水白ゆもさんのレビュー一覧

さよならピリオド 小説

水白ゆも  itz 

思いやりという名の臆病

電子書籍で読了。挿絵有り。

初読み作家さんです。あまりにも雰囲気の良い表紙イラストだったので『ジャケ買い』をしました。モノクロイラストも美しいしお話を盛り上げるのに強力な援護射撃をしていると思います。

35歳のクリスマス直前に翔太は彼女に振られてしまうのですが、独り身になった寂しさは感じても、彼女自体に固執していない自分に気づきます。ただ一人に夢中になれずお手軽な恋ばかりして来たことに…

3

王と緋の獣人 Amazon限定ペーパー 特典

従者は見ていた

Amazon購入者限定のペーパーです。
碧泉の従者、誠の視点。

朱虎最初の発情期の時(碧泉とくっついた時)、
3日間も発熱してる~♡といって籠っているのに
あんなに忠実な誠がなぜ様子見に入ってこないの と思っていたら、
実はばれていた ということが、誠の語りで明らかに。

本編最後に、碧泉は朱虎に「私はいずれ妃を娶る」と明言していたので
朱虎、絶対耳垂れてるよーとしょんぼりした…

0

王と緋の獣人 小説

水白ゆも  円陣闇丸 

王たるべくして生まれた王子

大好きな円陣先生の挿絵なので、これも個人的マストバイ。
水白先生は初めましての先生でした。
お話は、あらびっくり、一度世界が終末を迎えた後で
生き残った数少ない人間と獣が交わって、獣人が出来た という設定です。
本編書下ろし270Pほどで、後日談等なし。
途中、受けが手酷い目に遭いますので(凌辱系)、ご注意ください。

獣人は高い治癒力を持っていたため、その血を求めて
獣人狩りをさ…

3

にわか雨の声 小説

水白ゆも  篁ふみ 

後半からおもしろい

帯に「実力は新人、堂々のデビュー作!」とあったので購入しました。
全部読むととてもおもしろかったんですが、半分くらいまで読むのに苦痛を感じました。買ったことを後悔したほどです。
思ってたのとは違ってファンタジー系というか少し不思議な設定でした。でも後半からぐんとおもしろくなります。
不器用で口下手ではあるけれど、誠実で優しい攻めの太陽と、一途で美しい受けの時雨という設定がよかった。
特に時…

2

ツキミノル 小説

水白ゆも  れの子 

エキセントリックな監禁モノ

受けが攻めを監禁する話ですが、監禁場所は攻めの自宅、そして受けの態度次第でいつでも叩き出される…という完全に攻め優位ななんちゃって監禁モノ。
両者のキャラクター、コミカルかつ病み気味の展開など、全体としてかなりエキセントリックな世界観の一冊でした。
文章もやや回りくどいため、読む人を選ぶ作品かもしれません。

あらすじ:
高1の頃から10年間、保健医の月人(攻め)に片想いしている実(受け…

3

ツキミノル 小説

水白ゆも  れの子 

かぐや姫の結末は

とても不思議な作品でした。一途な受けが体当たりする話でもなく、冷酷な攻めが改心する話でもなく、 最後まで攻めの月人の考えてることはわかりませんでした。嫌がっているというには優しすぎてすきだというには乱暴な月人自身もわからない感情の変化をとても丁寧に描いていました。

一途に十年も想い続ける実はおバカだと作中は言われていますが、冷静に自分の気持ちを考えているひとなのでハラハラせずに読めました。ワ…

2

にわか雨の声 小説

水白ゆも  篁ふみ 

エキセントリックなデビュー作

新人作家さん。
抑制のきいた文章とミステリアスな展開になかなか惹きつけられるデビュー作です。

あらすじ:
寡黙なサラリーマン・太陽(攻め)は、ロードワークの途中何気なく立ち寄ったカフェで、美貌の店長・時雨(受け)と出会う。
以来、度々キスを交わす関係となるが、太陽の記憶には重大な何かが欠落していて…

淡々と綴られる太陽の日常。
心情描写を排した筆致に何とも言えない不気味さが漂う…

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