穂波ゆきねさんのレビュー一覧

年下の彼氏 小説

菱沢九月  穂波ゆきね 

ぬるま湯の中の夢だけじゃない

塾講師の石田と、同じ塾で講師のバイトをしている鴻島のお話。お話は石田視点で語られます。
お互いが片思いをしてたのに、お互い全く気付かず1年半も友人として付き合ってきた二人。あるきっかけで思いもよらず鴻島の方から告白されて嬉しいと思う石田でしたけど、その心の奥底には重くて静かな決意があったのです。
よくあるBLならもうここまでで一ストーリ行っちゃえる?って展開ですが、全然そうはなりません。これか…

3

きみには勝てない! 3 コミック

高口里純  穂波ゆきね 

H度は当社比です。

寮長・酉島雄飛と生徒会長・筒井参吾の
甘ったるい愛の日々は周囲に思わぬ余波を
与えていた。
愛の目覚めか?否、カップルいじりと言う
娯楽を与えていたのである…。

色気と健気さを増幅しつつあるのにここまで
純白に近い受も珍しいのやも知れません。
これは穂波さんの絵柄が与える印象でもあるで
しょうし、出来上がりそうになると上手に茶々を
入れる高口さんの原作の上手さでもあるでしょう…

0

きみには勝てない! 2 コミック

高口里純  穂波ゆきね 

とりあえず主人公。

秀育学園の寮長となった酉島雄飛の日々は
なんだかんだと波乱に満ちている。
最初は馴染めなかった男ハーレムの空気にも
知らず知らずの間に染まり、雄飛自身もまた
何時しか…そして、周囲も…。

と、ここまで粗筋を書けばなんだお約束展開に
なっただけだろうがと鼻で笑われる方もお出で
でしょう。でも、あまあまといっても正直申し上げて
笑いの要素が抜けきった訳ではありません。
むしろあま…

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きみには勝てない! 1 コミック

高口里純  穂波ゆきね 

お約束は破砕される為に

ごく普通の田舎の中学生だった酉島雄飛の運命は、
兄・森生が秀育学園に勤める教諭だったと言うだけで
大いに変更を余儀なくされた。
降って涌いた移転する秀育学園の地主と言う役割。
男子校である秀育学園の内実が男ハーレムだったと
いう真相。そして分校移転を根に持ち雄飛を辱めようと
する男ハーレムの黒幕達。
雄飛は、果たし純粋なままでいられるのだろうか…。

…などと道具立ては伝統的な学…

1

2.14事件 コミック

菜槻さあり  穂波ゆきね 

しつこい後味

『育生&国立』シリーズよりのコミック化。
原作はそれぞれ以下の通りです。

表題作 ← 『2・14事件』 
http://www.chil-chil.net/goodsDetail/goods_id/418/

同時収録作 ← 『PROPOSE<求愛>』同時収録作
http://www.chil-chil.net/goodsDetail/goods_id/615/

1

恋の渇き コミック

高口里純  穂波ゆきね 

割り切れない、割り切らない

タイトルが全てを物語ってしまっています。

主人公達はそれぞれの恋のために渇き、
そして同時に共犯者であり、そして肌を
重ねている。
そこには多分想いの入り込む余地は
無いのでしょう。

良き作画者を得たお陰で、張り詰めた
空気に少し潤いが加わったのが幸いです。

2

桃色四月少年 小説

菜槻さあり  穂波ゆきね 

ラノベだったら良かったのにねぇ…

思い返せば…評者がこのシリーズよりも先に
国立&育生シリーズを手に取り読んだのは
天の配剤と言うべきなのやも知れません。

国立&育生シリーズと同じ地平線上に存在する
世界ではありますが、ノリは確実に違います。
確かにこれもまたボーイズラブです。
ただ、ライトノベルのノリに相当近しいのでそう言う
点では読み手を選ぶやも知れません。

1

桃色四月少年 2 小説

菜槻さあり  穂波ゆきね 

まだ先は長い様子

男の子同士がいちゃつく物語をボーイズラブと
称するならば確かにこの物語もありでしょう。
たとえそれがイチャツキとドタバタ喜劇だけに
終始しても、ボーイズラブの範疇ならば。

これで物語が完結していれば、まだ良いの
ですけどね。いやほんと。

0

その時ハートは盗まれた コミック

金丸マキ  穂波ゆきね 

バター醤油餡かけなフレンチ

見映えの良い尻軽貴族と怪盗の体から始まる恋と
言う題材をバタ臭さよりは幾分醤油風味が強い加減で
仕上げてある表題作+「be nice」。
学園内のドタバタをあっさり纏めた「人は見かけによる
ものだ」。そして、アメリカの政治家と秘書をカップルに
起用した「接吻〈KISS〉スキャンダル」。

穂波さんの絵は元々何処かに洋風なモダンさを滲ませて
いる画風でしたから、海外が舞台になった作品…

1

薄紅に仇花は燃ゆる 小説

神奈木智  穂波ゆきね 

恋をしり切なさ増して

男花魁と骨董商の若旦那、前作「群青に仇花は咲く」で久弥が佳雨への気持ちを認め、やっと想いを通わせあった二人でしたが。しかし、それは佳雨にとっても久弥にとっても新たな苦しみの始まりでもありました。

佳雨は思いあっている男が居ながら花魁として他の男に抱かれなければならず、久弥は久弥で自分にとって大切な存在である佳雨が他の男に抱かれることを黙って容認しなければならない・・・全てをまるごと受け入れる…

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