水原とほるさんのレビュー一覧

災厄を運ぶ男 小説

水原とほる  葛西リカコ 

終盤にスピードダウン?

いつもの水原先生は、暴力や理屈っぽさが飛び交っていて、どちらかというとねちっこいと思います。文章も割りと多めですし、私としては読むのに時間が掛かる作家さんだなぁという印象なのです。ですが、今回は今までに無いほどのテンポが良くキャラの心の動きも小気味よかったなぁと感じました。

まず、秀一の転落人生 (と言っていいのでしょうか) の可哀相具合がひしひしと感じられて良かった!
水原先生作品の主人…

3

残花 小説

水原とほる  高緒拾 

動機付けがイマイチ…

なんというか…ヤクザと堅気の大人しめ男子にありがちな (と言っては失礼でしょうか…)「お前はこんな世界を知っても綺麗なままだな」 的な流れだと思う。それはそれで別に良いのですが、そういう風になるためにはイマイチ美智也に魅力が無いなぁ…と感じました。

これは水原先生の可哀相な感じの受けに総じて受ける印象なのですが、彼らは自分の可哀相っぷりに酔っているというか、総てに絶望しているかに見せかけて、…

4

災厄を運ぶ男 小説

水原とほる  葛西リカコ 

自分なら

ラストの潔さはなかなか秀逸でした
こういう終わり方をするボーイズラブは他にないので新鮮でした

ロードムービー的な感じを狙っているのでしょうけれど
それよりも、どっちが引っ張って、どちらが流されているのか
という流れの中での主導権が移っていく様が面白かったです
本人たちに自覚がないことで、余計に主導権の行き先が予測が付かず
結局、潔い方の勝ちみたいな(苦笑)

せっかく、家族の設…

2

残花 小説

水原とほる  高緒拾 

舎弟の敦がよかった!

ヤクザの純愛。
悪くはないけど、セックスも愛情も、もっとオラオラ系がよかったです・・


(受)山口美智也・・・理系の大学1年生。幼少期、母親を亡くしてその後、義母とも折り合いが悪く家庭で居場所がない。

(攻)安齋征二・・・紀瀬川組の代行。40歳手前の優男

(攻)紀瀬川岳矩・・・組長の一人息子。頭がやたらとキレる狂犬。幼少期、母親を亡くして、父親に厳しく育てられたのが原因で捻く…

3

災厄を運ぶ男 小説

水原とほる  葛西リカコ 

さらっとしてベタつかない!

いつもの水原節ではないですね~
あれ?この作家さん誰?みたいなストーリーで新鮮でした。
『災厄を運ぶ男』という題名はその通りで、そしてもう片方は『災厄に自分を殺した男』とでもいいましょうか(?)
堕ちたというでもなく、引きずり込まれたというより、本人の選択ですから、それはまさに以前の自分を捨てるという行為により、殺すという言葉がぴったり。
トーンは、彼らに色々な苦難が降りかかるのに、全く暗…

2

金色の龍を抱け 小説

水原とほる  高階佑 

格闘技ドラマでした

水原とほるさんお得意の、横浜中華街を舞台にしたお話です。横浜中華街を舞台にしたお話、これで何作目かな? なんか好きです。フィクションであるのは理解しつつも、読むたびにそこが、「日本のなかの異国」みたいな感じで描くに足る街だったんだなという思いを新たにしてます。
水原とほるさん作品にしては、攻めが優しかったです。(あくまでも水原作品比での話ですがw)
ピンポイントで見せてくる攻めの優しさや嫉妬に、胸…

0

残花 小説

水原とほる  高緒拾 

水原×高緒のゴールデンコンビ復活!

この本の発売、待ってました!
あの名作「箍冬 cotoh」「夏陰(cain)」のコンビで、極道の世界に生きる男と大学生の物語。
ここ最近の水原作品は健康的(?)なものが続いておりましたので、また鬼畜野郎と健気受けが読めるのかと大期待でした。
でも、そのまんまでいったらいつもと変わらない展開で面白くないわけで、この作品は、今までの容赦ない部分、健気な部分も残しながら、攻め様を二人にしたことで、…

3

涙の中を歩いてる 小説

水原とほる  梨とりこ 

アタクシ、水原とほるさんのM奴隷です

ラストちょっと食い足りない感があったんだけど、とても面白かったです。
ああやっぱ、水原とほるさんは容赦のなさがステキ、と思いました。
生ぬるい、ただただ甘いだけの俺様攻めに少々飽きぎみの今日このごろだったのですが、改めて「水原とほるはすげーな」と思わされました。
容赦のない俺様鬼畜なドS攻めと、ひたすら健気な受け。
この作品のポイントは、攻めが執着攻めではないことです。(ある意味においては執着攻め…

10

春の泥 小説

水原とほる  宮本佳野 

水原とほるの世界でした

近親相姦、肉体的に痛い、精神的にも痛い、そして、イッちゃってる執着攻め。
はっきり好き嫌いの分かれるお話なので、万人にはオススメできません。
この手のお話が好きな方のみ、禁断の扉を開けてお入りくださいませ。
私はもう耐性がついたのか、水原とほるの繰り出す禁忌の世界にビビることはなくなりました。背徳ムードをただただゾクゾクと楽しんで読みました。
私もイッちゃってるのかも知れませんw
水原とほるの近親…

0

逃亡者 小説

水原とほる  いさき李果 

逃げないで立ち向かえ

様々な事情が重なり、開き直り諦めきっているゲイのスポーツトレーナー・朋彦。
恋人ができても深みにはまる前に逃げることを繰り返している彼の前に、酒造メーカーの御曹司・真之が現れます。
好みのタイプで流されて、深い関係になるのに時間はかからなかったのに、相手が本気だと迫ってきたらまた逃げ出そうとするのです。

ただ、今度の真之はただ逃げさせてはくれません。
彼のおかげで、心の枷になっていた両…

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