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女性あやちゅけさん

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原作ファンは期待して良いCD

キャストを聞いた時、「この勝負、もらった!!」と思いましたね。
いやあ、主人公の大成のキャストが
このCDの雰囲気を決めると言っても
過言ではないと思っていたので、
それが松岡禎丞さんと聞いた時、血が滾りました。

コレはイケる! コレはイケるぞぉぉぉぉぉぉ!!(叫)

----------

とりあえず、原作は有名なので言わずもがな…
といったところでしょう。
説明の必要はないと思います。


ですので、キャストさんの感想から。


まずは大!期待の大成役松岡禎丞さん。
いや、もうヤってくれましたよ、この人は!
期待に答えてくれました。
期待より200%増し増しで答えてくれたと言っても
過言ではありません!
顔だけが取り柄の大成。
そして、中学の頃親友だと思っていた御徒町に裏切られた復讐。
んもー、これが内心が本心を裏切りすぎて
可愛すぎるところが、とっても良く表現できています。
原作は既読でしたが、本を手に取らず、全く事前復習もしないまま
聴き始めたのですが、良かった。
大成が、もぉぉぉ、可愛すぎて可愛すぎて……。

本の中でも大成はお馬鹿なのですが、それを
松岡さんは見事にCDで演じきってくれたと思います。
大成が、松岡さんの中に降臨したかのようでした。



そして、御徒町役佐藤拓也さん。
佐藤さんも、御徒町役としては声のトーンがぴったりだと
密かに期待しておりましたが…。
良かったです。

御徒町は基本的に無口で何も考えてないように見えて、
また、いつもボーッとしている感じなのですが、
大好きな大成に関しては、内に獣を飼ってるぞ~~って感じで
見ていてニヤニヤしてしまいます☆

御徒町の「ピーッ」(規制音)の一言には、笑い転げました。
変態め!!
それをクールに抑揚ない感じで
表現してくれる佐藤さんには拍手です。

描き下ろしのエッチ有りの小話は、
完全に変態と化している御徒町の
本性が見えて面白かったです。
声にすると、描き下ろしがこんなに面白くなるとは……!



最後に安吉・徳子の兄弟。
原作では「変な髪型の2人」となっているのですが、
彼らがいなかったら、大成と御徒町の恋は成就しなかったでしょう。
このCDのなかでも、
安吉・徳子は、いい味を出して、演じてくださってます。
ダメダメな人間・大成をよくぞここまでフォローしてくれた…
そして、その人間味あふれる性格が
声でよく表されています。
キャストの松田修平さん、武田華さん、ありがとう!


----------

音楽も余計なところにBGMが入ったりせず、
最小限に抑えてあり、
構成も良かったように思います。

次回の緒川千世さんのコメディ作品も、
是非この監督以下脚本等の布陣で望んで欲しいです。


原作ファンとしては、良い物を聴かせて貰いました。
お腹いっぱいです。

前置きがダラダラと長過ぎ

※注意:ちょっと辛口かも?です。

アニメイト限定版を購入しました。

うーん、今回は声優さんがどうのこうのと言う前に、
脚本と構成が全然駄目だったのではないかと。

主役2人だけで物語を繋いでいくのだから、
そりゃまあ、なかなかきついのは分かるけど、
60分しか時間がない中、両想いだったという気持ちを確かめ合うまで
20分以上もかかっているというのは、ちょっといかがなものか。
しかもその間、弟の態度が煮え切らなくて、ちょっとイライラ。

ちゅーだけで、ずっと前置きされると、
「はよ、進まんかい!」って気分になってきます。

トラック1と、トラック2が、全く場面転換も話の展開が
変わるところもなく、
ただ、時間がギリギリになっちゃったから、
トラックを切り替えたような感じで、
構成が全くなってない!って思っちゃいました。
トラック1とトラック2の存在の意味がありません。

一応、最後はなんとかエッチまで行き着くんですが、
期待していた「俺が突っ込む」「いや俺が…」という2人の攻防が
少ししかなくて、かなり残念。
あっさりお兄ちゃんが、受けを譲ってしまうのが、
脚本的に勿体無いです。

あと、最初のエッチが学校内の青姦ってヤバくないですか?
めっちゃ人とに見つかる可能性大!
ソッチのほうに、意識がいっちゃいます。



さて、脚本的なところはここらへんで一旦置いといて、
キャストさんのところを。

まず、兄役の増田俊樹さん。
ぶはっ…ちょ、第一声からスミマセン…って感じだった。
鼻声! すっごい鼻声なんです。
えー、増田さんって、こんなに鼻声だったっけ!?
増田さんのBLCDはだいたい聴いているはずなんですが、
今まであまり気にならなかった…。
うーん、今まで耳が悪かったのか。
お風邪を召されていたのでしょうか……?
いや、違ってたらゴメンナサイ。

でも、グイグイ迫っちゃう受けということで、そこらへんの演技は
良かったのではないかと。
というか、迫っている時点では、自分が受けになるとは
思ってなかったからなんでしょうけど……。
チャラ男から、真剣な告白をするシーンへの変換も
ワントーン声が抑えてあって、良かったと思います。


次に、弟役の白井悠介さん。
これが、BLCD初のメインということで。
フリートークでは、「初めてを捧げちゃいました」とか
言ってたのが萌。
役どころとしては、グイグイ迫ってくるお兄ちゃんに陥落して
ついに告白しちゃう弟…という役どころです。
第一声から、「渋い……」と思っちゃいました。
かっこ良い!
かっこ良いのだけど、「男子高校生か?」といわれると、
大人の色香がありすぎるような気がします。
増田さんとのやり取りの中では、増田さんの少し高い声に
引きづられたのか、少し声が若々しくなります。

男子高校生でも悪くはないですが、
もっと大人の熟成された香りが匂うような声質の方かなぁというのが
印象。
他の作品に期待が持てる新人さんだと思いました。




そして、脚本の方にまた戻りまして…。

アニメイト限定版のミニドラマ!
これがね、まあつまらなかった。
2人が(主にお兄ちゃんが)我慢しきれなくなって、
家のトイレに弟を押し込んで、フェラしちゃう…というのが
大筋の流れなんですが…。
うーん、萌えない!
全然萌えません。

血がつながってないとはいえ、一つ屋根の下の兄弟ということで
背徳的な香りを少しでも出して欲しかったんですが、
自宅に帰っても、そこが全く出てないです。

最後まで致してないことは、まあちょっと不満ですが
いいとして…。
自宅の家のトイレってどーよ!って感じです。
狭い空間って、まあ萌えるシチュのひとつでは有りますが、
コレに関しては萌えませんでした。



なんか、今回のCDを聴いて、
「男子高校生、はじめての」シリーズの今後が危ぶまれて
なりませんでした。
ネタ切れを起こしているような気がしてなりません…。
前回はまあまあ良くて、そんなこと思わなかったんですが、
今回に関しては、ちょっといただけなかったですね。

第6弾で、盛り返して欲しいです。

5歳の天使がドロ沼劇の救世主

もー、登場する5歳の子供が可愛いんです。
犯罪級の天使です!
CD化が決定している今作ですが、この子のキャストがまた
村瀬歩さんなんです。
うおお、めっちゃ楽しみすぎる。

《あらすじ》
意に沿わない結婚を周囲に決められたゲイの遥(受け・29歳)。
独身のうちに、せめて一度でも男性とセックスをしてみたいと思い、
出会いの場に向かいますが、そこで鷹遠(攻め・29歳)と出会います。
遥は慣れているふりをして、鷹遠をホテルに誘いますが用事で中断。
後日、警察官で下北沢署の新任署長の遥は、同じ警察官として
鷹遠を紹介されます。
驚く遥。
しかも、しばらく鷹遠と同居するハメになって…?

----------

遥(受け)と鷹遠(攻め)のカップルの話は、可愛い甥である
聖大(5歳)の存在で、微笑ましく進行していくのですが、
その周囲の大人たちが昼ドラ並のドロ沼劇になっちゃってます……。

離婚だの、不倫だの、不義の子だの、駆け落ちだの、婚約破棄だの…。
次から次に登場人物の名前が出てきて、正直覚えていられません。
相関図が欲しくなります。
それにちょっとしか登場しない人物の名前をいちいち出さないで
欲しいです><
「姉」だの「母」だのそんなんでいいじゃないですか。
ほんとうに頭がこんがらがるーー!!
速読には向いてないですね。

著者の鳥谷しずさんはCDのシナリオにも参加されるとのこと…。
ちょっと不安になっちゃいます。
周囲の大人たちのドロ沼劇はどうでもいいから、遥と鷹遠のラブを
中心に書いて欲しいなぁ。

重要な遥と鷹遠と言えば、結構簡単にくっついちゃうのですが、
鷹遠が後半に進むにつれて、どんどん変態になっていって……!!
いや、多分最初から変態設定だったのでしょうが、
ページを重ねるごとに変態度が増している気がします。

普通、「いってらっしゃいのキス」とかなら理解できるのですが、
「出かける前に、薔薇の蕾をひと舐めさせてくれ」とか言うんです。
薔薇の蕾とは、遥(受け)の後孔のこと。
「いってらっしゃいのひと舐め」とはなんぞ……!?
ううう、変態め。

エッチシーンは濃厚です。
そこはじっくり堪能して欲しいところですね。

そして最後に特筆したいのが、イラストの橋本あおいさん!
美麗なイラストにうっとりしますし、エロいシーンは言わずもがな、です。

ラストページにちょこっと漫画も掲載されているので、
是非そこも読んで下さい。

萌×2寄りです。

青春の駆け落ち物語

《あらすじ》
病院の跡取り息子・洸生(攻め・20歳)と
看護師の省也(受け・27歳)は、
洸生の親に関係がバレたことから、勢いで駆け落ちし、
海辺の静かな町までやってきます。
なんとか2人で暮らし、平穏な日々が続きます。
そんな時、省也の過去を知る男・本池が町にやってきて、
2人に関わってきます。
しかも、本池は過去に省也が一夜だけ共にしたことがある人物で…?

----------

省也(受け)視点で物語は進みます。
はっきり言って、冒頭からしばらくは退屈です…。

既に出来上がっちゃって同棲している2人が「兄弟」と偽りながら
静かな海辺の町で、身を潜めて暮らしている姿が描かれているのですが、
あまりに平穏すぎて、アクビが出そうです。

もう同棲しているので、砂原糖子さんにしては、エロシーンは多いものの
「平和な中、しょっちゅうシちゃっているんだろ」
的な感じが拭えなくて、エロエロなのに、退屈です。

ドキドキ感が全体になくて、残念なエッチシーンかな…。
それが中盤まで続くので、ここは我慢比べといったところでしょうか。
読むのを投げ出しそうになるのですが、
「いやいや、これで物語が終わるはずがない」という期待感で
読み進めました。

当て馬だった本池も、ほぼ何もなかったかのようにいなくなり、
「やっと物語が動き出した!」と思ったのが、
省也が桜の木の下に埋めた時限爆弾。

2人で駆け落ちしてきた……。
2人の楽園を見つけた……。

しかし、省也は若い洸生の未来を奪ってしまったことを後悔し続け、
いつか誰かに発見され、自分は犯罪者となり、
洸生には医大生に戻って欲しいと願っていたのでした。
単なる小さなパブのアルバイトを続け、名を偽り、嘘の兄弟を演じ、
保険証もないため、病気になった時の不安をずっと抱えながら、
洸生を小さな海辺の町で終わらせる訳にはいかない。

ついに省也は別れを決意し、何も言わず、何も持たず、
洸生から離れていきます。
――その後が切なかった…。
省也が別れようとしていることを、若い洸生は既に知っていて、
その洸生の手紙を読んだ時、省也は号泣します。
省也と一緒になって、泣きたくなるほど、
2人の行く末を思って、悲しく思いました。


そして最後――なんと8年後まで飛んじゃってます!
「えっ?」
と、呆気にとられるラストで終わります。
クライマックスで「涙」から一気に「?」状態で、
ハッピーエンドに落とされた感じでした……。


そして、そのハッピーエンドになるまでの8年間の経緯が
次の章で描かれます。
ここでやっと謎がとけて、スッキリします。

1年間で終わった2人の駆け落ち。
それから親にどのように会いに行ったのか、
医大生に戻った洸生と
駆け落ちした海辺の町に戻って、再び看護師をはじめた省也。
遠距離恋愛を始めた2人でしたが、
なんと省也は洸生にキスしか許さなくなっています。

あれだけ毎日いたしていた2人がキスのみ!
洸生も省也も耐えられるのー!?
まあ、その約束事も最後にはなしくずしに破られて、
エッチしちゃうんですけどね☆


そして前の章で省也が洸生から逃げて、手紙を読んで号泣してから
洸生に会うまでの経緯も描かれます。
んもー、これがまた良いんです…!
切ない!!

再会した2人は抱き合って…でも2人共ぐしゃぐしゃに泣いていて……
なんて愛し合っている2人なのだろうと思いました。
ここがこの本の中で一番印象に残ったと言っても過言ではありません。


8年後、駆け落ちした海辺の静かな町で、
医者と看護師という立場で働く洸生と省也。
ああ、こう落ち着くのか…とやけに納得させられたラストでした。


中盤までの単調でエロエロな物語を越してしまえば、
あとは波乱万丈…という感じの物語でした。

おっさんの顔の変化に注目して欲しい!

今作の見どころだ!と思ったのは受けのバツイチおっさんが、
大学生の攻めにぐいぐいと引っ張られ、疲れ切った社畜から
恋するおっさんに変身していく過程で、
受けの「顔の絵や表情」がどんどん変化していくところです。

大抵は、こんな過程なんて言葉の説明のみで終わってしまいそうですが、
いきなりコロッと絵が変わるのではなく、
じわじわとゆっくり時間をかけて絵が変わってきているのです。
受けの目つき、しわが減ってきている(コレ、ほんと注目!)、
活き活きした表情に
「ああ、ホントに攻めにじわじわと元気貰っているんだな~」ってことが
とても伝わってきます。
ゆくえさん、伝え方、上手い!

≪あらすじ≫
よく会社帰りの遅い時間に牛丼屋に通っていた
バツイチ四十路の受け。
牛丼屋のアルバイトに自分を見ていてくれている大学生の攻めが
いることに気づきます。
話しているうちに親密になる2人。
休日に出かけるような仲になり、受けは攻めに告白されます。
受けは攻めに自分の過去を告白し、働きすぎて家庭を顧みず
離婚され、娘(17歳)も母について行ったこと等話します。
それでもよければ……という話になり、2人は
お付き合いを始めますが……?

----------

ヘタレ攻めが好きなので、もう攻めが可愛くてたまりませんでした><
受けは攻めの事を「大型犬」になぞらえたりしますが、
まさしくそんな感じです。
受けのちょっとした言葉や仕草に、真っ赤になっている姿が
萌えるのです。
カワイイ~~♪
しかも、街頭で立っていたら周囲からチラチラと見られるほどの
男前というのですから、完璧じゃないですかー☆
こんな可愛い男前に好かれて、受けはホントに幸せじゃないですかね?

途中で登場し、かなり出演頻度の高い受けの娘。
「良い方向に働くのか、悪い・気持ち悪いと捉えられるのか」
かなりハラハラしながら見守りましたが、結果的に良かった。
でも、正直言って、娘の登場は要らなかったかな~?
昔の家庭の一端を見せようとしたのかもしれませんが、
このストーリーには無駄な部分だと思いました。
私がBLに、あんまり女はいらないっしょ?と考えているから、
そのように思うのかもしれません。


でも、今作の恋をしているおいちゃんとは、いいですね。
最初は変に余裕があるような大人な雰囲気があったのに、
恋をした途端、余裕がなくなり、相手の一挙手一投足に
アタフタしているのが、見ていてほんわかしちゃいます。
好印象、好印象。

物語はキス止まりですが、十分萌えられると思います。
ただ、絵柄はちょっと固い感じがするので、好き嫌いがあるかな、
とも思います。
トーンをあまり使っていなかったり、大学生の攻めとかは、
BLというより、少年漫画に出てきそうな顔だちをしていたりもします。

おっさんに萌えて欲しい一作です。

美しくまとめようとして、失敗した感じの話

ポツンと立つ古い灯台。
灯台から好きな人と写った写真を流すと
その人と結ばれるという言い伝え。
病気で亡くなった最後の灯台守。

……美しい話が散りばめられていて、
その作り手が三月さんというからには、
期待せずにはおられようか……!!

≪あらすじ≫
同じ高校に教諭として通う出雲(受け)と室戸(攻め)。
もうすぐ卒業を控え、モテモテでフリーの室戸は
生徒たちからのアタックに困っていました。
そこで思いついたのが、出雲を女装させて室戸の
彼女として振る舞わせること。
室戸の事がひそかに好きだった出雲は、彼女役を引き受けてしまいます。
そして、伝説の灯台前で写真を撮る2人。
しかし、その後、男子生徒の友ケ島が室戸の事が
好きだということを、出雲は立ち聞きしてしまい…?

----------

うーん、とまずうなってしまうのは、
出雲(受け)は一回きりと言いながら、何故流されて
何度も何度も女装してしまうのか。
室戸(攻め)の事が好きだとはいえ、言いなりになりすぎだろ!
特に、「美人!」と言うわけでもなかった出雲が
女装が似合わなかったら、どうする気だったんだろう。

頑なに女装した出雲を「女性」として扱う室戸。
そのうち室戸が女性恐怖症のゲイだということが、判明していきます。
そのことを何故出雲に素直に打ち明けなかったのか、
というのが謎になってきますが、それが判明したとき、
釈然としなかったです。

実は、灯台の最後の灯台守の孫が、室戸と言うことが分かり、
一気に興奮する灯台オタクの出雲。
しかし、実際は孫ではなく、灯台守の恋人だったということが
判明します。
孫にも見えるほどの年の差……!
しかも相手(室戸)は中学生(くらい)…!
ベッドシーンも出てきます(致しているところは出てきません)
うおお、ものっそい犯罪。
というより、年の差にビックリです。
そこは突っ込まない方がいいんだろうなー。


病魔に侵され、余命いくばくもない最後の灯台守が
恋人の室戸に残した言葉は、「女性を愛しなさい」。
若い室戸はそれを拒み、灯台守と一緒に写った写真を
灯台から投げ、そして願掛けします。
そしてそれが、言い伝えとして高校の学生たちに伝わり、
伝説となったのでした。

ゲイの室戸が一生懸命、出雲を「女性」として扱ったのは、
灯台守の言葉を守ったことによるもの。
それを知った出雲の心境はどんなものだったのでしょう…?
女装(パンティーまで!)させて、一度目は手コキ合い。
二回目は、挿入まで。
しかし、出雲は女装し、局部を触らせもせず、
「女性と思って抱いて」と室戸に言います。
出雲の室戸を思う気持ちが一途で辛かったです。
好きな相手に、女性扱いなんてして欲しくなかっただろうに…

しかし、挿入後、室戸(攻め)は涙を流します。
それを優しく抱きしめる出雲(受け)。
「辛かったね、良く頑張ったね」と…。
なんて、心が広いんだ、出雲!
でも、あまりにも出雲が報われなさすぎる!
可哀想すぎるよ……。
釈然としません。
これじゃあ、室戸は救われたかもしれないが、
出雲は何も救われてないじゃないか…。


出雲と室戸は、どちらともゲイ。
両片想いだったわけです。
最後の女装の時、メイク落としで出雲のメイクを全て落とし、
ウィッグも外し、男として出雲を抱こうとした室戸には、歓喜しました。
出雲が、灯台で、男としての自分を好きになってくれと
言ったのが報われた瞬間だと思いました。

しかし、男同士でエッチするシーンはでてきません。
折角、「男としての君が好き」と言われたようなものだったのに、
朝チュンだけなんて、そりゃないよー。
男 × 女装エッチだけーー??
むむむ。
室戸 × 男出雲 のエッチも、見てみたかったぞー!



物語は美しかったです。
でもなんというか、いろいろと紐解かれていく謎が
あまりに美しすぎて、現代に生きる人をがんじがらめに
しているような気がして、モヤモヤしてしまいます。

誰もが傷を抱えて、なんやかんやと報われなかったりして。
当て馬だった友ケ島も結局、救われたかどうだか
うやむやのまま終わってますし。

全体的に暗いかな……?

三月さんの美しい話は、一度はまると「感動の嵐!」って
感じなのですが、今回はたくさんエピソードを作りすぎて
失敗しちゃったかなぁ…?って感じです。

残念。

なんていうかさぁ…いい加減、進展しようよ…

律(受け)が恋に落ちるまでの日数が、まだ2ヶ月半もあるだと!?
どうやって、話をつなげるのだろう。
今まで以上に、だらだら進めないと無理では…?
ううむ。
恋に落ちたら、「ドッカーン」と、何かイベントがなくては
多分読者は納得しないと思います、うん。
「律がついに高野(攻め)に告白して両想い」だけでは、
多分納得しないなぁ、と私は思います。

そして、今巻は と・く・に 進展がなかった!!
箇条書きだけで多分説明できる!

●律が灰谷に告白された。多分高野への嫌がらせ…
 (その後、高野と律のエッチ。律は合意)
●とある事情でホテルのダブルベッドで 高野と一緒に寝ることに。
 (勿論エッチ込。律は非合意?)
●美濃に養子がいることが判明。
●エメ編で、高知に温泉旅行に。(エッチは途中まで。非合意)
●描き下ろし。(高野がエッチする宣言。非合意)


簡単に書けば、こんな感じです。
うっわー、話の進展がなぁ~~い!><
「何かイベントがある」→
「ツンながらもほだされて、律は高野とエッチ」
というパターンの連続です。(今までもそうでしたが)

特に、ホテルの部屋がダブルベッドの部屋しか空いて無くて、
どうしても泊まらなければならない状況で、泊まって、
律はなにもないと思ってたら、結局流されてそのままエッチ……
って!!
同じパターン、過去にも一回使ってるやん!
律も「黒歴史、再び」って言ってるやん!
「あー、進展ないなー」と思われても仕方がないんじゃないかな?

エッチシーンもすごくワンパターンで
性急な「前戯→フェラ→挿入」で、
その間、律は全然エッチに集中してなくて、
別のことを考えている(ように見えてしまう!)。

それと絵の事を突っ込んでしまっていいのかな、と言う気がしますが
下半身が、やたら貧弱になってきてません?
エッチシーンとかで、裸になるとよく分かります。
いつからこんなバランスの崩れた絵を描くようになってしまったんだ!
中村てんてーー!



いや、色々言ってますけどね、
結局はこのシリーズは大好きなわけですよ。
こんなに好みの話、なかなか出会えるものじゃありません。
だからこそ、ジリジリしてしまうんです。
進展がないと、「またかーーーー!!」という空振り感が
半端ないわけですよ。

なんだかんだと読んでいるときは面白いです。
とっても面白いです。
ニヤニヤしながら読んでます。

でも、やっぱり進展があってドキドキ感やワクワク感、ときめきなどが
欲しいじゃないですか。

もっとなにか「ドッカーン」とした驚くような事件が起きてくれ!と
願ってしまいます。

今回は「高野 × 律」オンリーの巻でした。
木佐編は、正直あまり好みじゃないので、それは律編だけで良かったと
思ってしまいました。
(木佐編ファンの方、スミマセン…)


とにかく、どうか進展をおねシャス。

重い血の宿命と愛を抱いて

パブリックスクール第3巻となります。
レビューをするには、あまりにも苦しい物語でした。
読んでいて、心が大変痛みました。

物語は、3編で構成。
最後の「八年後の王と小鳥」が表題作となります。

◆「八年目のクリスマス」

エド視点。
イギリスで仕事をするエドと日本で仕事をするレイ。
両想いになってから八か月ぶりの逢瀬になる予定だった
クリスマスが、レイの仕事の都合で取消になってしまい…?
というのが物語の流れです。

幼いころの回想で、エドのために夜の庭で雪兎を作ってあげる
レイが、健気で愛らしくてたまりません。
エドがこの時どう思ったのかも読んで欲しいポイントです。

◆「つる薔薇の感傷」

ほぼジョナス視点。
2巻でレイがエドと再会する前に、ジョナスが2人の行く末について
どんな憶測をしたかが描かれています。
憶測よりも、はるかに素敵な結果になりましたね~♪

◆「八年後の王と小鳥」

≪あらすじ≫
年末から3ヶ月の間、イギリスのフラットで同棲することになった
レイとエド。
甘い3ヶ月の同棲が始まると思われましたが、レイにとっては
苦しい試練の連続となります。
エドの親類からは、パーティでは東洋人、混血児、男娼と蔑視されたり、
挙句の果てには、エドとのあまりの価値観の相違に失望してしまったり…
果たして、レイとエドの行く末に、幸せな未来は
待っているのでしょうか…?

----------

冒頭は、あま~く物語が始まります。
もぉぉぉぉ、あまりのラブラブっぷりにあてられちゃいます><

この物語は、ほぼレイが主人公。
甘い年末年始の後は、レイのつらい試練が待ち受けています。


まず周囲についての試練。
これが一番大変なところかもしれません。
しかも、試練の種類は一つだけではないです。
エドは貴族・グラームス家の当主として、
親類皆から注目を浴びる存在でした。
それは、尊敬の眼差しもありながら、
若い有能な当主への醜い羨望もありました。
親類のパーティに呼ばれ、心ならずもそこへ赴くエドとレイ。
周囲の陰口は、予想していたとはいえ酷い!
猿ってなんだよ! こんな可愛いレイに向かって!
そして、無視するなー!
嫌がらせもするなっ!

エドがついに堪忍袋の緒が切れて、
皆に冷静に対応しながら、レイを連れて
パーティを途中退席したときは、胸がスーッとしました。
ザマア!
でも、もっと早くレイをあの嫌な視線達から救って欲しかった。
しかし、それはレイを侮辱することになると思ったのかな?
ここの場でのレイは驚くほど我慢強く、前を見据え、
静かに対応できたと思います。
――――眉一つ動かさず、敢然と辛苦に立ち向かえ
という、リーストンのノブリス・オブリージュの通りに
行動できたレイを誇らしく思うシーンでした。
400年の貴族の血統なんて、蹴散らしてしまえ!!


ストーリーのクライマックスとしては、脅迫され、ひとりで
エドを快く思わない親類の家に赴くレイの姿が描かれます。
必死でエドとの関係を国民に知られないよう、なんとかひとりで
解決しようとするレイの健気さに心打たれると同時に、
エドをどれほど大事に思っているかが、分かるシーンでもありました。
エドの親類に脅迫され、暴力を振るわれ、怪我をするレイ。
そこに助けに来るエド。


それから、レイが目を覚ました後のエドの長い独白が
あまりにも悲しく、孤独で、寂しく、心を打たれます。
まさにクライマックス中のクライマックス。
目頭が熱くなり、思わずポロリと涙が出ました。
まさか、エドの言葉で涙が出ようとは……考えもしませんでした。

まず怪我をさせたことを謝るエド。
危ないと知りながら、わざと親類の家にレイをひとりで行かせ、
レイ自身をテストをしようとしたことを告白するエド。
テストしたことは、確かに驚きましたが、そのあとのエドの
理由の告白で、それも納得できました。
エドはレイを守る。
全身全霊をかけて、これからもエドはレイを守っていくのでしょう。
でも、どうしても今回のようにレイを守りきれないときがあります。
それを知っておいて欲しかったのだと…。
グループのCEOとして君臨するエド。
しかし、レイがいなければ全て意味がないと言います。
この言葉は、あまりに重く、切ないです。
今の身分も地位も肩書も金もすべて捨ててでも、
レイの方がずっとずっとずっとはるかに大事だなんて…。

そして何より心を打った言葉。
「どうか捨てないでくれ…」
涙を流し、手を震わせ、レイに懇願したエド。
あのエドが!
「捨てないでくれ」などと泣いて縋って懇願している……!!
ああ……、世界の全てを持っているようなエドにとってみても、
レイの愛以外、何も意味がないのだと…何の価値もないのだと
言っている…。
あまりにも切ないエドの涙に、目頭が熱くなり、
気が付けば、涙がこぼれていました。
まさかエドの言葉で、泣かされようとは……。



この物語の厳しいところは、
「これにてハッピーエンド」と言えないところです。
レイは、これからもっともっと今以上に辛い目に遭うでしょう。
それこそ、この本で書いたこと以上に嫌な目に。
エドが全力で守ったとしても、苦しい環境が待ち受けている。

「レイとエドはこれからも幸せに暮らしてほしい」なんて
簡単な言葉は言えません。
レイはこれからも心が死んでしまうほどの苦難にも遭うでしょうし、
ひょっとしたら、怪我では済まされず肉体的に殺される危険にも
さらされてしまう訳です。

エドに血統も宿命も全てを捨てる覚悟があるのだとしたら、
レイも全てを捨てて、どこか、誰も知らないところで
穏やかに暮らしてほしいです。
2人が死ぬまで、こんな厳しい環境が待ち受けているなんて、
考えられないのです。
そんなの私には耐えられません。見ていられない……!!
どうか、穏やかな日々がレイにもエドにも待っていることを
望んでやみません……。


これからのレイとエドにどうか多大なる祝福を。
どうか2人をお守りください…。

「王子様」計は、「囚われのお姫様」潮を救いに。

初めて見せる、あまりにカッコ良い計の顔にぶっ倒れそうになります。
マジ、惚れてまうやろ――――!!(男惚れという意味で)
潮の言葉を借りるなら、「国江田さん」でも「計」でもない
あまりに男前すぎる「国江田計」の姿が、今巻で見ることができます。
そのクライマックスに続く物語を楽しみにしながら、
いつものコミカルな計と潮を読んでもらいたいです。

≪あらすじ≫
表の顔は優等生な情報番組サブキャスター、
裏の顔はずぼらな潮(攻め)の恋人として、
いろいろ山も谷もありながら、充実した日々を送る計(受け)。
そんなとき、計が衆議院議員に立候補するかもしれないという
噂が、立ち始めます。
計にとっては寝耳に水の話。
だが、顔が割れている有名人である故に、潮の家になかなか
行けなくなり、逆に潮が計の家に訪れる形をとります。
そんな中、今まで計が知らなかった潮の家庭の事情を
知ることになり……?

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相変わらず、コミカルな調子は崩さないながらも、
シリアスな部分も多かった今巻。
今まで明かされなかった潮の実家・親類関係での立場が
どのようなものだったのかが明らかにされます。
潮の父は衆議院議員。
しかも次期総務大臣として入閣が噂される権力の持ち主でした。
そんな潮父の思惑は、潮を跡取りとして政治家にすること。
しかし亡き母の関係で、父を快く思わない潮は、
実家に帰ることを拒絶します。
しかし、自分に被害が及ぶだけならまだしも、計にまで火の粉が
及ぼうとすることを潮は知ることになります。

計が潮に「ものをつくってなければおまえじゃない」と
言ったのと同じで、テレビの前に立っていなければ計は計でない…
と、潮は思ったと考えました。
だからこそ、ついに計の前を去り、潮は実家に帰ってしまいます。
ここから、計は完全にもぬけの殻となり、会社を
辞めてしまおうとしますが、そこは計!
潮が計に別れを告げた訳を知ると、腹の中で戦略を練り始めます。
潮に別れを告げられた際は、「このまま引き下がり、
健気な悲劇のヒロインになってしまうのかっ!?」と
心配しましたが、それは杞憂でした。
やはり、計は計だった!!
それに何より、潮の言葉が支えだったと思うのです。

潮が計の前を去っていくとき、
「他に好きな人ができた」「俺と別れてくれ」と言うわけでもなく、
最後に計へ「大好きだ」と言って、去って行ったのです。
だからこそ、計は頑張れたと思うのです。
自分が潮に愛されているままだと確信していたからこそ、
自信を持って、潮の実家に殴り込みに行けたと思うのです。

そしてラスボス・潮父と一対一で話をつけ、言ってしまえば
「勝利」をもぎ取った計。
無論、戦利品は奪い返しに行った姫こと、潮。
(「姫」と言うには、ガタイとか性格がアレ過ぎますが…)

更地になった潮の家の前で、全ての緊張が解け、
潮の腕の中でぐしゃぐしゃに泣き出した計。
いままで、あんなにカッコ良かった計とは思えないほど
可愛くて、いじらしくて、健気で……
たまらなく、計がいとおしく感じた場面でした。

そのあと、「ハムスターと戦っても負ける」ほど、
ボロボロになった計が、何故かその後、
潮とのエッチに合意したのかはかなり謎ですが(笑)、
全ての事件がかたずいた後のエッチと言うことで、
かなり安心して、ニヤニヤしながら読ませてもらいました。

潮の新しい家の話は良かった!
新しい発想で、ハッとさせられました。
というか、いろいろなBL作品で両想いになった2人が
「同棲するには、世間体が…」「住民票が同じというのは…」とか
悩んでいるのをポーンと解決してくれた気がします。
そう!
みんなこうやればいいんだよ!
隣に住んで、忍者屋敷にしてしまえば、万事解決!
同棲も同じじゃないかぁ~。

5階までのエレベーターがないということで、これから
国江田アナの太ももの前側の筋肉である大腿四頭筋が
ムキムキになってくることは間違いないでしょう(笑)

でも、頑張って汗かいて、筋肉痛くなっても5階まで登ってね、計。
そこが、「おうちのありか」だから…。

心配していたカタコトが秀逸だったCD

原作は既読です。
このCDが成功するかどうかは、カルタカ(攻め)の
母国語の「△※◎★…」みたいな言葉の発音と、
何より、日本語のカタコトの発音と抑揚にかかっていると
思っていました。
そして、それが何よりの心配事でした。

しかし!
それは杞憂でした!
いや~、素晴らしかったです。
何より、カルタカを演じた日野聡さんに賛辞を贈るべきでしょう。
よくぞ、この難しい役をこのレベルで演じてくださいました。
拍手です。

作品が作品なので、
「本を片手に聴かないと、やっぱり理解できないかな…」
と心配し、とりあえず本を用意して聴きはじめました。
しかし、その心配は要りませんでしたね。
まったく本は必要ありませんでした。
最初から最後まで、楽しく、笑いながら作品を聴くことが出来ました。


キスの意味を教える稜一郎(受け・役:野島裕史さん)の下りから
~エロ~ラストまでは、もう一気に聴いてしまいます。
前半は、コミカルで明るく楽しく☆という印象がとても強いのですが、
キス~エロ~ラストまでは、そこに切なさも萌えも
たくさん詰まっていて、じっと息を殺して聴いていました。
キス以降の後半部分は、購入してから5回ぐらいも
リピしてしまいました☆
とにかく萌えが凄いんです><
キスの時もエロの時も、カルタカは日本語のカタコト。
知識がないからこそ、その時の感想をダイレクトに伝えてくれるのです。
「もっと気持ちいい、したい」とか、
「稜一郎、さわりたい」とか
も~~、いちいち萌えさせてくれます><
「カタコト萌え」という新たな分野を切り開いてくれたかも??(笑)
日野さんの業績は大きい!


空港の別れのシーンは、必聴です。
稜一郎がルターの儀式で愛を告白し、魂をふうっを手に通して捧げる…。
その息づかいが切ない!
そして、その後のモノローグ。
「僕の魂は、もう君にあげたのだから…」は、ウルウルものです。
野島さんっ、泣かせないでー!


原作のカテゴリはおそらく「コメディ」で、
このCDも「コメディ」として作成されたのでしょうが、
前半の稜一郎とカルタカのやりとりの笑い、
そして後半の2人の間が急速に近づき、燃え上がる恋の萌えが
またツボでもありました。
そういう意味で言ったら、ひとくくりで「コメディ」として
表現できないかもしれません。
もっと大きな「恋」や「愛」、「魂」を包括していると思います。


これはオススメです!><
是非とも手に取ってもらいたい作品です^^