茶鬼さんのレビュー一覧

世界の果てで待っていて -嘘とナイフ- 小説

高遠琉加  茶屋町勝呂 

胸が痛い!

イラストレーターが変わるとこうも与える印象も変わるのかと思うほどに、重苦しさが押し寄せて、胸がつぶれそうになる。
1作目も切なさが押し寄せて苦しかったが、今作もどうしようもない、やりきれない2人の想いがひしひしと迫ってきて、思わず悲しくなってしまう。
そこまでして、2人が追い詰められるほどに警察と一般人の溝は深く、自分の中に気持ちを抑え込んでいる黒澤が、どうにかしたいのにどうしようもできない雪…

8

鍵師の流儀 小説

中原一也  立石涼 

スーパーおやじ登場!

良くも悪くもいつもの中原節のオヤジv
ハードボイルド風味がありながら、逃亡劇もありながら、一体だれが裏切り者?みたいな謎解きも含んでテンポよく展開されていました。
ただ、結構設定が手に汗握るなもののわりに「へ?」みたいな甘さがご都合に見える部分が多く、そこに目をつぶればこの主人公カプは好みのカプなのであります。

伝説の鍵師の孫でその才能を受け継いだ泉は、一度足がついて塀の中にお世話になっ…

5

ビロードの夜に抱かれて 小説

日向唯稀  明神翼 

前向きすぎて疲れてしまった。

日向さんの作品は、ポジティブ受けが多いとは思うのだが、それがとても効果的な時とついていけない時がある。
今回はちょっと自分にはついていけなかったかもしれない、、
仕事熱心なのはわかる。
香山配膳サービスのトップとして高校生でありながら卓越した技術を持ち、プライドもあり、常に気を回し。
でも、仕事を離れれば普通に高校生であるという主人公・響一
宴会やパーティーの配膳という忙しい仕事だからで…

1

ラインハルト~調教官(アクトーレス)失墜~ 小説

鈴鹿ふみ  成田敏丞 

底にあるのは純愛

最初に書いておきましょう。
SMテンコ盛りですが、何と言っても中心が一番羞恥を誘わせるということで失禁・脱糞のスカトロがテンコ盛りなので、要注意です。
そして解説がついている一冊目の『アクトーレス失墜』を読まれてからこちらに来られた方が、その世界観がわかります。
このお話は、その前編の後に起きた事件のお話になります。

前編で、金髪・碧眼で容姿が抜きんでていたアクトーレス(調教師)のライ…

1

天狗恋雪譚 小説

ゆりの菜櫻  沖銀ジョウ 

現代と妖のミスマッチ

天狗と雪男(?)の魂の転生を経た結びつきの物語。
設定は、現代。
妖はその姿を変えて上手く人間社会に溶け込んで生き抜いています。
天狗の頭領・天翔は有力者達の呪詛を請け負う陰陽師として、
雪女の血筋は巨大コンツェルンを築きその会社を一族で経営し、主人公の春雪は、その中の宝石部門の会社で働いています。
春雪は「雪の落とし子」と言われる、普通女子にしか受け継がれない強い力を持って生まれた為、…

2

ただひとつの理由 小説

櫛野ゆい  山田ユギ 

ピンク色と半ケツ表紙絵にワクワクv

この表紙を見た時から、とってもとっても気になっていた作品、やっと読めました♪
野生系のフェロモンあふれる攻めヤクザ、かわいい系のちょっと意地っ張りで健気で頑張っている受けのフリーター。
表紙がなんといっても魅力的。
この作家さん、デビュー作から良い絵師さんをつけてもらっていて、出版社サイドでも押してるのかな?って思わせますよね。

両親が借金苦で息子の晴季を残して自殺、後の面倒を見てくれ…

1

エンジェルヒート ~Blood~ 小説

西野花   

なかなかAVな百合プレイv

今回もエロエロ突っ走ってますwエンジェルヒート!
今回も内容中80~90%のエロ絡み率で、七瀬可愛がられてますw
ラブラブで3人で上手い具合にやっている彼等に、今回はどんな試練を与えるのかと思いきや!
景彰と蓮の腹違いの本家兄・剛成が登場し、七瀬にどちらかを選べと言うのです。
それは親の組長が病気で先が長くなさそうだということで洩らした、父親の弱気と我儘であるのですが。
結局、景彰も蓮も…

0

その手で咲かせて 小説

真崎ひかる  木下けい子 

大人なのに何故だかキュンキュンしました

自分に自信がなくて遠慮がちで、ちょっとネガティブで恥ずかしがり屋で、
もう23歳にもなるのに、その自信のなさは一体どこから来るんだー!?と、ちょっとイライラを誘うかもしれない受けの性格なんですが、何故かその行動とリアクションにツボを押されて、キュンキュンしてしまった!
そのアタフタが手に取るようにわかり、イヤンもうっ!ってニヤニヤして読んでしまいました。

というのも、彼こと羽山が満員電車…

2

ハニーデイズ 小説

杉原理生  青石ももこ 

きっかけはキス

12歳の歳の差というのが顕著に出ていて、すごく解りやすかった。
一途に猪突猛進の子供と、ためらいと理性を持つ大人の対比なんだけど、それでも題名のように甘い一冊でした。
こういう子供と大人の歳の差もの、苦手なんですが、これはどうにか自分の中ではクリアできるお話だったと思います。

国巳は家の離れに下宿している諒一郎を小さい頃から慕ってるんだけど、諒一郎が男とキスしているのを見てからそれは恋愛…

3

アクトーレス失墜 ヴィラ・カプリ 小説

鈴鹿ふみ  高咲かな子 

超イタイ SM

この本、中々趣向がこらしてあります。
読者は、ヴィラ・カプリに招待されたお客様なのです。
”さあ、ここで行われる調教と物語をご覧あれ”みたいなスタンスで最初に臨むことができます。
巻頭にはヴィラのMAPが、巻末には見取り図や用語やアトラクションの解説が。
ご主人さま気分で読んでみましょう・・・と、思いきや!!!

恋人を失くし未亡人と呼ばれる調教師イアンが、ある陰謀で”犬”にされ、あり…

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