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表題作片想いとパレード (後編)

松尾鷹也,19歳,幼馴染の教育学部生
百瀬東馬,19歳,幼馴染の経済学部生

その他の収録作品

  • とても大変な毎日
  • あとがき
  • カバー下表紙1【表】:米沢兄妹初期設定ラフ
  • カバー下表紙4【裏】:アンケート裏話

あらすじ

鷹也に触られると体が拒絶反応を示すようになり、もう幼なじみすらやめるしかないと絶望した東馬。
好きなのに、避けたり逃げたり女の匂いをさせてみたり……「俺、お前についてる女の香水の匂い、嫌いだ」なのに鷹也は、そんな東馬に……キスをした。
男っぽいあっさりした鈍感な性格の鷹也の、横暴な「恋心」。それが暴かれたとき、東馬の片想いにはあまりに熱く甘い結末が待っていた――!

作品情報

作品名
片想いとパレード (後編)
著者
みよしあやと 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスDX
シリーズ
片想いとパレード
発売日
ISBN
9784799713518
3.6

(76)

(23)

萌々

(22)

(19)

中立

(8)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
14
得点
268
評価数
76
平均
3.6 / 5
神率
30.3%

レビュー投稿数14

長い長い間、ひたすら思い続けてきた甲斐がありました

上巻では鈍感で先行きがあまり見えなかった攻めですが、下巻では見事巻き返しを見せてくれました!

何故、受けにキスしたくなってしまったのか、
受けが書いた「鷹也のことを忘れさせてください」が実現してしまったら、どうなるのかひたすら考えて二人で迎えた海辺でのシーン。
自分の気持ちを正直に伝える攻めの男らしさ、好きな事がバレて揺れ動く受けの表情、何とか伝えようとする受けの勇気。
そういったものが積み重なった末の告白シーンは、いくら好きと言っても言い足りない受けの気持ちが溢れ出ていて胸を打ちました。
これは自分の中で記憶に残る告白シーンになりそう。
だけどですね、あえて言えば、好きだ好きだ好きだ言った後のダメ押し「俺のヒーローは今もお前のままだ」と胸に手をあてて言う台詞がちょっとクサいと言いますか決め台詞すぎるように感じました。
ヒーロー、ヒーローとちょっと食傷気味というか、ビシィッと胸に手をあてて言うよりも絞り出すように言う方がキュン度が高いと思うので・・・好みの問題ですが・・・。

そしてせっかく好きだと伝えたのに、その後、お前の好きは一過性の麻疹のようなもんだとわざわざ言ってしまう相変わらず悲観的な受け。
ついつい予防線を張ってしまうんですよね。
それに反して攻めは潔い。
好きだと自覚できたらすぐに彼女に別れを告げて、受けの親に土下座して付き合うのを許可してもらうなんてさすがヒーロー。決めたら早い。

それと攻めの父親へ報告するときの二人の表情の違いが目を引きました。
堂々とした攻めに対して、申し訳なさや怯えたような複雑な表情でして、ノンケの攻めをゲイである自分の側に引っ張ってしまった罪の意識、そういったものを感じただけにその後のお父さんの対応には涙がこみ上げてきました。

上巻が主に受けの片想いの苦しさが丁寧に描かれていたのに反して、下巻は告白→怪我で入院(死亡とか記憶喪失とかじゃなくて本当良かった)→受け両親へカミングアウト→攻め親カミングアウトと盛り沢山で怒涛の展開だなぁと一回目に読んだときは思ったのですが、再度読み返してみたところ、今まで耐え忍んできた受けの辛さを考えるとこの位の展開であってしかるべしだと思いました。

この作品は自分がたてたトピ「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#ans_71862
でおすすめ頂いたのですが、本当に良かったです!!
上巻、下巻どちらも自分の泣ける箇所があって、間違いなく心の琴線に触れました。
良い作品を読むと、ほんとうに幸せな気分になれますね。
教えていただいた姐さま、本当にありがとうございました。

3

鷹也一皮むける

鷹也がどうやって決着をつけるのか?
期待の結論は意外にも早くやってきます。
前編の終わりで東馬にキスまがいのことをしてしまった鷹也が、どうしてそんな事をしてしまったのかと考えるからです。
そして、拾った東馬の願いを書いた紙片の意味。
男同士で親友で幼馴染で、でもヒーローとお姫様で。その関係を初めてはっきりさせることができた海辺のシーンに、ちょっと胸を打つものが!
鈍感だと思った鷹也が初めてはっきりと自覚して見せる顔の表情にやっと、と安堵しました。
両思いになることは、単純な意味の「ヒーローとお姫様」が東馬の考える唯一無二の存在(恋人)を意味するという考えにやっと鷹也が追いついたその一致なのだなと思われました。

多分そこから先というのは、普通ならば番外的話になるのでしょうが「ケジメ」と言う意味で実にものすごいケジメがついていて超ビックリです!
鷹也が彼女ときちんと別れるのはもちろんですが、互いの両親へのカミングアウトまでついてますから。
そして6年後の皆の幸せまでも・・・
全てがハッピーエンドの結末で、でも街子ちゃんどうしたのかな?ってちょっと気になりましたw

鷹也、髪を切ったら男らしくなっていかにも攻めっぽくなりました。
そしてエッチシーンですが、自分の好きなセリフが登場で思わず♪
「くっそ、痛ぇ。痛ぇけど嬉しい」で、顔を崩して嬉し涙を流すのです!
あんあんする喘ぎより、こういうセリフに萌えます☆

リアルではないけれど、妄想範疇の理想的幼馴染恋人物語の展開でした。
上から目線で偉そうで申し訳ないのですが、絵柄もコマもお話もキャラも、ほんとうに格段に良くなったな~と作家さんを見直した作品となりました。

8

御伽噺

読む人によっては予定調和と吐き捨てられて
しまいそうな、概ね甘くやや多めの隠し味を
含めた結論を描いた完結巻ですが、評者は
嫌いじゃありません。寧ろ好きです。
善良な登場人物しかいないからこう言う
甘い展開を構築する事が出来ると言う声には、
静かにこう言いましょう。

「敢えて描かれない悪意も世間にはあるのですよ」と。

御伽噺と言うには苦いご都合主義な部分も
確かに全く無い訳では有りません。
BLだから許容されている展開もあります。
それも含めた上でなお評者は、この前向きに
展開しようと言う御伽噺が好きです。

6

パレード

鷹也に触れられて気持ち悪くなる。キスされて吐く。好きなのに重症ですよね。

そして、鷹也はズルい。
でも、振り向いてくれて両想いになれたのは良かったです。
病院での告白シーンで東馬パパが固まってるのが面白くて笑っちゃいました。
東馬ママはお強い人ですね。

東馬が事故に合った時は、どうなるのかハラハラしたけどハッピーエンドで良かったです。
両想いになろうって所で死とか記憶喪失とかになったら、頭抱える所でした。

鷹也パパも「孫の顔は見れないけど、息子が二人」的な事を言って二人を抱き締めるシーンにはジーンと来ました。

すんなり、認めてくれたのは幼なじみで余程仲が良かったからでしょうか。

街子ちゃんが最強キャラ。

指輪もしてる…ヨネ先輩に恋人…その話読みたいです。

これは、片想いしてる登場人物たち全員がパレードの出演者ってことなんですね。

1

プリンセスストーリー完結

上下巻の下巻で、これで完結になります。
東馬の鷹也への気持ちがバレ、鷹也は東馬を意識していく。
2人きりの浜辺で、東馬が鷹也にハッキリ「好きだよ」と言う吹っ切れた表情にキュンとしました。
世界はそれほど厳しくない…そう思い、勇気を出す東馬。
思いを伝えられたことで、悲劇のヒロインだった東馬は可哀想な存在ではなくなりました。
嘆き悲しんでいるだけでは何も変わらない…全ては自分の気持ち次第なのだと思います。

吹っ切ろうとした東馬だが、鷹也は東馬の事が好きだと自覚し、彼女にも別れを告げる。
その時の別れ方が、ちゃんと東馬が好きだからという理由だったのが良かった。
お互いの親へも報告し、数年後の描き下ろしでは職場にもカミングアウトしている模様…
お互いの存在を隠さずいられる2人に、心から良かったと思いました。

大学のヨネ先輩にも彼氏ができたようで一安心ですが、妹の街子はどうしたんでしょうね?
ハッピーエンドで良かったのですが、気になる部分も残しつつ終わってしまったところは、少し残念でした。

0

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