ボタンを押すと即立ち読みできます!
カサイウカの真骨頂・破天荒オヤジ受け――!!
積み本の底からようやく発掘。
こんなにおもしろいんだったら、もっと早く読んでおけばよかった。
初恋をこじらせて体だけ男に乗っかるだけのセックスしかできない百鬼。
天才といわれながらも、もう5年映画が撮れずにいる。
そんな百鬼の所に押しかけてきた四ツ森は、憧れでふくれあがった真っ直ぐすぎる重たい愛で、体勢逆転に持ち込めるのか?
百鬼も千神も、よく言えば破天荒、才能がなければただの人間のくず。
四ツ森だって、愛に目が眩んでいる不憫で残念な子だ。
でも、登場キャラクターたちはみんな、創造する事に真摯で、卑しいところがない。
どんなにハチャメチャなキャラクターでも、心の芯のところに卑しい物がないから気持ちよく読めるんだろうな。
絵は硬いし、オッサンはマジで目つき悪いし、体も時々デッサンが微妙だったりもするけど、そんなことはお話の力で凌駕して「神」です。
めちゃくちゃ好き!!これ
さて、大好きな大好きな大好きな百鬼監督の下で働きたい!
心躍らせてドアをたたいた先にいたのは、自分が知っている姿とは
まるで変わり果てた姿の監督が。
それでも過去の自分を救ってくれた監督への愛は変わらない。
たとえ「ちんこ」扱いだとしても・・・(涙
純粋でいい子な攻をいいように扱ってるつもりで
少しずつ封印していたものが剥がれ落ちていく様がいい。
あ~そういうところ拾うんだって思う部分が多い。
言葉の解釈って面白い。
可愛い系の受が好きな方には、ちょっと色物かなという
一作なのですが、こういうBLももっと増えればいいのになと思うのが私の実情。
くたびれたこういうオッサンが下ってのがいいのよ。
もう少し進んだ二人の関係も見てみたいと思うのは私だけじゃないはず。
攻のケツの開発完了の日を楽しみに待ちますw←ぇ
前作「いつか友達じゃなくなるとしても」が、ステレオタイプな直球BLじゃなく
青年誌に載っていてもよいような、ハートウォーミングな話で好きだったカサイさん。
前回の10代と代わって、今回はおじさんが主役。
映画カントク百鬼の熱烈なファンである四ッ森。
大学を卒業してアポもなく上京し、
押しかけ従業員になるところから話は始まる。
いきなり乗っかられて襲われて、与えられた役割は、ズバリ愛人。
キャラがいいなぁ。
傍若無人だけれど実は繊細な典型的なゲージュツカのカントクも、
カントクにスティック扱いされ足蹴にされてもめげない前向きな四ッ森も、
百鬼の事務所の一二三浩介も、事務所の家主である中華屋の娘のロクちゃんも魅了的。
小説家のおじさんもいい味だわ。
(一二三に四に六に百に千!)
いわゆる萌えというよりも、人間ドラマとしての面白さや心が温まる感じが上回る。
友情とか家族愛とか同志愛とか、
そういう恋愛ズバリじゃない世界を描くのが上手い作家さんなんでしょうね。
ギャグっぽく笑いながら読んで、途中柔らかでシリアスな要素に傾いて
最後はやっぱり笑って終わる、バランスもいい。
まぁBLとしては、もう一山越えた後の二人の甘さが
もうちょっと垣間見られてもよかったかも。
個人的には読後感もよくて、好き。
いっそすがすがしいほどのろくでなしっぷりがすばらしい!
強がりは裏返しってことですね。わかります。
そしてお話もコメディタッチで勢いよく進んでいくのは、子どものころからの純愛の裏返し。「好きな人となんかやったことがない」という監督が、くっそかわいいのです。
四つ森は全力で監督を愛しているし、監督はチラチラとかわいいところを見せてくれるし、でずんずん読み進めてしまいました。
ステキ展開を期待する四つ森に対して、これでもかというおっさんの返しにも笑えます。
最たるものが「お前はスティック!」
ツボでした。
そんなこといいながら、きっと最中の監督は壮絶にエロいに違いない・・・。
切ない設定を活かしながら、コメディで味をつけてハッピーエンドにつながっています。
読後はなんとなくテンションがあがる作品でした。
大学を卒業したての四ツ森が、尊敬する映画監督:百鬼を訪ねたら、
いきなり「お前ち○こでかい?」と聞かれ、オッサンの襲い受けの犠牲者に。
でも四ツ森はポジティブバカな青年で、
お前は棒だのスティックだの言われつつもめげずに…というお話。
ヒゲで傍若無人のオッサン受けってめずらしいのでは。
キワモノか、とおもったら案外そうでもなくて。
キャラが立っていて面白かった。
コミカルでテンポがいいのです。
実は監督には長く想う相手がいて----という
くだりにはしんみりさせられました。
萌えというより、お話を楽しんだ1冊でした。
絵はクセのある絵で最初気になりましが、読むうち慣れました。
面白かったので作者の前のコミックスも読んだのですが
比較すると前作からは格段に進歩してるように思うものの、
まだパースがおかしいかな?と感じる場面がありました。
背景を手を抜くことなく丁寧に描かれているので、
ちょっともったいないなと思いました。
(すみません;わたしはパースを気にする癖があるんです…)