葡萄瓜さんのレビュー一覧

RE-BORN コミック

相模郁人 

ラブコメ時々肉感

収録作品全六篇の内前半三篇が表題作シリーズ本編、
そして表題作シリーズ番外編が一篇続き併録作らしい
併録作が一篇。最後の一篇はあとがき風味込の表題作
シリーズ番外編、と言う構成になっております。

この作者さんは結構明け透けに行為描写をされるのですが、
この表題シリーズでは行為に至るまでの過程を手堅く
描き込み、同時にラブコメとして昇華されています。
必然性以上の行為描写が無いのは…

2

天才は総じてどうしようもない ~百鬼カントクと凡人たち~ コミック

カサイウカ 

不自由な自由人

物語のテンポは案外と爽快で展開も痛快な筈なのですが
正直評者の読後感はすっきりしませんでした。
それもその筈、展開の影には常にラスボスの残像が
ちらついてるんですから集中力も削がれようってものです。

で、破天荒な様なこの物語ですがラスボスの影響を可能な限り
じっくり取り除いて読んでみると案外とオーソドックスです。
あとは登場人物の人柄が肌に合うか合わないかで頁の進み加減が
変わる…

7

くろねこ屋歳時記 弐の巻 小説

椹野道流  夏目くも(くも) 

いや、まったくもって

酸いも甘いも混ぜ込んで三冊に渡り語られた
くろねこ屋にまつわる講釈が実に見事な大団円を
織り成してお仕舞いでございます。
評者は大概BL小説の登場人物には隣人になって
欲しくないと怖気づく方なんでございますが、
くろねこ屋の面々とその周辺の人達がご近所さんなら
どれだけ世間が明るくなるだろう、などと不埒にも
本を紐解きながらついついと考えておりました。
それだけ暖かい読後感だったと…

6

男色 光源氏 嫉妬にもだえる年上の男・六条御息所 コミック

さおとめあげは 

惜しまれる方向性

実はこの表題作はある意味流用作でございます。

源氏物語BLアンソロジー 愛欲の男王朝・恋絵巻
http://www.chil-chil.net/goodsDetail/goods_id/31753/

こちらの序章と一章分を個人作品のシリーズに
転じた訳ですね。
それはそれで良いのですが、それならば併録作も
出来れば「和」で進めて戴きたかった所。
併録された「洋」の作品が良い歯…

4

僕の両性具有症候群 コミック

カノンチヒロ 

「ファンタジー」

少なくとも評者に言えるのは以下の通りです。

「現実の両性具有の方の経験を読んだ後で本作を
読まない方が良いですよ」、と。

読者としての立ち位置をどうとるべきか迷って
しまう事請け合いですから。
あくまでファンタジーとして読まれる姿勢を
貫くならこれもありではないかと。
そこから先に進まれるかどうかは個々の裁量でしょう。

物語はファンタジーとして構成されています。
しか…

8

海堂くんの受難 コミック

摩耶薫子 

流転の一冊

この一冊、実は状況が状況なら作者さんの意思とは
関係ない理由で封印されていたかも知れない一冊でした。
表題作シリーズは…摩耶さんご自身もあとがきで
描かれていますが掲載誌を刊行していた版元が
雲隠れしてしまったと言う状況がございまして…。
運良く摩耶さんの手元に原稿が戻ってきたので
こうして形にする事が出来た、と言う経緯があります。

作品自体ですが、表題作は女装もの或いは男の娘と…

1

ふしぎなともだち コミック

新井煮干し子 

一つの進化形

店頭で作者の名に惹かれ、そして帯に引用された
一コマで購入を決意。
そして紐解いた感想はと言うと…よくぞここまで
描き切られたなぁ、と言う感嘆の溜息交じりの
ものとなりました。

最終的には肌を重ねている二人なのですが、
その過程は何とも不思議な味わいに見えるかも
知れません。
そしてその先行きも恐らく不思議な味わいに
感じられるのかも知れません。

ただ評者はこの作品と似…

16

春になれば草の雨 コミック

吉川うたた 

穏やかな味わい

レビューの前に補足情報として。
この表題作シリーズの真の主人公はあらすじに登場している
天童匡(てんどう・ただす)君ではありません。
匡君は主人公と言う役名を振られた狂言回しである、と捉えて
ください。

電子書籍として登場しておりますが本作は実は古い作品です。
1994年1月の刊行作品ですね。評者は刊行当時の紙の親本を
手にした一人です。
往時の作風の流行から考えても寝台上の描…

1

男主 -DANSH- BLアンソロジーGalettes コミック

今ひと匙の

時代の波を読み、満を持して登場した男性作家による
ボーイズラブアンソロジー…である筈の今作ですが、
味わいとしてはどうも今一つぼやけている様な気がします。

位置付けとしては減塩食の様なものなのでしょうね。
ボーイズラブの要素を素養の無い方の口にも合う様に
可能な限り薄めて調理しましたよと言う感じで。
監修も含め参加されている皆さまは少なくとも調理法は
ご存知の方でしょうから、食卓…

5

ばらのすべて コミック

山田酉子 

緑の指を持たない男

この攻めさえ居なければね…と溜息を止める気も
無くしている評者です。
ここまで邪魔者としか思えない攻めも珍しい様な
気がします。鬱陶しいんじゃなくてひたすらに邪魔。
女王様である受けの引き立て役になっているんなら
まだ存在価値はあるんですがその役すら満足に
こなせていない。
その役を演じる振りをして甘い汁を吸おうとしてるだけ。
でもこの攻めが居ないと肝心の物語が動かないので
それ…

7
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