茶鬼さんのレビュー一覧

野獣なネコ 流されるクマ 小説

丸木文華  鬼嶋兵伍 

盛りのついたクマとネコ

いつも禁忌だったり、どこかドロドロしたり痛かったりする設定作品の丸木文華さんが、ガチムチ男にコスプレ男!?
それになんとなくコメディっぽそうだし、一体どんなになるんだろう?とちょっと期待してしていました。
読み終わると、「あ、普通だったなー」
ブラックですので、エロは多めといってもこの作家さんの普段持つエロスとは違って、淫靡さはありません。
話の展開が後半にいくにつれてそれに登場人物がはま…

2

君恋ふ ~繊の際会~ 小説

chi-co  旭炬 

帝はつくづく女が嫌いなのね。。。

パラレルなんちゃって平安タイムスリップ物語♪
生殺し状態だったのですが、思ったより早く続編出て嬉しいです☆
前の巻のレビューにも書きましたが、女装・帝がなんとなくアラブ、苦手要素だったにも関わらず受け入れられた作品です。
祖母の家の蔵にある螺鈿細工の長持ちに吸い込まれてパラレル平安時代(?)にタイムスリップしてしまった千里が、皇后を亡くしその座をめぐる家臣たち・女たちの権力争いに疲れた帝に、…

1

深海の太陽 小説

森田しほ  山本小鉄子 

君は僕の太陽だから

昨年末出た「罪の海に満ちる星」はかなり重たい設定でしたが、この作品もまた主人公達は過去の子供時代に虐待を受けたという設定のかなりやるせない過去を持っています。
二人ともそうだと一体どんな?という謎が生まれるのですが
それは彼等の年齢差と出会った時が関係していました。
主人公の浅生はすでにカメラマンをしている20歳、そして隣の家の子供だった光輝は15歳の中学生。
悲愴な環境の当時の光輝の救い…

1

悪魔の証明 小説

ふゆの仁子  立石涼 

大人です!

「エロとじ」に掲載された表題に、主人公二人の ”過去” ”未来” を付けたお話。
表題は、ヤクザと大学教授の一体どこに交わりが?な大人な体の関係が、少しだけ過去を入れながら展開されて、その後の2本によってひとつの作品に完成されている。
かなりシリアスな展開でありましたが、ふたを開けると実は甘いという!
表題はやはり、プロローグ的なエッチであり、淫靡さを演出してはいます。
実をいうと、もうエ…

8

囚愛 小説

櫛野ゆい  陸裕千景子 

ディープな二重禁忌

設定はかなりディープかもしれません。
異母兄弟の関係もあり、また兄はそれを知らず実の祖父と関係しておりました。
そして、異母弟も祖父も、兄に異常な執着をしております。
いわゆる ”痛い” 設定なんですが、この痛さ、自分の胸を掴まれるような痛さでなくて、遠くで誰かが怪我をして、それを見て「あ~痛そうだな~」な客観視できる痛さ。
目に付くのは、この二人の男の執着具合と、異母弟のなんともな腹黒さ…

4

春へ 小説

朝丘戻  小椋ムク 

景色が情景になる

正直読み始めて、朝丘さん、またやっかいな作品を書いてくださったものだと(汗)
『あめの帰るところ』もそうだったのだが、素直に受け入れてはじめて二人の関係がストンと落ちてくる。
だけど、そこへ行き着くまでに自分の中でクエスチョンマークが飛び交った事実も否めない。
確かに、既に旭の作品を見たときに十希は旭に焦がれる要素を持ち、亡くなった父親からの話により、会ったこともない旭にすでに既知の感覚を抱…

6

とめてとまらぬ恋の道 小説

chi-co  北沢きょう 

猫派、犬派、兎派どっち?

主人公は猫が大好き!
実家暮らしで、兄と二人3匹の猫を溺愛してる彼女なしの会社員。
そんな彼に「にゃー」と呼んで構ってくるのが同期で同僚の渡辺。
イケメンで人あたりもよく、ちょっと気に入らない。
もうひとり「にゃー」と呼んでくるのは、同じく同期で同僚の宇野。
冷静で何を考えているのかわからない、そして見下されている感じがして気に入らない。
こんな天敵とまで思う二人と、会社の歓迎会の席で…

2

俺はくまちゃん 小説

成瀬かの  友江ふみ 

かわいいけどホラー(いろんな意味で)

小説ショコラで一部読んでいたのですが、まさかこんなくまちゃんだったなんて!
そして、この受け子になる蓮の執着と一途をかわいいと取るか、怖いととるか、はっきり言ってしまってフェチを通り越してストーカーですから。
そんな意味でイラストも可愛らしいのに、とっても意外性があって、実は痛怖いお話ではなかったのかな~?という印象です。
サイコチックなオカルトめいたホラーなのか。(すごい!)

ある日…

2

恋愛ビースト 小説

火崎勇  宝井さき 

本当に、俺様は犬でした♪

火崎作品に属性ワンコはあったと思います、知るところでは狼男が1本あったと思います。
しかし、前回の狼男よりバージョンアップして、愛する人を想うあまり人間になってしまったドーベルマンです♪
しかもずっと人間じゃなくて、不定期で犬に戻ります。自分の意思では変身できないのです。
彼がとっても尊大な態度ともの言いなのに、本能でつい動いてしまう部分は犬で、発情してみたりヘタレてみたり、でもやっぱり基本…

6

愛しのアンラッキー 小説

田知花千夏  深井結己 

あげチンではなくて受けだと尻なのか!?

昨年のデビュー作、キャラクターと展開に入り込めなくて自分的残念作品になってしまったのですが、2作目。題名からしてコミカルな雰囲気が漂います。
その人と恋人になると幸運が訪れる。
普通女性だったら”あげマン”男性だったら”あげチン”と呼んでいたところですが、この作品は”あげシリ”
うう~ん、受けだと尻で立ちだとチンなのか?(笑)
今回は、不幸体質の攻めも、あげシリの受けの、それぞれの理由も経…

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