおしどり夫婦感。あからさまな愛情表現をしない控えめな2人ですが、瞳の奥に宿る熱情とのギャップは最高の萌えみでした。
彼らの関係が盤石であることによって、その周辺が不安定であっても安心して見届けられる存在の大きさがとても頼もしかったです。カシャームとヴィルヘルムの恋愛見届け人のような立ち位置で、熱砂の国の番たちの想いに寄り添っていくギルベルトとユーリスの姿に注目して読んで欲しいなと思います。
獣人国での陰謀に巻き込まれながら、主人を守り、家族を守り抜いていくシリアスな展開にはハラハラ。読み始めからこの旅には何かあるなと思っていたけど、予想以上に濃い内容で読み応え満載でした。
ハディール国の内部に蔓延る膿みの吸い出しに、真の番になった国王夫夫のすれ違い愛にと見どころがてんこ盛りなストーリーに加え、2人の愛息のミハイルがあんなことに……!((((;゚Д゚)))))))
ミハイルが今後どう成長していくのか楽しみでもあり、ちょっと不安でもありますが、ギルベルトとユーリスならちゃんと然るべき教育を与え、ミハイルに寄り添っていけるでしょう。彼ら家族3人にとってもまた大きな転換期となりそうで、更なる続刊がもしあるとするなら次巻はどうなるのかワクワクしています^ ^
恋愛あり、ファンタジーあり、バトルあり、人間ドラマあり、家族愛ありの読み応えに最後まで没入でした。
アラブ様式のゆったりとした装束姿の2人の表紙イラストも最高に素敵でした♪
いや、西園寺家って何なんですかね。
目的遂行のためなら手段を選ばぬ鬼畜ぶり。αに非んば人間に非ず的な偏向思想……ああおそろしやおそろしや。
大企業のトップに立つ者があからさまな差別をするとは脳みそにカビ生えてますね。この作品がそういう世界観なんだというのを加味しても、それで社会が成立してるのが違和感ありすぎてコンプラどうなってんのって思って見てしまう。周りの「ほらあのΩ…ヒソヒソ」の声もウザすぎて、こめかみピクピクでした。
唯一の救いは天星と皇佑が和解して付き合いが深いことです。甥姪たちも皇佑にすっかり懐いていて、家族団欒のほのぼのとしたシーンにほっこり。西園寺家では絶っっっ対に味わうことができなかった温かい家族の時間は、遅ればせながらやってきた兄弟で過ごす時間のやり直しにも見えました。
天星の父母は金と権力、名誉はあっても寂しい余生しかないと思うとこれはこれでザマァになってるのかな。彼らが何を寂しいと思うかは分からないけど、でも父親の方は根っからの鬼畜じゃなくてホッとしました。
ただ。小さい孫たちに目を付けて、息子たちに与えた"α至上主義教育"をやるというのはえげつないですね。さすがゴリゴリのα至上主義の西園寺家。
でも孫パワーはすごかった…!
天星のお父さん、めちゃくちゃ絆されてるー(笑)
女の子だし、実際に会ったら可愛いくて堪らんかったんでしょうね。目線でだけ相手を殺しかねない相貌をしておきながら、素直になれない照れ隠しみたいなのが彼の中にある人間味を感じたところでした。元々はあんな人ではなかったみたいだし、ラスボスはあの母親か……。
α選民思想でガチガチに塗り固められていた天星の周辺が、皇佑や父親との関係緩和で少しずつあるべき家族のカタチに整っていくのを見るのは嬉しい読みどころでした。家族の絆が再構築されていくストーリーに最後まで目が離せなかったです。
また、目が離せないといえば、ナナセと皇佑との関係。ぶっちゃけ最近はこのカプを見届けたい気持ちが強く、新刊出るとソワソワしている状況でしたので、ナナセと皇佑編が始まるとのニュースを聞いて、ガッツポーズでした。
独占欲つよつよのαにΩにさせられた彼らの恋愛を見たくて見たくて、今からもう待ちきれません!♪( ´▽`)