学生時代の恋心を引きずってる2人のジレモダが、なんでこうも想いが噛み合わないのかとやきもきさせられますが、結城も律も秘めやかな恋心をしまいきれていない可愛さに、BLゴコロが刺激されまくりでした^ ^
主に律の視点で進んでいく物語ですが、結城の心までもが透けて見えるストーリーに終止ニヤニヤ。結城が律に惚れているだろうことは1話目から一目瞭然で、もしかしなくてもコレ絶対両想いだろうと断言できる恋模様でした。
学生時代からモテる結城(もちろん陽キャ)と、ひっそりと結城を物陰から見てるしかなかった律とではタイプが全く違うけど、恋愛に感しては不器用でちょっと小心者なところは似ています。ずっと一途に想ってきた恋愛のスタンスも似てますし、相性が良いっていうのかな……2人から滲み出る空気感もどことなく似ていて、読めば読むほどしっくりと馴染むお似合いのカップルでした。
学生時代はあまり会話をすることもなかった2人が、同じ会社の同僚となって親交を深めていく姿は、かつての青春時代を取り戻しているかのようにも見えました。10代のときには難しかったことも、大人になるとできることの幅が広がりますし(飲みに行ったりとか)、むしろ大人になって再会したからこそ恋の燃焼度がアップしたとも言えるでしょう^ ^
結城からガンガン誘って律と距離を詰めていくのも、下心がちゃんとあるのが分かりやすくて良かったです。ネガティブになりやすい律の負の感情を結城がちゃんとフォローしてくれるのでそこもまた良かった。邪魔者が出てきて引っ掻き回すでもなく、気持ちがすれ違って不安感が増すでもなく、コミカルなやりとりをも織り交ぜながら進む2人の恋愛が、ホッコリとニンマリのオンパレードで全てのやりとりが愛おしかったです。
同僚兼友人の範疇の付き合いに加え、時おり甘さを滲ませる2人の交流に自然と期待値も加速していきました。
学生時代の甘酸っぱい恋心と再会劇がもたらす恋愛方程式の答えはどう導かれていくのでしょうか。モダキュンな2人の掛け合いに注目しつつ、純度の高い恋愛模様をたっぷりと味わって欲しいなと思います。
そして。
上司カップルのスピンオフ……本格始動を期待しています( ´∀`)
佐竹笙先生の作品といえば、ファンタジーのイメージが強くあったのですが……
うぉぉぉ……ゴリッゴリの日常現代物。いやはや新鮮でした。
あとがきを読むと、なんと初めて書いた作品だと言うではありませんか。
つまりは佐竹笙先生のBLの原点ということ。
これまで読んできた先生のファンタジックな作品とはガラリと違う趣きに、これ本当に佐竹笙先生の作品かしらと正直疑ってしまいました。(先生ごめんなさい!)
ファンタジー作品だと設定の派手さや馴染みのない特殊性につい目が向いてしまうけど、日常現代物作品では誤魔化しが効かないぶん、めちゃくちゃハードルが上がると私個人は思っています。
日常の物語をいかに"日常"に見せるか……。読者が感じる"日常"とも上手く重ね合わせながら、読者の意識を作品の世界観に取り込ませるのは難しいからです。
嘘くささが出たり、ご都合主義的な感じが出たりすると、一気にシラけるのも現代物ストーリーの難しい部分ですが、この作品には全くそれがない。綺麗事だらけ、上澄みの部分で満足させるようなシロモノじゃないのがこの作品のすごいところです。
心理描写や人間ドラマが大きなウエイトとなっている本作は、何重にも重ねられた人と人との繋がりが基盤となっています。
主人公である青山と藤田の他に、藤田の友人・早川、藤田の前任者兼先輩・芦原、青山の部下・葉山、他にも複数人の青山の部下たちに、藤田の母や父、藤田父の事務所の共同経営者の男に、芦原の彼女…などなど、キャラクターの層がめちゃくちゃ厚い。上記の人物たち全てではないですが、青山と藤田以外の登場人物たちの視点が多く入り混じる群像劇型のストーリー展開なので、物語の幅が広く感じるのはこの作品の見どころだと思います。
雇用者と従業員であった2人が親密な関係を築いていく裏側で、彼らを取り巻く人たちの動きが見えるのは物語の大きな理解に繋がるでしょう。2人の関係を見守る理解者として、また2人の関係を疑問視する立場として、複雑な心境をぶつけながら青山と藤田の関係に思いを巡らせるストーリーが印象的でした。また、彼らの視点が折り重なって紡がれていく構成は青山と藤田の恋愛模様を補完する意味でも効果的でした。
主人公2人の心理面は特に複雑な波形を描いているため、じっくりと読ませにくる人物描写は読み応えの塊です。好きという心情の裏で渦巻く苛立ちや嘆き、不安や怒りを出し惜しみしないアプローチがとてもリアルに映りました。
好きと嫌いは表裏一体と言いますが、好きだからこそ相手の行動や言葉にイライラする気持ちにわかりみが多し。好きの感情にただ酔ってるだけじゃなく、そこから生まれる疑問に向き合っていくのも、相手への愛の在処を探りながら目の前の愛に溺れていくジレンマも、すごく深いところまで描かれているのが素晴らしかったです。
BLの面白さはもちろん、一般小説の厚みにも匹敵するほどの読み心地でした。
20歳ほども歳の離れた2人ですが、歳の差はあまり気にならなかったです。それくらい自然に惹かれ合うように結ばれた2人の姿にずっと釘付けだったので^ ^
しっとりとしたストーリーの重みに酔いしれながら読み終えた満足感は最上級でした。彼らはどんな未来を歩んでいくのか、ハッキリとした答えは示されていませんが、何年後何十年後の姿を想像しながら余りある読後の余韻に浸りました。
グスン……今巻ラブい展開がない……(T ^ T)
ここんとこベッドシーンが続いていたので、なんとなくあって当たり前の気持ちでいましたが、7巻はベッドシーンがないどころかキスシーンすらなく、正直なところすごーく残念。
甘みという点ではひとまずお預けとなりました。が!!!
今巻は大きな収穫もあってですね、シュルツがリドリーの「奴隷」から足抜けする展開となり、これが何を意味するかと言うと、シュルツのリドリーへの想いがホンモノかどうかがハッキリします。
これまでシュルツがリドリーに向けてきた熱情は、リドリーの加護の力によるものだと思われてきましたが、奴隷制約の枷が外れたことにより、まやかしの好意でないことがここにきてやっとリドリーに伝わりました。
ある意味ここからがスタートラインといっても良いでしょう。シュルツとリドリーの間にあった主従契約が解き放たれ、対等の関係にようやく立つことができたのは大きな前進です。
7巻もの時間を要してしまったことは、なかなかにじっくりと攻めた印象を受けましたが、マッドとの関係やクソ皇帝との確執を織り交ぜながらということを考えると妥当なスピードかもしれません。それに、頭の良いリドラーを落とすのに焦りは禁物なので、時間をかけてリドリーの心を掴んでいく方がストーリー的にもしっくりきます。
シュルツが奴隷から解放されたときにリドリーが抱いた寂しさは、これからの恋愛的展開のベースになっていくと思います。
今はやることがいっぱいで、恋愛に時間を割いてる余裕などないって感じのリドリーですが、シュルツへの恋の自認に至るのにそう時間はかからなさそう。だってこれからはシュルツの想いを加護の力によるものだと誤魔化すことができなくなってしまったので、リドリーはシュルツの本気に向き合うしかないのですから。
2人の恋愛の障壁となっていた加護の制約が無くなったことは、今後の進展に繋がる大きなステップとなりました。リドリーへの熱情も忠誠心も相変わらず崩す余地のないシュルツがどこまでリドリーに食らいつくのか見ものです。
恋愛はひとまず様子を見る段階でOKですが、看過できないのはやはりあの男の存在……そう、リドリー(ベルナール)の実父にして暴君マクシミリアン皇帝です。
このジジイのしつこさにはずーーーっと辟易してますが、なかなかくたばらない上に性格の悪さが救いようがない。ヒール役として十分な働きを見せる皇帝は徐々に求心力を失ってきてるとはいえ、まだまだリドリーたちをピンチに追いやるくらいのパワーがあるのがホントに腹立たしい限りです。
知恵と人望のリドリー VS 権力の皇帝。
国の未来を左右する激しい後継闘争の行方はいったいどうなるのでしょうか。そしていつ落ち着くのか……。権力の座にしがみつく皇帝の傍若無人なふるまいに早く終止符をと願って止みません。
今巻の終わりを見る限り、国の命運をかけた親子闘争の終わりの日はまだまだ先のようです。あぁ〜…もうどうなってしまうのだ。゚(゚´Д`゚)゚。
マクシミリアンとの問題を早く解決して恋愛面の方も一気に加速させて欲しいものです。
リドリーの立場的にシュルツと結ばれる道のりは決して平坦ではありませんが、彼らの未来が明るいことを信じて最後まで見届けていきたいと思います。
デビューコミックスとは思えぬほど丁寧で繊細なストーリーに、どんどん惹き込まれていった作品です。ストーリー、キャラ、設定、全体のまとまり感……どれもが素晴らしく、久しぶりに"これは…!"と思える作品に出会うことができて感無量の読後感でした。
まず、ビジュアルがとっっっても良い……!!
秋人の素顔、ありゃなんですか。愛嬌もある上にめちゃ美人。デッカい丸メガネに、ロングヘアがモッサリとしてますが、ベールを脱ぐと薔薇のようなご尊顔が露わになるという、少女マンガを彷彿とさせる設定が最高のワクワクを演出してくれています。
性格も個性的で面白く、ビジュアルとのマッチングもGOOD。お茶目で天然美人のキャラクターの愛くるしさがストーリーを最大限に盛り上げていました。
しかし、この作品の面白さはこんなモンじゃございません( ´∀`)
モッサリ秋人が実は美人だったの設定を受けて露わになる2人の両片想いストーリーがめちゃくちゃツボでした。基本的にはコミカル調のストーリーですが、過去のエピソードは痛くて切ない描写もあったりなんかします。
青春の甘酸っぱい恋を起点として、色んな感情を引き出していく巧みな展開がとにかく素晴らしい。9年越しに及ぶ陸と秋人のすれ違いの恋の軌跡の読み応えといったら……もうページを捲る手が止まりませんでした。
両片想いのストーリーをたくさん読んできた私ですが、王道でもありでもどこか新しさもある不思議な感覚に取り込まれながら作品の世界にドボンでした。
丁寧に綴られた心理描写とキャラクターたちの魅力も最高に良く、特に脇キャラの委員長なんてちょい役なのにあの存在感(笑)。……そして"薫くん"の存在も無視できないオモシロポイントです。
あわや三角関係…いや、四角関係になりそうな雰囲気の展開から、あれよあれよと陸と秋人の関係が目まぐるしく動き出していく恋愛模様はワクワクとドキドキのオンパレードでした。伏線回収の顛末を最後までお見届け下さいね♪
臆病で不器用な2人ですが、遠回りしてしまった彼らの恋にたくさんの萌えパワーをもらって大満足な幸福感に浸っております^ ^
この先ももっと読みたいかわいい2人なので、できることなら番外編…もしくは続編をこっそり期待しています。
あまあまな2人を見るのはとても嬉しいけど、どこか切なくもなってしまったストーリーでした。
共に歩むパートナーとして相応しくあろうと頑張る理久があまりにも一生懸命で、でもそれ故に身体を壊すまでに仕事をギチギチに詰め込んじゃうのは胸が痛かったです。
狐目マネージャーが一応の味方についてくれたのは心強かったですが、理久の仕事が順調であればあるほどオーバーワーク気味になるというもの。若手のうちに経験を身につけるべく、何事にも前向きに励む理久の姿勢は素晴らしいけど、身体を壊してしまっては元も子もありません。
身体が資本の業界ですし、体調管理は基本中の基本でもあるわけで……でも一番は大事な人たちに心配かけるのが良くなかったかな。結果を求めるあまりに突っ走ってしまった感はありますが、大事なもののために目標高く頑張る姿は涙ものでした。
今巻、涼も理久も仕事で忙しいのが目立っていて、夏祭りデートやお家エッチもそこそこにあったけど、なんだか息が詰まる描写が多かった印象でした。
どこかの要人が「働いて働いて働いて……」と言ってましたが、働きすぎて足元を掬われちゃうのはよくない。真面目な理久は素敵だけど、あまり余裕がないのは理久本来の良さが失われているようでやるせなかったです。
ただ。忙しい合間を縫っての逢瀬(あまあまタイム)は、ヒジョーーーに濃密な時間を堪能できてニンマリでした^ ^
相変わらず涼がエロス美人と化していて、私の瞳孔がずっと開きっぱなしで困りました。涼って美丈夫なのに可愛いし、ほわっとしていて癒されるし、エッチだしで、クールな見た目に反してギャップの可動域が広いところに萌えみを感じるの、堪んなかったです( ̄▽ ̄)
ベッドシーンも、甘さも文句なし!糖度計は完全に上限まで振り切れてました(笑)
次巻も多分あるかなーって感じなので、期待いっぱいで待ち侘びたいと思います。
2人に新たな変化が起きそうですごく楽しみです^ ^
数多ある小中大豆先生作品の中でもダントツに好きな作品です。
まさかまさかの続編発売のニュースに、発売日前からずっと心が浮ついてました^ ^
1巻のままでもキチンとまとまった終わり方をしていたので、続編はどんなストーリーになるのかずっと気になっていましたが、なるほど……あのハッピーエンドから半年後のストーリーということでしたか。
意外と時間が経っていないにも関わらず問題山積で、いやはや大変な苦労をしていていたのね、と。勝手に施政も恋愛も順風満帆に運んだものだとばかりに想像していました。
2巻はどちらかと言うと堅実的なストーリーに終始しており、裏で駆け引きをしていくような心理戦や人間模様がメインです。
1巻のときみたいなファンタジックな展開からストーリーがどんどん転がっていく感じではないので、あの余韻を期待して読むと少し物足りないってなるかも知れません。
恋人同士になってから半年後に2人が向き合うべき問題は、魔法の力や目に見えない不思議な力に頼るものでもなく、自分たちの知恵や努力、または素直な気持ちで相手に向き合いながら解決していくことがほとんどです。
確かに前巻に比べると派手な展開やハラハラやドキドキの感情トーンは控えめかもしれませんが、何が起こるか分からないワクワク感や、何かを起こしてくれる期待感のレベルは負けていません^ ^
ほどよく重く、ほどよく軽く……読み心地の良いストーリー運びはさすが小中大豆先生ですね。手強い相手に立ち向かうときはピリッとした緊張感が走るものの、時おりクスッとなる和やかなやりとりシーンもあるので、緊張と緩和の完璧なバランス力は読み進める上でのモチベーションでした。
1巻のときの既出キャラを上手く立ち回らせながら、重要な局面を打開していくエセルやオズワルドの奮闘ぶりは読み応えがすごかったです。貴族社会の面倒くささにウンザリするものの、人間模様の読みの深さにどんどん物語にのめり込んでいきました。
1番の見どころであるオズワルドとエセルの恋愛ターンにしても、複雑かつ繊細な心理描写から目が離せずです。
あれだけのハッピーな恋愛成就を迎えておきながら、なにを今更怯えることがあるのかと不思議な気持ちでいっぱいでしたが、前巻のときのやらかしトラウマを思うと、2人が心から信頼し合えるような深い仲になるのは確かに難しそう。初恋がゆえに心を曝け出すことができないオズワルドは、グズグズしててダサくてカッコ悪いけど、でもそれだけエセルのことを愛している証拠でもあります。
部下に初恋を揶揄われているオズワルドはなかなか滑稽でしたし、本気の恋愛に悩む百戦錬磨の色男の姿は良き光景でした( ´∀`)
"めでたしめでたし"で終わっていた物語を再度掘り起こすことに難しい面もあった思いますが、その後の2人に待ち構えていたストーリーの一端を垣間見ることで、破滅の道を回避してゆくオズワルドとエセルの物語に更に説得力が増したように感じました。
エセルの祖父・ゴドウィン卿やビリンガム先生といったクセ強シニアたちの存在感もめちゃくちゃ良かったです。BLの側面だけでなく脇キャラ層の厚みにも注目しながら読む続編は格別でした。
その後の2人のラブラブっぷり、そして充実した生活が想起できる彼らの日常の姿を拝むことができてサイコーーーーに大満足の番外編でした( ´∀`)!
千歳の誕生日を来週辺りに迎えるちょっと前のお話ということですが、誕生日でもないのにあまあまで、なんでもない日常の隅々に特別な愛が散りばめられている交際模様にニンマリ。かつてすれ違っていた状況の答え合わせをしつつ、すっかり想いが通い合ったいま現在の恋愛で昔の切ない恋を上書きしていく彼らにホッとする思いでした。
千歳がちょっと調子乗ってるのが、今とても楽しく過ごせていることの表れだと思います。高鷹はそんな千歳に振り回され気味ですが、それもまた幸せの証ですね。ワチャワチャとしたやりとりに和みました。
誕生日のスペシャル感は言うまでもないですが、誕生日じゃなくとも365日全てが2人にとってのスペシャルな日ではないでしょうか^ ^
呪いでしかなかった誕生日は今や希望に満ちた誕生日となりました。今もこれからもずっと誕生日をお祝いすると約束した彼らの未来が明るいことを信じています。
男の娘といえば、パッと見女の子と間違えるほどの美貌に可愛い衣装を纏った男子を思い浮かべますが、この作品の男の娘はよくある"男の娘"とはちょっと違います。
一般的なルッキズムの観点から言うと柊木は可愛い部類じゃないし、美人でもない。ガタイも筋肉質だし、メイド服が似合うかと問われれば、それもまた似合っていません。
バイト先でフリフリのメイド服を着た柊木の姿は、やはりどことなく違和感を感じるレベルのシロモノですが、でもそんな彼に心を奪われた男…七瀬にとってはそうじゃない。七瀬ビジョンでは柊木の女装は唯一無二の可愛さであると同時に、性癖にグサグサ刺さりまくる癒しと活力の源です( ´∀`)
ナンバーワンの可愛さよりも、オンリーワンの可愛さ。
七瀬にしか分からない柊木の女装の良さ…いや、女装体だけでなく柊木という人となりも含めての全身体が、七瀬の愛でる対象であることをまざまざと見せつけられました。
同じ職場で働くことになった偶然の再会を経て、週末だけ七瀬のためだけに女装をして奉仕する柊木との親密な関係に自然と期待度はアップ!2人の距離がグッと縮まっていくことにニヤニヤとドキドキでした♪
ただ。そんな関係や時間に対価が発生しているというスタンスをとる七瀬の発言や行動にはすんごいイライラしました。好きだから一緒にいたいと思う柊木の純粋な恋心が踏みにじられているようで、ああ……胸が切ない。゚(゚´Д`゚)゚。
ヘタレな七瀬に焦れましたが、有能でイケメンな攻めが恋愛にカッコ悪い姿というのもそれはそれで面白かったです。再会時にツンツンな態度をとっていたのもそうだけど、誤解を抱かれてしまうほど恋愛に不器用な七瀬のキャラクター像は見どころの1つでしょう。
七瀬の人間味あふれるキャラクターや、柊木の愛嬌ある女装像によって彼らの恋愛模様をめいっぱい楽しむことができて大満足の読後感でした^ ^
親友の出自になりすました孤児院育ちの元男娼Ωが、名門家子息のαと紆余曲折の末に結ばれる激動のオメガバースストーリーです。
表紙には4人の登場人物が描かれていますが、そう……これは四角関係のラブ展開のお話で、簡単に言うとお婿さん選びがストーリーのベースになっています。
しかも婿候補たちは、名門アルクレート家の三兄弟という身内間での後継選定。ライネに選ばれた者が次の当主となる…といった、現当主のありえへん言動に4人が振り回されていく純愛と思惑が絡み合う恋のお話です。
要は三兄弟でライネを取り合っていくわけですが、パブリックスクールを想起させる格式高い寄宿学校を舞台に繰り広げられていく恋愛模様には、恋愛の側面だけでなく学園の生徒たちとの色んな人間関係が渦巻いていて面白い。名門子息たちとオメガバースの設定が掛け合わされば、多少のトラブルが発生するのはBLの鉄則です^ ^
ライネが陰湿ないじめのターゲットにされるのはもちろん予期してましたが、ライネが物怖じしない性格で、イヤな奴らの嫌がらせに全く屈しない強気の姿勢は清々しいものがありました。タフなマインドで学園内で存在感を大きくしていくライネに惹かれていくのは必然でしょう。
軟派で問題児の長男、スパダリ俺様の次男、柔和で人当たりの良い三男といった、それぞれのキャラ性も立ち位置も異なるアルクレート家の兄弟たちはライネにどう絡んでいくのでしょうか。
最初に出会ったときにライネが感じた三兄弟の印象がどんどん変わっていくのはこの作品の見どころです。
特にライネ的に一番ナシだったフィリアスの態度変化は注目です。ここまで変わるかぁ〜…( ̄▽ ̄)っていう、フィリアスの冷酷→溺愛の属性チェンジにはドびっくりでした。
恋愛感情に素直なフィリアスの態度は健気で、意外にも尽くし系なところにキュン。当主の座狙いでライネに求愛する目的も忘れ、ただライネに選ばれたいために頑張る愛の深さに後半は心酔でした。
長男のレニアンもこれまた良い男で、ぶっちゃけ2択ではあったかな(笑)
始まりはライネに選ばれるための後継争いではあったものの、途中から当主の座なんかどうでも良くなってただライネと結ばれたい意味合いが強くなっていく兄弟間の恋のバトルにドキドキでした。
気持ちの伝え方や求愛の仕方に、それぞれのキャラクターのカラーがよく表れていたと思います。きっとあのキャラと結ばれるんだろうなと思っていても、脳内妄想で他キャラのルートを思い描くのも楽しかったです^ ^
ワケアリの仄暗さや、しっとりと切ない物語運びが、寄宿学校の箱庭的学園ドラマの空気感とよく合っていて物語の世界に引き込まれっぱなしでした。
アルファが優位に立つことが当然視されている世界観が悪い意味で保守的で、Ω差別が滲む描写もところどころあったりしましたが、ライネの幸せが報われるラストは、これまで彼が不自由な環境で逞しく生き抜いてきた生い立ちがあればこそだと思います。
派手な幸せより、ささやかな幸せを重視したエンディングに、作者さんのセンスの良さを感じるところでした。胸がジンワリと温かくなる読後感に大満足です。
仕事してると、本当に色んな人がいるので、ミスをなすりつけたり、そんな意味で言ってないのに変な風に捉えられてしまったり、面倒くせーってなる私の気持ちを投影したかのようなお話でした。
私の場合は西ヶ瀬のように発作とかまではないですが、そんなヤツらは脳内妄想でフルボッコにした上で、ちょっと良いスイーツを食べて程よくリセット。仕事内容よりも人間関係の大変さが仕事をする上で実は一番シンドかったりするの、めちゃくちゃ共感します。
でも羨ましいなぁ……西ヶ瀬は杜下が甲斐甲斐しくフォローしてくれて。
いくら同僚が困ってるからと言って、セラピー的なハグを提案するなんて親しい友人でもお断りですが(笑)、それをサラッと提案しちゃうところに杜下の下心がプンプン匂うの良いですね。西ヶ瀬への好意は一目瞭然ですし、いつも西ヶ瀬のことを気にかけているからか、いつも大事なところでスッと手を差し伸べる守備力の高さは攻めの鑑。BL的にワクワクする物語の始まりに、思わず顔が綻びました^ ^
心理学の知識に裏付けされた杜下のアプローチは、下心ありなのにそうは見えない理知的な感じが杜下のイケメンパワーをアップさせています。ところどころ心理学情報を混ぜ込みながら西ヶ瀬を取り巻く環境を冷静に分析する杜下がカッコ良く、モテるのも納得の包容力でした。
溺愛攻めが多いBL界において、杜下の西ヶ瀬への対応は、ただ傷ついた心を甘やかすだけになってないのが良かったです。西ヶ瀬にも後輩への向き合い方をアドバイスしつつ、仕事や人間関係に前向きにさせるフォローアップが素晴らしいなと思いました。
立ち回り方がちょっと不器用な西ヶ瀬にはピッタリの彼氏なので、あまあまラブラブのセラピーでこれからの心身の安定に繋げていって欲しいなと思います( ´∀`)