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女性紗紅良さん

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正反対とはいうけれど

底抜けに明るい自死志願者の明星と、亡くなった人を悼み遺族に寄り添う涙脆い葬儀屋の久永。
久永さんの、明星に生きてほしいと願いながら、明るく死にたいという願いも叶えたいと思ってしまう二律背反がとても人間らしくて良いなあと思いました。
正反対な二人ではあるけれど、二人とも死というものに真正面から向き合っている点では似た者同士なのかなと思います。
未練を残したくないから、やりたいことをやって、行きたいところに行って、最後に別れてから恋人は作らなくて、という明星の生き方は、とても共感できました。
人はある日突然、思いも寄らないときに死んでしまうから、それなら自分で死ぬときを決めたい、明るく死にたいという、能天気に見えてほの暗いものを宿しているところが好きです。
そして、人の心に寄り添いすぎる、感情的で涙脆い久永さんは、そのほの暗さに寄り添った上で、尚生きてほしいと願ったからこそ、明星を引き留められたのかなと思います。
明るいからこそ、本気にされなかったり、本気だとわかったところで、どんな言葉でも死にたい人を引き留めるのは難しいはずで、それでも死にずっと向き合ってきた久永さんだからこそ、明星さんを引き留められたように思います。

あとリバ大好きなので知らずに買ったのですがめちゃくちゃ良かったです!!

じんわり、染み込む話

受けは恋愛感情の乏しいノンケの元家庭教師、攻めは受けにずっと片想いしてきたゲイの元生徒、という一途な年下攻め×鈍感年上受けのお話。
ノンケ故に受けは無防備で無神経で鈍感で、攻めはそんな受けに振り回されたり、あるいは傷つけられているのに、同じ想いではないにせよお互いに離れがたい存在なのがとても良かったです。
途中突拍子もないことを言い出す受けに、いやいやあり得ないでしょ、と思っていたのに、受けの性格が見えてくるにつれ、つい納得してしまいました。
どうやってくっつくのか予想もつかず、ドキドキしながら読みました。
書き下ろしの攻め視点は、片想いが長すぎて臆病な攻めが可愛くいじらしかった。
気持ちを認めた受けの余裕がまた良かったです。

月村先生らしいお話

月村先生らしい、自己完結、すれ違い、勘違いの三拍子揃ったドタバタ(?)なお話でした。
月村先生の受けらしい自己評価の低い受けの子と、寡黙でキッパリした性格の攻めのすれ違いに悶絶します。
両想いなのは見てとれるので、安心してすれ違いを楽しむことができます。

「聞け。ローレライの声を。――恋しいと鳴く魔物の歌を。」

冒頭おあらすじから、生きているのぞみはないのだろうとわかってはいましたが、読んでいるうちに、もしかして……と期待してしまいました。
傷付き、頑なな塁にまっすぐ向き合い、ぶつかり、信念を貫き、生かそうとした三上。
彼に救われ、癒され、生きたいと思いながらも死んでいった塁。
生きたいと思いながら死んでいくことの怖さ、苦しさ、つらさ、寂しさ、悲しさ、色々な想いが溢れて涙が止まりませんでした。
塁を桟橋で待ち続ける三上の姿にも、胸を打たれました。
戦後18年目、ようやく塁の本心を知ることができてよかったという思いと、叶わなかったことへの悲しみで、ただただ涙するしかありませんでした。
塁の最期の願いは叶わなかったけれど、三上が塁の最期の言葉を聞けて、彼のために初めて泣けてよかったと思います。
三上が、塁に出会えてよかった、塁は確かにいたと、そう言い切ってくれたことが本当に嬉しく、切ない。
二人が確かに一緒に生きて、塁が最期にそう願ってくれたことが嬉しく、切ない。
きっとこの時代、この場所でしか出会えなかった二人が、一緒に戦後を生きられなかったことは悲しいけれど、塁が最期にいい人生だったと思えたことは、幸せだったと思います。同じように三上にとっても、塁と出会えなかったら、きっと寂しい人生になったと思えること
塁に出会えてよかったと思えることは、幸せということでしょう。
二人が今生で過ごした時はわずかでしたが、幸せだと二人が思えたことがなにより切なく、麗しいと思うとともに、今度は平和な世で結ばれてほしいと思います。

二人だけの彩雲の城

冒頭の伊魚の内心の言葉から、なんとなく肉体関係かな?とは思っていたものの、明かされるまでに時間がかかったために過呼吸の原因はレイプなのかな?いやでも冒頭と矛盾するよな??と考えながら読めて、楽しかったです。麗人と言われたくてトイレを我慢したという伊魚がいじましくもあり面白くもあり…
帰るところをもたなかった伊魚と藤十郎が、帰るところを見つけられて本当によかったです。戦時中の、ペアという関係だからこそ、一緒に死ぬ覚悟をするからこそ、出会えた二人だと思います。きっと平時であれば、伊魚が愛人になり傷つくこともなく、藤十郎と出会うことも、結ばれることはなかったのでしょう。
何度ももうダメかと思いましたが、一緒に住んでいて、一緒に生きていてくれて、本当に本当に安心しました。先にローレライを読んでいたので、この二人も……と怖々読みました。
無人島や助けられた先での生活では、戦争が終わったことを知らずにいた軍人の話を思い出してしまいました。
積雲と天国のあとの空の写真が、二人の見た美しい彩雲のように色付いて見えて、思わず号泣したほどです。
美しい二人だけの彩雲の城で、幸せに暮らしていること、本当に嬉しく思いました。

良作

もどかしく、切なくなりながら読みました。
与えられるものを受け止められずに、怖がりながら、それでも健気な千歳は可愛くもあり、腹立たしくもあり……
家での暮らしは見ていて可哀想でなりませんでしたが、あまりの頑なさに、この二人は本当に結ばれるのだろうか?千歳は生きて終戦を迎えられるのだろうか?と不安になることもしばしば。
受けというよりはヒロインという方がしっくりくる千歳が、最後には男らしい面を見せてくれたのは、カズイのおかげだと思うと、二人が出会えて良かったなぁ、と思います。
女々しい受けはあまり好みではないのですが、終わりよければ全て良し、という思いです。

紅茶に角砂糖が溶けるようにゆっくり甘くなる恋

大泣きするだろうなぁと思いながら読み始めましたが、ゆっくり話が進むので、こっちもゆっくり読めて、泣きたい気分にはなったけど、それがじんわりほどけていくような、甘くて優しくてほろほろした、紅茶に溶ける角砂糖のような恋のお話。
傷を抱えた人たちはみんな苦くてつらいけれどど、お互いを思う気持ちは甘くて優しくて、それを投げ込まれると、最初は受け入れられずに形を保ったままのそれが、だんだんほどけて、崩れて、染み込んで、溶け込んでいく感じ。紅茶に角砂糖が溶けるみたいに、ゆっくり混ざって、ゆっくり甘くなる、そんなお話でした。
じんわり染み込んで、真綿で首を絞められるように切なくて、あったかくて、泣けるけれど、ぼろぼろ泣くというよりは、ほろっと来る感じの、優しいお話でした。呼吸がゆっくりできるような気持ちになります。
穏やかな恋というか、傷を抱えて、隠そうとして、近づくうちに、さらけ出して、隠し続けて、それを辛抱強く待って、時にはゆっくり暴こうとしてみて、お互い怖いけれど好きだから、手探りで幸せを見つけようとしている感じで、激しい感情はあるけど、それを見せないのがいじらしく、切ない。