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男性ぴれーねさん

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超可愛くてキュンキュンなのです!

エロ特化って感じの表紙ですが、中身は超ピュアピュアでキュンキュンな両片想いものです!
この二人のスレ違い、可愛いすぎか!
そして二人とも、いい意味でアホか!!

「いややいややもすきのうち?」が大好きで繰り返し繰り返し何度も読んでるんですけど、こちらも負けず劣らず可愛くて、もう悶えまくっちゃって。
あまりに好きすぎて、単話だけど購入。
そして萌えを抑えきれずレビューです。

で、こちら、ささいな行き違いから破局してしまった元カップルの二人が、実は未だに互いに未練タラタラだったりすると言うもの。
更に、これまた互いに脈無しだと思っている為、両想いでありながら焦れキュンなスレ違いを繰り広げてくれてって感じになるんですけど。

こう、ちょいアホで鈍い攻めに、意地っ張りでなかなか素直になれない受け。
この組み合わせじゃスレ違うのが当たり前って気もするんですけど、それぞれ妙な可愛げがあってついつい感情移入して応援したくなっちゃうんですよね。
や、相原ですが、警戒心が強そうなクセに実は結構チョロくて、簡単に部屋に連れ込まれちゃったりしてるし。
嘉島は嘉島で、めちゃくちゃ単純でささいな事で舞い上がって暴走したり、逆に死ぬほどヘコんだり。
また、よくぞここまで!ってほど、上手い具合にスレ違い劇を見せてくれて。
や、逆にお見事って感じで、まさに焦れキュンなんですよ。
あ~~~っ!
この二人、何やってんだ!!みたいな。

あとですね、キシモト先生の魅力って、その超キュンキュンなエピソードなんかにもあると思うんですよ。
今回もお皿を落としそうになった受けを後ろから抱き締める攻めってな具合で、まるで少女漫画のように胸をトキメかせてくれるキュンなシーンが随所にあります。
私もそのたびにキャーーーっ!って悶えてる・・・。

こちら、今のところ単話での配信しかされてないんですけど、ここからグッと深みが増しそうなんですよね。
ただとりあえずは、めちゃくちゃ可愛いし癒されるしキュンキュンだったりします。
あと繰り返しになりますが、エロ特化では無いんですよ。
表紙だけ見ると誤解しちゃいそうだけど。

早く続きを読みたいし、完結の暁にはぜひ単行本化していただきたい!

世界はこんなにも美しい

竜と人間との深い絆と愛を綴った「竜人シリーズ」三作目で、作者さんがおっしゃられてる通りシリーズ集大成とも言える作品になります。

こちらですね、新カップルとなる表題作のお話も甘くてあたたかくて優しくてととても良かったんですけど、書き下ろしが更にめちゃくちゃ良かったですよ。
シリーズ全てのカップル登場とまさに集大成なんですけど、彼等の深い絆と愛に、思わずホロリと来たりして。

命をかけて愛する事。
最期まで離れずに、共に生きる事。
そして、失う覚悟。

いや、世界ってこんなにも美しいし、そして優しいよねと、読み終えた後は感動で胸がいっぱいになると言うか。
素晴らしい作品だと思います。

ちなみに、そんな感じで今作だけでも読めるようには書かれてるんですけど、シリーズを通して読んだ方が絶対萌えるし心に響くと思います。
あと受けですが、目が不自由だし顔面に火傷の痕とかなり不憫なんですよね。
この手の題材が苦手な方は最初から避けた方がよろしいんじゃないかと思います。

内容です。
珍しい白銀の鱗を持ち、王都で育った竜人族・シリル。
決まっている未来に窮屈さを覚えている彼は、竜の姿で空を飛ぶ事で、その鬱屈を晴らしてるんですね。
そんなある日、たまたま訪れた森で彼が聞いたのは、美しい歌声。
その声の持ち主に話しかけますがー・・・と言ったものになります。

まずこちら、ものすごく王道ではあるんですけど、とにかく優しいし甘いし可愛いお話でして。
えーと、受けであるレヴィがかなり不憫だったりするんですよ。
彼は幼い頃の火事で両親を亡くし、更に自身は顔に火傷を負った上に目が不自由に。
そのせいで、日銭を何とか稼ぎつつ貧しい生活を送っていると言うか。
これが、そんな境遇にも関わらず、本人はとても健気だし心が美しいんですよね。

で、そんな彼の前にある日突然現れたのが、不思議な騎士様。
通りすがりに自分の歌声に誘われてやってきたと言う彼ですが、それから何回もレヴィの元を訪れては、共に過ごすようになる。

これね、本当にベタではあるんですけど、レヴィがめちゃくちゃいい子だし、なのにと言うかだからこそと言うか不憫なんですよ。
小さい子ども達からは火傷の痕で「バケモノ」だと蔑まれ、まさに極貧生活を細々と送る。
彼は既に一人で生きて行く覚悟を決めてるんですよね。
で、そんな所に格好良くて優しくてついでに権力もある攻め登場!

何だろうな、こちら両視点で進む為、互いが互いに惹かれ合って共に過ごす時間をとても嬉しく思ってる事が読者には丸分かりなんですよね。
レヴィが食べた事もないお菓子を貰ったり、そしてそれを二人で食べたり。
また、シリルがただただレヴィに会える事が嬉しかったり。
そんな二人のあたたかくて優しい日常が嬉しくて仕方ないし、そもそも不憫な受けが初めて大切に扱われ、これでもかと甘やかされるのも嬉しくて仕方ない。
もう本当、こういうの理屈じゃなく好きで好きで堪らないのです。

この後、シリルが自分の正体を隠していた事で、レヴィが事件に巻き込まれたりと波乱はあるのです。
波乱はあるのですが、全体的な印象としてはとにかく優しいしあたたかい。
何より、シリルがかなりの溺愛攻めですしね。
もう、レヴィ、幸せにおなり!って感じで。

で、ここまでが甘くて可愛い表題作。
この後、シリーズキャラ総出演の書き下ろしになります。

内容としては、シリルと共に王都へと居住を移したレヴィ。
そこでは、シリルの義父となるアゼル達が待っていてー・・・って感じでしょうか。

えーと、ここで二人ですが、竜人の「血の絆」の真実を知る事になります。

これな、アゼル達やシリル達は寿命の恩恵に預かれるワケですが、黒竜であるアラン達はいずれ別れが訪れるんですよね。
そこが書かれた部分が、とにかく良かった。
読みながら、思わずホロリと来ちゃいましたよ。
彼等の深い愛情に、グッと来ると言うか。

例え、気が狂うほどの絶望と悲しみに襲われても、それでも出逢えて愛し合えた事が幸せなんですよね。
なんて、なんて切ないのに、同時に優しい。

と、そんな感じで、めちゃくちゃ感動だし素晴らしい作品でした。
これは集大成に相応しいですね。

ドラマチックです

セックスした相手の性別をデリート出来る新たな性別・Δ(デルタ)の主人公と、そんな彼を一途に愛するαの攻めによる新感覚オメガバースになります。
「これは面白そう!」と、めちゃくちゃ好みの設定のため購入しました。

まずこちら、設定が斬新ですし、それだけじゃなくて主役二人の恋愛もしっかり描かれていてと、とても素敵なお話なんですよ。
えーと、主人公であるソウですが、彼自身はβでありながら何故か寝た相手の性別をデリケート(消去)する事が出来るんですね。
で、彼は強気で悪ぶってはいるんですけど、実はすごく思いやりのある優しい人物なんですよ。
自身の体質を生かして、生きるのが困難で助けを求めるΩ達を抱いては、彼等をデリートしてβにしてきた。

そして、そんな彼にデリートの依頼をしてきたのが、αの御曹司・新。
彼ですが、実は同じ養護施設で育った幼馴染みで、ずっとソウを迎えに行く事を目標に生きて来てー・・・って感じになるんですけど。

これね、読んでみての一番の印象ですが、すごくドラマチックなんですよね。
ソウの特殊な体質Δですが、なんと本当の所は、相手の因子を吸い取るってものでして。
その為、何年にも渡りΩと寝てきたソウは、自身がΩへと変化してきてしまっている。
また、愛し合いながらも、寝れば相手をデリートしてしまう。
新をベータに変えてしまった時、Ωであるソウと共に生きていけるのかー?
二人はまさに純愛なんですけど、そんな彼等に次々降りかかる過酷な試練に、切なくも萌えちゃうと言いますか。
王道ではあるんですけど、愛に性別とか階級とか関係無いんだよと言うメッセージ性も素敵と言いますか。

と、そんな感じですごく素敵なお話なのです。
素敵なお話なのですが、若干気になる部分なんかもありまして。
えーと、こう、ちょっと設定の詰めが甘いと言うか、なんか細かい部分がボンヤリしてると言うか。
や、ソウのこの特殊な体質ですが、結局は最後まで謎のままなんですよね。
闇医者やもう一人の幼馴染みが研究してはいるものの。
何故デリート出来るのか?
何故、性行為がトリガーになるのか?
このへんが謎なまま終わっちゃうので、エロに都合の良い設定だな!感がどうしても出てきちゃうと言うか。
またソウですが、子供が出来ない体質なんですよね。
これも特に理由は描かれてない上に唐突に出てくる為、二人の切なさを盛り上げる為だけの都合の良い設定に見えてきちゃうと言うか。

あと、実はオチも良く分からない・・・。
新ですが、結局はβになっちゃって、その上戸籍まで無くしちゃって、もうこの先どうすんだ的な。
戸籍無いと困るだろうし、Ωのソウはこれから一生発情期に苦しんで行くんかなぁと。
てか、これは私の読解力の問題だとは思うんですけど、二人は番になれたんかなぁとも。
番になれた的な事は言ってるんですけど、なら発情期は大丈夫なハズなのに、そのへんは微妙に困っているみたいなラストだったし。
う~ん・・・。
相手の因子を吸い取るソウは、ベータの新と何回もエッチする事によって・・・と、希望が見えるラストではあるものの、ぼんやり曖昧なままなんですよね。
このへんをもうちょっと丁寧に描いてくれたら世界観に浸り切って楽しむ事が出来たのにと、残念で。
そもそも、これは大前提からになるけど、相手の性別をデリート(消去)するなら寝た相手はベータじゃなくて無性別になるんじゃないかと。
申し訳ないけど、こう言う部分のアラが目立つんですよね。

とは言え、全体的には好みの素敵な作品でした。
細かい部分は気にならなくて、新感覚のオメガバースに興味をそそられた方にオススメしたいです。

大人の男でしか読めないヤツです

個人的ツボに、過去の経験から恋愛に対して臆病になっちゃってるゲイの受けってのがありまして。
また細かい事を言わせて貰いますが、この場合は自立してる大人の男じゃなきゃダメなんですよ。
えーと、なまじ仕事も出来るしプライドも高いから、内心では不安でも平気なふりしてクールにふるまっちゃったりするのに異様に滾ると言うか。

で、こちらまさにそんなお話でして。
私の為に描いてくれたのか!?ってくらい、これでもかと好きなエピソードの数々で、読みながら笑いが止まらなかったですよ。
ウヒャヒャヒャって。

内容としてはタイトルそのまま、バーで声を掛けてきた男と遊びで寝たリーマン・匠。
なんと、取引先の担当としてその男・良生と再会してしまいー・・・って感じになるんですよね。

これ、しつこいですが、とにかく受けのキャラがめちゃくちゃ好みでして。
こう、強気で遊び慣れていてクール。そして臆病。
逆に良生は暑苦しい系のワンコになるんですけど、再会した二人は仕事終わりに飲みに行ってはエッチする関係になるんですよ。

これね、良生と言うのはお人好しで人懐こくて、そして少し無神経で鈍い。
そう、スルッと人の心に入り込んできちゃうような、ある意味悪い男なんですよね。
で、なにより萌えまくるのがここでの受けの心情描写。
えーと、繰り返しになりますが、彼は過去の経験から恋愛に対して臆病なんですよ。
そこで、良生が魅力的だと思うからこそ、深入りしてはいけないと自身の心に予防線を張る。
もうさ、人を好きになるって、理屈じゃないし自身で制御する事も不可能だと思うんですよね。
そう、深入りしてはいけないとしょっちゅう自分に言い聞かせながら、それでも良生に惹かれてしまう、この匠の心情描写が上手いのです。
また、そんな心の揺れをキレイに隠して、ただのセフレ的にクールに振る舞う姿の描写も。
あー、こう言うの、めちゃくちゃ好きー!!と。
これ、大人の男でしか読めないヤツーーー!!と。

ちなみにこちら、そんな面倒臭い受けですが、攻めがひたすら受け大好きなワンコなんですよ。
なので全体的な雰囲気としては、実は明るいしコミカルです。元彼登場とかそれなりに修羅場はあるけど。
これ、相手にドSとか俺様とかを持ってくるとひたすらしんどいお話になっちゃうので、攻めのキャラ設定も上手いですよね。
若干無神経ではあるんですけど、これくらい鈍い攻めじゃないと、この受けにはグイグイ入り込んでいけなかったろうなぁと。
ついでに、匠からアナルを開発されちゃってヒンヒン泣いてるのも可愛かったですよ。
リバ好きとしては、ギリギリでリバらなかったのが残念。

あと右脳左脳先生ですが、初読みになります。
表紙の雰囲気から苦手かもと避けてきたんですけど、全然その印象と違いました。
中のイラストもめちゃくちゃ好き。
受けが美人だし、何気ない腕とか手とかのパーツも色っぽいです。
線がガサガサしてるので、好き嫌いは分かれそうだけど。

よく分からない

小説投稿サイト掲載作品の書籍化で、世界を救った勇者一行の剣士と会計士であるおっさんとのジレジレ恋愛ものになります。

こちら、個人的にどストライクの設定である事や、レーベルに対する期待感から購入しました。
や、掘り出し物を持って来てくれるかも!的な。

で、繰り返しになりますが、設定とか本当にどストライクなのです。
あと、主役二人のキャラもとても好み。
えーと、世界を救った勇者一行の二人が主役になるワケですが、魔王を倒す冒険が描かれてるのでは無く、冒険が終わったその後の二人が綴られた物語なんですよね。

幼い勇者達の保護者的な立場で魔王討伐の旅に同行した会計士・エンケ。
10年にも及ぶ旅の途中で、剣士であるヒュドルの性欲解消の相手までする羽目になるんですね。
やがて、悲願が叶い平和が訪れた時にはすでに40才のオヤジになっていた彼は、ヒュドルに対して恋愛感情を抱くように。
そこで、旅の終わりと同時に一人逃げ出して・・・って感じなんですけど。

私は元々オヤジ受けが大好きなんですけど、それは年を取れば取るほど、彼等が臆病になっちゃうからなんですよね。
主人公となるエンケですが、そろそろ身体のあちこちにガタが来だしたごく普通のおっさんでして。
いや、賢者と呼ばれるくらい博識で一度読んだ本は忘れないと言う知恵者ではあるんですけど、キャラとしていい意味で平凡と言うか。
特別魔力があったり剣の腕があったりって事も無く、敵と戦う術も無い。
でも、大人としての良識があって、何より思いやり深くあたたかい人物なのです。
で、同時に少し臆病。
20近くも年下の、しかも性欲処理の相手としか扱われてないヒュドルを好きになってしまい、だから逃げ出す事にした。
これ以上傷付く前に・・・。
や、こう言うおっさんの純情って萌えまくっちゃうんですよね。

またこちら、攻めと受けの両視点で語られるんですよ。
エンケを閉じ込めて抱く傍ら、あちこちで女性も抱きと、エンケに対する特別な気持ちは無いように思えるヒュドル。
これ、本当は真逆でして。
実は彼ですが、かなりの執着攻めなんですよね。
えーと、ヒュドルですがギュルセ族と言う特殊な一族の一人で、厳しい掟に縛られてるんですよ。
また、彼等特有の性質なんかもあって、そのせいでこのスレ違い劇が起こっていると分かってくる。
元々執着攻めも大好きな私にとって、この苛烈な年下(21歳)執着攻め×臆病オヤジ受けが楽しくて仕方ないのです。
もうめちゃくちゃ萌えるー!と。

ただこちら、そんな感じでとても好みの部分もあれば、ちょっと合わない部分もあってと評価が難しくて。

いや、う~ん・・・。
これは相性とか、単純に私の理解力の問題ではあると思うんですけど。
何だろう、こう、すごく文章が読み辛いんですよね。
なんか集中しづらいと言うか。
えーと、後だし後だしで様々な設定が出てくる上に、時系列が行ったり来たりする。
また、イマイチ場面の切り替わりが分かり辛くて。
今、自分は現在を読んでるのか過去を読んでるのか。
どこの場面でどんなエピソードを読んでいたのか。
あれ、どうだったっけ?と、しょっちゅう混乱してくると言うか。

また、世界観から設定からすごく作り込んであるのです。
それこそ、攻めの一族の成り立ちから彼等の背景、特質。様々なエピソード。
そして、神々の御代まで遡っての、この世界の歴史。
そう、すごく壮大なんですよ。
すごく壮大なんですけど、壮大すぎて理解が追い付かない。
あと、世界観だったり設定の描写にページを多く取られてるので、面白いんだけど今自分は何を読んでるのか混乱もしてくると言うか。
こう、もうちょいシンプルな設定にしてもらって、二人の恋愛の方に重きを置いて書いて貰えた方が好みと言うか。
だって、20年も前の受けの教え子の話とか、個人的にはどうでもいいし。
例え彼等が様々な偉業を成して、人々から崇拝される神抗十四天と呼ばれる偉人になってようと。
いや、現在の受けを形成した大事なエピソードだとは分かるんですけど。

何でしょうね・・・。
しつこいですが、すごく壮大なお話なんですよ。
ただ壮大すぎて、最終的に別次元の神様まで乱入してくるに至っては、凡人である私は理解が追い付かないんですよね。
このお話は一体どこまで広がって行くんだろうと、一人置いてけぼり状態と言うか。

すごくいいお話だし、二人の深い愛には胸が熱くなるのです。
でも、よく分からなくてイライラもしちゃう。
そもそも、受けとか大好きなキャラだけど、彼の行動も普通に意味が分からない。
逃げてるはずなのに、なぜかホイホイ簡単に戻って来ちゃったりとか。
エンケ、お前は一体何がしたいんだ・・・的に。
いや、理解出来ないのはお前がアホなだけだよと言われれば、おっしゃる通りとしか答えようが無いんですけど。

う~ん。
まぁそんな感じで、個人的にはとにかく読み辛いお話でした。
やたら長い事もあって、余計に。
ただ、壮大で本格的なファンタジーがお好きな方には、とても魅力的な作品なのではないかと思います。
おじさん受けがお好きな方にもオススメじゃないでしょうか。

号泣してしまった

不老不死の男と、そんな男と偶然出逢い、彼を死なせてあげたいと願う男の物語です。

もうこれ、テーマとしては重すぎるし、胸がちぎれそうに切ないんですよ。
でも同時に、めちゃくちゃ心に響く素晴らしいお話でして。
いや、それまでもボロボロ泣きつつ読み進めましたが、終盤で二人の真実が分かったとき、もう号泣しちゃって。
あまりに悲しいんですけど、同時に感動で胸がいっぱいなのです。
落とし処まですごすぎる・・・。
いや、こう来たか~しか出てこないですよ。
しばし呆然としちゃいますよ。

こう、甘くて楽しくてと言う作品を求める方には絶対オススメ出来ないんですけど、強く心を動かされる壮大なお話を読みたい方にはぜひにと言いたいです。

で、内容です。
深夜の山道で、突然飛び出してきた男をはねてしまった八代。
大量に出血しながらも傷一つないその男・司波ですが、なんと不老不死で死に場所を求めていたんですね。
何故か彼を放っておけない八代は、一緒に死ぬ方法を探す事にしてー・・・と言ったものになります。

まずこちら、繰り返しになりますが、とにかくめちゃくちゃ切なかったりします。
えーと、攻めである不老不死の男・司波と、穏やかで優しそうな受け・矢代の両視点でお話は進むんですよね。
で、二人が二人とも、それぞれ抱えるものが重いのです。

妓楼の前に捨てられ、汚泥ような世界で生き、やがては結核を患って死ぬ運命にあった司波。
それが思いがけず飲む事になった「万能薬」により不老不死の身体になり、実験台として酷い扱いを受けた後、戦後の混乱により自由の身に。
そして今、長すぎる人生に疲れ果てた彼は死ぬ為だけに日々を生きる。

また、ごくごく普通の青年に思える矢代。
彼は彼で、暗闇と狭所に対する尋常じゃない恐怖を感じながら、同時に誰かに対する強い罪悪感を覚えて生きる。

いやこれね、二人で共に過ごす時間と言うのがとても優しいんですよ。
こう、幼い頃に叶えられなかったささやかな望みを実行してみたり、ただ一緒に日常を過ごしたり。
そんな日々の中で、互いに安らぎや相手に対する愛おしさを覚え始めるのが、とても自然に綴られていて。
もう、こんな毎日をずっと続けていければいいのにと。

が、そうは問屋が卸さない。
不老不死に関する文献を調べる中、矢代は司波が死ぬ事が出来る方法を見つけて・・・と続きます。

これね、矢代ですが、最初は司波に同情し、彼を死なせてあげたいと願うんですよ。
それが、共に過ごして司波の孤独な魂や優しさに触れるうちに、いつしか死んで欲しくない、共に生きたいと願うようになる。
それでも、司波の為に死なせてあげようとする。

また司波ですが、彼は彼で、永遠に生きる自分が矢代の重荷になる事を恐れるようになる。

いや、何だろうな。
互いが互いを想うが故に、自分を押し殺そうするのがとにかく切ないんですよね。
なんで、これほど想い合う二人が、共に生きる事が出来ないのよと。

またこちら、徐々に徐々に真相が明かされってタイプなんですよ。
そこで、矢代が暗闇を恐れ、何故か罪悪感を覚えながら生きる真相。
そして、失った誰を想いながら、司波が自分を罰するかのように生きる理由。
それらが分かってきます。

これね、途中で色々予想がついて行く時点で、めちゃくちゃ切なくて泣けるんですよ。
司波の過去があまりに凄惨だし、彼が想い続ける「誰か」の最期も悲惨すぎる。
この「誰か」がキーパーソンになるワケですが、彼の事を思うと涙が止まらなくて。
ただ愛する人を救おうとしたばかりに、これはあまりに痛々しすぎる。

ただだからこそ、全てが分かるともう圧巻で。
こう、ブワッと鳥肌が立っちゃうと言うか。

「彼」が最期に強く願った事。
それがこうして今、二人の間で繋がったんだろうなぁ。
本当、ページが見えないくらい号泣しちゃって。
ああ、やっとこうして、二人は巡り会えたんですよね。
切なくて切なくて胸が潰れそうなのに、同時に深く感動で。
もう、胸がいっぱいで言葉にならないんだけど!

あとこちら、テーマとなる不老不死ですけど。
ありがちで皆が望むようなラストにはならないです。
でも、これが二人の選んだ形で、彼等は幸せなんだと思う。
えーと、ちゃんとハッピーエンドなんですけど、また泣けてしまいました。
願わくば、彼等の未来が幸せである事を。

受けが予想の100倍可愛い

小説投稿サイト掲載作品のコミカライズになります。

で、こちら日本人青年が異世界で馬に転生しちゃって、そこで出会った攻めになんだかんだいいつつ溺愛されるってお話でして。
ただこれ、作品紹介では「甘くエッチな調教」的にエロ可愛さ方面が強調されてるんですけど、実はすごく癒されるし優しいし、その上読み終えた後は幸せな気持ちになれる素敵なお話なんですよ。
なにより、原作既読でとても好きなので購入したんですけど、受けが予想の100倍くらい可愛い。
や、元々チョロくてちょいアホで能天気な所が可愛いなぁと思ってたんですけど、作画担当の成田先生の腕が素晴らしいと言いますか。
こう、主人公の豊かな表情がとにかく魅力的で、もう読んでて萌えて萌えて仕方なくて。
ふんにゃりと笑った顔とか、拗ねた顔とか、エロ時の苦しそうな、でも意外と色っぽい顔とか!
もう、最高だよーーー!!と。

漫画になった事で、主人公の魅力がより増して読者に伝わりと、コミカライズ大成功のパターンじゃないでしょうかね。

で、内容としては異世界転生モノ。
気がついたら異世界で馬に生まれ変わっていた主人公。
熊に襲われていた軍人・フェリクスを成り行きで助けますが、そのまま彼の軍馬にされてしまってー・・・と言ったものになります。

更にここから、共に過ごすうちにフェリクスにほだされて行く主人公。
フェリクスの絶体絶命のピンチに、なんと人化して・・・と続きます。

と、こちら、二人がピンチに陥ってと若干シリアスな展開もあるんですけど、基本は可愛くて癒されるコミカルな作品なんですよね。
あと、調教がテーマと言いますか、タイトル通り暴君でS気味な攻めに、流され系のチョロい受けがどんどん開発されちゃうのをニヤニヤしつつ見守る作品でして。
そう、気負いなくのんびり笑って読めるお話なのです。
お話なのですが、実はじんわりくる所もちゃんとあってと、笑えるだけで終わってない所が素敵だと思うんですよね。

えーと、そもそもこの二人、繰り返しになりますが暴君の攻めによりチョロい受けが手に入れられちゃうってお話なのです。
これだけ聞くとライトに思えるだろうし、力関係で言えば一見攻めの方が上に見えるんですよね。
でも読み進めるうちに、それが実は真逆なのではないのかと思えてくる所がミソと言いますか。

う~ん。
これね、受けがただ流されてるように見えて、実はすごくしなやかな青年でして。
フェリクスなんですけど、その境遇故か、どこか人を拒絶してる部分があるんですよね。
アレクセイですが、そんな彼の心を、その真っ直ぐであたたかい愛情で、いつしか解かして行くー。
そう、実は受けの方が包容力があって精神的に成熟してるのです。

や、物事には見返りが求められて当たり前と言う感覚のフェリクスに対して、ただ馬からの好意を甘受しておけばいいんだとごくごく自然に伝えるアレクセイが素敵で。
そして、頑張ったら褒めて欲しいとふんにゃりと笑うアレクセイが、とにかく可愛いし心を掴まれて。
もうこれ、こんな真っ直ぐで純粋な愛情を向けられたらさ、どれほど頑なな男でも心を開いちゃうでしょ。
愛しく思っちゃうでしょ!と。
や、そんな受けにつけこんで、ここからグイグイ身体から落としにかかる攻めにはニヤニヤしちゃうけど。
気がついたらどんどん開発・調教されちゃってる受け、かわいそう可愛いと。
ついでに、それほど濃厚ってワケでもないのに受けの表情がやたら色っぽいし可愛いしでエロが萌えるよー!と。
もう本当、個人的にこういうお話、大好きなんですよ!

他、原作者さんの書き下ろしSSが収録されてます。
これが読みたくて購入したんですけど、相変わらずイチャイチャしてるようにしか見えない痴話喧嘩を繰り広げてるのに笑いました。
あれだよ、フェリクスは結構な甘えたですよね。
あの強面で。

ちなみにこちら、一話完結の「異世界獣転生モノ」シリーズの1作でして。
主人公はそれぞれ違うんですけど、小説投稿サイトで公開中の他作品もぜひチェックしてみて下さい。
基本、どの作品も受けがチョロいん・ちょいアホ・能天気の三拍子で、とても可愛いです。
そして、全ての攻めが執着系。
や、気がついたら乳首を開発されちゃってたトナカイの受けとか。
こっちもチョロいな!

昔の男の存在感がエグい・・・

酷い男と付き合っていた受け。
深く傷付いていたところを攻めの優しさに救われ、二人は付き合い始めた。
しかし、昔の男と切れる前に関係を持ってしまったが故に、恋人としての二人はぎこちなくてー・・・。
と言ったお話で、一途な年下攻めが可愛い落ち着いた雰囲気の日常系ラブストーリーになります。

私は元々安西先生の作品が大好きでして。
今回も、安西先生の持ち味がしっかり出た優しいお話なんですよ。
一途でいじらしい年下攻めとか、おっとり穏やかでありながら、意外と小悪魔な部分がある年上美人受けとか。
互いに好き同士でありながら、付き合い始めた経緯が経緯な故に、どうしても一歩踏み込む事が出来なくて遠慮しあったぎこちないやりとりになってしまう二人ー。
素の自分を見せて相手に嫌われるのが怖いし、やっと手に入れたのに、今度は他の人に奪われてしまうのではないかと不安で仕方ない。
自分自身が略奪したが故に。
そんな主役二人の複雑な心情描写なんかはとても巧みで、読んでてさすがだと唸らせられます。

ただ何だろう。
これは私の勝手な印象でしかないんですけど、こう、全体的に深みが足りないと言いますか。

恋人同士でありながら、何故かぎこちない二人。
そこに過去の男登場。
それをキッカケに、二人が触れないようにしていた問題点が浮かびあがる。
スレ違う。
本当の気持ちをぶつけ合った事により、心が通じ合う。的な。
すごくいいお話なんですけど、上っ面をなぞった感じでなんかサラッと読めちゃって心に残る部分が無いと言うか。

あと、これは完全に個人の好みの問題になってくるんですけど。
受けの昔の男、そう第三の男が好きじゃない。
ついでに、受けもなんかフラフラしてて頼りないから好きじゃない。

このな、第三の男ですが、華やかで自信に満ちていて博愛主義者で自分が大好き!ってタイプなんですよ。
浮気もし放題の自己中心的な彼に何回も別れを持ち出しては、結局元サヤに収まっていた蒼。
今度も蒼が自分の下に戻ってくるとみじんも疑わずに、かなり強引に迫って来るんですよね。
これがね、めちゃくちゃ出張ってくる上にやたら存在感があって、こうイライラすると言うか。
彼はただの当て馬では無く、ちゃんと魅力のある男性として書かれてるんですよ。
受けが惹かれても仕方ない風に。
ただ、私には酷いクズにしか見えない。
やたら強引で馴れ馴れしいのも気持ち悪い。
浮気して悪びれない所にも神経を疑う。
なのに主役級の存在感でもって更に魅力的な男で存在してるところに、もうイライラしてイライラして仕方ないと言うか。

あと、受けになるんですけど。
彼はおっとり穏やかで人当たりも良くてと、普段ならとても好きなタイプなんですよね。
実際に、彼のそういう部分はとてもいいと思う。
ただ、なんか頼りなくてフラフラしてるように見えちゃう部分が受け入れ難いと言うか。

えーと、何だろう。
これまで何度も昔の男と別れようとしては、強引に抱かれてなし崩しにされてきただの、雪郷(攻め)があれほど嫌がってるのに、(相手から強引に来られたとはいえ)元恋人と会うだの。
そして秘密にするだの。
ついでに、「やっぱり憎めない」とかやってるだの。
なんか、話してわざわざ心配させる事ないとか、しっかり一度(当て馬と)話をして決着をつけたほうがいいとかごちゃごちゃ言ってるけど、全部後付けの理由だよなぁと。
こう、もうちょっとしっかり出来んもんかと。
そもそも、抱かれると流されてしまうって、女子かよ!と。
特に、心の中で雪郷と昔の男といちいち比べてるのが、読んでて一番嫌な気持ちになって。

いや、これね、雪郷がめちゃくちゃ一途でいじらしいんですよ。
蒼を離すまいと必死。
なのに蒼はフラフラフラフラした挙げ句、「好きな人を怒れるわけないよ」と言う雪郷に対して「ちゃんと怒ってよ!」みたいな。
このな、「ちゃんと怒ってよ!」ってセリフ、めちゃくちゃ甘えてるしヒロイン気取りだしと個人的に大嫌いなんですよ。
こういう事言ってる女、本当にイライラする。
いや、私の勝手な好みだし、蒼は男だけど。

評価を迷ったんですけど、攻めのキャラはとても好みだった事から、「中立」で。
う~ん。
受けと当て馬の好き嫌いで評価が分かれる気がします。

これは「ほのぼの笑える」にしていいエピソードじゃない・・・

電子限定特典で、タイトル通り「結婚751日」の二人。本編後日談になります。

無償でいただける特典に対して、こういうネガティブなレビューっていかがなものかと迷ったんですけど。
ただ、同じように違和感を覚える方がおられるかもしれない事。
あとどうにも気持ちの持ってきどころがなくてモヤモヤがおさまらない事から、申し訳ありませんが書かせて下さい。

本編でジークですが、世継ぎを産むべく男でも妊娠出来る薬・ベスウームナを飲んだんですよ。
ただし、性急に疑似子宮を望むセルゲイにより、本来15倍に希釈すべきベスウームナを原液のままで騙し討ち状態で飲まされた。

この特典SSですが、そんなベスウームナを原液のまま飲んだ事により起こった副作用と、それによる新たなエピソードがコミカルに語られるんですよね。

これ、ジークの身に起こった副作用ですが、本来出産後に消えるハズの疑似子宮がそのまま定着してしまう。
あと、尻が自動的に濡れると言うものになります。

で、2回目の妊娠をした事により、この事実を知ったジーク。
セルゲイに怒り狂いつつも、何だかんだ言って二人は幸せ・・・って感じのお話でしょうか。

あの、何だろう・・・。
個人的には、このエピソードがほのぼのコミカルな話って体で語られるのに強烈な違和感を覚えます。

そもそも本編でですね、セルゲイがベスウームナを原液のままでジークに飲ませた事にドン引きしたんですよね。
本来は15倍に希釈したもので、2日程度かけて疑似子宮を体内に作る。
そのように用法・用量が定められてるのは、それだけ身体に負担がかかるからですよね?
アホでも想像がつく。
それを発情期中に疑似子宮が欲しいと言う非常に利己的な理由で、セルゲイは副作用や負担等、何も考えずに原液で飲ませた。
いや、考えたかも知れないけど、それより「すぐに疑似子宮が欲しい」と言う自分の感情の方を優先した。

風邪薬ですら15倍も飲めば危ないだろうに、男性を妊娠させるようなそんな強い薬を原液で飲ませるか?的に。
これまで原液で飲んだ人間が存在しなくて、副作用が予想出来ない状態なら尚更。
普通に受けの身体の事を考えれば、そんな冒険には出ないだろう・・・。
何と言うか自分の事ばかりで、受けへの思いやりと言うものが感じられない彼の行動にガッカリして。

で、後日談と言う事で、父親になった攻めの成長が見られる事を期待したのです。
期待したのですが、彼は1ミリも成長せずにそのまま。
相変わらず超自分勝手で独り善がり。

や、妊娠した事で「何でだ!」とパニックになるジークに対して、朗らかな笑顔で「頑張った甲斐があった!」的な。
「ジークは深刻に考えすぎだ。どうとでもなる」的な。

相も変わらずジークの意思はおかまいなしで妊娠を目論んでいた事とか、それで全然悪びれずに呑気に「どうとでもなる」とか言ってる事とか。
どうとでもなるって、妊娠するのも子供を産むのもジークじゃん。
ジークが必死で何とかするんじゃん。
そんなに子供が欲しけりゃ、自分がベスウームナを飲んで産めよ!
その際は原液でな!と。

そもそもジークですが、自分が望んだワケでもないのに子宮が定着しちゃって、更に尻が濡れるようになっちゃったんですよね。
そんな風に受けの身体を本来の自然じゃない状態に変えてしまった事に対して、少しでも罪悪感とか反省の気持ちは無いの?と。
や、逆に喜んでるくらいだから、そんな普通の感覚は持ち合わせて無いんでしょうけど。
もうこの攻め、私にはことごとく合わない。
現実に存在する身勝手で鈍感な夫どもそのもので、読んでてイライラしてイライラして仕方ない!

これ、誰が悪いでも無く、ただ作者さんと私と感覚にズレがあるだけなんですよ。
しいて言えば、こんな細かい部分で引っ掛かって仕方ない私が悪い。
でもこの内容でいい話風に語られると、もう強烈な違和感と不快感しかないです。

攻めの頭がお花畑

小説投稿サイト掲載作品の書籍化で、政略結婚から始まった新婚夫婦のドタバタスレ違い劇場って感じのお話になります。

で、こちら、めちゃくちゃ好みのあらすじだったので購入したんですよね。
実際、ストーリーとしてはとても面白いし好きなんですよ。
えーと、混血が進み様々な獣人が存在する世界。
そこで純粋な人族である小国の王子が、虎獣人の国である大国に嫁ぐ事となる。
男の身でありながら嫁ぐ事に戸惑いを覚えるも、国の為に自身の役割を立派に果たそうと、前向きに決意する王子。
しかし大国で待っていたのは、離宮に閉じ込められ閨さえ一度も無い毎日で・・と言った感じになるんですけど。

こちら、最初にドタバタスレ違い劇と書いたんですけど、二人の誤解によるズレがコミカルに綴られてまして。
離宮に閉じ込められて閨さえ無くてと言うと悲惨な状況に思えますが、実は攻めであるセルゲイがジークフリード(受け)を溺愛してるのが丸分かりなので甘々なんですよね。
こう態度や言葉の端々から、ジークへの愛情が駄々漏れ状態と言いますか。
また、主人公であるジークはジークで、なかなか面白いキャラと言いますか。
すごく前向きだし、やや筋肉バカと言うんですかね。
悩み事がある時は身体を動かすに限る!と筋トレに励みだしたりしてと、全体的に明るくコミカルな雰囲気で進むんですよ。
この二人なんかスレ違ってるけど、互いに好き同士だよなぁみたいな。
ジークは自分が嫌われてると思い込んでるし、セルゲイは明らかに愛情が空回ってよなぁみたいな。
個人的に、こう言うドタバタスレ違いものって大好きな為、いつもなら高評価を付けると思います。

ただこちら、これはもう個人の好みの問題なんですけど、攻めが好きになれない。

何だろうな。
セルゲイがジークを溺愛していて、大切にしよう守ろうとしてるのは間違い無いんですよ。
ただその方法が、めちゃくちゃ独り善がり。
事情を話すでもない、気持ちを伝えるでもない、その状態で「安全の為に」離宮に閉じ込める。

そもそも、セルゲイがジークをこれほど愛する理由ですが、彼が自分の半身だからなんですよね。
半身と言うのは、獣人での運命の相手の事らしいんですけど。

まぁそんなワケでセルゲイですが、ジークを一目見た時からメロメロ。
こんなに可憐で美しくて儚げな人なんだから、とある事実を知ればショックを受けて死んでしまうかも知れない!
だから、秘密にしたまま安全な場所(離宮)に居てもらおう!みたいな。

ただこの事実な、そこまで必死に隠す必要ない気がするんですよね。
むしろ、秘密にしたまま公務から遠ざけ、離宮で飼い殺しって、そっちの方がよっぽど傷付くよな?と。
この思い込みの激しさにもイライラする。

そもそも、セルゲイが自身の半身ってだけで好きになってる事こそ問題だと思うんですよ。
だから自分の勝手なイメージでジークを判断し、独り善がりな方法に出ちゃう。
これね、本当のジークとちゃんと向き合ってれば、彼がそんな弱い男じゃ無い事はすぐに分かると思うんですよね。
要はセルゲイが愛してるのは彼の中の勝手なイメージの「半身」で、ジーク自身では無く見えちゃう。
溺愛攻め大好きなのに、ジークが半身じゃ無かったら好きになってないんだろうなぁと思うと、スーッと冷めちゃって。

またさぁ、閨を全然しない理由と言うのが、これぞ独り善がりも極まれりって感じでウンザリしちゃって。
なんと、初夜を最高のものにしたいからですよ。
その為、発情期を待ってたからですよ。
え? こいつ、ただのバカなの?と。

これ、ロマンチストと言えば聞こえはいいけど、要はしょうもない勘違い男ですよね。
あのね、閨が一年も無ければ、小国から政略で嫁いできた嫁は不安になるよ・・・。
てか、それならそれでちゃんと理由を話せばいいのに。
でも彼はやたら自分の考えに固執してて、ジークの意見は聞こうともしないんですよね。
あっ、半身だから話さなくても分かりあえると思いこんでるから聞かないのか。
「半身なのだから、ちゃんと分かってくれる」とか言ってるもんね。
おいおい、半身ってのはずいぶん都合がいいな!と。
自分の独り善がりな考えで勝手に決めて勝手に行動する上に、ジークなら分かってくれる!と相手にだけ理解を求めるのに、もう呆れて言葉が出ないと言うか。

こちら、攻めと受けの両視点で語られるんですよ。
だから、互いのスレ違いっぷりと言うのが良く分かるんですよね。
ただ、攻め視点になると、もう読んでてイライラしてイライラしてたまらなくて。
こう、恋愛って二人で行うもののはずなのに、セルゲイは完全に彼の一人劇場でしかないから。
え? ジークの意思は?と。
てか、お前の中のジークは完全に想像上の生き物で、現実には存在しとらんよと。
だからいつもは大好きな溺愛描写があるたびに、逆にどんどん冷めちゃう。

う~ん。
本来このタイプのスレ違いものってとても好みハズなんですけど、この二人に限っては、自分の独り善がりな考えだったり、感情だったりを優先させてのスレ違いに見えちゃって、全然萌えないと言うか。
とりあえず、セルゲイは溺愛攻めとしては超ポンコツ。
いや、彼が初エッチ時に男でも妊娠出来る薬とやらを、なんと原液のままジークに飲ませた事で(本来は15倍に希釈するそうです)、完全に私の中ではアウトになっちゃって。
いくら発情期中に疑似子宮が欲しいからと言って、副作用も何も分からないのに、よくそんな事したよなあ!
本当にジークが大切なら、絶対そんな事はしないよなあ!と。
せめてジークの了承をとれよ。騙し討ちじゃなく。


とは言え、これは本当に好みの問題ですので。
私が合わないだけで、この手のちょいおバカな溺愛攻めを可愛く感じる方も大勢おられると思います。
そんなワケで、空回り気味の愛情暴走攻めとか、見事なスレ違い劇が面白いコミカルな作品がお好きな方は、楽しく読めると思います。