青石ももこさんのレビュー一覧

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

ラブ控え目。 一穂先生のオヤジは良い!!

受け様(碧)の「国会速記者」という職業ですが、何とも地味なお仕事でして…。
国会議事堂の会議場における発言を 話すのと同じ速度で逐一書き留め、議事録として記録に残す作業をするお仕事。
勿論、発言者の妨げにならぬよう、ひっそりと目立たず、透明人間のような存在でなければいけません。

速記者の心得―
いかなる時にも不偏不党、公正中立であれ―
この職業が、受け様の気質をよく表しています。

国会議事堂の…

8

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

相変わらず文章が好みです。

久し振りに一穂先生のを読みました。
前関連作は未読です。
タイトル、意味分からないけどカッコイイです。
一穂先生の、ちょっとした仕草や背景や音が、読者の頭にちゃんと広がってくる文章が好きなんです。
本作もちゃんと一穂節だなと安心して読みました^^

44才×26才で、政治部記者×衆議院記録係です。
西口、仕事に前向きで部下に頼られ、あちこちにソツなく顔の利く人。
碧、炊事も生理整頓…

5

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

一昔前の花形職業ですねぇ~

今回は国会内が舞台のお話、でも直接政治とは関係ない裏方的な仕事のお話ですね。
一昔前は速記の習い事が流行った時期がある程人気の職業だった覚えがある速記者。
今でも通信講座でやっているのでしょうかね?なんだか懐かしく感じてしまいました。

今回の受け様はそんな職種の国会速記者、まさに目立たず黒子と称した職種ですね。
そして攻め様が政治部記者で、年の差カップルの恋愛ものでもあります。
二人…

7

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

碧のお弁当~

一穂さんの描く年の差カップルが結構すきです。
シュガーギルドもそう。
職業や仕事の描写がかなりリアルできちんと描かれているところや独特な表現の上手さにいつも脱帽です。
しかも今回は主人公碧の作るお弁当ったら!
本人は至って普通のどこにでもある珍しくもない弁当と謙遜していますが、主婦歴だけは無駄に長い私にとってはもう、参りました〜って感じです。
家事も淡々とソツなくこなして、それが全く当た…

11

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

恋愛も、恋愛以外も

明光新聞シリーズ第3弾。
off you goにちょっと出て来た領収書が杜撰な、でも実は意外に鋭くって良時を悶えさせちゃった政治部の西口が主役です。
お相手は消え行く職業とも言える速記者、碧。
こういうなかなか珍しくて興味をそそられる職業と、それに生きる人を味わい深く描くのも一穂先生の魅力です。

とても賢くて実は強くてでも影のように淡々と生きている碧が、西口に「見つけて貰えた」喜び。

13

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

真逆の二人だからこそ

…どうしてこう、ミチさんの文章は私の心を捉えて離さないのでしょうか…。
どうやって敬意を表して良いのかわかりません。

年の差ラブ、と言ってしまえばそれまでかもしれないんですが、
この度も素晴らしい心情の描写の嵐!!!

大体にして、速記者を主人公にするあたりから凄いですよ!
色々勉強なさったでしょうね…。
頭が下がる思いになってしまいます。
正直、私は頭が悪いので国会や政治の事…

14

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

バツイチ大人を落とすには

「off you go」の関連作。
「off you go」の二人は、この作品の主人公である西口と、新聞社に同期入社した仲間。
「同期入社」は重要なキーワードですが、ストーリー的には「off you go」を読んでなくても特に問題はなさそう(って言うか、私自身がoff you go読んでないけど、、)

お話の舞台は国会議事堂。
ひっそりとした黒子のような仕事、国会速記者の碧と
グイグ…

7

名前のない関係 小説

椎崎夕  青石ももこ 

このネガティブは無理。

馨(受)にも笠原(攻)にも、まったく感情移入できませんでした。とにかく馨が自虐的で、後ろ向きで陰気なんですが、それ自体は構わないんですよ。

私はネガティブな受も、暗い(不幸な)過去を背負った受も、それ自体は別に嫌じゃない、というよりむしろ好き要素なんですが、椎崎さんのこういうキャラクターは、自分でもなんで?と思うくらい好きになれません。苛立つのみ。

なんというか、椎崎さんの作品ってスト…

1

off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

萌える!というのとは違うけれど

 なんかね……上手くいえないんだけど。
 よかったよね。

 「is in you」から続けて読んで、この二ついいわ〜って思った。

 一穂さんの作品は、若い子のピリピリとした繊細な心情と、美しい文章によって紡ぎ出される美しい情景がたまらないんだけど、登場人物が40過ぎてもいいよね!

 年を重ねてもピュアだよね。
 年を重ねたからこそ、ままならなかったり、今に至るまでの時間と理由…

1

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

高評価の作品なのに…スイマセン。

かなり辛口になりますので苦手な方はスルーして下さい。

実はこの作品、スピンオフ→本編の順に読んだのですが、読後に思わず発行日確かめてしまいました。1年でこれだけ別物になるのですね、ある意味衝撃でした。

前半に色々な事を書き過ぎて、後半息切れしたんですか?と突っ込んでしまった鬼の私。
(高校時代) 香港の解説は流し読みしましたが、主人公達の会話や動作にまで説明文つけられて、行間を読む楽しみがあ…

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