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表題作ふたりのベッド

入江高広,深水の隣に越してきた理工学部の新1年生
深水理一,実家近くの安アパートに住む大学3年生

その他の収録作品

  • あなたのベッド
  • あとがき
  • 新しいベッド

あらすじ

深水の暮らすぼろアパートの隣の部屋に、家庭教師先の元教え子・入江が引っ越してきた。実はかつて入江に告白された深水。丁重に断ったのに、入江は今でも深水を好きだと言う。好きな気持ちは意志ではどうにもならないと――。入江に節約生活のコツを教えるうちになし崩しに突入した半同居状態は、想像以上に楽しかった。けれど入江の真剣な想いに触れるたび、深水も気持ちを返せないことが苦しくなってきて……?


作品情報

作品名
ふたりのベッド
著者
安西リカ 
イラスト
草間さかえ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403525056
4

(127)

(59)

萌々

(37)

(16)

中立

(5)

趣味じゃない

(10)

レビュー数
25
得点
496
評価数
127
平均
4 / 5
神率
46.5%

レビュー投稿数25

きゅんきゅんキタコレ!

もうBLも読み過ぎて、たまにきゅんはクルけど最初から最後まできゅんきゅんくる作品には出会えないものかと思ってたのに…

この枯れ果てた大地に降り注ぐきゅん!!!きゅん!!!!天からの恵?!!!ってくらいにきゅんきゅんの嵐でした。

受け視点なんだけど、年下攻めくんの心情がダダ漏れで悶えます。これってすごいな〜と安西先生の手腕がなせる技ですかね。
受けが少し相手の気持ちに鈍感なのもすごく自然に理解できるというか、共感してしまう。

受けの心理描写がすごく自分的にはストンと入ってきて、眠剤のくだりはそれはないわ〜とかツッコミながらも、共感度マックスだった。好き過ぎて何かできないかなって考えた結果が稚拙な思いつきだったとしても、そうしたかった気持ちはとてもまっすぐ入ってきた。

そしてそこからまた新たに展開され進んでいくストーリーに、もうもう夢中になった!


安西リカ先生に最近どんどんハマっててます。オメガバらへんから面白いな!と感じはじめ、今回この作品でどハマりしました!

年下、わんこ攻めジャンルで、これはかなーーーーり後世に残る名作なのではと思います。

そろそろBLから卒業したいのに…安西先生のせいでまた華麗にカムバックしてしまいました。

14

ツボりました!
いや、こんなに萌えるとは思わなかった。
破壊力抜群です。
繰り返される『先生呼び』!
入江が「先生が~」と言う度に、心が悶えましたよ。

あとがきで安西さんも「書いていて楽しかった」と言っておられますが、なんでこんなに萌えちゃうんだろう?
多分これ、学校教師だったらここまで禿萌えしなかったと思うんですね。
深水がたった2歳しか違わない、家庭教師だからじゃないのかって思うんですよ。

ある程度まで歳をとれば2歳差なんてほとんど変わりません。
でも大学1年生と3年生だとかなり違う。
おまけに高校の頃は家庭教師と生徒なんですもの。
そこに大きな歳の差があるって勘違いしちゃうんですよ、2人とも。
深水は入江を子どもみたいに思っちゃうし、入江は深水を踏み込めない大人だと思っちゃう……そういう感じがあったからこそ『入江はゲイで深水が好き。深水はヘテロで入江の恋愛感情を受け止められない』っていうのを超えて「友達として一緒に居られるんじゃないか」なんて思いこんだんじゃないかしら。

このお話を読んで「恋って熱なんだな」と思ったんです。
何か過剰なもの。
「上手くやれる」と思ったのに過剰だから溢れて零れて苦しくなってしまう。
どんなに頑張ってもやめられない。
理性じゃないから。
そんな恋の熱がどれほど苦しいのかが、とても伝わって来るお話だったんですよ。

2人の家庭環境の書かれ方も面白いって言うか、深い感じがしたんですよね。
彼らがどうしてそんな風に考えるのかの根っこの部分になっているんですけれども、これが説明臭くないの。
でも、そこが書かれているからこそ「なるほど」と感情移入出来たりする。

全部読み終わってから、じわじわとこのお話の上手さが染みてくる感じ。
『普通』の世界の『普通』の人たちが繰り広げるお話が、こんなに面白いってことにグラグラ来ました。

14

沁みる

先生買い。2か所ほど沁みて読み進めなくなったので神にしました。「好きで、好きで」が好きだった方にはおススメしたいなあととっても思った現代日本、大学時代のきゅんきゅん話、雑誌掲載の本編160P弱+その続き80P弱+あとがき+掌編8P+草間先生の爆笑カット0.5P。

友人と二人、二日酔いでくたばっている所へ「隣に越してきました!」と爽やかに挨拶に来たのは、昔、家庭教師をしていた2歳下の入江。片想いしている相手は「先生だ」とコクられたことがあったけれども、入江自身の事は弟みたいに気に入っていたので、あれやこれやと世話したりされたりしていたら・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
福田(受けの親友、ゲイ)、理菜(受けの姉、なかなかインパクト大)、攻めの母(頑張れ)、その他色々少々。

**良かったところ

一途に控えめながら恋焦がれ恋焦がれてという風情の年下わんこが健気で可愛くて涙ぐましくて。ほんまに健気なんです。押しつけがましくなくって。もう受けのことを諦めよう諦めようと頑張って、せっかく入居した隣の部屋から引っ越すとか言い出すわ、「先生はずっと俺に酷い事してた」とぶちきれたりするわ、もうシンクロしすぎてしんどかった・・・一緒に泣き叫びたいところがいっぱいありました。

身体をつなげて思いが通じたかと思った次の瞬間に「先生、おれと付き合って」とかスッとぼけた事言い出した!と思ったら、必死に「絶対大切にする、幸せにする」的な事を言うもんですから、もう可愛いわ嬉しいわ可笑しいわで半泣きです。
私が言われたわけじゃないのに、とても泣きたくなった箇所でした。

あともう一か所。「後悔してない?」と攻めの母親が聞かれた時に「死ぬほど好きな人と結婚できたんだから、後悔してないし、今も幸せ」って言い切ったところ。ここも羨ましすぎて絶句。とてもそんな言葉が出てくるとは思っていなかったので、あっけにとられました。(攻めもびっくりしてた)ああ、潔しというか思いが強いというか。私にはできなかったことなので、凄いなああああ・・と。印象がとても強いところでした。

なんでしょうね?私は安西先生のこのタイプの作品はすごくシンクロするようです。泣いて笑って、よい意味で忙しいです。とても親しみの感じる等身大な、そしてほっこり体が温まる心地のお話です。大好きです。

いろいろおっかない状態の昨今ですが、これ読んでいる間はすっかり忘れて恋心で満たされてめちゃくちゃ免疫力上がった気分でした。是非。

11

健気攻めという新ジャンル!

可愛い歳下攻めを書かせたら、安西先生の右に出る者はいないのでは??

とにかく、攻めが可愛いし健気だし可愛いしワンコだしで最高でした。
これは…もう「健気攻め」という新ジャンル確立ですね(元々あったらすいません!)
何か大きな事件が起きたり冒険に出かけたりするようなことはなく、結構日常的にありそうな感じの話なんです。因みに受けも攻めも、イケメンだけでどっちかというとよくいる感じのキャラで。

ですが!!
ですが!!
とにかく入江が健気で可哀想で泣ける〜〜
眠剤飲んでるから大丈夫と、深みずに訴えかける辺りで泣いてしまいました。
安西先生はほんと、歳下攻めがお上手で…

わたしはこの話すごく好きでした。切なくて切なくて、何ヶ所かガチで泣けます。わたしは泣きました。
歳下ワンコ攻めがお好きな方は是非!!!

10

一途な年下攻め大好き

ノンケが段々と落とされて行くお話が大好物です。

自分は違うからゲイじゃないからって断っておいて、それでもお前の事は好きだからこのままの関係でいたいってとても残酷で傲慢です。

そんな自称ノーマルの深水が最初は嫌な奴にしか思えませんでした。対して入江は中学生からたまに見かける入江を想っていた、筋金入りの片思いワンコでした。

睡眠導入剤を服薬して寝てる間なら、身体を自由にしても良いよってどんな悪女だよって思いました。

でもそれ以来意識するようになったんだから、何がノンケを目覚めさせるのか分からないです。

入江が一途だったから深水が自分の感情を受け入れた途端に恋人同士になっていましたが、入江に彼氏でも出来て深水が焦って悲しむ展開も読みたいと思ってしまいました。

最後の掌編で深水が自分より大きな身体にすっぽりくるまれるとほっとすると書いてあり、やっと自分の性癖を認められたんだなと萌えました。

深水の姉ちゃんがハッキリしてて読んでいて気持ち良かったキャラでした。

7

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