高星麻子さんのレビュー一覧

R134 小説

橘紅緒  高星麻子 

執着・嫉妬は絶対無二の存在ゆえ

茅ヶ崎のR134沿いにあるシェアハウスの物語は、それこそ現実離れした世界の人間の溜まり場でした。
橘さんの淡々とした文体、頻繁に変わる目線、雰囲気とイメージ先行は、現実でありながら非現実の、まるで映画を見せられているかの如くです。

ふしだらな母親に育てられ捨てられたトラウマ持ちの麻也。
幼いころから一緒にいて、麻也の唯一だった梓朗。
梓朗のほうが一足先に大人な考え方をして、彼を守るため…

9

世界が終わるまできみと 小説

杉原理生  高星麻子 

逞しい少年たちのお話だと思う。

CD聴いたので、過去のブログをひっくり返したら出てきた感想を転載します。

2008-6月
夕べの睡眠不足の原因です。
大人の事情の荒海で翻弄される木の葉のような少年たちのお話。
それにしても、何度も逆境に立たされてもへこたれない、有理君に脱帽。
高星氏の絵に合うようなお話にしたとのことですが、もっと人間臭い人の絵のほうが合うんじゃないかと思いました。
こんなに妖精っぽい儚げな少年じ…

3

くちびるの封印 小説

うえだ真由  高星麻子 

デビュー作の新装版

一回りの年の差カップルなので、瑛司はオトナなんですよねぇ。それがいいような悪いような。
狡さだって見え隠れもしてますし。
それに対して、悠紀は恋の駆け引きすら出来ないコドモ。
瑛司の気持ちが欲しくて欲しくて仕方がないけれど、それを口に出すと関係が壊れてしまうかもしれないという恐怖。
甘えたいのに甘えられない。
カラダから始まった関係だけに、好きだって言えなくて、ひとりであれこれ抱え込んじ…

3

楽園 小説

うえだ真由  高星麻子 

純粋無垢かー…

どうも受け・千尋がダメでした。世間知らずで、ぶっちゃけ馬鹿なんですよ。
いや、ある意味純粋無垢なんでしょうが、無垢とかちょっと…w苦笑
しかも、宗治に嫌われているにも関わらず、なにかと話しかける千尋は見ててムカッと…。ずっと修道院にいたからしょうがないかもですがね。
まあ、こういう設定なで仕方ないんでしょうが、私には無理というか苦手なタイプでした。もう読んでて( ´゚д゚`)アリャー…とか。…

1

楽園 小説

うえだ真由  高星麻子 

神に身を捧げた受けの初めての恋

千聖の天の『父』への思いが純粋であればあるほど、禁忌と背徳の香りが際立ちました。
ただ修道服を着ているってだけのなんちゃってでは、ありません。
どこか陰がある冷たい攻めを、純粋な受けが癒してくれます。こういう設定に弱いので、話の展開といいたまりません。
無理矢理があるので、苦手な方はご注意。

和久宗治(21)鬼畜トラウマクール攻め×修道院の子・森口千聖(16)天然一途受け
父親の影響…

1

真夜中の学生寮で 小説

桜木知沙子  高星麻子 

可もなく不可もなく

高星麻子さんのイラストが好きなのと学生寮という表題にそそられて殆どジャケ買いだったのですが…
読み終えた感想は無難…といったところでしょうか。それなりに楽しめたのですが、若干盛り上がりに欠けるというか何となく先が読める感じで私はあまり萌えれませんでした(苦笑
…ゴメンナサイ…>_<

私は受けが可哀想な立場にあればあるほど萌える質なのでキーワードである「怖がり」も、もっと強烈な裏…

2

お嫁さんになりたい 小説

黒崎あつし  高星麻子 

微妙だなー。

あらすじの時点でうーんって感じだったのですが、高星麻子先生の挿し絵に惹かれて買ってしまい。
で、読んでみたらやはりうーんでした。別に嫌いな内容ではないです、はい。

主人公・未希の今までの扱いがひどいのはわかるが、そこまでひどく書かれていないのでスーって感じの流れを。
それと、未希は確かにかわいい(容姿)が、どうも男っぽくない。まあ、今までの環境のせいでもあるんでしょうが、私はかわいくて男…

0

世界が終わるまできみと 小説

杉原理生  高星麻子 

とてもやさしい物語

母親をなくして、中学二年生の有理は父と弟の三人で暮らしていた。
やがて三人は父親の友人である高宮の家に身を寄せることになる。
高宮は彼らをあたたかく迎えてくれた。そして、そこには有理と同じ年の息子、怜人がいた。
無邪気に怜人に懐いた弟をよそに、彼に反感を感じずにいられない有理だったが……

心情で読ませてくれるよいBL。
一人称で昔を懐かしむように語られる物語は優しいです。
中学二年…

5

世界が終わるまできみと 小説

杉原理生  高星麻子 

繊細な雰囲気にうっとり

入院生活を続ける儚げで病弱な母親を思いながら、
父親と小さな弟と暮す有理。母親の不在を寂しく感じながらも、
華やかな父親と可愛い弟と過ごす楽しい毎日の描写が心温まります。
親子仲が良くて、貧しいながらも幸せなんですね。
そんな幸せ家族を見ていると、
こちらまでほこほこして癒されるのですが。

母親の病状悪化に伴い、家計が困窮。
切羽詰った父親が子供達を連れて身を寄せたのは、
大学…

5

全寮制櫻林館学院~ロマネスク~ 小説

雪代鞠絵  高星麻子 

あの人が、おグレに!!(でも、こっちの方が好みです)

「全寮制櫻林館学院~ロマネスク~」
ソルトラム2年・羽倉穂高×健気な1年・桜井千聖
今回は「ゴシック」に登場した春実が2年になった代の生徒会長争奪子羊狩りのお話。

新入生の千聖は実は穂高の父親と愛人の間にできた子供で、穂高を追って学院に入学してきた。
ただただ穂高に会いたい一心でここまで来た千聖だったが、穂高は「知らない」と言い千聖を相手にしない。
その様子を見かねた春実が何かと面倒…

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