小林蒼さんのレビュー一覧

夢見るように眠りたい 小説

小林蒼  田中夕子 

思考が緩慢な子供とめんどくさがりなお医者さん

短編形式の小説で、主人公二人が出会いから結ばれ、未来に向かっていく様子がゆっくり描かれています。
学生ものでないから青春小説というのはおかしいんだけど、ちょっと詩的な結びが青いドラマを見ているようでした。

こういう、受けがトラウマを超えながら成長していくお話が好きです。
雰囲気も青臭いというと言い方は悪いかもしれないのですが、こういう作風は今ではあまり見ないかも知れません。
個人的には…

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瞳そらさないで 小説

小林蒼  越智千文 

ファンタジーでコミカル

山伏×呪術師というかなり珍しいカップルと、高校教師×問題児の二組のカップルのお話が入った短編形式の小説です。

呪術云々や呪い、式神、妖怪などの設定は最初はちょっととっつきにくい感じがしたんですが、お話はシリアスよりはドタバタコメディー系で明るいというより可愛い感じでした。
しかし、この作品、続き物だと知らず、あれ、何も起こらない…?と思ったまま終わってしまい…調べたところ全3巻なのですね。…

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風が見える瞳のままで 小説

小林蒼  青海信濃 

OLのように元気はつらつ

コンピュータ関連の開発チームで、責任者である市川と新人の光の歳の差ラブストーリーです。
ですが、短編集だからかキャラの性格からか、最初から最後まであまり乗り切れませんでした。

光は社内でアイドルと呼ばれるくらい可愛い男の子なんですが、光の喋り方が、「~ですぅ」とか、「~なんですかぁ」とか、OLさんのようなのが非常~気になりました。

市川に「明日からお弁当作ってきます」とか、市川の友人…

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彼と愛のトレーニング 小説

小林蒼  佐々成美 

攻めが可愛らしい

マラソンの実業団を舞台にした作品です。
一軍でNo.1の名岡と、彼に憧れて自転車選手から移転してきた由輝の先輩後輩のラブストーリー。
スポーツ選手の寮が舞台、というのは珍しく思いました。

選手としてまだまだうだつの上がらない由輝の毎日は厳しいのですが、恋愛においてはそんなに厳しい展開ではなかったかも。
受けと攻めの実力に差がある業界ものだと、それが障害になりそうですが、意外とそんなこと…

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真夏の帝国 小説

小林蒼 

ノリが任侠映画のようでした

元暴走族の行哉は20歳になったのを機にグループを卒業し、知り合った檜垣という研究者の家で家政婦として働くことになります。
檜垣は36歳なのでかなりの歳の差。

この作者さんの作品はちょっと古いですが歳の差ものがかなり多いため、歳の差好きな自分は嬉しいのですが、このお話はどうにも入りこめなかったです。
最初出てきた時は檜垣は横柄で何でも持ってる大人、という感じですが、蓋をあけたら一人で電子レ…

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100万ドルの赤いバラ 小説

小林蒼  青海信濃 

不倫ものですが・・・

従兄弟の真弥と10年以上愛人関係にあるアユキ。
昔は恋人だったのですが、真弥が結婚してからは愛人として真弥の持つ店で店長として働き、真弥に与えられたマンションで彼が来るのを待っています。

不倫とか愛人とか、人に寄っては苦手にしそうなテーマで、私も不倫はちょっと…と思います。しかし、このお話はちょっと変わっています。
もともと恋人だった二人が、真弥の家が負債を抱えたために半場無理矢理よその…

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欲しいのはDEEPKISS 小説

小林蒼  かすみ涼和 

すれ違いカップル

精神的なすれ違いでなく、スケジュール的、物理的なすれ違いが続くカップルのお話です。
こういう設定好きなのですが、ラブストーリーとしては物足りないかも。
受けと攻めにすれ違いが多く、なかなか甘いシーンが見られませんでした。仕事の忙しさから何年もデートもしていない、というカップルです。

会いたいのに意地っ張りで自分からは連絡しない!と決めている京司と、芸能人で忙しい譲。
二人が中学の時から…

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君が欲しくてたまらない 小説

小林蒼  越智千文 

学生と獣医の歳の差ラブコメ

表紙の雰囲気そのまんまの柔らかい感じの作品です。
ただ、かわいく柔らかく、ラブストーリーとしてはふわふわしてるもののどうも凹凸がなくて、薄味気味でした。

主人公の宏志は幼なじみの将に長い間恋してるけど、結ばれないと諦めています。
幼なじみの女の子にすすめられて知り合った獣医の佐伯はゲイ。
動物好きの宏志はそこでバイトすることになり、そうして一緒にいるうちに恋心が芽生えていきます。
動…

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エデンの都市(まち) 小説

小林蒼  極楽院櫻子 

実の親子なのに、というより、実の親子だから、という関係

かなりまとまってない部分もあって、やりたいことがバラバラしていて、ちゃんとプロット立てをしないでガーっと勢いでだけで書いたんじゃないか?と思えるくらい、腑に落ちないところや説明の足りてない部分も多く、荒削りな作品だと思いました。
でも神をつけたのは実親子ものというものに初めて心のそこから萌えた気がしたからです。

実の親子の恋愛は得意ではないなーと思っていたのですが、これはあらすじを読んだ時…

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ワイルドロード 小説

小林蒼  葵二葉  紅三葉 

正義の味方はどこに・・・

何でも屋という設定になっていますが、実際は犯罪者をおとり捜査などで検挙するタレコミ屋。
犯罪者を騙す詐欺師のような、こちらも危ない橋を渡りながらギリギリで悪人を捕まえるような蛇の道は蛇?的なお話です。

しかし、なんというか…何がしたいのか全くわからないお話になっていました^^;
ダメ出しはあげると切りがないです。

まずその何でも屋なのは受けの嵐士のほうで、攻めの昇は詐欺で摘発されそ…

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