葡萄瓜さんのレビュー一覧

アイスクリームライン(上) コミック

たし 

平凡な、余りにも平凡な

中学3年の時に出会って、高校3年の夏に恋愛が
始まる。
そう言う二人の高校2年の冬休み前までの話が
展開されている巻です。

どう言えば良いんでしょう。
確かに恋物語なんだけど、この二人の編み出して
いるペースは世間の求める恋愛のペースとは
随分隔たりがあります。
恋仲になろうと言うよりは親友になろうと
右往左往してる、そう言う認識の方がなんとなく
しっくりくる感じ。
その…

3

片想いとパレード (後編) コミック

みよしあやと 

御伽噺

読む人によっては予定調和と吐き捨てられて
しまいそうな、概ね甘くやや多めの隠し味を
含めた結論を描いた完結巻ですが、評者は
嫌いじゃありません。寧ろ好きです。
善良な登場人物しかいないからこう言う
甘い展開を構築する事が出来ると言う声には、
静かにこう言いましょう。

「敢えて描かれない悪意も世間にはあるのですよ」と。

御伽噺と言うには苦いご都合主義な部分も
確かに全く無い…

6

片想いとパレード (前編) コミック

みよしあやと 

裏表なし

片想いの波紋が干渉し合っている様に見えて実は
同時多発しているだけと思わせるこの作品。
誰か一人いけ好かない人間がいたら多分そこに
落とし所を求めてしまうんでしょうけど、困った事に
主役陣がそれなりの癖はあるにせよ善良な人間しか
いないのでただ見守る事しか出来ないでいます。
仮初の予定調和でも構築してしまえばそれなりに
晴らせる欲もあるだろうに、まあこの人達は頑なに
悪意を発動させ…

6

魔法使いの涙 コミック

直野儚羅 

良いじゃないの幸せならば

登場人物達の醸し出す幸せオーラに当てられ、
細かい所にツッコミを入れる野暮は既に放棄して
いる評者です。
設定と言うのは確かに大事なんでしょうけど、
物語の性格によっては余り設定が細かすぎると
本筋を見落とさせる事になりかねないのだな、と。
これは表題作だけではなく全収録作に言える事ですね。
そう言う大雑把な読み方の方が味わい深くなる作品も
世の中にはあるのです。
考え込み過ぎる…

4

一期ノ夢 コミック

宮本佳野 

粋な無粋

まさか宮本さんまでお江戸描きになるとは…と言う
軽い驚きはあるものの想い筋捌きの巧みさに舌を巻いて
いる評者です。
確かに帯の文句に釣られて前のめりになるとそのまま
つんのめって起き上がり難くなる可能性はあるものの、
四角四面に治めるよりも粋に治めてくれそうな人に
ちょいと頼んでみましょうかと言う気にさせる空気を
本文中で醸し出すのは流石の手腕かと。
それに恋の道行きも理詰めじゃな…

4

【18禁・数量限定本】PINK GOLD 2 コミック

減点法の風景

「PINK GOLD」と比べるのはいかがなものか
とは思います。
しかし敢えて比べるならば収録作品全体の質は
向上しているのではないでしょうか?
各作品をそれぞれ単品で観るならば、不用意に
貶す方はそうそう居らっしゃるまいかと。

これで本全体の方向性がくっきり視えていたならば
評者はきっと迷わず神評価を下していたかと
思います。
しかしながら無理でした。
この本からは青磁ビ…

5

僕と嘘と狼少年 コミック

海野サチ 

嘘と意地

あっさりと言ってしまえば、狼少年が色々乗り越えて
成長する物語です。表紙と口絵の限りでは受け攻め共に
荒事を得意とする様な第一印象ですが、実は彼等の本質は
裏表紙の絵の方が雄弁に物語っています。

狼少年はどう言う理由で狼少年になってしまったのか。
そして狼少年を普通の少年に変え、男として成長させるには
どうすれば良いのか。
そう言う視点で読み解いてみると、登場人物の可愛気に

3

夜空のすみっこで、 コミック

ハヤカワノジコ 

黒くない夜空

このレーベルにしても分厚い本文【実際21mmありました】を
読み通すのにどれ程迷うだろうと最初はかなり不安でした。
が、杞憂は無用。物語に引き込まれると頁の進みが早い速い。
助長な伏線無しにこれなのですから凄いものです。

本文のさりげない緻密さも良いのですが、随所の空き頁相応部分に
挟み込まれる日常小ネタを拾い上げた4コマ漫画が良い味を
出しています。
やかましい薀蓄設定説明では…

8

世界の果てで、待ってる。 コミック

松下キック 

Twitter的な

一読して巻末を見て記された一言に安堵しつつニヤリ。

「初出
すべて描き下ろし」【改行ママ】

そうでしょうね。この作品、ゆるそうに見えて尻尾を
つかまえるのがとてつもなく難儀な作品ですから。

評者にとってこの作品はツイッターのタイムラインを
一定時間置きに眺めている様な感覚を覚える手応えの
存在です。
実際どの切り口をとっても話の接ぎ穂にする事が可能で
あり、そしてそれ…

3

こっち向いて笑って コミック

市川けい 

大同小異異文化交流

男同士な故に面倒臭い恋愛と言う所に躓かれる方も
いらっしゃると思いますが、恋愛抜きに考えても
男同士はとかくややこしいものです。
友人関係と傍目から認識されていても実質は常に
異文化交流継続中な人は結構いて、色々乗り越えて
やっと以心伝心に至るのです。
そこに恋愛と言う要素が加わったらそんなもの混線するに
決まっております。
で、その混戦模様の過程ととりあえずの結果を描いたのが

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