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女性Jewelさん

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なにもしていなくてもエロい(笑)

内容は「BLでそれを言ったらおしまいよ」のノンケがあっさり同性との性愛で快楽を得る展開でしたが、圧倒的画力と進展の軽妙さに引き込まれて読み進めてしまう魅力のある作品でした。

攻めの白丘勝くんが普段はワンコでかわいいのに、性行為では捕食者の頂点に立つ狼のようにオスっぽく振る舞うという定番ギャップにも関わらず、そのオスっぷりが絶妙な塩梅に魅力的なので白けることなく悶えられます。

作中随所で受けの黒谷智也くん所作に周囲が目を見張るほどの「色気」を感じるシーンがあるのですが、性的なことはしていなくてもエロさか滲み、それがわかりやすいフェロモン振りまきポーズではないところも中田アキラ先生の画力ありきだと思って見入ってしまいました。

適度にコミカルで、当て馬含めて登場人物全員に人情があり、同性愛にも理解を示すので、1ミリも心が痛むことなく幸せな気分のままで読み終えることができます。

唯一、受け入れられなかったのが「裸エプロン」でした。

何に性的興奮を覚えるかは人それぞれなので否定や批判などではないのですが、
個人的に男性同士のカップルにストレートの男性が女性を性的に見る時の要素が入るのが地雷なのと、裸エプロンが自分の中では「下半身丸出しで靴下と革靴」と同じ変態カテゴリーに分類されているので萎えてしまいました(笑)

それでも、度々読み返してしまうほどに惹きつけられる作品です。

絡みのリアリティ

小松昌平さんの攻めと、作品によって別人ボイスの八代拓さんがどのバリエーションで「受け」るのかを聴きたくて視聴しました。

モブではありますが女性が主人公とがっつり会話で絡むシーンがあり、癇に障るタイプも出てくるので要注意でした。

性的快楽最優先の性欲旺盛なノンケの攻めを小松昌平さん、感情の起伏をほぼ感じさせない話し方をするゲイの受けを八代拓さんが演じています。

昌平さんは低音の攻めが一番好きなので、口調はチャラくてバカっぽかったですが声のトーンは好み寄りでした。

八代拓さんは、私が知るバリエーションの中では最低音で、お二人の演技の違いが陽と陽、軽と重のような対比で際立っています。

小松昌平さんも八代拓さんもナチュラルな掛け合いが本当にお上手だな感じさせる抑揚や間の取り方をされていて、演技くささを感じないせいかナンセンスな台詞もひっかからずに聞けました。

絡みは「声の喘ぎ」ではなく、息切れと吐息メインだったところが、逆に「実際はこんなもんだろうな」感があってリアリティがあり、どエロかったです。
「なんかうますぎやしないか、この2人」と思いました(笑)

それと、「音」は作品への没入感に影響するので、音響面でありがたかったのは、イヤホン視聴がメインの音声BLでたびたび問題になる「BGMうるさすぎ問題」が全くなくて快適だった上に、蝉の鳴き声など季節を意識させる音が効果的に取り込まれていたところです。

一方、射精音は様々なBLCDで工夫を凝らしているのを感じますが、いまだかつて笑わなかった音はなく、こちらでも吹いてしまいました。(製作者の方ごめんなさい)

お二人とも演技派ですし、クライマックスも喘ぎで表現できそうなのに、射精音はどうしても必要なのでしょうか。

ストーリーは途中までは軽妙に展開していくのですが、途中から双方のモノローグが、ややくどく挟み込まれるようになり、思わず「オメーら考えすぎ!(笑)」とツッコミを入れたくなるような停滞感もありました。

これは個人的に両想いなのにすれ違う話が好みでないことが理由だと思うので、もどかしさに胸を焦がすタイプの方には萌え要素だと思います。

ストーリーに目新しさはありませんでしたが、「本当に好きな相手に出会った時の戸惑い」が等身大で描かれていて好感が持てますし、絡みを含めて小松昌平さんと八代拓さんの演技力を堪能できる作品でした。

朝ドラのような......(但し、エロシーンは除く)

性的なシーンをぼやかせば朝ドラにでも採用されそうな王道展開の作品でした。

2組の同性のカップルがひとつ屋根の下で暮らしており、その中でとりわけセンセーショナルな出来事が起こるわけでもなく、日常の中で多かれ少なかれ見聞きするようなハプニングと恋愛における個々の心情や葛藤が描かれています。

メインのカップルは増田俊樹さん演じる春と田丸篤志さん演じる弘人でしたが、個人的には島﨑信長さん演じる耕太と小林裕介さん演じる陸のストーリーの方が約束された王道展開の感動が得られました。

BL作品に非日常や生々しい性描写を求める方には印象に残りづらい可能性もある作品ですが、こういった人間らしい温かみに溢れた日常を切り取ったストーリーを好まれる方には安定の幸福感が得られるのではないでしょうか。

バッドエンドの不穏さがない世界なので、心が疲れていたり、荒んだ心の鎮静化のためにBL補給されたい方にもってこいの作品かもしれません。

兎の森 (1) コミック

苑生 

思春期特有の形容しがたい色っぽさが滲む

思春期特有の形容しがたい色っぽさが滲みまくりの作品です。

心身の成長のアンバランスさが最高潮の思春期にしかない、性的なセクシーさとは異なる儚い「色気」というのが存在すると常々思っているのですが、この作品は性的な行為はキスまでしかないにも関わらず、終始エロさが滲むのは、「永遠ではない儚い色気」を表現する苑生さんの抜群の画力とタッチによるものだと感じました。

志井のモノローグが直球で生々しいわりには淡々とした印象だったり、環の母親がとんだクズ女で、幼い環の前で連れ込んだ男と性行為、ネグレクト、意図はわかりませんが環にとっては性的に感じられる接触をするなど、描き方次第では相当に重くなる展開もあるのに、苑生さん特有のフラットさというか、悲壮感を感じさせず、時にコミカルにすら感じさせるドライな描写がクセになります。

こういう母親の存在が地雷の方は注意が必要ですが、そこを耐えられるのであれば、独特の表現と世界観に浸れる唯一無二の珠玉作だと思います。

もっと作品を世に送り出して欲しいと切望して早、幾年......新作を読みたい作家さんNo.1です。

胸に迫る「好き」の表現力

同性愛者が直面するであろう家族との問題が軸にありながら重くなりすぎず、純粋な愛の形に胸が打たれる作品でした。

......と、これだけ聞くと社会派臭を感じてしまうかもしれませんが、そんなことはなくて、全てが身近に感じられる日常です。

完全にエロに振り切った娯楽作品も多いBLの中で、こういうテーマを描かれた原作者の仁嶋中道さんの手腕に、表現力に定評のある山下誠一郎さんと中島ヨシキさんが見事に応えているので、すっかり引き込まれてしまいました。

構成の妙で、登場人物それぞれの行動の理由が納得できる形できっちり回収されていくのですが、ヨシキさんと誠一郎さんの演技が押しつけがましくないのでめちゃくちゃリアリティを感じさせます。

ただでさえ自然な演技が上手い誠一郎さんが、こちらの作品では地声に近い感じなので、ここ一番の艶っぽい台詞ではファンは瀕死になるのではないでしょうか。
(わたくしはなった)

あらゆる作品で聞き慣れたはずの「好き」にどれだけの想いが込められてるかを感じさせるシーン、お二人の演技が良すぎて胸が締めつけられました。

良作ですが、音声化されなかったらこれほどまでに感じ入ることはなかったかもしれないと思えるほど、誠一郎さんとヨシキさんの声質とトーンが作品に合っていて、お二人の役への解釈とアウトプットに「プロの真髄」を見ました。

あらすじに出てくる「ママ活」という言葉が連想させる流行を追うような軽薄さは微塵も感じられない、深く心に残る作品でした。

低音粗野と清廉ボイスのエロさスパーク

2024年に山下誠一郎さんのお声と演技に出会い、過去作品を後追いしている最中です。

こちらの作品は2018年発売で、誠一郎さんの受け演技の評価が高いわりには情報が少なく、2025年時点で配信無し、CDも中古市場で高額なので、興味がある方の参考になればと思いレビューさせて頂きます。

ファンタジー作品なので登場人物も世界観も「非現実」ではありますが、合意のない乱暴な性行為に抵抗がある方には地雷作品かもです。

山下誠一郎さん演じる神父のユーゴは「いつも日陰にいるような人」というディレクションがあったそうで、誠一郎さんの声質と敬語がどハマまりしていました。
誠一郎さんのお声は仄暗さや儚さを表現するには最強だなと思います。

竹内良太さんが演じる野太い低音天使のケムエルは、冒頭から清廉なユーゴをいきなり手込めにするという天使のイメージぶち壊しの俺様野郎ですが、これには理由があり、性根は良いヤツという定番キャラでした。

ストーリー自体はツッコミどころもありますが、展開が早く、お2人の演技が魅力的なこと、BGMが荘厳で作品全体の世界観に妥協がなかったことで没入できました。

絡みシーンは3回で誠一郎さんの受け演技は評判通りにエロかったです。

初回は意味もわからずの手込め、2回目はケムエルが自分を抱く理由を知って自己犠牲の精神で耐え、3回目は心を通わせ快楽を享受、といった感じです。

嫌がっていても感じていても、一貫して品を失わない印象なのは誠一郎さんの声質なのか意図した演技なのかわかりませんが、聖職者が天使と性行為という背徳的なシーンを盛り上げていてたまりません。

3回目は竹内さんが繰り出すリップ音がやたらと生々しくて、それに合わせて誠一郎さんが恥じらい喘ぎをするのですが、ケムエルが神力を使ってユーゴの正気を失わせて性行為をしていた時と違って「素」で行われていたため、「初めて」に戸惑いつつも受け入れようとする様子を誠一郎さんが猛烈なエロさで演じられていました。

これが皆さんがあちこちで評価されていた演技か......と、思わず聞き入ります。
果てた後にそれまでのフラットな口調からは想像できない甘いトーンを繰り出してくるので、本当にやったんか!!とツッコミを入れたくなるほどでした。

竹内さんとはやりやすかったのか、誠一郎さんなんか「発揮」されていました(笑)

ただ、2人が真に肉体的に結ばれた幸福感を「身ごもる」という女性的な表現で語られたのには興醒めでした。

BL作品に女性の性的な特徴を持ち込まれること以外にも、身ごもることがカップルの終着点のような価値観も好きになれませんでした。

好みは人それぞれですが、この作品の独特の世界観が急に俗っぽいものに感じられてしまい残念でした。

個人的に誠一郎さんは絶対に「攻め」の方がいいと思っていましたが、この作品を聴くと受けの需要があることにも納得がいきました。

う、腕を上げたな......(驚嘆)

タイトルは鈴木崚汰さんの受け演技への率直な第一印象です。

【四葉×空良】
BLCDを聞き始めたきっかけの1枚が、この「男子高校生、はじめての」シリーズ第14弾だったので、阿座上洋平さま×鈴木崚汰さんのカップリングにはとりわけ思い入れがあるですが、この当時の鈴木崚汰さんはBL出演を始めたばかりで、本気の初々しさは感じられましたが、受けの演技はベテランさんには及ばない印象でした。

ところが、本作品では「き、貴様、この数年で何があった!?」くらいの見事な受けに進化しておられました。

フリートークによると、お二人は今や気心の知れた仲で、お互いに掛け合いが非常にやりやすいと言及されており、特に絡みに関しては「相手がどうくるか詳細に感じ取れる」的な発言をされるもんだから、「それもう愛し合ってんじゃん!!」とBL脳が活性化活されました。

阿座上さまが演じる四葉先輩は幼少期からの特殊な家庭環境のせいもあり、人間関係や人生を色々と諦め気味で冷めていたのに、空良くんにメロメロになっている様子が手に取るようにわかります。

低音で感情的な抑揚が少ない役なのに、わずかな声の震えや吐息で空良くんへの愛おしさを表現する阿座上さまの演技力たるや。

一方、低音で野太い声の演技が多い印象の崚汰さんの「こんなの可愛い声も出せるんだ」も、たまらんです。

可愛いだけではなく、ちゃんとキメるところで猛烈な色気を出してくるので「り、崚汰.....この数年で腕を上げたな...」と震えました。

鈴木崚汰さんの初期からの受け演技を視聴されている方なら共感してくださるのではないかと思います。

お互いが「相手がどうくるかわかる」と断言していただけあり、キスの唇を離すタイミング、挿入、クライマックスが近づいている感、果てるタイミングなどが説明なしでいちいちわかってしまい、「こ、これ......こんなにエロくて大丈夫なのかな!?」と、人はエロを求めて視聴しているくせに、それがあまりにもエロいと不安になるという謎現象を体験しました。

【統吾×海島】
こちらも第15弾発売当初「佐藤元さん、初BLにして、この演技!!」と戦慄した作品だったので、その後の佐藤元さんに非常に期待を寄せていたのですが、男はじ以外はほぼ受けで、作品内容も好きになれないものばかりだったこともあり、「待ってました!!」の一言でした。

脚本の久礼野ハジカさんには男はじ第6弾でこちらの想像を上回る衝撃的な展開の渦に放り込まれ、更に第15弾で「まだくるか!!(歓待)」となったので、心構えをもって視聴にのぞみました。

そして、案の定、軽々と想像を越えられてしまいました(笑)

現代的な若い変態カップルの話なので、特殊な性行為が地雷の方にはキツい内容かと思われますが、行為以外の部分、心情や心の動きにもきちんと焦点が向けられているので、ストーリーの軸が非常にしっかりとしているため心を打ちます。

【睦人×唯月】
すみません......こちらの作品に関しては内容が本編から苦手で視聴がツラかったこともあり、割愛させて頂きます。
好みの問題で批判や否定とは別次元の話なのでご容赦ください!

匠の演技にご覚悟を

特別な思い入れが発生しそうな魅力的な登場人物が命を失なったり、理不尽な理由で恋愛が成就しない話が苦手なので、大好きな山下誠一郎さんが出演されているにもかかわらず視聴を避けてきた作品です。

山下誠一郎さん出演のBL作品もいよいよ聴き尽くしてきたため、お声に飢えて視聴しました。

ストーリーの大筋は、当人の意思ではどうにもならない生来の特性であるイキガミとドナーと呼ばれる存在が政府に非人道的に利用されている世界で、彼らの特殊な関係性と苦悩が描かれています。

物理的な痛みのあるシーンや、残虐な描写はある程度は覚悟していたのですが、サブ役まで含めた声優さんたちの演技が匠すぎて迫りくるものがあり、とりわけ子供のイキガミとのシーンは色々と生々しすぎたので、子供が理不尽な目に遭う描写が苦手な方にはトラウマレベルかもしれません。

キャスト全員が演技派でお声が役に合っているので世界観に没入できるため、覚悟されて臨んだ方がよいリアリティがありました。

推し声優の声だけが目的だったり(わたくしだ)、軽い娯楽のつもりで視聴すると激重かもしれません。

ネガティブな印象ばかりを並べましたが、予めわかっていれば、愛、生きざまを深く考えさせられる作品で、自分ならどうするかを考えてしまいました。

前半までの展開だと、限りなくバッドエンドを想像させるのですが、ラストは(陳腐ではありましたが)切なさに胸が締めつけられて深く余韻が残るものでした。

絡みに関しては、いきなり喘ぎに突入するタイプの演出で短めでしたが、若さ弾ける年下攻めらしい制御のきかなさにリアリティがあって、どエロかったです。

河西健吾さん
他作品でのお声と演技があまり好きではなかったのですが、この作品に関しては声の抑揚、話し方、濡れ場の喘ぎまで役にぴったりだと感じられました。
とりわけ、苦しそうな喘ぎがお上手で真に迫るものがありました。

八代拓さん
八代拓さんは、キャスティングされていることをわかって視聴しないと、八代さんだと気づかない程に多様な声と演技パターンをお持ちですが、この作品では「可愛い少年声」で演じられていて、これがまた役柄にぴったりで感情移入してしまいます(涙)

山下誠一郎さん
山下誠一郎さんの声質にはモラトリアム期の青年にしかない儚い色気があると常々思っているのですが、これは持って生まれたものですし、そんな方がBL作品で演技をしてくださることには感謝しかありません。
役割の比率は「受け」が多いですが、個人的にはこの作品のような「攻め」!!
断然「攻め」がいい!と思っており、受けを気遣いながらも、結局は己の欲を満たすべく更なるスパートかけて息も絶え絶えに終了~!(若さ)、という演技が上手すぎて悶絶しました。

音声作品の醍醐味

幼児性愛を描いた作品は内外問わず古くからある「タブーの定番」ではありますが、はらだ先生の画力の高さが悪い方に功を奏してしまい、原作ではひたすら嫌悪感が先走って一度に読了できず、何度かに分けて読み切ったのですが、音声だとすんなり視聴できてしまい自分でもびっくりでした。

理由はおそらく、やっていることは異常ですが、耳に入ってくる声と口調はごくごく普通の青年だったせいだと思われます。

性行為の異常性よりも衝撃を受けたのが、幼児だったにいちゃんがおっさんに恋愛感情から身を委ねていたというくだりです。

幼児は被害者としてしか見ていない大人目線は傲慢なのかもしれないと思わされましたし、そういうことも無いとは言い切れないのかもしれないと考えさせられました。
かと言って、その主張を聞き入れる大人は存在しないか、存在しても公に同調する立場を取ることは保身からできないのが世の常なので、悲劇がさらに増幅されるのだろうなと想像して、ゆいの苛立ちが理解できたような気がします。

アフタートークで斉藤壮馬さんと加藤将之さんが内容の重さを理解した上で真摯に向き合われていらっしゃることがよくわかりましたし、お2人の演技力のおかげで原作では目に入ってくる情報が先立って、真意に触れる前に前に嫌悪感が強くなってしまっていた部分が理解できたので、これぞ音声作品の醍醐味だなと思いました。
原作で抵抗を感じた内容でしたが、思い切って視聴してみてよかったと思える作品でした。

プロフェッショナルを照れさせる『お国言葉』の演技

これは古川慎さんのファンはシビれるでしょうね~。

「言語」に興味があるため、方言がどうしても気になり購入してみました。

母国語(あえての言い回しです)はアイデンティティなので、古川さんご自身もアフタートークでおっしゃっていましたが、素で使ってきた言葉で別人格の「カッコいい男」を演じるのは、これまでにない戸惑いや照れを感じたとのこと。

茨城編を演じられた江口拓也さんも似たようなことをおっしゃっていたので、演技としてスパッと別人ではなく、どこかに「自分」が含まれているような感覚になるのでしょうか?

そうだとしたら、数多い古川慎さんの出演作の中でも異質な演技の貴重な1枚に数えられる気がします。

田丸篤志さんは埼玉県のご出身とのことで、劇中でも不自然ではない設定で、基本は標準語でした。

古川さんは低音イケメン、田丸篤志さんはやや高めのお声で演じられています。

古川さん×田丸さんの字面を見て熟練のBL視聴者たちは、「こりゃあ、エロいことになりそうだ!」と脊髄反射しそうですが、こちらは性的な絡みよりも古川さんの熊本弁に悶える要素が多かったです。

方言がメインにフィーチャーされた作品なので、ストーリー自体にひねりはなく、同郷(熊本)の幼馴染みが東京で再会して両想いになる王道ハッピーエンドです。

これは個人の好みの問題で作品や声優さんへの評価とは別なのですが、田丸さんの声も演技も本当に好きで、しみじみいいなと思うのですが、受け喘ぎだけはどうしても好きになれず、残念ながら萌えられませんでした。

同じく古川さんの声も演技も、すごいなと毎回思うのですが、攻め喘ぎがどうにも苦手で萌えられず、この作品の絡みシーンは真顔で距離を置いた視聴となりました(笑)

ただ、わざわざ手を出した甲斐があるくらいには古川慎さんは低音熊本弁で攻めておられましたし、田丸さんは安定の演技力で受けておられました。

方言萌えや、古川慎さんのファンであれば手にして損はない作品だと思います。