あじみね朔生さんのレビュー一覧

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

期待を裏切らない完成度

 木原らしい。この一言に尽きる。作家は得てして手癖というものを持っており、どうしたってそれは現れる。傾向と言っても良いかもしれない。

 今作は精力を費やしたと云うよりリラックスして書いたのでは?と思わせる。
 そしてそういった作品にこそ著者の手癖が強く反映され結果、作風がより強調されている。
 手癖だけでアウト・プットに達するには相当な実力が必要だ。もちろん木原はその実力を持っている。

4

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

この胸の甘い痛みはなんなのだろう

真夜中であるにもかかわらず、寝ることも忘れて、じっくりと、一字一字漏らさず読ませていただきました。さすが木原さん、今回の作品も読んでいる最中、胸にかすかに切ない、けれど甘い痛みを伴うものを感じさせてくれるような作品でした。木原さんの作品を読むたびに湧き起こるんですよね。これが萌えという感情なのでしょうか(笑)
相手への複雑な感情(木原さんの作品の場合、憎悪など負の感情がほとんですよね)から転じて…

3

マグナム・クライシス 小説

篁釉以子  あじみね朔生 

激情型の受け様でした~

確かにタイトル通りのクライシスでした!             
何度も危機的状況になる二人に目が離せないアクション系です。
二人とも同級生で共に32才の設定ですが、受け様の行動は
かなり激情的で見た目とギャップがあるようでした。
前半部分では、学生時代に凌辱されるように犯されて
腐れ縁のように15年も一緒にいる二人ですが、
攻め様は危険地帯にばかり行くカメラマンで受け様はいつも
身…

0

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

不器用な2人

20年近く勤めていた会社をリストラされた谷地は弁当屋でバイトを始めたが、リストラの傷も癒えた頃に年下の上司であった榛野が現れる。

榛野の方が攻だと思っていたのですが、購入後に谷地の方が攻だと気づき、がっくり。失敗したなぁと思ったのですが読んでよかったです。

谷地も榛野も2人とも不器用だけど誠実でとても好感がもてました。つんつんしているけど榛野はとてもかわいい。谷地のことがすごく好きなの…

4

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

ラストが何とも言えない余韻が残りました。

木原さんはダメオヤジをとても魅力的に描くのがうまいですよね。
『B.L.T』の大宮雄介・痴漢二股男にしろ、
『NOW HERE 』の仁賀奈正敏・昔の恋が忘れられない50歳の童貞枯れオヤジにしろ。

そしてこの話の攻めも本当にダメオヤジ!
仕事にしても人生にしても全く向上心が無く、43歳にして会社をリストラ。
ただ今、24h営業のお弁当屋でアルバイト生活。
バイト生活8ヶ月目にして正社…

13

夢に繋がれて 小説

伊郷ルウ  あじみね朔生 

初伊郷先生です

路也の服装の描写をはじめ、地の文が説明的なのが気になりました
思い上がった攻めがちょっと批判されて「公私混同だ!」ってつっかかってくるところにはイラッとさせられました
でもこれがさして起伏のないこの話の起承転結の転の部分だし、省くわけにはいかないかな……

1

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

大人の初恋の行くへ

「深呼吸」が攻め様の谷地視点でのお話で
「深呼吸2」が受け様の榛野視点からのお話。
40過ぎて外資系の企業をリストラされた冴えない谷地と
年下の上司で冷淡にリストラを言い渡した榛野。
まるっきり環境も性格も違う二人の大人故のもどかしいような
なんとも言えない不器用なピュアさが漂う内容でした。

リストラ後自宅近くの弁当屋でアルバイトをしてる
谷地の所へ1か月過ぎた頃から元上司の榛野…

3

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

初恋のお話

木原さん15周年なんですね!
雑誌掲載のまままだ単行本になっていなかった作品らしいのですが(合ってますか?)書き下ろしがついて決して決着というわけではないですが、エンドを見られる形になったのしょう。
何となく主人公のリストラ社員のキャラクターの存在感が「place」の攻めをもっとソフトに浮世離れした風にした雰囲気を感じました(年齢設定のせいだけではないかな?)
本編ではとても不毛なやりきれな…

9

秘め事に啼かされて 小説

伊郷ルウ  あじみね朔生 

上司は何がしたかったのかー?

前作の「夢に繋がれて」がそこそこ面白かったので続けて読んでみました。

誠一〔攻〕と路也〔受〕の関係は順調に進み、付き合ってから1年がたってます。
そして路也の乳首苛めて欲しい性癖も相変わらずで、誠一に散々乳首を苛められた翌日は絆創膏を貼って更に鎮痛剤まで飲むという有様。

そこへ路也の上司に引き抜きの話が持ち上がり、その条件が「優秀な部下を一人連れてくる事」
そしてその白矢の羽が路也…

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夢に繋がれて 小説

伊郷ルウ  あじみね朔生 

一夜限りの筈が…

普段は敬遠しがちな伊郷さん作品ですが、これあじみねさんの挿絵に引かれて読んでみました。

出張先で一夜限りの遊びだと思っていた誠一〔攻〕に、路也〔受〕とは仕事相手として再会をします。
10歳年上だけあってその夜の事を実は忘れら得ないんだけれど、知らないフリをする路也。
若さ故の勢いか、路也にぐんぐん迫る誠一。

ストーリー的にはテンプレなんだけど、路也が手首を拘束されて乳首を弄られない…

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