ゆき林檎さんのレビュー一覧

少年と神隠し コミック

ゆき林檎 

最後まで描かない美しさ

神でした!
素晴らしい作品ほどどう評したらいいかわからない現象が発生してます。
それほど心に響きました。


まず表紙が良い!
ゆき林檎先生の繊細な絵柄が非常に活かされています。

物語的には雪降る寒い冬の印象ですが、表紙は桜(おそらく)が満開で春の暖かい空気を感じます。
テンが人間で修一郎は上人様であった頃雪に埋もれた白骨死体での再開だったことを考えると、緑の草の上花に囲まれた…

8

少年と神隠し コミック

ゆき林檎 

舞台設定が絶妙

とても繊細で素敵な作品でした。
ゆき林檎さん、コミックスの出版数は少ないですが、このクオリティの作品が読めるなら、待つ甲斐があるというもの。
戦後間もなくの昭和28年という時代設定が絶妙です。
山の中で隠れ住むには、これより前ならもっと簡単でしょう。
高度成長期の開発の波をギリギリに逃げ通すことができれば、テンと修一郎の約束の70年後を、再び打ち捨てられた山の中で、自然へと還る穏やかな別れ…

5

少年と神隠し コミック

ゆき林檎 

綺麗なお話でした。

とてもいいお話でした。
攻のテンは不老不死(?)で、
その昔好きになった人っていうのが
受の修一郎の前世の人間なんですよ……。
テンはひとりで、ずっと修一郎のことを待っていたんですよ……。
作品の舞台は戦後ですが、
戦後感はあまりなかったですね。
戦後ビーエル大好きなんですけどね。

人を好きになるということ、そして
その人をずっと好きでいること、
テンの気持ちを思うと胸が熱…

4

少年と神隠し コミック

ゆき林檎 

「ゆき林檎先生大好き!」を再確認

久々に紙で発行されたゆき林檎先生作品。
ずっと楽しみにしていました!
先生の作品は登場人物がひたむきに誰かを愛していて、読んでいて胸が締め付けられる程萌えてしまうのですが、今回もその気持ちを思い出させてくれる神作でした( ;∀;)

お面をつけた不思議な青年テン×昔から不思議な力を持った修一郎
身寄りのない修一郎が森で倒れた時に介抱してくれたテン。不思議なお面をつけていて正直不審者でし…

3

少年と神隠し コミック

ゆき林檎 

幸せを願わずにはいられない優しく切ない物語

ネタバレあります。

「少年と神隠し」
柔らかで繊細で優しい物語でした。
攻めのテンは穏やかで決して多くを語る性格ではありませんが、修一郎(受け)を見守る天狗で、
受けの修一郎は身寄りがなく幼少期から神通力を持つが故に悩みながらもまっすぐ優しく育った少年になっています。

読んでいくにつれ、ああこのふたりには、何度でも幸せになって欲しいなぁと切ない気持ちになります。ハッピーエンドなの…

3

少年と神隠し コミック

ゆき林檎 

百年を越えた永遠の愛と苦しみ

ゆき林檎先生の久しぶりのコミックスです。
さすがとしか言えない、BLとしてだけでなく人の愛や業、様々な思いが先生の繊細な描写と共に読みごたえある作品になっています。

ファンタジックで、愛に溢れた内容でありながら
人間の欲や弱さ、醜さや浅ましさも同時に表現しながら、永遠の愛とはどういう形で存在するのかを主人公二人が百年以上の時を経て教えてくれるのです。

読み進めて行くと、読み手はきっ…

8

少年と神隠し コミック

ゆき林檎 

愛と業。穏やかで物哀しい素敵な雰囲気の作品。

昭和28年が舞台のファンタジー。
天狗のような面をつけた不思議な青年と、身寄りのない少年の出会いから始まるお話は、私がイメージする仏教の世界そのままに、穏やかで慈愛に満ちていながらも、どこか儚げで物哀しい。

優しく綺麗な絵。丁寧な描写。
主人公2人の性格も、穏やかでいい意味でテンションが低いので、刺激を避けたいとき、クールダウンしたいとき…など、落ち着いた読書をしたいときに大変お勧めでき…

15

少年と神隠し コミック

ゆき林檎 

愛しいから側に居てほしい、愛しいから幸せに生きてほしい…

ゆき林檎先生、5年ぶりの紙コミックスは、天狗のような不思議な男と少年の和風ファンタジー。
キレイなおとぎ話のようでいて、孤独を生きるほろ苦さも描かれています。

pixivコミックで5話まで読めるので気になる方は試してみてください。
ただし、とっても気になるところで終わるので、続きを読まずにはいられないと思います。

コミックスには6話+描き下ろしが収録されています。


捨て子…

21

グッドバイライラック コミック

ゆき林檎 

生徒が社会人になってからの先生生徒ものがもっと増えていいと思う

 先生×生徒ものなんですが、その関係性の時にどうこうなるのではなくて、生徒の加藤が高校を卒業し大学を経て教師になり、先生である笠井と同じ職場で同じ先生という立場になって再び出会うという設定が珍しくていいなぁと感じました。かつては教師と教え子だった2人が、今ではどちらも教える立場の人間。ゆき先生の仰る通り、ちょっとどきどきしますよね。

 笠井はノンケな上にそもそも誰かにすごく恋愛的興味を持つこ…

3

玉響 コミック

ゆき林檎 

2人を応援したいけれど、善良な女性達にも救いを

 評価に迷いました。メインの立花と麻倉だけに焦点を絞って、2人の関係性を魅力的に感じたかどうかでいえば、萌2評価です。幼い頃に異人の子と苛められていた麻倉をいつも立花が庇ってくれていたという回想も素敵だし、寮での再会や最後の締め方も印象に残ったし、彼らの優しく穏やかな触れ合いには十分萌えました。要所要所でタイトルとも繋がっているビー玉が擦れ合う描写が挟まれていたのも、その時の麻倉の心情とリンクして…

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