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寮でルームメイトの吉井有也と二ノ宮荘士は内緒の恋人同士。しかしある日、荘士が事故に巻き込まれてしまい…!?
高校の寮を舞台にした第一話+数年後の再会を描いた第二話から成るお話です。分量的には同等ですが、第一話はまるっとプロローグで第二話がこの物語の本編になっていると思います。第二話…あまりの切なさに胸が苦しくなり、休憩しながら読みました。ふう。
前半は学生寮を舞台にしたお話。人嫌いの吉井と世話焼きの二ノ宮が出会い、恋をする様子が甘く描かれています。後半では少し大人になった二人が再会し、探り合いながら交流を深めていきます。
BL作品に限らず、記憶を失くしてしまった恋人との再会という設定自体は珍しいものではないけれど、現実には遭遇しえないシチュエーションなので、どうやってハッピーエンドに持っていくかが難しいと思います。いわゆるドリーム展開を盛りに盛って終わらせることも可能だと思いますが、この作品はそういうことはなく、現実を受け入れて前を向いて進んでいく二人がとても良かったです。あと、ちょっとした役割を果たすクラスメートがとてもイイ奴で好きでした。
風景の描写が多く、吉井が思い出す過去の二ノ宮の様子や転換点となるシーンがとても色彩豊かなので、映像で見てみたいと思わせる作品でした。こういう作品に出会えると、BL小説が好きで良かったなぁとしみじみ思います。
ちなみにこの前半の舞台になる学校と学生寮はシリーズものですが本作だけ読んでも問題ありません。むしろ前作とはテイストも展開も全く違うので、前作が趣味に合わなかった方にも手に取ってほしいです。私はたまたま前作から続けて読んだのですが…諦めずに本作を読んで良かったです。本当に。
王道で切ない恋物語です。
高校時代、ルームメイトであり恋人同士だった二人がある日突然引き裂かれてしまい、片方は事故により記憶喪失となる。そして、四年後偶然の再会を果たしまた恋をするという…わりとベタなお話ではありますが、私は好きです。
とくに好きなシーンは
“自分がいなくても幸せだった、なんて聞きたくなかった”
と、有也がバス停で立ち竦むところ。
好きな相手の幸せを願いたい気持ちはもちろんあるけど、結局のところそれはきれいごとで、できることなら“自分がいるからこそ、幸せ”と言って欲しかったんだろうな、と。
健気でピュアな受けに弱い私は、『飛んでいきたい』という場面でもらい泣きしましたわ。
颯の記憶は最後まで戻らなかったけど、記憶が戻ることよりもまた同じ人に恋する事の方が奇跡だと思います。
可南さんの作品は、やっぱりいいですね。
甘くて切ない雰囲気の作品です。後半と特に、切なくて胸がギュッと締め付けられる思いもしましたし、涙がポロリとこぼれてしまったシーンもありました。
派手なエピソードなんてありませんが、心理描写に心が揺さぶられていきます。相手を思いやる心が美しいと思います。
有也のツンデれっぷりが本当にかわいいですね。つんつんしていた子がほだされ、心を開いていく様子がたまりません。
三角関係なのに、ドロドロにならなくてよかったです。ドロドロも嫌いではないし、その設定により得られる感情もありますが、あまり不幸な人間ができてほしくないので。
一番好きなシーンは、二人がファーストキスをするシーンです。思わずキャーと叫びだしたくなりました。
甘酸っぱく、切ない感情がたくさん詰まった宝箱のような小説です。ぜひ読んでみてください。
大好きで、何度も何度も読み返しちゃうお話の1つです。
受け様の有也は、高校時代、寮で攻め様である颯と同室になる。
石ころのように、と自分の殻にとじ込もって、他人と親しくならないように振る舞う有也に、気にする様子もなく、くったくなく接してくる颯。
優しく触れてきて、何気ない優しさとまっすぐな好きという気持ちと言葉をくれる颯に、有也は少しずつ惹かれていく。
夏休みに帰省中の颯を訪れて、有也はやっと「好き」と告げる事ができて、これでやっと晴れて相思相愛。
すぐに帰る、と約束して別れたのに、颯が事故にあい、その約束が守られることはなかった。
ここまでが前半の高校生だった2人の夏の章。
頑なだった有也が颯に気持ちを寄せていく様がまさに純愛できゅん(*´∇`*)
残された有也が部屋に1人でぽつんと佇んでいる様子が思い浮かんで切ない(ノ_<。)
その後の冬の章では、あの頃から4年後に2人が再会してからのお話。
事故のせいで、有也と過ごした高校時代の2年程の記憶が抜け落ちている颯。
有也と再会した時も、颯は有也を覚えていなくて、有也だけが動揺していて。
ごく普通に接する颯の態度が悲しい。
打ち込める好きなこと、気のおけない仲間たち、綺麗な婚約者。
自分がいなくても幸せに笑ってる颯が、嬉しいけど苦しい。
そんな気持ちを抱えた有也が、もうね〜(;つД`)
有也の苦しくても捨てきれない恋心、きらきら幸せな高校時代を思い出すにつけ、切ないったらありゃしない(T_T)
そして、有也のことが気になって仕方がない颯。
ちらちら有也の様子を伺ってる感じがいい。
恋をしなおす2人の純愛ストーリーにきゅんがあふれて、何度も読み返しちゃいます(*´∇`*)
お話は2部で構成されています。
1部は学生時代で2人が同室で恋人同士だったときのお話です。
ハイスペ人気者でイケメンな攻め様と生い立ちが不憫で美人さんだけど、誰ともかかわらないようにしている受け様。
世話焼きで最初からグイグイくる攻め様と2人の距離がちょっとずつ近づいていくのがいいです。
受け様は最初は誰とも関わる気がないのだけど、
攻め様と関わるようになってデレたときがとても可愛いです。
デレた受け様をみて攻め様の抑えられないってかんじがとてもよかったです。
きっとこれからもっと幸せなふたりがみれるのかな?と思いましたが、幸せな日々は続かず、
2人でいった夏祭りで別れたあとに攻め様は事故にあい記憶喪失になります。
2部は攻め様が事故にあい連絡が取れないまま4年経過した時のお話です。
攻め様は美大生、受け様は専門学生でありながらカフェでアルバイトをしているときに4年ぶりに再開します。
自分と過ごしていたときの記憶がまるまる失われていて、攻め様には幼馴染の婚約者もいる状態。
自分と過ごしてなかった4年間が幸せだったと言われてバス停で立ち尽くすシーンがまじでしんどすぎて泣いた。
攻め様には婚約者がいるし好き!!な気持ちを押し殺して、離れようとする受け様が健気でとても好きです。
2人で過ごしていくうちに記憶が戻ることもないのがリアルなんだけど、最後はしっかりハッピーエンドです!!!
今までずっと気持ちを押し殺していた受け様からの今が一番大好きだ!の告白がとっても良かったです。
(お互いの気持ちを伝え合う前に婚約者についてもすっきりするので良い!)
受け様が攻め様のことを好きで好きでたまらないのが伝わるし、余裕がなく求め合う2人が見れてただただ幸せでした。
記憶が戻らないからこそみれる、過去の自分に嫉妬する攻め様みれるのいいよね…。わかる…。
記憶を失っても細胞レベルで惹かれ合うって最高すぎじゃないですか!
素敵な作品を読めて幸せでした!
買ってよかったよ〜!!
挿絵も綺麗でした。
あと石田くん君は最高の親友です!!!!!!!!!
石田くんは2人の学生時代のクラスメイトです。
その当時は石田くんと、受け様の関係はいいと言えなかったけど2部では親友になっているのです。
ぜひ石田くんと受け様のやり取りを見ていただきたい。
石田くんがいなかったら2人は再会しなかったかもしれないし、本当に石田くんいいやつだなぁとほろりときてしまった。
そしてそれと同時に2013年に同人誌が出てることを知り、今読むすべがないことに絶望しています(T_T)
きっと甘々であろう2人が読めるのかなと思うと読みたすぎて狂いそうになりました。
どこかで読める機会があればいいのですが…。
拙いレビューで申し訳ないです!!
私はこの作品が大好きです!!!!!