成瀬かのさんのレビュー一覧

さよなら 小説

成瀬かの  小椋ムク 

好きな人の為にvs執着

なかなか不思議感のある作品でした。

登場人物は3人。
団地の隣同士で同い年の大成と怜也に、大成の従弟の青馬。
太陽の様な子と寂しい2人の子供。それぞれの執着や愛情が育っていくのです。

受けの怜也視点で進みます。
が、子供の頃のエピソードやある時点までの大成とのやりとりは普通に受け取れますが、病院で目覚めてからの怜也の文章は不思議な空気が漂い、読者は「何か妙」な感覚のまま読まされて…

3

若と馬鹿犬 小説

成瀬かの  海老原由里 

馬鹿犬というより馬鹿主人。

成瀬さん、初読みです。
読み終わってビックリでした。
いや~、世の中良作出回ってますね。思わず引き込まれてしまいました。
あとがきでイラストが両方攻めっぽいビジュアルとあり、私も手に取った当初、どっちが攻めでどっちが受け?と迷いましたが、蓋を開けてみると両方受けっぽくてヤクザモノにしてはいい感じに裏切ってくれて、すごく楽しめました。

表題作の受けの御門視点のお話を読んでいた時はまさかこ…

5

竜王は花嫁の虜 コミコミスタジオオリジナル特典番外編小冊子 特典

無駄な抵抗の行方とは?

本品は『竜王は花嫁の虜』の
通販書店限定配布の特典小冊子になります。

本編後、パラディソスに留まった
受様の日常を描いたお話になります。

パラディソの住人になった蒼は
竜力のない人間である自分でも役に立ちたいと
倉庫整理を思い立ちます。

マノリアによると倉庫の品は
地上に住む人間の貢物だそうで
品物が多くてなかなかはかどりません。

そんな状態でも
蒼には宝…

0

竜王は花嫁の虜 小説

成瀬かの  宮城とおこ 

きっかけに囚われて

今回は天空に浮かぶ竜の島を統べるべき竜の長と
人間界から竜の住む世界にトリップした会社員のお話です。

それぞれが抱えていた傷を
お互いとの出会いによって払拭するまで。

受様は同性しか好きになれないゲイです。

受様自身はゲイである事を悪いと思いませんが
両親や妹には気持ち悪がられ
好きだった親友にも背を向けられてしまいます。

傷ついた受様は
会社帰りに入ったカフェバ…

1

琥珀色のなみだ~子狐の恋~ 小説

成瀬かの  yoco 

ピュアな2人と、ラストのほのかな希望に救われる作品。

表紙につられて購入。
肉体関係らしいものはほぼなく、キス止まりのピュアな関係。
しかし神様が受けという事と、帝などの行動で残念ながらハッピーエンドな作品ではないです。
しかし、ラストのほのかに漂う優しい希望に救われる作品でした。

3

琥珀色のなみだ~子狐の恋~ 小説

成瀬かの  yoco 

萌える悲しさってあるのよね

大好きなもふもふ、でも中身はシリアスに切ないファンタジーでラストのもしかしての
余韻で救われる気がするストーリーでした。
簡単に言ってしまえるようなハッピーエンドの展開ではないのですよ。
沢山の人が理不尽にも命を奪われるし、主役のはずの二人まで・・・・
狐神様の琥珀の初めてのピュア過ぎる恋心に、過去から逃げて傷ついた攻め様が癒される。
神と人間の純愛な雰囲気で、でも悲恋傾向な雰囲気の内容…

6

琥珀色のなみだ~子狐の恋~ 小説

成瀬かの  yoco 

おもいっきり泣いちゃいました

泣けるからいいってもんじゃない、感動したからいいってもんじゃない。
「神」評価の基準はいつもあいまいで、その時のメンタルにもよるのだが、何か心の琴線にふれるどころかかき鳴らして乱されても、その評価がでるわけじゃなく。
では、何がよかったのか?
こういうときばかりは言葉にできないものなのです。

とてもとても作者さん言う所の「一番ピュアな話」エッチもエロもありません。
深い心の結びつきで…

14

琥珀色のなみだ~子狐の恋~ 小説

成瀬かの  yoco 

与える「愛」に感動

ケモミミに惹かれての購入でしたが、想像以上に切なく良い話でした。
限りなくプラトニックで自分のことより相手を思いやっている、
恋より愛の気持ちが強いような関係を描いた作品です。

訳あって山里に暮らす武士・鐵(くろがね)が、山中で拾った子狐・琥珀。
やがて琥珀は人の姿に成長し、里の人々から狐神様として崇められるようになるが
心は子どものまま、自分を拾い育ててくれた鐵を一心に慕っている。…

12

さよなら 小説

成瀬かの  小椋ムク 

一途な恋愛

最後まで一気に読みました。とてもよかったです。怜也と大成、怜也と青馬、どちらの恋も純粋で一途で自分の幸せより相手の幸せを優先する恋ってやっぱり素敵ですね。特に青馬、小学生ごろから怜也のことが好きで、事故の後遺症のせいで顔の判別ができない怜也が大成と間違われてもいい、触れなくてもいい、傍にいさせてだけで願った青馬を心にきゅんときました。最後に怜也が大成の代わりにするつもりはない、お前自身が好きだって…

5

さよなら 小説

成瀬かの  小椋ムク 

本当にさよなら

切なさ全開のお話でした。
凪良さんの『まばたきを三回』くらいまでのファンタジーはありませんが、それに近いモノもあります。
大切なものを失い、それを初めて現実として突きつけられた時、
向いあいながらも忘れられなくて、罪悪感もあって、でもふんぎりを付けて新たな道に歩む。
まさに題名通りのお話。
こういうお話の時、設定がどうのとか、展開がどうのとか、重箱の隅をつつく作業のようになってしまいがち…

5
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