茶鬼さんのレビュー一覧

君の声は魔法 小説

花房マミ  黄一 

キラキラ系ストーリーと命名?

読んでいて、あれ?これってビープリだったっけ?と思わずひっくり返してレーベル確認をしてしまったほどにかわいらしいお話でした!
でもやっぱりビープリよりはひねってあるというか、読み応えがある(スマン!ビープリ)
ということで、作者さんの初単行本。
声だけで孕むエロボイスと言われる、熱狂的ストーカーまがいのファンがついて困っている容姿も伴う王子のようなアイドル声優から、ファン撃退の為にひと夏でい…

3

たとえ背徳の罠に堕ちても 小説

いとう由貴  門地かおり 

BL版昼ドラ的物語3作目

「たとえ~」シリーズ3作目の新装文庫版の主人公はフィッツウォルター家三男のエドワードが主人公。
旧版に新たな書下ろしが1本ついていますが、本編中がずっとエロエロ展開だっただけに、ちょっとは違う風味でラブ甘を見せてくれるかと思ったら、やっぱりエロエロだった。エロ担当カプです。(笑)
この作品、1~3作目まで多少波はあるものの(1作目の超痛いが一番好き)、舞台がイギリスで、身分があり、パブリックス…

2

明日が世界の終わりでも 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  藤たまき 

これもまた作者の顔なのだ

この一番新しい榎田尤利作品集の作品コンビネーションは今までで一番両極端をいってしまった組み合わせかもしれません。
片や青春の悩み苦しみを通してのびやかに成長していく姿を音大を舞台に描いた【Largo】と、
片や愛する人に触れてもらえない苦しみと、触れられない苦しみがすれ違い痛い展開を見せる表題【明日が世界の終わりでも】と
同じ榎田作品でも、読者の好みと評価が極端に別れる作品が詰め合わせされて…

10

ぼくのすきなひと 小説

栗城偲  サマミヤアカザ 

小学生より子供な高校生

前作のショタ攻めといわれた「きみがすきなんだ」は受けが気に入らなくて低評価でした。
また子供が年上に対して、恋愛感情としてずいぶんな執着を持つのもなんか違和感で好きでなかったのです。
今回それをうっかり失念して購入してしまった本。
しかしながら、設定として子供としてのスタンス、おませな子供の姿、そして何より、天然な受けであるがゆえに、あまり年齢差という違和感を感じずに受け入れることができまし…

3

約束 小説

可南さらさ  六芦かえで 

もう一度恋愛する

この作品、学園のシリーズものになるのですね。でも全然単発でOKでした。
高校時代を描いた「夏の章」
その後の再会を描いた「冬の章」の2部構成。

奔放な女優だった母親の私生児として生まれたために、他と交わらないようにして生きてきた高校生・吉井が、寮で同室になった二ノ宮と恋人関係になる話が「夏」
せっぱ詰る想いが盛り上るまでの高校生活の話のエンドはとても驚きの結末がありました。

そこ…

6

ブラザーコンプレックス 小説

椎崎夕  穂波ゆきね 

ブラコンから恋愛へ

兄弟モノでありますが、多分この本はブラコン前提でそれがどういうふうに兄弟愛と違って恋愛になりうるのか?
そういった差というか、それへと認識が変わる過程を描いた作品だと思います。
とても地味で派手でない誠実な作品のため、華がないといえばそれまでですが、作者さんの意図ともって行き方は、読者を納得させるためにあるのだとはおもうのですが、
自分的に兄も弟も共にキャラがどうも好きでなかったようです。

4

一つ屋根の下の恋愛協定 小説

茜花らら  周防佑未 

恋愛シミュレーションゲーム

ビジネス街の真ん中にあるまかない付の下宿の「ことり荘」
この大家のおばあちゃんが入院したために代理大家の白羽の矢がたったのは孫の恭。
家事も得意でない彼が奮戦しながら半年、3人の店子とやっと自分の望む家族的つながりを持つ下宿らしさを出せるようになったのに。
あるトラブルをきっかけに、恭を大好きで誰もが自分のモノにしたいと願っていた店子たちが彼に「いったい誰を選ぶんだ」と迫ったことから選択を迫…

7

舌先の魔法 小説

火崎勇  湖水きよ 

火崎さん、グルメレポーターしませんか?

などというおバカなタイトルをつけてしましましたが、なかなかにショコラや食べ物の味の表現が自分の頭の中と口の中で再現されそうなほどのモノを感じまして、こうなったわけです。

出版社勤務で今回ショコラティエの小笠原を取材して彼の本を出そうという編集・玉木楓が甘いもの嫌いのチョコ嫌いという設定。
生粋ゲイの小笠原は今まで恋愛というものをせずにセフレ関係ばかりをしてきた男だったのだが、この楓は好みド…

4

銀の雫の降る都 小説

かわい有美子  葛西リカコ 

全体の雰囲気に酔う話

一読し某作家さん2名の某SFファンタジーBLが似ている感じがすると思われました。
作者さんは、今回は萩尾望都「マージナル」の辺境伯へのオマージュということを描かれておりましたが、もうすでにマージナルが忘却のかなたの作品なので再読してみないことには比較のしようがありません。
さておき、とてもゆっくりとした時の流れの、とてもきれいでとても優しいお話だったと思います。
ただ、冒頭の入り。
こうい…

10

ハカセの交配実験 小説

バーバラ片桐  高座朗 

女体化といっても現実ではなく、どうしてまさかの触手プレイ(爆)

このお話、「ストーカーはじめました」に近いコメディタッチのお話。
なんか、どっか、トンチキなんだけど文句を言いたくなるほどのトンチキじゃなくて、愉快で面白い方向へ流れていくトンチキ(いいトンチキですね♪)
作中に女体化の表現があるので、苦手な人には苦手な部分があるかもしれませんが、触手は登場するは、このブットビ設定ならでは面白さで進行していきました。

近未来設定で少子化が深刻化している時…

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