佐田三季さんのレビュー一覧

つみびとの花 小説

佐田三季  上田規代 

お、重い…

というか、きちんとしている?というか、
もはや純文学、
くらいのきちんと組まれたプロットを感じました。

二人の気持ちの時間軸にずれがあって、
(憎しみから好意にかわるまでの)
その時間差、温度差にリアリティーがある。

北川目線で読むので、前半は2回絶望を味わい、
やるせない気分になります。
後半はようやくじわじわ幸せになるんですが、
ほんと牛歩のごとく、いこかもどろかみた…

2

ボーダー 小説

佐田三季  yoco 

粗削りだから、生々しさが引き立つ。

◆あらすじ◆

高校教師の渡部(30歳)が、男子生徒に告白され、
「考えたことがないなら、一度、考えてくれませんか。男もだいじょうぶか。」
と言われて、男同士のセックスを試してみることに。
トライアルの相手は、高校時代の友人でゲイの環(30歳)。しかし、意外なことに環とのセックスは快くて――という、「ボーダー」。
スピンオフ的位置付けの同時収録作「揺れる境界線の上」は、渡部・環の共通の…

13

ボーダー 小説

佐田三季  yoco 

本当に欲しいものは、何?

佐田さん一年半ぶりの新作、待ってました!
今回私的には地雷がないので、じっくり時間をかけて完読しました。

「ボーダー」と「揺れる境界線の上」二つのカプの話ですが、どっちかっていうと、「揺れる境界線の上」のほうが好きです。
あらすじ読むと佐々木は嫌なやつだなと思い、性悪受けが好きな自分は「揺れる境界線の上」を読むのが結構楽しみにしていました。そして期待通り面白かったです。
前職が倒産して…

7

ボーダー 小説

佐田三季  yoco 

自分の気持ちの境界線

今までの佐田作品に比べると痛さダークさが随分穏やかです。
ものすごいトラウマとか、近しい人物が若くして死ぬとか、病的にストーキングされるとか、そういうことはありませんので、今までダークな作風かと佐田作品を敬遠していた方にも入りやすいと思われます。
しかし、やはりしっかり切なくて今回も泣かされてしまいました。

「ボーダー」
高校時代の同級生で友人の渡部と環。卒業以来、環が距離をおいている…

14

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

偏執的ストーカーに絆され…?

怖い話でした。
高校時代に好きだった笠井に告白したことが許せなくて、告白した相手を『ホモ』といじめて不登校にまでした遠藤。及川がかわいそうで、即座に嫌いになってしまった。
そんな遠藤も実は笠井が好きだったんだと10年たっての告白、そして病的なストーカーに。
あまりの執着ぶりに、一度だけだかれてやるから忘れろとは思い切ったことを…
当然、一度だけなどどいう約束は反故にされる。暴力的な行為の強…

3

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

怖いもの見たさ…

この作品ほどみなさまのレビューに助けられた作品はございません!
怖い、痛いとおっしゃいつつ、みなさま高評価!
ほんとに?なんでこんなに神率高いの??
と、ビクビク読んでみました…。
別に重いの嫌いじゃないし、執着ものもどっちかっていうと好きだけど…これ…半端ないですよね??
し、し、しんじゃうよ((((;゚Д゚)))))))
ここまでやったらダメでしょ!

と、思いつつも受けと同じ…

10

彼は死者の声を聞く 小説

佐田三季  梨とりこ 

読み応えがありました!

佐田さんは個人的に『あの日、校舎の階段で』が
ハピエンと言っていいのに後味がツラい作品でした…;
今作は文庫本2冊はあるだろうと思われる厚さで
霊もの!?という意外さも手伝って手に取ってしまったにも関わらず
読む勇気がなかなか持てなかったのです…。
しばらく積ませていただきました。すみません。

受けを、精神的にも肉体的にも追い詰めて愛する攻め、というのが
佐田さんのツボなんだろう…

9

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

すごくやさしくしたいのに…

ヤバイ…ド真ん中入っちゃいました☆
話題の書ということで、このたび手に入れることが出来、
わくわくしながら読み始めました。

学生時代から、笠井(受け)を愛し続けていた遠藤(攻め)。
同窓会で再会したところからお話が始まります。

学生時代の怨恨が解けた後の、穏やかな友人関係。
メールのやりとりや家呑みなど、仲良しな場面が続き、
このあたりは安心して読めたのです…が…。

来…

6

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

病的なまでの一方通行愛??

文庫になる前から実は気になっていまして、
描き下ろしも読めるなんてラッキー!と
意気揚々とゲットしてみました!

読み進めると、“怖い”の意味がわかりました…。
なんかもう、BLじゃなくなってないか!?
(いえ、片想いの男に迫る男だからBLなんですけども;)
こんなストーカー、どうなったってほだされないよ!!!!と
ヒヤヒヤしていたら…。
ああ…やっぱり笠井の胃に穴が空いちゃっ…

12

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

怖い怖い怖い

でも続きが気になって一気に読んじゃう話でした。攻めのストーカーっぷりが酷すぎてもはやBLではない、ホラー小説、犯罪小説・・・これが本当にラブになるのか?と大いに疑問に思いながら読み進めましたが、最終的にはラブラブになり攻めが受けのパンツの匂いを朝から嗅いでいるというギャグ漫画のような展開に変わっていたというミラクル。振り幅大きすぎです(笑)。パンツのくだりはぜひイラストで見たかったですね。ギャグす…

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